教育研究業績書氏名黒田圭介学位修士(教育学) 担教職に関する科目当授業科目教科又は教職に関する科目教科に関する科目・自然地理学概論・地誌学教育上の能力に関する事項事 1 項教育方法の実践例年月概要平成 23 年西南学院大学の非常勤講師として，「地理学Ⅰ」の講義では，地理 7月学的な考え方を習得するとともに，調べる→実際に実地で見聞きする→新鮮な知的好奇心を実感する，という一連経験を学ぶ者として体感し，その経験をもとに効果的な社会科教育を行える教員の養成を目指すテーマのもと，広島県呉市において現地地域調査を行った。調査項目(自然，文化，産業，歴史など)については学生が決定し，それについて班毎に毎時調べたことや疑問点を発表し，その疑問を解決するための方法を話し合った。なお，講義の中で必要に応じて基礎的な地理学的な調査方法(地図の読み方，調査方法，統計集計法など)を教えるなどの支援活動も行った。調査終了後はまとめをおこない，班毎にパワーポイントを用いてプレゼンテーションを行った。これら一連の活動を通じて，学生は収集データ，統計情報，地図等を具体的に活用する方法を学び，また，地域によって自然，産業構造や文化の違いに実感を伴って気づくことができたと考えられる。 2 作成した教科書・教特になし教育上の能力に関す特になし材 3 る大学等の評価 4 実務の経験を有する特になし者についての特記事項 5 その他特になし担当授業科目に関する研究業績等担当授業著書・学術論文等単著発行又発行所、発行雑科目の名称共著は発表誌又は発表学の別の年月会等の名称自然地理（著書）学概論新修福岡市史考古特平成 25 年共福岡市 3月概要著者：磯望・黒田圭介概要：福岡市の自然環境を地別編「自然と遺跡か形・気候を中心に述べたものでらみた福岡の歴史」ある。地形の節では福岡市域全体の地形分類図(段丘や微地形も含む)を提示した。それまでの福岡市におけるこのような地形分類図は一部地域のみのものが多く，現在の福岡市の地形を網羅的に分類図としたのは本稿が初だと考えられ，学術的な応用も期待できる。気候の節では，一般の方でも読みやすいよう，最新のデータを用いつつも難しい専門用語は一切省いた。特に本稿では福岡市の約 120 年間の気温変化を年間平均気温の変化とともに，夏季・冬季の平均気温の変化も示した。さらに，最高気温と最低気温の約 120 年の変化を示すことで，福岡市における平均気温の上昇傾向が実は最低気温の押し上げによる結果であることを示した。（学術論文等）平成 26 年土木学会西部著者：黒田圭介・黒木貴一・宗 9月支部，第 7 回土建郎・磯望・後藤健介画像を用いた実体視砂災害に関す概要：本研究では ALOS(だいち) 判読～微地形およびるシンポジウの衛星画像データからステレオ斜面崩壊地を例にム論文集，ペアのパンシャープン衛星画像 p.127-132 を作成する手法を工夫し，その１．ALOS パンシャープンステレオペア共衛星画像の実体視からどの程度地形分類が可能か，沖積低地の微地形(干拓地)と昭和 57 年の長崎豪雨で斜面崩壊を発生させた山地斜面地形を事例として，空中写真による実体視判読との比較や現地調査によりその有効性について確認した。その結果，干拓地では，衛星画像でも空中写真と同程度に微高地，低地，微低地を地形区分でき，さらに諫早湾における近世の干拓地軟弱地盤の不同沈下地帯を抽出きた。また，山地斜面では，大きな縮尺(1/5 千)での衛星画像判読では傾斜変換線の判読にやや難はあるが，空中写真とほぼ同程度の斜面形状についての地形分類ができた．これより，長崎豪雨による斜面崩壊が主として谷頭凹地と谷頭斜面で生じたことを定量的に捉えることができた。地誌学（学術論文等）平成 17 年西南学院大学，著者：磯望・黒田圭介・後藤健 2月西南学院大学介・御厨えり子域性-福岡県京都郡教育・福祉論概要：福岡県京都郡勝山町に分勝山町のため池- 集，4 巻 2 号，布するため池周辺の土地利用状ため池の景観分類から見た環境景観の地共 p.151-171．況と勝山町の景観分布を解析する目的で，試験的に描画ソフトである PhotoShop を用いて土地利用区分を描画し，ピクセル数を計数することで土地利用の数値化を行った。その結果，宅地化が進む勝山町南部地域では人工景観が優勢，中部地域では田畑の景観が優勢，北部地域では森林景観が優勢であることを定量的に示すことができた。この方法は、主題図をデジタル化するに際し、GIS がない場合に効果を発揮する。（教育実践記録等）地域研究に関する授業における地理巡検の実施とその効果共平成 22 年福岡教育大学，著者：黒田圭介・石黒正紀・黒 3月教育学部附属木貴一教育実践総合概要：福岡教育大学で開講されセンター，教育ている「日本地域研究」で実施実践研究，18，した地域調査に関する巡検(別府 p.9-16．市と由布市)の様子をまとめ，参加した学生の巡検への取り組み方と巡検に伴う事前・現地・事後指導の影響を考察した。その結果，事前指導において現地の情報を与えすぎると(例えばシャッター商店街とショッピングモールの関係)，地理的事象の見方が画一的になり，学習したことの確認作業としての巡検になってしまうという問題点が浮かび上がった。