ソフトウェアメトリックス調査 2015 年版発表

プレスリリース
報道関係者各位
2015 年 4 月 15 日
一般社団法人
日本情報システム・ユーザー協会
一般社団法人 ICT 経営パートナーズ協会
ソフトウェアメトリックス調査 2015 年版発表
2004 年以来、経済産業省の事業として「ユーザー視点のソフトウェアメトリックス調査」
を開発・保守・運用の評価値を提供してきましたが、2015 年版は JUAS 主導のもとに、開
発のうち、特に最近話題のテーマである、アジャイルと超高速手法に絞って実態を明確に
する調査を実施しました。
加えて 2015 年版ではベンダーの協力を得て、市販されている 39 種類の開発ツール調査
を実施し、ツールの特徴をユーザーが選択しやすいように分析して紹介しています。
このたび、4 月下旬(予定)の報告書発刊に先立ち、調査結果のトピックスをご紹介いた
します。
■調査概要
調査期間は、2014 年 11 月 11 日~2014 年 12 月 19 日。JUAS 会員企業を中心に調査を実
施し、ユーザー企業を中心に新たに 72 件の回答を得た。分析は過去の回答とあわせて 172
件について実施した。
■調査結果概要
(添付図表参照)
(1)
アジャイルと超高速手法の特徴紹介
ユーザーの短工期開発、開発コスト低下への要望を受けて 2 手法への期待は大きいが、
収集した事例を見ると、両手法とも半分のプロジェクトが既存システムの再構築のために
活用されている。アジャイルの本来の狙いであった要件抽出が困難のためにアジャイルを
活用したプロジェクトの割合は 30%である。
従って使用した結果の満足度が 60%を超えたのはアジャイルが工期評価のみ、超高速開
発は品質、コスト、工期の 3 項目であった。
また以前から、蓄積してあったウォーターホール法のデータも加えて手法 3 種の QCD を
「画面数+帳票数×2/3」をベースとして比較したところ興味ある事実が浮かび上がってき
たので参考値として記載した。
最近はハイブリッド・アジャイル手法等も登場しており、異なった開発手法を一つの軸
で評価する分析方法の整理の仕方も、この調査により一歩進んだと思われる。
(2)
開発ツールの紹介
システム開発の QCD を画期的に向上させるためにはツールの活用は不可欠であるが、思
ったほどには普及していない。しかしプログラム作成プロセスにおいてコーディング作業
を省くことは、将来にわたっても重要な課題である。
そのためにも、ユーザーが選択しやすいように、ツールを主として①コード生成型②実
行エンジン型③業務モデル型に層別して、ツールが支援する開発工程、業務システムの設
計情報、設計や実装に関わる機能、リポジトリーの有無、業務環境変化時の対応、動作環
境、習熟性、価格体系、実績などを比較してツール選択のための情報提供を試みている。
ユーザーの最終決定は各ベンダーの支援を得て試行テストをする必要はあるが、この情
報を基にすればツールの一次選択はしやすくなると期待している。
■本リリースに関するお問い合わせ先
一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
担当:井上
〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町 2-4-8 新堀留ビル 8 階
電話:03-3249-4101(平日 10 時~17 時) 電子メール:[email protected]