論説 / 淑女のまなざしの充実した社会人生活　【株式会社日立製作所　Ｙ．Ｎ】電車と私私は旅行が好きです。観光地を訪れたり、ご当地グルメを楽しんだりすることも勿論醍醐味ではありますが、それと同じくらい目的地へ向かう車中での過ごし方も旅の 1 つの楽しみです。ここ数年でのビッグイベントは、2 年前の夏に北斗星に乗車出来たことです。夏季休暇中の繁忙期でしたが、運良く札幌から上野行きの個室 ( Ｂ寝台 ) を予約することができ、夕方から乗車予定でした。北斗星ところが悪天候の影響のため、札幌駅から乗車できず、臨時列車とバスを乗り継いで、最終的に室蘭と函館のほぼ中間に位置する八雲駅から乗車することになりました。そして、最終的に北斗星に乗車出来た時には既に真夜中近い頃でした。それでも無事北斗星に乗れた時には満足感でいっぱいで、しばらく喜びに浸りました。広くはない個室部屋でしたが、そのことがより一層雰囲気を醸し出し、電車の揺れを感じながら横になって眠りにつくのはとても心地がよかったです。また翌朝、食堂車の窓際の席で変わる景色を眺めながら頂いた温かい朝食は、とても優雅な時間でした。これ程までに好奇心をかき立てる寝台特急は特別なものだとその時感じました。そんな北斗星も 2015 年 3 月のダイヤ改正で定期運行が終了し、それと同時にブルートレインの歴史に幕を閉じることになりました。移動手段としては、時間の短縮が求められ、格安航空券などが流行っている昨今、寝台特急は時代にそぐわない移動手段ではあります。しかしながら、ゆったりと車中で過ごす優雅なひと時は、非日常的な空間に浸ることができる、単なる移動手段ではないそれ以上の価値があると思います。今後の寝台特急の活躍を願いたいと思います。会社生活入社後初めての配属が名古屋で、名古屋市内に 3 年ほど住んでいたことがあります。それまで名古屋には訪れたことがありませんでした。住み始めて 1 番驚いたのは、食文化がかなり独特だったことです。お味噌汁はやはり赤味噌で、初めてだされた時はその色に驚きました。しかし、見た目ほど味噌汁の味は濃くなく、私はいつの間にか名古屋の食文化に親しんでいました。長期休暇で地元に帰り、しばらく赤味噌のお味噌汁を飲んでいないと恋しくなった程です。他にも珈琲 1 杯でトースト、ゆで卵やフルーツまでも提供されるモーニングを始め、味噌煮込みうどん、台湾ラーメンなど多様な食文化であふれ、それらは私の会社生活を彩ってくれました。モーニングまた、ここ最近の名古屋駅周辺は 2027 年の中央新幹線の開業に向け開発が着々と進んでいます。日本各地から比較的アクセスもよい名古屋に足を運んでみてはいかがでしょうか。鉄道車両工業　474 号　2015.4 26