平成26年度「家庭・地域でのいじめ・不登校等対策事業」 団体名 事業実施報告書 かすかみ学童クラブ協議会 1 応募理由 かすかみ学童クラブでは、1~4年生の異年齢の児童が放課後を過ごしています。子 ども一人ひとりの安心、安定した居心地の良い場所であるように、今年度は「大切にし よう、自分の心と体・みんなの心と体」をテーマとし、子どもたちと日常の生活や遊び の中で、話し合いを重ねています。 この事業の取組を通じて、子どもたち一人ひとりの仲間を思いやる心を育て、また保 護者には地域や学童の中での子どもの様子を知り、意見交換などをして、いじめに対す る意識を深め、防止策を共に考える場にしたいと考えます。 2 事業内容 (1)講座・セミナー等の実施内容 いじめ防止講座「子どもの心を育てる」 ○日 時:7月11日(金)19:30~21:00 ○場 所:かすかみ学童クラブ保育室 ○参加者:保護者42名 ○講 師:元中海小学校教諭 濱秋 澄子 氏 ○内 容 低・中学年は心を育てていく大切な基礎になる時期、どん な子育てをしていますか? 最近は、大人も道具(携帯・スマホ・ゲームなど)に、長時 間ふりまわされているようですが、その時間を子どもの言葉 に耳を傾けるゆとりの時間にしましょう。親子のコミュニケ ーションの時期が子どもにとって「大好きな時間」です。ゆ ったりと過ごすことで、話を聞くことができる子ども、思いやりや優しさを感じられる子ど もが育ちます。そうすれば、たとえけんかになっても大きくなることはないでしょう。 子どもの話を最後まで聞くことが大切です。そして、どうしたらよかったか親子で話し合 ったり、大人からは具体的に相手に何と言えば良かったかとか、相手の話を聞くことや「ご めんなさい」と謝ったり「うれしい」と言って笑うなどの、対人関係スキルを教えてくださ い。いじめにつながらない家庭をつくるための大切なかかわりです。 はじめから完璧な親はいない、子育てによって育てられるのが親だと考え、不安や悩みを 持つ子どもには、「私だって失敗することがある。子どものあなたなら当たり前」と素直に 子どもの話に同感し、親にも同じ悩みがある、と安心させ、抱きしめてください。 講師のいろいろな体験から子どもの見方や接し方を聞き、豊かな心の育ての大切さを再確 認しました。保護者からは、今夜から子どもの良いところを具体的な言葉でほめ、「大好き な時間」を持ちたいとの感想がたくさんありました。 その後保護者懇談会「かすかみっこへの願い・親の思い」では、参加者全員で日頃の子ど もの様子や親の悩みをざっくばらんに和やかな雰囲気で話し合いました。 (2)通学合宿1(親子ふれあい会) ○日 時:8月3日(日)16:00~21:00 ○場 所:学童保育室、小学校体育館、小学校視聴覚室 ○参加者:児童38名 保護者52名 ○内 容 ①夕食(カレーライス) ②読み聞かせ会 ・子どもは、保護者のひざに抱っこしてもらい、絵本「なにに見えるかな」「た いせつなあなたへ」「あなたがだいすき」を聞いた。 ・父母は、「抱っこして・・・する」という機会がなく、今回の企画を楽しみに していた。親子の読書タイムに取り入れたいスタイルの一つとして提案した。 ③親子で遊ぼう ・じゃんけん列車、親子ドッヂボールで楽しい ふれあいの時を過ごした。 ④夏の星空観察会 ・雨天のため、屋内でスライドによる夏の星空 のお話を聞いた。 通学合宿2 ○日 時:8月8日(金)18:00~8月9日(土)9:00 ○場 所:学童保育室、小学校体育館 ○参加者:児童30名(2年生~4年生) 指導員5名 ○内 容 8日(金) 9日(土) 1日保育の中で夕食の準備(一時帰宅) 起床 集合 ラジオ体操 開会宣言 夕食 朝食 振り返り 遊び①(ボールリレー、宝探し) 遊び②(お化け屋敷) ※花火大会は雨のため中止) 就寝 雨天のため、バーベキュー、外での肝試し、花火は中止になったが、子どもたちの発 送や役割が活きたプログラムになった。自分のクラブでの合宿は安心感と特別感があっ た。子どもたちの力で進めていき、問題を自分たちで解決しようとする姿も見られ、男 女、年齢の隔てなく過ごした。特に3・4年生は、自覚ある行動や年下の仲間を思いや る行動も多くの場面で見られた。 3 事業実施の工夫点や特記事項 (1)保護者との連携 ・親子ふれあい会の目的を理解してもらい、会の打ち合わせをした。 (2)関連団体との連携 ・地域の方やかすかみ自然学校運営委員会との打ち合わせ (3)学校との連携 ・講演会、打ち合わせ、合宿等の日時と学校行事との調整 ・ちらし、ふり返りなどの配付 4 関連する取組 ・「小松伝統の味・押し寿司づくり」や「お餅つき」などを通して、地域の人と交流し た。 ・「フェスタ中海」に出演し、けん玉、コマ、縄跳びなどを披露して、保護者や地域の 人に楽しんでもらった。 5 事業の評価・検証 ・合宿では、一人ひとりががんばったこと(係の仕事をやりとげたこと・協力して準備をし、 合宿で楽しい遊びがたくさんできたこと・自分たちで作った食事のこと)や、友だちががん ばっていたことやいいなと思ったこと、困ったことやいやな思いがあったとき友だちのやさ しさを感じたことなどを子ども自身でふり返ることができた。 ・講演会・親子ふれあい会などで、子どもの心を育んでいくことが、いじめの未然防止につな がっていくということを保護者とともに学んだ。 6 成果と課題 ・本事業の実施により、低・中学年の小学生が生活を共にする学童クラブが、いじめの ない安心した場所であるためには、「子どもの豊かな心を育てることが大切である」 ということを保護者・学校関係者・指導員らが共通に理解し、連携していくことを確 認することができた。 ・また、これから地域の人に交流や協力をお願いして、地域ぐるみで子どもを育てる環 境作りをめざしたい。そして、日々の関わりの中で、子どもたちが「大切にしよう、 自分の心と体・みんなの心と体」を意識できるような生活作りをしていきたい。
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