ランニングトレーニングカード

マラソン完走のための
ランニングトレーニングカード
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Running Training Card
プロローグ|トレーニングコンセプト
HERCULESのランニングトレーニングは、持久力の土台をつくること。スピードを高めること。そのために必要な筋力
やパワーを高めることにより、より効率的に気持ち良く走ることを目的におこないます。
60兆個もの細胞に血液を送り続ける心臓は、より長
Stamina
く走り続けるためにとても大切な燃料ポンプです。
トレーニングを始めたら、まずはこのポンプの機能
を高めてあげることが第一のステップになります。
時速20kmで駆け抜けるマラソン選手。
Speed
間近で観るとそのスピードに圧倒されるはずです。
自分が持っているスピードをさらにアップすること
は、より楽に長く走るためのステップになります。
全身を覆い、何気なくカラダを動かしてくれる筋肉た
Strength
ち。心臓が燃料ポンプなら、筋肉はエンジンです。
エンジンをチューンナップすることで、より効率的に
体力アップを目指します。
1
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Running Training Card
Vol.1: ウォームアップ |
毎回おこなうことをオススメします
走るためには体幹がしっかりと固
Stability
定されていなければなりません。
まず最初にスタビリティを高めて
体幹を固めることができたら、次
は固めるところは固め、動かすと
Mobility
ころは大きく動かすためにとても
からトレーニングに入ります。
【ピラーエクササイズ】
プローン 2セット 30-60秒
大切な「モビリティ」です。
【ダイナミックストレッチ】
サイド 2セット 30-60秒
3カウントキープ
ペックストレッチ 各脚6回ずつ
【ウォームアップエクササイズのポイント】
★どのエクササイズでも胸を張る「チェストアップ」をいつもカラダ
に言い聞かせながらおこないましょう。
★ピラーエクササイズの時は、お腹だけではなく、お尻をしめながら
おこなってください。例えて言うならトイレを我慢するように。
★ダイナミックストレッチでは、動かす部分以外は最初の姿勢をキー
プしながらブレないようにおこなってください
3カウントキープ
ベントニーハム 各脚6回ずつ
ワールドグレイテストストレッチ 各ポーズで3カウント止まり6回ずつ
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Running Training Card
Vol.2: 一定ペースで長く走るトレーニング
RPE Chart
6
7
まずはゆっくりしたペースで気持ちよく走れる距離や時間から走ってみましょう。
8
自分のキツさの感覚を大切にし、RPE CHRTの13-14で走り続けてみましょう。
9
Step1
15-20
minutes
Step2
30
minutes
Step3
60-90
minutes
3
まずは短い時間をコマ切れで
2-3セット 15-20分 休憩は3-6分ウォーキング
8-5分/1km 1kmあたりのペースをみながらできれば最高です
少し慣れたら時間を伸ばしたコマ切れで
1-2セット 30分 休憩は3-6分ウォーキング
8-5分/1km 1kmあたりのペースをみながらできれば最高です
じゅうぶんに慣れてきたら長い時間を続けて
1セット 60-90分
7-6分/1km 60分で10km前後走れるようになればまずはO.K.
安静レベル
かなり楽
10
11
楽だ
12
13
ちょっときつい
14
15
きつい
16
17
かなりきつい
18
19
もうだめ!
20
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Running Training Card
Vol.3: クールダウン |
Active
Rest
毎回おこなうことをオススメします
トレーニングの最後は動いて回復
トレーニングの最後には、すぐに止まって休むのではなく、ゆっくりした5分程度のジョグ
やウォーキングをおこなって回復しましょう。翌日の疲れを少しでもおさえるためにとても
大切です。
回復のためのストレッチはじっくりと
Static
Stretch
4
回復のためにとても効果的な方法「スタティックストレッチ」
トレーニングで使った筋肉たちは、硬く縮んでしまっています。一カ所をじっくり伸ばす
(30秒ほど)ことで筋肉の緊張がほぐれ、次のトレーニングで筋肉が動きにくくなることを
防いでくれます。
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Vol.4: スプリントドリル |
毎回走る前におこなうことをオススメします
走る時に使う筋肉を力強く、そして素早く動かすためのトレーニングが「スプリントドリル」です。
ドリルは繰り返し練習で効果を発揮しますので、毎回トレーニングの最初に入れることをお勧めします。
マーチング
脚は膝が90 曲がる程度。足首は90 に固定して足裏全体に体重を乗せる。
腕は肘を90 に曲げて、左右交互に振る。
入場行進をおこなうように、素早く腕振りと脚の切り替えをおこなう。
その場でおこない、地面を足の裏全体で強く踏みつけること。
ストレートレッグ
シャッフル
脚は膝が軽く曲がる程度。足首は90 に固定して土踏まずに体重を乗せる。
姿勢を保ったまま何度か弾み、弾みながら脚の切り替え動作をおこなう。
切り替え動作をおこないながら少しずつ前進していく。
空中で脚の切り替えが済むように、素早くおこない、弾みながらで進む。
トロッティング
ハイニー
5
SLシャッフルと同じ要領で準備し、何度か弾む。
脚の切り替えをおこなうが、あがってくる脚の膝リラックスしておく。
素早い脚の切り替えをおこない、少しずつ前進していく。
SLシャッフルと違い、前に出てきた膝の力を抜いておこなう点がポイント。
トロッティングと同じ要領で準備し、その場で何度か脚の切り替えをおこなう。
少しずつ前進し、トロッティングよりもさらに勢いよく膝を振り出す。
やや高く膝をあげるようになっても、切り替えが遅くならないようにする。
地面に着いている時間は極力短く、腕も脚を上手くリードできるように力強く振る。
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トレーニングスケジュールを作ってみましょう |
Slow
Pace
最初の4週間
SLOW PACEはゆっくりしたペースのランニングでLSD(ロング・スロー・ディス
タンス)やペース走をあらわしています。(P3をご覧ください)
Step 1-2
Mon
Tue
Wed
4/week
Slow
Pace
Slow
Pace
3/week
Slow
Pace
2/week
The
Slow
Pace
Slow
Pace
Fri
Sat
Slow
Pace
Slow
Pace
Sun
Slow
Pace
Slow
Pace
☆「4/week」などは「何回/1週間に」できるかをあらわしています。みなさんのできる頻度に合わせて設定してください
ステップ1-2では、ゆっくりしたペースで長めに走り、トレーニングをおこなうための準備をおこないます。
トレーニングを始めたばかりの人や、長く休んでしまった人はこのステップを1-4週間続けることをお勧めします。
4週目に入ったら、次のステップでおこなうトレーニングを少し取り入れてみるのも良いでしょう。
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トレーニングスケジュールを作ってみましょう |
Slow
ゆっくり長く
P3を参照
Speed
スピード
トレーニング
P11を参照
最初の5∼8週目
Strength
Step 2-3
Mon
4/week
3/week
2/week
Tue
Wed
Speed
Slow
Strength
The
Fri
Sat
Speed
Slow
Strength
Slow
Speed
Slow
Strength
筋力
トレーニング
P10,12を参照
Sun
Slow
Strength
Speed
Slow
Speed
Slow
☆1枠に2つのトレーニング要素が書かれている場合は、「1回のトレーニングに2つの要素を併せておこないましょう」ということです。
ステップ5-8では、スピードアップのためのトレーニングや筋力トレーニングなども取り入れていきます。
このステップに入るには、ステップ1のトレーニングをじゅうぶんにおこなっていることが理想です。
スローペースのランニングでは、ステップ1のペースを少し速くしておこなってみてください。脈拍やRPEの反応が常に
130-140台、または13前後になっていれば、ペースをあげてみても良いでしょう。
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トレーニングスケジュールを作ってみましょう |
High
最初の9週目以降
HIGH PACEは5kmや10kmのレースのような速いペースのランニングです。レベル
アップするために効果的なトレーニングと言えます(P13をご覧ください)
Advance
Mon
4/week
3/week
2/week
Tue
Wed
Speed
Slow
Strength
The
Sat
High
Slow
Strength
Speed
High
Slow
Strength
Fri
Speed
High
Sun
Slow
Strength
Speed
Slow
アドバンスでは、さらにハイペースのトレーニングも取り入れていきます。
このステップに入るには、ステップ1-3のトレーニングをじゅうぶんにおこなっていることが理想です。
ハイペースのランニングでは、あくまでそのペースを最初から最後までキープできることが条件です。無理にペースアッ
プするのではなく、脈拍やRPEを感じながらペースを作ってみましょう。
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トレーニングツール : マラソンペースチャート
まずはフルマラソンの目標タイムを決めて、どこのペースの列を目安にするかを決めましょう!
各通過距離のタイムも見ながら「5kmを走る時は何分」「10kmを走る時は何分」
という風に、トレーニングや短い距離のレースの設定タイムを決めましょう!
通過
5h45m
5h30m
5h15m
4h45m
4h30m
4h15m
3h45m
3h30m
3h15m
1km
08 00
07 40
07 20
07 05
5h
06 40
06 20
06 00
05 40
4h
05 15
04 55
04 35
04 15
3h
5km
40 00
38 20
36 40
35 20
33 20
31 40
30 00
28 20
26 15
24 35
22 55
21 15
10km
1゚20 00
1゚16 40
1゚13 20
1゚10 50
1゚06 40
1゚03 20
1゚00 00
56 40
52 30
49 10
45 50
42 30
15km
2゚00 00
1゚55 00
1゚50 00
1゚46 15
1゚40 00
1゚41 54
1゚30 00
1゚25 00
1゚18 45
1゚13 45
1゚08 45
1゚03 45
20km
2゚40 00
2゚33 20
2゚26 40
2゚21 40
2゚13 20
2゚06 40
2゚00 00
1゚53 20
1゚45 00
1゚38 20
1゚31 40
1゚25 00
HALF
2゚48 47
2゚41 45
2゚34 43
2゚29 26
2゚20 39
2゚13 37
2゚06 35
1゚59 33
1゚50 46
1゚43 44
1゚36 42
1゚29 40
25km
3゚20 00
3゚11 40
3゚03 20
2゚57 05
2゚46 40
2゚38 20
2゚30 30
2゚21 40
2゚11 15
2゚02 55
1゚54 35
1゚46 15
30km
4゚00 00
3゚50 00
3゚40 00
3゚32 30
3゚20 00
3゚10 00
3゚00 00
2゚50 00
2゚37 30
2゚27 30
2゚17 30
2゚07 30
35km
4゚40 00
4゚28 20
4゚16 40
4゚07 55
3゚53 20
3゚41 40
3゚30 00
3゚18 20
3゚03 45
2゚52 05
2゚40 25
2゚28 45
40km
5゚20 00
5゚06 40
4゚53 20
4゚43 20
4゚26 40
4゚13 20
4゚00 00
3゚46 40
3゚30 00
3゚16 40
3゚03 20
2゚50 00
FULL
5゚37 34
5゚23 30
5゚09 26
4゚58 53
4゚41 18
4゚27 14
4゚13 00
3゚59 06
3゚41 30
3゚27 28
3゚13 24
2゚59 20
時速
7.5km
7.8km
8.2km
8.5km
9.0km
9.5km
10km
10.6km
11.4km
12.2km
13.1km
14.1km
☆このペースチャートは、平坦基調を想定したペースになります。アップダウンがある場合はまた変わることもあります。
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Vol.5: 筋力トレーニング |
オススメは週に2∼3回、最低でも週に1回
もっと楽に、そしてケガをせずにランニングを楽しむためには、筋力トレーニングをおすすめします。
脚だけではなく全身の筋力トレーニングをおこなうようにしましょう。
※本来はウェイトを使いますが、ここではランニングと併せて外でやる
ことも想定し、ボディーウェイトでの方法を紹介します。
Lower
Body
【サイドスクワット】
ランニングに
脚力は絶対必要!
【スクワット】
3-5セット 片脚15∼20回 休憩は60秒
Upper
Body
3-5セット 15∼20回 休憩は60秒
【プッシュアップ】
力強い上半身は
気持ち良く走るためのサポート役
【1レッグスクワット】
3-5セット 15∼20回 休憩は60秒
全て3秒↓2秒↑のテンポでエクササイズをおこないましょう
3-5セット 片脚15∼20回 休憩は30秒
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Vol.6: スピードトレーニング |
週に1回はおこなうことをオススメします
スピードアップのためには、全力疾走や、それよりも少し遅いペースで短い距離を走る
「SPEED TRAINING」がおすすめです。
【ショートスプリント】
平坦で直線の路面があればベスト
20-200m
Start
5-10セット 休憩は完全に回復させる。例:走った距離をゆっくり歩いて戻る
【ヒルスプリント】
5 から15 の傾斜でおこないます
が、勾配が急であれば距離を短
Goal
m
100
10-
く、緩やかなら長くしましょう。
5-15°
Start
5-10セット 休憩は完全に回復させる。例:走った距離をゆっくり歩いて戻る
11
Goal
【スピードトレーニングのポイント】
★脚を前に強く速く振り出して走る
★腕の振りも力強く
★全力だが力み過ぎてバラバラな動きに
ならないように注意する
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Vol.7: プライオメトリクストレーニング |
筋トレメニューの最初に加える
筋力がついてきたら、さらに「パワーアップ」のためのトレーニング
色々なジャンプで燃費の良い走りができるカラダをつくりましょう!
【スクワットジャンプ】
【1レッグジャンプ】
【アスレチックポジション】
跳びやすい姿勢を覚える
右の姿勢は、ジャ
ンプや素早い移動
がすぐにしやすい
姿勢だと言われて
いいます→
脚を勢いよく振りあげる
3-5セット 5∼10回 休憩は90秒
3-5セット 片脚5∼10回 休憩は90秒
【スキップ】
3-5セット 20∼30m 休憩は90秒
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Running Training Card
Vol.8: ハイペースランニング|
週1回
RPE Chart
6
SlowやPaceのランニングでしっかりとトレーニングができてきたら、
7
レースのペースやそれよりも速いスピードでトレーニングをおこない
8
ましょう。RPE CHRTの15-18になるはずです。
9
安静レベル
かなり楽
10
休憩|30-60秒
1000m
11
楽だ
12
1000mをレースの時に走りたいペースよりもやや早めに設定しておこないます。
休憩はジョギングかウォーキングで過ごし、3∼6セットおこないます。
13
ちょっときつい
14
60sec
休憩|120-180秒
60秒間、ペースが乱れずに走りきれる最高のスピードで走ります。
休憩はウォーキングで過ごし、3∼6セットおこないます。
Time Trial|3∼5km
3∼5kmに距離を設定し、何分で走ることができるかトライアルをおこないます。
記録を残しておけば、伸び具合いがわかるので定期的にやってみましょう。
13
15
きつい
16
17
かなりきつい
18
19
もうだめ!
20
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