上 水 道 事 業

上 水 道 事 業
施
設
等
上水道関連施設
【 対 象 事 業 】
1 建設改良事業
水道法(昭和32年法律第177号)に基づく認可を受けている事業のうち,計画給水人口が5,001人
以上の拡張及び新たに認可を受けて行う敷設等事業が対象となる。
関係事業
施設例
(1) 水源関係
ダム,堰,水路等水道水源施設及びこれらを利用するための負担金,取水堰堤,
集水埋渠,護岸復旧,水源井,水中ポンプ等取水に必要な施設
(2) 送水施設関係
導水管,調整池,送水管,水管橋等送水に必要な施設
(3) 浄水施設関係
薬品沈澱池,ろ過池,マイクロストレーナ,浄水池,排水処理施設,場内配管,
操作・電気関係施設,量水器等浄水に必要な施設
(4) 配水施設関係
配水池,場内配管,操作・電気関係施設,配水管等配水に必要な施設
(5) 附属施設関係
水源,浄水場等のポンプ室又は機械操作室等の建物で,給水を行うために直接必
要な施設
(6) 用地費関係
水源,送配水施設,浄水施設等当該施設に必要な最小限度の用地取得経費,水利
補償費,作物補償費,交渉費,測量費,造成費及び取付道路等に要する経費
ア 配水管敷設
(7) 配水管
イ 配水管敷設替え
(ア)増口径管敷設替え
口径増を伴う既設管の敷設替え(新配水管と既設の施設との取り付け替
え工事(止水栓までの既設給水管の取り替え工事を含む。)を含む。以下同
じ。)は対象とする
(イ)同口径管及び減口径管敷設替え
同口径管又は減口径管へ敷設替えをする場合には,道路の移設改良に伴う
もの,耐用年数(敷設替えの年度における政府資金の償還年限とする。)を
経過したもの,漏水対策に係るもの,安全対策に係るもの及び地盤沈下等特
別の事情によるものについて対象とする
ウ 配水管更生施設(パイプライニング)
事業の実態に応じて対象とする。なお,起債する際等は,「配水管更生事業」
として,別に起債計画書を作成すること
(8) 鉛製給水管更新事業
(9)
鉛製給水管の敷設替えのうち,公道下部分の給水管(止水栓までの給水管を含
む。)を事業用資産として位置付ける場合については対象とする
水道庁舎及び公舎の 単独庁舎の建設費及び一般庁舎の建設負担金については実施事業費の全額を対
建設費
象とする
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2 準建設改良費
(1)建設元金
主に広域水道及び水源開発関連事業で,
建設に長期間を要するもの(原則として創設事業及び大規模な拡張
事業。)の建設期間中の資産に係る企業債償還元金。
(一般会計出資債の対象となる建設元金を除く。
)
(2)未利用又は著しく利用率の低い施設に係る地方債利子
供用開始後15年以内の給水区域内において,未利用若しくは当該施設の利用率が著しく低いものに係る
地方債利子のうち,次により算定される額。なお,資金は全額民間等資金とする。
○当該年度の利子×(0.6-1日平均配水量÷現在配水能力)
(3)
(独)水資源機構の繰上償還のために要する経費
「独立行政法人水資源機構(以下「水資源機構」という。
)の繰上償還のために要する経費」について,水
資源機構が割賦負担金の繰上償還を認めた額を起債対象とする。なお,資金は全額民間等資金とする。
(従来の資本費・給水原価の要件は撤廃された。
)
(4)水道施設等整理債(用途廃止施設の処分に要する経費)
ア 対象事業:次の条件のいずれかを満たしていること。
(ア)早急に施設を処分することでより経営の効率化が図られること。
(イ)法令等により早急に施設等の処分が必要な場合であること。
イ 対象経費
用途廃止施設の処分に要する経費。
(国庫補助返還金,企業債繰上償還金,独立行政法人水資源機構
負担金の精算に要する額,解体撤去等の合計額から資産売却代金等の収入を控除した額。
)
(5)資本費平準化債
ア 対象事業:次の条件をいずれも満たしている事業を対象とするものであること。
(ア)供用を開始していること。
(イ)企業債の元金償還金の額と減価償却費の額との差等により,経営上著しい影響が生じていること,
又は生じる見込みであること。
(ウ)総括原価主義に基づき適正な料金水準を設定していること。
イ 発行可能額
平成26年度における建設改良のために発行した企業債の元金償還金の額から平成26年度における
減価償却費の額を差し引いた額。
平成26年度
元金償還費総額
平成26年度
資本費平準化
債元金償還費
平成26年度
借換債発行額
平成26年度
元金償還費
平成26年度
減価償却費
発行可能額
①
②
③
④
(①-②-③)
⑤
⑥
(④-⑤)
【スキーム図】
元利償還金
元金償還金
減価償却費
平準化債発行
可能額
平準化債に
支払利息
0年
減価償却費見合いの料金収入
5年
20年
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(平準化債発行)
かかる償還金
30年
40年
3 一般会計出資債
経営基盤の強化及び資本費負担の軽減を図るための一般会計からの繰出制度。次の額が起債対象となる。
(1)水源開発・広域化事業
ア 平成2年度以降の水道水源開発施設整備事
イ 平成元年度以前の水源開発・広域化事業によ
業及び水道広域化施設整備事業(以下「水源
る施設で,建設仮勘定に計上されている資産に
開発・広域化事業」という。
)に係る国庫補助
係る企業債の元利償還金(独立行政法人水資源
基本額の3分の1相当額。
機構への割賦負担金を含む。
)のうち,各年度
の国庫補助基本額の30分の7(昭和55年度
以前の各年度事業及び平成元年度以前におい
て建設時の出資を行わなかった事業について
は3分の1。
)相当額。
企業債
(1/3)
一般会計出資債
(1/3)
} 国負担分
} 料金回収分
} 一般会計負担分
《国庫補助基本額》
《国庫補助基本額》
国庫補助金
(1/3)
国庫補助金
(1/3)
企業債
(1/3)
一般会計
出資債
↑
(7/30)
} 国負担分
} 料金回収分
} 一般会計負担分
↑
建設時に出資(1/10) 企業債の元利償還金ベースで繰出し
(2)未普及地域解消事業
国庫補助の対象(
「簡易水道等施設整備費の国庫補助について」
(昭和44年厚生省環第405号)の「飛
地区域」又は「給水区域内無水源」に該当していること。
)となった未普及地域解消事業に係る建設改良費
の3分の1相当額。
(3)安全対策事業(災害対策事業)
ア 災害対策
(ア)次に掲げる事業のうち,地震防災対策特別措置法(平成7年法律第111号)第2条の地区(社会
的条件,自然的条件を勘案して地震により著しい被害が生じるおそれがあると認められる地区)を給
水区域に含む団体が災害対策の観点から行う次のもの。
※地震防災対策特別措置法第2条の地区には,茨城県内全市町村が対象。(第4次地震防災緊急事業五箇
年計画から)
① 送・配水管の相互連絡管等の整備事業,配水池能力の増強事業,緊急遮断弁の整備事業,応急給
水槽の整備事業及び自家発電設備の整備事業(主として施設運転用電力に係るものに限る。
)に係る
事業費(企業債以外の特定財源を除く。
)の2分の1相当額。
なお,更新・改築事業を除くものとする。
1/2
1/2
水道事業債
一般会計出資債
国庫補助金等
(交付税措置50%)
(交付税措置なし)
② 浄水場,配水池等の基幹水道構造物の耐震化事業(更新・改築事業を対象とする。ただし,耐用
年数を経過した施設の更新・改築事業は除く。
)に係る事業費の4分の1相当額。
国庫補助金等
3/4
水道事業債
(交付税措置なし)
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1/4
一般会計出資債
(交付税措置50%)
③ 末端供給水道事業者が実施する水道管路(鋳鉄管,コンクリート管,塩化ビニル管及び石綿セメ
ント管に限る。
)の耐震化事業に係る事業費のうち通常の耐震化事業に上積みして行うものの4分の
1相当額。
〔通常事業費〕 当該団体の平成22度から平成24年度の3ヶ年に実施した耐震化事業費の平均
とする。
※平成25年度までの時限措置としていたが,平成30年度まで現行制度を延長することとした。
通常事業費
(H22~24平均耐震化事業費)
上水道事業債
国庫補助金等
上積事業費
3/4
上水道事業債
(交付税措置なし)
国庫補助
金等
1/4
一般会計出資債
(交付税措置50%)
イ 保安対策
保安対策の強化の観点から行う浄水場や配水池等における侵入者監視カメラ,毒物検出装置等の整備
事業(単独事業として行うものに限る。
)に係る事業費の4分の1相当額。
ただし,更新・改築事業を除くものとする。
ウ 水質安全対策
公共用水域の汚濁に起因する物質等を除去するために行う浄水場の施設整備事業のうち次のいずれか
の要件を満たすものに係る事業費の2分の1相当額。
(ア)水源水質について,トリハロメタン等人の健康に影響を与えるおそれのある物質の濃度が,人の健
康を保持するのに必要なレベルを超えている,又は超えるおそれがあること。
(イ)クリプトスポリジウム等の病原性原虫による汚染に対処するための膜ろ過施設又は紫外線処理施設
を整備する場合においては,水源水質中に大腸菌,嫌気性芽胞菌若しくはクリプトスポリジウム等が
検出されたことがあること又は取水施設の上流等に糞便の処理施設等が存在し,それらが検出される
おそれがあること。
ただし,紫外線処理施設のみを整備する浄水場にあっては,地表水以外の水を水道の原水としてい
ること。
【 充
当
率 】
対象事業費又は地方負担額の100%
【
1
2
3
資金及び償還期間 】
財政融資資金
機構資金
銀行等引受資金
30年以内(うち据置期間5年以内)
30年以内(うち据置期間5年以内)
償還,据置期間は各契約による
(1)対象事業2(3)については23年(割賦負担金の償還期限)を基準とした残存期間とする。
(2)対象事業2(4)については10年以内。ただし,企業債の繰上償還金は当該企業債の残存償還期間内とする。
(3)対象事業2(5)については耐用年数の範囲内とする。
4 市場公募資金
償還,据置期間は各商品設計による
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【 交付税措置 】
1 一般会計出資債については,元利償還金の50%(うち45%を保健衛生費:密度補正,5%を標準事業費
方式による単位費用)を基準財政需要額に算入する。
2 水源開発・広域化対策,水資源機構負担金に係る繰出基準額の50%を基準財政需要額に算入する。
(保健衛生費:密度補正)
※ 繰出基準
国庫補助対象の水道水源施設及び水道広域化施設(当該施設の建設に係る費用が建設仮勘定に計上され
ているものを除く。
)に係る平成元年度以前の各年度における建設費の3分の1(建設時に出資を行った場
合については30分の7)に相当する企業債に係る元利償還金及び水資源機構に対する割賦負担金の3分
の1。
3 高料金対策に係る繰出基準額の50%を基準財政需要額に算入する。
(保健衛生費:密度補正)
○ 高料金対策基準額=(前々年度資本費-164円)×前々年度年間有収水量
4 統合水道事業(平成19年~平成28年度までに,①複数の簡易水道が統合した上水道事業,②簡易水道事
業が上水道事業に統合された上水道事業)に係る統合後に実施する建設改良に係る繰出基準額の50%を基準
財政需要額に算入する。
※ 繰出基準
国庫補助(簡易水道再編推進事業に係る国庫補助に限る。
)の対象となった統合後に実施する建設改良
(平成19年度以降に統合したものに限る。
)のために発行された企業債(上水道事業分)に係る元利償還
金の2分の1
【 留 意 事 項 】
1 起債協議等に当たり,原則として前年度末までに水道法の事業認可(第6条,第10条,第26条及び第30
条)を受けていること及び河川法(昭和39年法律第167号)の水利使用許可(第23条,第24条及び第
26条)を受けていることが必要である。
2 消火栓,私有各戸給水装置(引込枝管(建設替えに伴う場合を除く。
)
,量水器等)
,維持管理的な工事(浄水
場の砂の取替等の工事費等)については起債対象としない。
3 ソフトウェアの提供及びソフトウェア開発を外部に委託する場合には,実所要額を起債対象とする。
4 水道施設等整理債に係る部分については,平成26年度地方債同意等基準運用要綱から「一 一般的事項」
に一括して記載したことに伴い,
「二 対象事業に関する事項」からは削除している。
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