G7710 コロイダルグラファイト 製品説明書

G7710 コロイダルグラファイト 製品説明書
水溶性コロイド状グラファイトを用いた抵抗性コーティング
導電性グラファイトはコロイド状グラファイトに⾒られる独特の分散系であり、サブミクロンの⼤きさの粒⼦が分散さ
れ、さまざまな材料表⾯に薄膜を形成する優れた性質を有します。導電性グラファイトの極めて薄い被膜が形成され、⾮
常に細かな形状を持った物質表⾯に接着します。この被膜形成はその表⾯温度の⾼低に関わらず瞬時に起こるため、グラ
ファイトの特性である潤滑化、接着防⽌、電気的特性および不透明化などの利点を最⼤限に活⽤することができます。導
電性グラファイトは希釈しない状態では少量の保護⽤アンモニアを含むコロイド状の安定なジェルです。十分に希釈する
と添加剤にもなり、電気的に導電性を持つ被膜や潤滑剤として広範囲に利⽤できます。
利点:
●
水性の工業製品
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織物および不織布への優れた被膜形成
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環境に優しいオゾン層非破壊性の化学物質
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サブミクロンの微⼩粒⼦
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非常に安定な分散系
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薄膜層で不透明化
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取り扱いやすさ
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固形分の割合が高い
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空気乾燥
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被膜形成の向上
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さまざまな物質への適用
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⾼度な潤滑特性
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すぐれた含浸特性
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良好な導電性
典型的な応⽤例:
電気的応用
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SEM や EM ⽤試料の作製
潤滑⽤、分離⽤、光学的応⽤
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ブリード抵抗として
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真空装置の潤滑剤
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鍍⾦⽤絶縁体
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電⼦装置内の可動部品の乾式潤滑
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静的なブリード⽤回路
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すべり面
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絶縁
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取り外しの容易な鋳型
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ガスケットの癒着及び帯電防止用の浸潤剤又は被覆材
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写真またリソグラフィーに使う不透明剤
物理的特性 (出荷時):
成分比
: 単位重量あたりグラファイト 22 ±0.2%、単位体積当たり 13%
キャリア/希釈剤
: 水
一貫性
: チクソトロピックジェル
密度
: 1.120 kg/l
灰分
: < 0.1%
pH
: 10.4 - 10.6
粒⼦の⼤きさ
体積の平均値
: 約 1µm
粒⼦の最⼤径
: 3 µm
保存期間 : 出荷日より未開封状態で 12 か月
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典型的な性質 (熱硬化処理後):
⼤気中での耐⽤温度の上限*
被覆面積
*
: 149°C (300°F)
: 208 sq ft/gal @ 1 mil 乾燥膜厚 (=5.1m2/l @ 25μm 膜厚)
真空状態では耐⽤温度は極めて⾼い。
電気抵抗
乾燥被膜の電気的特性は濃度や希釈度、利⽤⽅法、膜厚、熱処理の⽅法や温度などにより変わり得る。抵抗性被膜の電気
抵抗は温度変化に対して負の係数を持つ。ガラス基板上の乾燥被膜の典型的な電気抵抗値は以下のとおりである。
利⽤⽅法*
硬化処理
浸漬 (浸す)
1:3
5 分/150℃
噴霧 (スプレー)
1:5
表面を 100℃で予熱
塗刷 (刷毛塗り)
1:1
空気乾燥
*
電気抵抗 (膜厚 25μm)
30Ω/スクエア
75Ω/スクエア
300Ω/スクエア
比は 導電性グラファイトのグラム数 : 希釈用水のグラム数 を表す
使⽤⽅法、表⾯処理
塗布の前に対象の表面から油脂や埃などを完全に取り除く。表面を 60℃ (140℉) に予熱すれば乾燥が早まり液垂れの
発生を低減できる。
応⽤例
導電性グラファイトは刷⽑を⽤いて希釈せずに塗布してよい。導電性グラファイトを希釈して使えば、流し塗り、噴霧、
塗刷、浸漬、スポンジ塗りなどの⽅法が利⽤できる。それぞれの塗布⽅法に最適な粘度を⾒つけるためには事前によく試
してみること。参考までに目安の割合を以下に示す。
塗布方法
Aquadag® E : 水 (重量⽐)
塗刷
1:1
流し塗り、浸漬、スポンジ
1:3
噴霧
1:5
熱硬化処理
塗布後に 65℃ (149℉) で 2 分から 5 分の乾燥⼯程を⾏えば、被膜の接着⼒は増し電気抵抗は減る。200℃ (392℉) で
より⻑く 60 分以内の乾燥を⾏えば、電気抵抗はさらに低下する。
取り扱い
導電性グラファイトは 5℃から 40℃ (41℉から 104℉) で保存できる。
導電性グラファイトは涼しい場所で保管し、凍らせないこと。
使⽤後は容器をしっかり再封⽌して、不純物の混⼊とアンモニアの⾶散を避けること。
事前の注意: 安全データシートをよくご覧になり、適切な応急処置についてご理解すること。
梱包⽤量: 50 グラム
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