❶ 平成 27 年 6 月 29 日 月曜日│No.986 徳 洲 新 い の ち 生 命だけは平等だ 聞 宇治徳洲会病院 地域災害拠点病院に指定 新築移転で防災機能が大幅向上 DMATの隊員養成研修を修了、また5月末の新築移転により防災機能も大幅に 療救護活動の中心的な役割を担う病院をいう。同院はすでにスタッフ 人が京都 点病院は災害発生時に傷病者の受け入れや医療チームの派遣機能などを有し、医 宇治徳洲会病院(京都府)は京都府から地域災害拠点病院の指定を受けた。同拠 治病院を含め 病院が指 95病院、京都府では宇 双方合わせて全国に計6 拠点病院」と、各二次医 原則1カ所の「基幹災害 指定する。各都道府県に 要件の下、各都道府県が 院で、厚生労働省が示す ームを派遣したりする病 薬品の備蓄、衛星電話な 備蓄、食糧・飲料水・医 る自家発電設備と燃料の 域災害拠点病院」がある。 が断たれた場合に対応す 療圏に原則1カ所の「地 ど通信環境の整備、病院 ド、外部からの電力供給 きるスペースや簡易ベッ 多数の患者さんに対応で えば、高い耐震性能や、 施設・設備も必要。たと も病院機能を維持できる また、大規模災害時に や燃料備蓄に関しても旧 トを敷設。自家発電設備 ( 2 チ ー ム = 5 人 × 2) わり、屋上にはヘリポー 震に強い病院に生まれ変 を建てた。免震構造で地 が同研修を修了し、府か ッフが参加。すでに 人 の養成研修に、同院スタ 発生時の院内の対応マニ 健児医長は「今後、災害 院救急総合診療科の三木 京都DMAT隊員で同 創設した 「京都DMAT」 吉院長)。 向上しており、地域の災害医療体制の強化に一層貢献していく考えだ。 敷地内にヘリポートを有 ュアルの確認やブラッシ きます」と意気込みを語 同、全力で取り組んでい 月1日現在) 。 定を受けている( 年4 24 15 10 13 6 月29 日 986 月曜日 H E A D L I N E 直 言 『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』 を 原点に大きな愛をもちながら行動 職員のもてる力引き出すのが院長の第一歩 ❷ゆいまーる精神息づく/看護副主任が研修・年5回でスター ト/愛知の中学生が“取材” ❸日本麻酔科学会の学術集会・徳洲会は10 演題発表・羽生 総合病院・西田部長が優秀演題/感染防止で地域連携 ❹電カルシステムがダウン・一時は外来休止も頭に・ 「緊張感 いっぱいの経験」/恒例の糖尿病教室・糖尿病食の試食な ど行う/施設だより 発行:一般社団法人徳洲会 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階 TEL:03-3262-3133 制作:一般社団法人徳洲会 編集室 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階 TEL:03-6272-3687 FAX:03-3263-8125 Email:[email protected] 己完結型の災害派遣医療 チーム(日本DMAT= 国が認定する災害医療チ ームで、都道府県からの 派遣要請に基づき全国を 対象に災害医療活動を行 う)を保有し、その派遣 5月末に新築移転した宇治病院は免震構造を採 用し、広大な敷地と屋上ヘリポートを有するな ど高い防災機能をもつ 体制がある――などが指 チームの養成にも取り組 成研修に当院スタッフが 10 29/JUN.2015 No. 定要件だ。 いう広大な敷地に地下1 参加する予定です」 (末 人材育成などにも取り組 んでおり、京都府が昨年 を整えている。 階の本館など った。 10 階・地上 緊急対応し、災害発生時 災害拠点病院は日本D 具体的には、① 時間 に被災地内の傷病者など こうしたハード面の飛 MATの保有が必須とな 地元の宇治市とは、災 っている。 災害拠点病院は、19 宇治病院の新築移転があ 躍的な向上を見込み、竣 っ て い る た め、 「京都D 今回の指定の背景には 9 5 年 に 発 生 し た 阪 神・ の受け入れと、搬出を行 る。同院は5月末、従前 工に先立つ4月1日に指 害発生時の施設利用に関 日に んでいきたい」と意欲を 淡路大震災の教訓を生か うことが可能な体制を有 の所在地から北東約50 定を受けることができた。 MATに続き、今年度中 見せる。 し、翌年にスタートした する、②災害発生時に被 0mの地点に新病院を建 する協定書を5月 23 年度内に日本DMATも組織 ら要請があった際に医療 幹病院としての地位を築 病院から大幅な増強を行 いてきた。近畿地方の民 していることなどが欠か 徳洲会グループで地 域 間病院では3番目の地域 ュアップ、訓練を通じた 災害拠点病院の指定を 受 チームを派遣できる体制 けたのは、2014年 2 災害拠点病院指定で、救 い、防災機能の強化を図 月の白根徳洲会病院( 山 命救急センターと地域災 制度。災害発生時に都道 災地からの傷病者の受け 設して移転。約7万㎡と 締結。これは地震や水害 せない。 梨県)に続き2病院目 。 害拠点病院の両方の指定 府県の要請により、傷病 入れ拠点にもなる、③自 被災地に派遣する医療 者を受け入れたり医療チ に日本DMATの隊員養 など災害発生時に、同院 の駐車場を市民の一時避 難場所として使用できる 大規模災害への対応は、 ことを定めたものだ。 ひとつの病院では困難で あるため、末吉院長は「災 害の規模や範囲に応じ、 周辺あるいは県内の他病 院との連携を欠くことは できません。医療、行政 などさまざまな関係機関 との横のつながりを大切 にしていきたい」と話し ている。 しろべ・たかし● 1981 年、慶應義塾大学医学部卒業。同外科学教室に 32 年在 籍し、21 年間は関連病院外科部長を歴任。2013 年、千葉徳洲会病院に入職。消 化器外科部長、内視鏡外科手術センター長を兼務。9 月 1 日から成田富里徳洲会 病院院長。日本外科学会指導医・専門医、日本消化器外科学会指導医・専門医、 日本内視鏡外科学会技術認定医・技術認定審査員など多くの専門資格をもつ。岸 和田徳洲会病院(大阪府)の東上震一院長とは大阪府立四條畷高校柔道部でとも に汗を流した同期 これまで宇治病院は 地 急センターに加え 白部院長にインタビュー ― 2カ月後に開院が迫っていますが、現状は? 白部 4月の院長就任要請以来、時間に追われながらも、さま ざまな方々の支援を受け、着々と準備を進めています。 ― 新病院の構想は? 白部 地域の方々はもちろんですが、成田国際空港が近いとい う地の利を生かして全国、海外から来院していただける病院を 考えています。そのためには総合的な病院ではなく、売りのあ る病院づくりが必要です。 まずは自分の専門分野である消化器 や、循環器系の診療が柱のひとつになるでしょう。腹腔鏡手術 では、3Dカメラを搭載した最新のシステムを導入し、撮影した 画像が手術室から自分の端末に自動送信できるようにしまし た。術後すぐに医局などで確認したり、上級医が行った手術を 見て学んだりできます。 ― 救急医療については? 白部 力を入れていきます。現在、地域の救急患者さんの約6 割が成田赤十字病院に集中しています。成田市や富里市以外 に搬送されるケースも少なくありません。地域の救急医療を守 るためにも、救急は当院にとって大事な使命です。 ― がん治療については? 白部 消化器系の診療を柱に据える以上、がん治療に注力し ます。 これまで多くの実績を重ねてきた内視鏡治療や外科手術 で地域の信頼を得て、再来年くらいには放射線治療の導入も 視野に入れています。 ― 最後に意気込みを聞かせてください。 白部 開設診療科は、すべて地域で一番を目指します。 この部門ならどこにも引けを取らないという診療科を少 しずつ増やし、安心して生命を預けられる病院にしたい と思います。ある程度の経験をもち、一流の診療科を立 ち上げるくらい気概のある若手医師に来ていただき、当 院で夢をかなえてほしい。当院は、いわば“真っ白なキャ ンバス”。自分で好き な絵が描けます。大き な責任をともないま すが、同時に代えがた いやりがいと経験も 開院に向け急ピッチで準備を進めている 成田富里病院 得られるはずです。 を受けるのは初。 地域周産期母子医療セ ン て今回の地域災害 徳洲会グループ国内72番目の病院として、 9月1日に新規オープンする成田富里徳洲 会病院(千葉県、一般285床)。開院を目前 に控え、準備が急ピッチで進んでいる。白部 多可史院長に現状や意気込みについて聞 いた。 域災害拠点病院のほか に ター、京都府がん診療 連 拠点病院の指定な オープンまで2カ月 末吉敦院長は「救命救 携病院の指定を受けて お ど、当院は民間病 新設の成田富里徳洲会病院 も、救命救急センター 、 り、地域に欠かせない 基 院であり ながら極 めて公的 な役割を 担う病院 に発展し てきまし た。地域 からの期 待に応え られるよ う職員一 (左から)京都DMAT養成研修を修了した林裕一・事務 次長、仲原英人・外科医員、今井弘樹・救急救命士。この ほか7人が修了 札幌東徳洲会病院 一例一例の内容を ウェブ動画で紹介 大切に 「どんな場所でも生命だけ は平等だ!」 徳洲会グループはインタ ーネット上 の 動 画 サイト 「YouTube」に、グループ病 院の医療への取り組みを紹 清水院長(左) と高沢奈苗リポーター 介する番組を毎月配信。 今回はイサム・ノグチの設計で有名なモエレ沼公園に近 い札幌東徳洲会病院を取り上げている。同院は文部科学省 から認定を受けた臨床研究センターをもち、がんを中心に さまざまな疾病の研究を行っている。 また、国際医療支援室を設置し、外国人、とくにロシア人 の患者さんの受け入れに積極的に取り組んでいるのも特徴。 さらに院内急変対応システムを導入するなど救急医療にも 余念がない。 清水洋三院長は「決して数を競うのではなく、一例一例の 内容が大切です」 と医療の質向上に躍起だ。 番組へのアクセスは、徳洲 会グループのホームページ (http://www.tokushukai. or.jp)のトップ画面にあるバ 徳洲会グループのホームページに ナー 「どんな場所でも生命だ あるこのバナーをクリックすると、 番組にアクセスできる けは平等だ!」 をクリック !
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