平成 年度都道府県医師会勤務医担当理事連絡協議会

昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
広島県医師会速報(第
号)
年(平成
年) 月
日( )
平成 年度都道府県医師会勤務医担当理事連絡協議会
地域医師会を中心とした勤務医の参画と活躍の場の整備について
と き 平成 年 月 日㈬ 時
ところ 日本医師会館 階小講堂 広島県医師会常任理事 山田 博康
平成 年 月 日㈬、勤務医の諸問題に関し、現状把握などを目的に標記連絡協議会が開
催され各県担当理事らが出席した。各ブロックより取り組み状況などについて報告がなされ
た。また医療事故調査制度について都道府県医師会の役割と協力依頼があった。
笠井英夫日本医師会常任理事の司会進行により開会し、冒頭、横倉義武日本医師会長は、
「二期目の就任にあたり つの方針を掲げ、特に医師会の組織力強化を考えるため医師会組織
強化検討委員会を設置した。このたび委員会から臨床研修医の医師会費無料化の提言を受け
理事会で決定し、また非会員を対象とした無料サービスの実施について検討を進めていると
ころである。医師会活動により多くの勤務医が参画いただくためには、郡市区医師会が地域
の特性に応じて参画しやすい環境を整備するなど具体的な取り組みを行うことが不可欠であ
る。医師会組織の基本的な情報伝達、意見聴取のための仕組みが適切に機能することで、よ
り多くの勤務医の意見を吸い上げ、お互いの多様性を認め日本医師会綱領の理念のもとに大
同団結していくことが重要である」と訴え、さらなる協力を呼びかけた。
以下、要旨を記載する。
報 告
全国医師会勤務医部会連絡協議会について
平成 年度を担当した神奈川県医師会の澤井博
司副会長は、平成 年 月 日㈯横浜ベイシェ
ラトンホテル&タワーズで「地域医療再生として
の勤務医~地域医療における総合診療医の役割
~」をメインテーマに掲げ開催したところ、全国
から約 名の参加をいただいた。しかしながら、
開催当時は総合診療専門医の養成プログラムなど
が検討中であり、今までの総合診療専門医と新た
な総合診療専門医の明確な違いについて協議を行
( )
年(平成
年) 月
日
広島県医師会速報(第
うことが叶わなかったが、皆さまのご協力をいた
だき開催できたとして謝意を述べた。
続いて平成 年度に担当する秋田県医師会の
坂本哲也副会長から、協議会に向け 月に部会を
設置した。今年度は平成 年 月 日㈯、秋田
キャッスルホテルにて「日本の国情から見た理
想的な勤務医とその将来像~地域医療充実への
ロードマップ~」をメインテーマに開催すると
報告があった。
医療事故調査制度について
日本医師会 副会長 松原 謙二
福島県立大野病院事件、東京女子医大病院事件
では医師の無罪が明らかになった。報告書では担
当医が認めていないような内容が書かれていたに
も関わらず、その報告書をもとに警察が逮捕に踏
み切った事件である。このような事例がなくなる
よう医療事故調査制度は匿名性、独立性、懲罰を
対象としないことなどについて多くの議論を重ね
た。医療事故調査制度は事故が発生した医療機関
が院内調査を実施し、医療事故調査・支援セン
ターに調査報告書を提出する仕組みである。この
調査にあたり支援団体として都道府県医師会の役
割が求められている。
調査後は医療機関が患者に説明を行うこととな
るが、決して報告書を遺族に渡すことではない。
遺族は院内調査の結果に納得しない場合は再調査
を依頼することができる。医療事故調査の対象は
当該病院などに勤務する医療従事者が提供した医
療に起因し、または起因すると疑われる死亡また
は死産であって、当該管理者が当該死亡または死
産を予期しなかったものとして厚生労働省令で定
めるものをいう。きちんと説明してカルテに記載
してあり、誰が診ても起こり得るだろうと判断で
きるものは報告しなくても良いと考える。しか
し、報告の対象として可能性のあるものはなるべ
く報告していただきたい。なぜなら、調査制度に
沿って対応中であることは、すぐに警察が介入す
ることを防ぐからである。
院内調査で調査すべき事項および方法は、病
院などの管理者が①診療録その他の診療に関す
る記録の確認、②当該医療事故に係る医療従事
者からの事情の聴取、③「②」以外の関係者か
らの事情の聴取、④解剖、⑤死亡時画像診断、
⑥使用された医薬品、医療機器、設備その他の
物の確認、⑦血液または尿その他の物について
の検査から必要な範囲で選択し情報の収集、整
理を行うことである。医療事故調査は原因を明
らかにするためのものであり、再発防止策は可
号)
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
能な限り調査の中で検討することが望ましい。
しかし、中途半端に検討して再発防止策を出
した場合、法律上は予見して行わなかった場合
は過失となる。いろいろな対応策を考えるが文
書にできるものとできないものを注意しないと
いけない。センターへの報告は調査において再
発防止策の検討を行った場合、管理者が講ずる
再発防止策について記載する。実際にできるこ
としか書いてはならない。
また当該医療従事者や遺族が報告書の内容につ
いて意見がある場合などは、その旨を記載する。
当該医療従事者ら関係者については匿名化する。
再発防止策は、個人の責任追及とならないように
注意し、当該医療機関の状況および管理者の意見
を踏まえた上で記載することが大切である。
遺族への説明は口頭(説明内容をカルテに記
載)または書面(報告書または説明用の資料)
もしくはその双方の適切な方法により行うこと
となる。調査の目的・結果については、遺族が
希望する方法で説明するよう努めなければなら
ない。書面を出さなくても良い正当な理由とし
て①内部で意見が異なったとき、②調査が十分
でないとき、③訴訟の準備がされているときが
考えられる。今回の制度は懲罰でなく医療の安
全を確保することである。患者が報告書を目的
外使用することが明らかな場合は、簡単に書面
で出す必要はない。厚生労働省通知ではセン
ターの調査結果報告書の取り扱いについて本制
度の目的は医療安全の確保であり、個人の責任
を追及するためのものではないため、センター
は、個別の調査報告書およびセンター調査の内
部資料については、法的義務のない開示請求に
応じないこととしている。
現在、支援体制の費用について検討中である。
会費に負担することなく医療政策の一つとして
対応していきたい。
協 議
テーマ「地域医師会を中心とした勤務
医の参画と活躍の場の整備」
「勤務医に日本医師会等からの情報を伝え、そ
の意見を吸い上げるための取り組みについて」
と題し、ブロックより報告があった。
北海道地区
北海道医師会常任理事 岡部 實裕
勤務医の医師会活動への積極的参加を促進す
るために、昭和 年より毎年 地区を対象に開催
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
広島県医師会速報(第
している勤務医との意見交換や、多くの課題に
関する実態把握調査の実施状況について報告が
あった。
東北地区
岩手県医師会常任理事 望月 泉
東北 県医師会に行ったアンケート調査結果
(①医療事故調査制度、②医療勤務環境改善支援
センター、③女性医師支援センター、④専門医
制度、⑤地域包括ケア、⑥地域医療構想)から、
地域医師会を中心とした勤務医の参画と活躍の
場の整備は、徐々にではあるができつつあると
述べた。また岩手県医師会では平成 年からの
研修医の会費無料化や新医歓迎会を開催してい
ると報告した。
東京地区
東京都医師会理事 友安 茂
東京都医師会における勤務医・学術関係につ
いて報告後、勤務医部会の設置について検討予
定であると報告した。
関東甲信越地区
埼玉県医師会副会長 金沢 和俊
研修医への入会金・年会費無料化の検討、医
科大学での学生講義、埼医FAXニュースを利用
した情報伝達方法など埼玉県医師会における勤
務医への取り組みについて紹介があった。
中部地区
富山県医師会副会長 泉 良平
本年度より中部医師会連合常任委員会におい
て勤務医特別委員会を設置し、専門医、院内医
療事故調査、地域医療構想などの諸問題につい
て検討予定であると報告した。
号)
年(平成
年) 月
日( )
近畿地区
大阪府医師会理事 下村 嘉一
勤務医の医師会活動参加には会議など開催時
間への配慮や、欠席時への対応策、また勤務医
自らが委員会への参加が有意義であると実感で
きるようなテーマの設定、アクションプランの
企画が重要であると述べた。
中国四国地区
岡山県医師会副会長 清水 信義
中四国地区医師会の活動状況や、平成 年度
から設置した岡山県医師会研修医登録会員制度
について報告があった。
九州地区
宮崎県医師会常任理事 金丸 吉昌
九州地区では全県で勤務医部会・委員会が設
置され講演会や交流会を開催しているが、会員
増加には結びついていないとして、今後、研修
医への会費のあり方や郡市区医師会の役割が課
題であると述べた。
担当理事コメント
日本医師会における勤務医会員の構成割合は
.%で、そのうち女性医師は .%である。
勤務医がより積極的に医師会活動に参画できる
よう各県さまざまな取り組みがなされていると
ころであるが、医師会に入会することへのメッ
リトの打ち出しが共通の課題であると思われた。
勤務医が主体的に医師会活動に加わり、医師
の組織化をより強固にするためにも、市郡地区
医師会と連携し、魅力ある勤務医の活動の場の
整備を推進していきたい。
医 療 時 事 ニ ュ ー ス
( 月
日〜 月
日)
※HMANet
でも閲覧できます
煙注目発信 手術前には薬とサプリメントのチェックを 広島県医師会 中尾三和子
・
中国セレクト
煙専門家から メッセージ受け止めよう はしがみ心療内科クリニック院長 橋上慎平さん
・
中国
煙A群溶連菌咽頭炎 広島県でも警報 幼稚園や学校でまん延 初夏にかけて流行 舟入市民病院 松原啓太部長
・
中国
煙幼児守る 出前講座に力 病気・けが 対処法指導 三原赤十字病院
・
中国
・
朝日
煙医とケア がんの子救え 病院の知恵 最適な病院 紹介できる強み 広島大病院小児科 小林正夫教授
煙注目発信 サルコペニア 広島県医師会 平林直樹
・
中国セレクト
煙想 本当はすごい広島大学 越智光夫
・
中国セレクト
煙被爆 世健康診断 加齢で高血圧増加 放影研
・
朝日
煙平和公園を「全面禁煙に」 医師会などが市に要望
・
中国
煙カウントダウン
・
中国
年 残薬どう減らす 医師は 必要最低限の処方に 東條環樹医師
煙
「FMちゅーピー健康ばんざい」 すやま眼科クリニック 須山収作院長
・
中国セレクト