がん哲学外来研修センター ニュースレター No.51 発行:NPO 健康工房 SAKU(2015.4.19) 「 渋沢栄一記念」カフェ 北区 江川 守利 “屋根のないホスピス”北杜市 岸根美枝子 昨年9月にスタートした渋沢栄一記念王子がん哲学外 昨年の1月、それまで病気に縁のなかった夫のが 来も6回を数えました。毎回、新しい方も参加してきてい ん告知、即入院。その直後、北杜市は 120 年ぶりの ます。そもそもなぜ渋沢栄一なのか…、王子の飛鳥山公園 大雪に見舞われました。約一ヶ月に及ぶ検査の結 には渋沢栄一の業績を見ることのできる渋沢史料館があ 果、手術不能。放射線治療を 30 回受け、5月初め、 りますがここは渋沢栄一が住んでいた所でもあります。 北側の雪が残り、庭の延齢草がひとつ咲いて夫を迎 渋沢栄一は日本資本主義の父とよばれ 500 社もの創業 えてくれたのは不思議でした。 に関わったといわれていますが、実は東京養育院という医 夫は病を淡々と受け入れていたようですが動揺 療福祉施設の運営にも関わり実業界を引退後も医療をは し悲嘆にくれていたのは私です。そんな折、手を差 じめとした医療福祉に晩年まで積極的に関わります。 しのべて下さる方がいて 10 月、 「佐久ひとときカフ この渋沢栄一の精神を学びながらがん患者さんに寄り ェ」に参加しました。 「ひとりひとりがセラピスト」 、 添い分かち合う場をつくっています。記念すべき第1回目 「屋根のないホスピス」、初めて耳にする言葉やカ は渋沢史料館において樋野先生の講演と共に渋沢史料館 フェの雰囲気にやさしく包まれました。若いスタッ の館長さんにも渋沢栄一と東京養育院・医療についてお話 フの方が私の傍らで「そばに居る人がセラピストで してもらいました。 第2回目からは王子駅近くの北とぴあ す。ご主人は病気ではあっても病人ではないのです 4階にある北区 NPO ボランティアぷらざで毎月最終日曜 よ」とおっしゃった言葉にハッとして、泣いている 日の午後にメディカルカフェを行っています。がん患者さ 場合じゃない!と気づかされました。 んを中心に看護師さん、薬剤師さんも参加しています。樋 11 月 29 日。 「屋根のないホスピスの町!フェス 野先生の「いい覚悟で生きる」や「渋沢栄一」の本も持ち タ」に参加。日頃抱いていたモヤモヤガ晴れました。 込んでざっくばらんに分かち合っています。今、今年9月 素晴らしい医療に支えてもらうのも育てるのも私 に予定している一周年記念の集いを参加者と共に企画し たちひとりひとり!これを佐久の方たちに学びま ているところです。 した。12 月、軽井沢「あうんの家カフェ」に参加。 お開きになる頃、ジャズダンスの先生の声かけでお 尻ふりふり拳を振り上げ、 「イエイ、イエイ!」。 小海線での帰途、湧き上がる胸の鼓動を押さえな がら「もう大丈夫だね」と自分に言い聞かせました。 春を待ちわびて、桜の蕾がふくらんだこの4月。 かけがえのない出会いと生きることの切なさ、いと しさを感じながら3キロ続く市場坂を越えたら佐 久平、間もなくクアハウス佐久が左手に見えてきま した…。これからもどうか宜しくお願いします。 市立砺波総合病院「創立記念講演会」4/16 17:30~ ~思いやりのある、人生を位置づける処方箋~ がん哲学外来研修センター 〒385-0046 佐久市前山 321-3 (クアハウス内) 樋野先生の講演に詰め掛けた砺波病院の方々。満席! Tel:0267-63-5369 mail:[email protected]
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