補助対象事業費を過大に精算するなどしていたもの 1 件 不当と認める

第
3
章
第
1
節
第
13
環
境
省
( 4 ) 補助対象事業費を過大に精算するなどしていたもの
1 件 不当と認める国庫補助金 81,129,000 円
二酸化炭素排出抑制対策事業の補助対象事業費を過大に精算するなどしていたもの
( 1 件 不当と認める国庫補助金 81,129,000 円)
部 局 等
(376)環境本省
補助事業者
(事業主体)
補助事業
等
株式会社ア
モウ等 3 会
社
二酸化炭
素排出抑
制対策
年
度
19、20
事 業 費
!国庫補$
"助対象%
#事業費&
千円
254,744
(254,744)
左に対す
る国庫補
助金等交
付額
千円
118,000
不当と認
める事業
費
!国庫補$
"助対象%
#事業費&
千円
181,000
(181,000)
不当と認
める国庫
補助金等
相当額
千円
81,129
この補助事業は、株式会社アモウ(以下「会社」という。)が、 2 株式会社と共同で、寒冷地における熱
効率の高効率化と二酸化炭素排出量の半減を実現するハイブリッド式ヒートポンプシステムの製品化
開発のために、A 医療法人にヒートポンプ等の設備を設置したものである。
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二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間団体)交付要綱(平成 19 年 4 月環境大臣通知。以下「要綱」
という。)によれば、総事業費から寄付金その他の収入額を控除した額と、要綱で規定する補助対象経
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費とを比較して少ない方の額を国庫補助対象事業費とし、これに 2 分の 1 を乗ずるなどして得た額を
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そして、本件補助事業の代表事業者である会社は、本件補助事業を総事業費計 254,744,254 円(国庫
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国庫補助金交付額とすることとされている。
補助対象事業費同額)で実施したとして、環境本省に実績報告書を提出して、これにより国庫補助金計
118,000,000 円の交付を受けていた。
しかし、会社は、 2 株式会社に知らせないまま、A 医療法人から平成 19、20 両年度に工事費等とし
て計 170,750,000 円を受領していたのに、工事費等に係る収入額としてその事実を実績報告書に記載し
ておらず、また、要綱において補助金の額の確定後に報告すべきとされている消費税等の報告を行っ
ていなかった。そして、会社は、総事業費から受領した工事費等に係る収入額を控除するなどせずに
国庫補助対象事業費を上記のとおり計 254,744,254 円と算出していた。
したがって、総事業費から上記の収入額を控除するなどして適正な国庫補助対象事業費を算定する
と計 73,743,784 円となり、前記の国庫補助対象事業費計 254,744,254 円との差額 181,000,470 円が過大
に精算されていて、これに係る国庫補助金相当額 81,129,000 円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、会社において補助事業の適正な実施及び経理に対する基本認識
が著しく欠けていたこと、環境本省において実績報告書等の審査及び確認が十分でなかったことなど
によると認められる。
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