提案書 - 福智町

様式 7-1
福智町立図書館・歴史資料館
基本イメージ提案書
赤池支所の魅力を抽き出してつくる
新施設の改修にあたっては、既存の赤池支所を可能な限り活かし、限ら
れた改修費用の中で、新たに手を加える部分が既存の建築の魅力を引き出
すようにつくります。外部空間は、現状の赤池支所のファサードには手を
加えずに継承しながら、建物の南北に緑豊かな広場をつくって建物を包み
込むことで、周辺の風景に溶け込み、ワイワイワ広場とつながる豊かな環
境とします。内部空間は、中央の吹抜けに施設内のどこからも見える書庫
ギャラリーを大きな家具のように簡易な構造で新設することで、新しい図
書館・歴史資料館の顔とします。また、既存建物の室構成や設備を最大限
に活かします。
緑に包まれた建物
大きな家具のような書庫ギャラリーの構造
書架の配置や荷重に配慮したモジュール
書庫ギャラリーの構造は、書架ピッチと整合
した 1800mm モジュールの鉄骨造とします。荷
重の大きい書庫に対して、柱間スパンを小さく
することや、バランスよく配置した丸鋼ブレー
スにより、梁や柱が負担する力を軽減します。
これらのフレームは外周壁と複式書架の内部に
納まり、書架と一体となります。
施工性と経済性に配慮した軽量鉄骨造
メインフレームは、薄板軽量形鋼の梁や小径
鋼管の柱による構成とします。部材長・断面を
小さくすることで、材の軽量化を図り、既存建
物吹抜内の限られたスペースの中で、人力での
運搬や小型の重機での揚重を可能にします。ま
た、合成デッキ床版とすることで、振動対策・
施工性に配慮します。
書庫から飛び出し
吹き抜けを一望できる
バルコニーをつくる
書庫ギャラリー上部の一部
に開口を設け、既存トップ
ライトからの光を取り込む
ブレース
(書架背面)
ブレース(外周)
C 型鋼梁
デッキ
スラブ
新設
スラブ
鋼管柱
デッキ
スラブ
C 型鋼梁
ブレース
構造ディテール
@1800mm
@1800mm
既存梁
構造フレーム
新設基礎
部材リスト
柱 :角型鋼管□-100×100
梁 :軽量溝型鋼 2-C-125×50×20×2.3
床 :合成デッキスラブ t=50 デッキ +t=80 コン
斜材:丸鋼ブレース
既存基礎との取合い
4
既存建物と独立した架構
既存建物に書庫を負担させると構造耐力上危
険が増加する可能性があり、耐荷重・耐震性に
ついては不明確な計画となります。書庫荷重を
既存とは別の独立した架構に負担させることで、
安全性が明確な計画とします。既存建物とは別
に基礎を設けること、書庫ギャラリーと既存建
物 2 階床の間には地震時の変形に対応した離隔
を取ることにより、鉛直荷重・水平荷重に対し
て相互に力の伝達がない状態とし、既存建物へ
の構造的な補強を不要とします。
耐火、不燃仕様の構成
増築部分となる書庫ギャラリーは、法令に基
づき、耐火建築物とします。柱型、梁型は耐火
仕様のプラスターボードで挟み込み、耐火性能
を確保するとともに、表面は不燃仕様の木材で
仕上げます。
壁・天井:クロス貼り
書庫ギャラリーを巡る
階段を上る動線の中で
上野焼が見える
凡例
新設部分仕上げ
改修部分仕上げ
天井改修:
断熱材敷き込み
トップライト
福知山を望む
福智町
情報ギャラリー
壁:不燃木材
ロータリー
屋外展示
スペース
上野焼
陶板
ワイワイワ
広場とつながる
大きな議場の空間を
活かして上映会もできる
スペース
視聴覚室
・学習室
天井:不燃木材
床:カーペット
書庫ギャラリー
壁、天井:既存利用
中庭
床:フローリング
WC
床:既存利用
床:合板敷き
閉架書庫
(3.5 万册)
既存の資料庫を利用して
閉架書庫とする
スラブ・基礎梁新設
既存建物を活かした改修計画
建物の構成を活かし、内装を中心として改修
既存建物の空間構成を活かし、間仕切りや天
井を可能な限り保存します。図書館・歴史資料
館としての空間性を生み出すにあたっては、床
仕上げの変更、壁面や天井の塗装等の内装の更
新を中心とした改修とします。
断熱改修によるエネルギー効率の向上
既存建物は、屋根スラブに断熱が吹き付けら
れており、空調を必要とする気積が大きいため、
エネルギー負荷が大きい状態となっています。
スラブ面からふところをとって、2 階の天井を新
設し、断熱材を敷き込むことで、空間の気積を
小さくします。また、外壁面についても断熱材
を貼り込み、ガラスに断熱フィルムを貼ること
で、空調エネルギーの効率を向上し、ランニン
グコストを低減します。
既存空調設備の利用
既存建物の天井カセット型空調機のうち、老
朽化が少なく、更新の不要なものはそのまま利
用します。吹抜けまわりは現状のノズル吹き出
しを中止し、書庫ギャラリーに床置き型の空調
機を新設します。
サーキュレーターによる暖房効率の向上
気積の大きい 2 階の天井面にサーキュレーター
を設置して天井付近にたまる暖気を足下に撹拌
し、温度のムラを少なくすることで快適性を高
め、暖房効率を向上します。
LED 照明による高効率化
既存の蛍光灯を LED 照明に変更することによ
り高効率化し、照明のデザインや適切な色温度
の設定などによって空間イメージを更新しなが
ら、省エネルギー化を図ります。
東西断面図
コスト調整のしやすい改修計画
サーキュレーターの設置
既存断熱ライン
トップライト
緑によって
日射を制御
天井新設
新設断熱ライン
断熱 +
紫外線カット
フィルム
高反射塗料による
リフレクト効果
一般書閲覧
スペース
断熱材
既存空調機の利用
LED 照明
子どもの庭
内外の連続性
をつくる
児童書閲覧
スペース
EXP.j
書庫
ギャラリー
既存天井を塗装
開口から
風が抜ける
南北断面図
新しく設置が必要な書架工事を含む中央の書
庫ギャラリーを主たる新設部分とし、改修部分
はコスト調整のしやすい仕上げの変更によるリ
ニューアルを基本とします。また、外構工事は、
変更を最小限に留め、植栽工事を中心とます。
新設工事概算(直接工事費)
改修工事概算(直接工事費)
項目
面積
金額(千円)
項目
面積
金額(千円)
直接仮設工事
330㎡ 約
3,300 直接仮設工事
3300㎡ 約
1,300
撤去工事
110㎡ 約
2,800 撤去工事
1000㎡ 約
9,900
土工事
110㎡ 約
2,300 床仕上げ
33,000㎡ 約
40,000
地業
110㎡ 約
300 壁仕上げ
5000㎡ 約
8,000
基礎躯体
110㎡ 約
5,000 天井仕上げ
3300㎡ 約
10,000
地上躯体
110㎡ 約
12,000 断熱工事
1式 約
10,000
床仕上げ
330㎡ 約
5,000 家具
1式 約
35,000
壁仕上げ
550㎡ 約
16,000 躯体改修
1式 約
3,000
天井仕上げ
330㎡ 約
10,000 電気設備
1式 約
15,000
EXP.J
15m 約
600 機械設備
1式 約
30,000
防火区画
1式 約
3,000 その他雑
3300㎡ 約
6,000
家具
1式 約
25,000 小計
約 168,200
電気設備
1式 約
5,000 外構工事概算(直接工事費)
機械設備
1式 約
4,000 直接仮設工事
300㎡ 約
600
その他雑
330㎡ 約
4,000 撤去工事
1000㎡ 約
2,000
小計
約
98,300 車路形状変更
1式 約
1,000
植栽
5000㎡ 約
10,000
既存車庫改修
1式 約
10,000
その他雑
1式 約
400
小計
約
24,000
様式 7-1
福智町立図書館・歴史資料館
基本イメージ提案書
設計から運営まで一体的に考えるチーム構成
総括責任者を中心として、設計チーム
以外に新しく就任する施設の館長や、福
智町で活動を行っている町民グループ、
公民館や小中学校などの公共機関とも協
働して、企画運営チームを結成し、設計
から運営まで一体的に考えます。
両チームは町民に常に情報を発信する
とともに、図書や歴史、まちづくりなど
の専門家を迎えて町民参加の機会を設け、
計画段階から運営段階まで町民が施設の
活動に関わる仕組みをつくります。
市民参加活動の実績を活かした仕組みづくり
福智町
マルアーキテクチャ
・総括責任者
・意匠主任技術者
・構造主任技術者
・電気設備主任技術者
・機械設備主任技術者
・デザイナー etc.
総括責任者は、人口 35 万人の愛知県岡崎市に
おいて市民ワークショップを展開し、来場者数
が年間 150 万人を超える図書館複合施設をつく
町民活動グループ
りあげた実績があります。また千葉県の郊外団
公民館
地の再生計画では、高齢化が進む中で 20∼30 代
小中学校
の若者グループを立ち上げ、やがては団地を担
有志町民
う次世代の育成を促すなど、市民参加やまちづ
企画運営チーム くり活動に積極的に取り組んでいます。
情報発信
現在は「市民参加による公共施設」の研究を
行っており、全国の事例を多角的に評価した知
情報発信
町民
見から、町民参加の仕組みづくりを実践します。
新館長
設計チーム
運営への関わりを生む町民ワークショップ
施設の計画、運営検討にあたっては、町民活
動グループの代表者や有志町民を交えて組織す
る「新施設検討円卓会議」
、施設づくりやまちづ
くりを考え、運営に関わる人を育てる「町民ワー
岡崎市図書館交流プラザ「リブラ」 クショップ」
、新しいまちの活動をつくり、施設
の活用を促す「町民プロジェクト」という、3
つの町民参加のかたちを提案します。
町民の活動の場を幅広く用意することで、そ
れぞれの興味に応じた施設計画・運営への関わ
りを持つことが出来ます。3つの町民参加の場
が連携し、町民全員で施設をつくっていきます。
基本設計
○新施設検討円卓会議
固定メンバーによる顔の見える円卓会
議。施設の計画や運営について具体的
な話し合いをし、実際の設計や運営に
提案を行う。
○町民ワークショップ
施設の計画や運営、まちづくりをテー
マに、自由参加型のパネルディスカッ
ションや空間体験、運営のシミュレー
ションを行う。
○町民プロジェクト
施設やまちづくりにまつわる3つの
テーマについて、こどもからお年寄り
まで、誰もが気軽に参加できるイベン
トを行う。
団地の若者によるこども映画祭
まちの活動をつくる3つのプロジェクト
まちと連携し、町民が参加する運営の仕組み
町民参加ワークショップは、施設計画に意見 ワークショップと連携して「こどもメディア
「みんなの図書館プロジェクト」
を反映するだけでなく、コンセプトや空間イメー プロジェクト」
ジを共有しながら、新施設での活動や企画・運 「福智の達人育成プロジェクト」の3つのテーマ
営を考えることを主旨とします。そのプロセス のプロジェクトを立ち上げ、計画段階から町民
の中でコアとなるメンバーを発掘して町民運営 が自分の興味のある活動に気軽に参加できる機
組織「福智サポータークラブ」をつくることで、 会をつくります。プロジェクトは施設開館後ま
施設開館後も企画・運営に主体的に町民が関わ で継続し、それぞれのテーマを通じて、福智町
ることのできる仕組みをつくります。
での新たな町民活動をつくります。
プロジェクトのテーマに応じた専門家を迎え
て、町民が幅広い層が興味を持って気軽に関わ
ることのできる活動とします。
4
積極的な町民参加を実現する3つの参加のかたち
◇こどもメディアプロジェクト
こどもたちが様々なイベントを体験・
リポートしながら、まちづくりや施設
こども広報誌
の発刊
づくりに関する情報発信を行います。
◇みんなの図書館プロジェクト
本のプレゼン大会やみんなの本棚づくり
により、本を介したコミュニケーション
市民ブック
セレクターの育成
からまちづくりを行います。
◇福智の達人育成プロジェクト
福智の歴史や暮らしにまつわる知識や智
恵・まちの噂まで集めて、町民目線で
ボランティア
ガイドの育成
福智町を見つめ直します。
実施設計
福智町立図書館・歴史資料館
町民ワークショップや町民プロジェクトから
継続して、町民が福智町と役割分担しながら協
働して企画・運営する仕組みを提案します。
施設管理や図書館、歴史資料館等の専門機能
の運営は基本的に福智町が担い、町民運営組織
は企画・運営を担うサポータークラブと、個別
の活動を担う3つの町民プロジェクトによって
構成します。
町民の自由で主体的な運営参加によって、ま
ちの活動と積極的に連携する施設運営につなげ
ます。
福智町
町民運営組織
新館長
サポータークラブ
町民活動
・総務
図書館
こどもメディア PJ
・管理
歴史資料館
みんなの図書館 PJ
福智の達人育成 PJ
町民活動
グループ
建設工事・開館準備
連携
公民館
小中学校
まちの施設・活動
施設運営・まちづくり
条件整理・コンセプトメイク
平面・立面・断面計画
基本設計図書作成
詳細検討・実施設計図作成
積算
○新施設検討円卓会議
申請
工事発注
参加団体の想定
建設工事
・設計チーム
・企画運営チーム
・町民活動グループ
・有志町民
○運営への関わりをつくる町民ワークショップ
円卓会議への参加
【空間イメージの共有】
【コンセプトの共有】
【施設活用を考える】
【運営の仕組みづくり】
【オープニング準備】
オープニングイベントやお祭りの開催
サポータークラブの企画・運営
模型や疑似空間体験
シミュレーション
円卓会議のメンバーによる
パネルディスカッション
施設の年間スケジュールを
考えてみる
サポータークラブ設立会議
プレイベントの実施による
施設運営シミュレーション
町民運営会議
○まちの活動をつくる3つのプロジェクト
プレイベントの実施・運営
【福智町の今を知る】
◇こどもメディア PJ
【まちのなかで活動を展開する】
◇みんなの図書館 PJ
◇福智の達人育成 PJ
◇こどもメディア PJ
◇みんなの図書館 PJ
年中行事の企画
町民活動の継続
【施設での活動をイメージする】
◇福智の達人育成 PJ
◇こどもメディア PJ
◇みんなの図書館 PJ
◇福智の達人育成 PJ
こども広報誌の発刊
「赤池支所探検ツアー」
「まちなか文庫」
「まちの噂検証隊」
「こどもふくち新聞」
「私のおすすめ本」
「福智町裏ガイドブック」
「こどもふくちニュース」
「みんなの本棚」
「福智の達人検定」
町民ブックセレクター
ボランティアガイド
福智町立図書館・歴史資料館設計業務者選定プロポーザル