情報処理 CASL II プログラミング第12回シフト演算大阪府立工業高等専門学校福嶋茂信シフト命令 16ビットのデータが入っているレジスタの内容の全ビットを一斉にずらす命令左にずらす×2-N倍と同じ右にずらす×2N倍と同じ簡単な例（符号なし、４ビットデータ）で考えてみよう： 0 1 0 0 22 1 bit右にずらす 1 bit左にずらす 23 1 2倍になる 0 0 0 0 0 1 0 21 1/2になるシフト命令のルール 1. 2. 3. データのなくなったビットには、０か１かが自動的に埋め込まれる元のデータの２N（Nは整数）となるようにあふれたビットは、オーバーフローフラグに入る符号ありのデータかどうかでコマンドが使い分ける符号あり：SLA, SRA 符号なし：SLL, SRL SLA, SRA, SLL, SRL命令 SLA SRA SLL SRL r, adr [,x] r, adr [,x] r, adr [,x] r, adr [,x] LADコマンドと似た使い方 adrは、adrの示す番地の中身ではなく、アドレス使い方 SLA GR0,2 ; GR0を左に2ビットシフト SLL命令元のGR0 SLA命令で放り出され、OFフラグに入る 0011000101110101 最下位ビット ①SLL GR0,1 0110001011101010 0が入る ②SLL GR0,1 1100010111010100 ①のSLL命令で、OFフラグには、0が入る ②のSLL命令で、OFフラグには、0が入る 0が入る ※複数ビット分シフトすると、最後に放り出されたビットの値が入る SRL命令元のGR0 SRL命令で放り出され、OFフラグに入る 0011000101110101 0が入る最下位ビット ①SRL GR0,1 0001100010111010 0が入る ②SRL GR0,1 0000110001011101 ①のSRL命令で、OFフラグには、1が入る ②のSRL命令で、OFフラグには、0が入る ※複数ビット分シフトすると、最後に放り出されたビットの値が入る SLA, SRAコマンド（SLL, SRLコマンドと、どう違うか） SLA, SRAコマンドでは、符号ビットは不変 SRA命令の場合、最上位ビットと同じビットが挿入 SLA命令元のGR0 SLA命令で放り出され、OFフラグに入る 0011000101110101 変化なし最下位ビット ①SLA GR0,1 0110001011101010 0が入る ②SLA GR0,1 0100010111010100 0が入る ①のSLA命令で、OFフラグには、0が入る ②のSLA命令で、OFフラグには、1が入る ※複数ビット分シフトすると、最後に放り出されたビットの値が入る SRA命令(正数のとき) 最上位ビット変化なし元のGR0 SRA命令で放り出され、OFフラグに入る 0011000101110101 0が入る ①SLA GR0,1 最下位ビット 0001100010111010 0が入る ②SLA GR0,1 0000110001011101 ①のSLA命令で、OFフラグには、1が入る ②のSLA命令で、OFフラグには、0が入る ※複数ビット分シフトすると、最後に放り出されたビットの値が入る SRA命令(負数のとき) 最上位ビット変化なし元のGR0 SRA命令で放り出され、OFフラグに入る 1011000101110101 1が入る ①SLA GR0,1 最下位ビット 1101100010111010 1が入る ②SLA GR0,1 1110110001011101 ①のSLA命令で、OFフラグには、1が入る ②のSLA命令で、OFフラグには、0が入る ※複数ビット分シフトすると、最後に放り出されたビットの値が入る SLA命令、SRA命令のオーバーフローの影響について左シフトシフトの方向符号ビットと同じ値を持つビットの消失かいいえはい 2N倍無意味右シフト１つの値を持つビットの消失かいいえはい符号は何か正端数切り捨て 2-N倍負端数切り上げ Q12-01 GR0に#4030がはいっている。以下の命令を実行したあとのGR0の値は何か？ 1. 2. 3. 4. SLL GR0,2 SRL GR0,2 SLA GR0,2 SRA GR0,2 Q12-02 GR0に#E430がはいっている。以下の命令を実行したあとのGR0の値は何か？ 1. 2. 3. 4. SLL GR0,2 SRL GR0,2 SLA GR0,2 SRA GR0,2 講義資料の置き場など URL http://www.geomdog.com/opct http://www.geomdog.com/opct/InfoP/InfoP.html