先端創薬機器の教育への還元、センターの取組についての

平成27年年1⽉月22⽇日
第2回 北北海道⼤大学オープンファシリティシンポジウム
先端創薬機器の教育への還元、
センターの取組についての報告
北北⼤大創薬科学研究センターの
アカデミア創薬への試み
北北海道⼤大学薬学研究院
創薬科学研究教育センター/⽣生体分⼦子機能学研究室
前仲 勝実
vv 北北海道⼤大学⼤大学院薬学研究院
創薬科学研究教育センター スクリーニング装置
HORNET-­‐HTS
UPLC MS ACQUIYT UPLC
Xevo G2-­‐S QTof
ハイコンテンツイメージング システム OpereCa
化合物ライブラリー拠点事業
(H22-24)
創薬等プラットフォーム事業
(H24-28)
バイオ医薬人材育成事業
(H25-29)
表面プラズモン共
鳴 Biacore T200
等温滴定型マイクロカロリー
メーター Auto iTC T200
ミッション
近年の創薬開発の流れは、製薬企業が先端の疾患研究に直接関わるので
はなく、大学等のアカデミアとバイオベンチャーに任せ、有力な薬剤候補
の見込みが見えた段階で拾い上げる形になってきています。しかし、日本
ではこれに応えるべくアカデミアの組織が整備されてきませんでした。
そこで、日本発の創薬を目指し、薬学研究院所属共同研究教育施設とし
て、企業を含む学内外からの要望に応えるべく本センターが設置されまし
た。本センターのミッションは、アカデミアとして難治性希少疾患に積極
的に取り組み、文部科学省「最先端研究基盤事業 化合物ライブラリー拠
点」の全国6拠点の一つとして、創薬等プラットフォーム事業の下で、低
分子化合物のスクリーニングを進めることです。同時にバイオ医薬学研究
室を開設し、主要な新薬の多くを占める抗体医薬や核酸医薬等のバイオ医
薬の開発にも取り組んでおります。センター全体として、低分子と高分子
の医薬の両面から有力新薬候補化合物を生み出し、臨床治験への橋渡し研
究へと繋げます。
これらの創薬開発研究の成果を生かして、最先端の基礎疾患研究を実用
化できる次世代の創薬研究を担う若手・女性研究者の育成および学士・大
学院教育に取り組み、学内外に開かれた総合的なアカデミア創薬拠点へと
発展することを目指します。
vv 創薬等支援プラットフォーム事業 ライブラリースクリーニング拠点
vv 創薬科学研究教育センター組織
!
有機系実験室
!
スクリーニング系 実験室
創薬科学研究教育センター職員 (専任職員)
センター長 教授
副センター長 教授
特任教授
准教授
准教授
准教授
!
准教授
特任准教授
特任准教授
助教
!
特任助教
特任助教
特任助教
特任助教
生化系実験室
特任助教
技術職員
技術補佐員
技術補佐員
技術補佐員
技術補助員
事務補佐員
前仲勝実
周東智
松田彰
堺谷政弘
阿部洋 市川聡
尾瀬農之
齊藤貴士
前田直良
加藤いづみ
松丸尊紀
福原秀雄
野村尚生
セレスタ・ラム
古川敦
乙黒聡子
逢坂文那
阿部祐希
手塚洋平
菱川美恵子
中井戸梨恵
vv 化合物の申請からリード化合物までの流流れ
スクリーニングの実施が決まった場合の体制が確立され、実施されています
センター問い合わせ
生物系実験室
データベース申請
(約20万化合物)
センター問い合わせ
CD・契約書の到着
アッセイ系構築
インシリコスクリーニング開始
化合物の絞り込み(数百)
化合物申請(E-Mail)
スクリーニング
インシリコスクリーニング
前臨床
ヒット化合物
リード化合物
HORNET-HTS
vv インシリコスクリーニング
インシリコスクリーニングの実施が決まった場合の体制も確立され、実施されています
創薬等プラットフォーム事業
情報拠点 産総研 広川先⽣生
連携講座 ⼤大学院講義
情報基盤センター XLサーバ(40core) 3台 ワークステーション 4台
vv 機器予約管理理システム
センター利用申請時に
IDとパスワードを発行
有機系実験室
運用実績
2012年4月-2014年12月 質量分析装置Xevo G2 Q-TOP
Auto iTC(熱量型カロリメトリー)
BIAcore(相互作用解析装置) 創薬支援全自動スクリーニング装置
5,813時間
2,818時間
4,826時間
1,355時間
(薬学、医学、歯学、遺制研、病院、農学、理学、工学
産総研、遺伝研、阪大、札幌医大、熊本大、企業など)
統合型設備全体の外部開放システム
全国展開
スクリーニング系実験室
生化系実験室
vv スクリーニング系実験室
Ø  分注装置
スクリーニング装置
HORNET-­‐HTS
全自動!
ナノリットル分注器
Mosquito LCP
分注攪拌装置
Personal PipeCor 滅菌環境にも対応!
微量分注可能!
細胞形態、細胞死などの検出も可能!
ハイコンテンツイメージング システム OpereCa
蛍光および発光も検出可能!
プレートリーダー
En spire
申請者の状況に合わせた分注装置の選択が可能!
vv スクリーニング系実験室
Ø  物理化学的測定装置
示差走査型カロリメーター
VE-­‐Capillary DSC
等温滴定型マイクロカロリー
メーター Auto iTC T200
表面プラズモン共
鳴 Biacore T200
円二色性分散計 J-­‐820 Biacore T-­‐200 化合物結合試験
粒子径・分子量測定装置
スクリーニングに対応するように自動化された装置
定量的PCR装置
CFX96 Touch
vv スクリーニング系実験室
Ø  細胞・生体高分子解析
HORNET HTS との連動だけでなく 個別で使用も可能。 ハイコンテンツイメージング システム OpereCa
セルソーター
SH800 UPLC MS ACQUIYT UPLC
Xevo G2-­‐S QTof
プレートリーダー
En spire
フローサイトメーター
Gallios
高感度質量分析装置 微少量解析用ユニット 高速・高精度のフローサイトメトリーにより 実験時間を短縮。 SONY製のセルソーターは直感的で 使いやすい。 生体分子や薬剤の代謝産物などの 解析に有用。非常に高感度。 現在は更に微量試料化に対応。 vv ⽣生化系実験室
安全キャビネット
CO2インキュベーター・
クリーンベンチ
クロマトシステム
AKTA UPC-10、AKTA pure, NGC quest
ゲルイメージ撮影システム
ODYSSEY
シェーカー
INNOVA 42 オープンスペースを備えており 有機系の研究者も生物系実験を行える
vv 有機系実験室
合成
濃縮
精製
濃縮・乾燥など
Waters HPLC Preparation system
人感センサー付きドラフト (DALTON)
溶媒回収装置付きダイアフ
ラムポンプ Vario PC 3004 凍結乾燥機&speedvac
フラッシュ自動精製システム
Biotage Isolera Prime
パーソナル有機合成装置
東京理科機器 Zodiac
マイクロウエーブリアクター
Biotage Initiator 8
生物系実験室と同様にオープンスペース有り、有機系実験が誰でもできる
vv 実例例
創薬PF支援者A
20万化合物 ライブラリー
500 化合物
10化合物
類似化合物 300化合物
in silico スクリーニング
1次スクリーニング : 1,092時間 2次スクリーニング : 302時間 創薬PF支援者B
1万化合物 ライブラリー
64化合物
1次スクリーニング : 334時間
12化合物
酵素活性測定
2次スクリーニング : 231時間 現在までの積算時間を追うことで、スクリーニングの効率がわかる
vv 北北海道⼤大学薬学部化合物ライブラリーの構築
薬学部有機系研究室からの提供可能な化合物 約2000化合物
各講座に提供できる化合物の10 mM DMSO溶液の作成を依頼
100 uLを上限に化合物ライブラリーに提出できる化合物を選択し、
創薬センターに提出
創薬センターで標準品のコニカルチューブに移し変え
標準品のラックに格納し-20度の冷蔵庫でmother
liquidとして保管する
アッセイ用のdaughter liquid(1 mM 10 uL)を作成し
-20度の冷蔵庫で保管する
東大化合物のアッセイ時に追加で北大化合物ライブラリーのアッセイを試験的
に実施する予定
化合物に統一番号を付け、構造と提供先がわかるような表を作成する
医療・創薬科学プラットフォーム創薬BSミーティングの実施 最初から出口を踏まえて創薬開発を行うため、専門家が加わった早期ディスカッ
ション、Brain storming (BS) ミーティング、および、創薬シーズ発掘などを目的とし
ている
創薬科学研究教育センターの実施内容
•  創薬標的とその競合状況、既知薬物に関するアドバイス
•  アッセイ系のハイスループット化に関するアドバイス
•  東大オープンイノベーションセンターへの化合物申請
これまでに、計31件の創薬BSミーティングを実施
対象:北大、札医大、帯畜大、企業等
2件でスクリーニングの実施が決定
1件でスクリーニング実施中
医療・創薬科学プラットフォームの臨床研究開発センターとの連携
•  製薬企業経験者(中外、協和発酵キリン、サントリー、第一三共など)
を中心とした創薬BSミーティングを実施
これまでに計4件の創薬BSミーティング会議を実施
4件全てでスクリーニングの実施が決定
2件でスクリーニング実施中
第四回 創薬センターシンポジウム 2/2 (月) 13:30−16:10 薬学研究院臨床大講堂
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