27号 - 佐倉厚生園病院

BULLETIN OF SAKURA KOUSEIEN HOSPITAL
2012.1
2012.1
理 念
Since 2003
http://www.sakurakouseien.jp/
№
27
佐倉厚生園誌/Bulletin of Sakura Kouseien Hospital 10(1),2012
職員一人ひとりが「やさしい心」、「人を思いやる心」、「自ら向上させよ
うとする心」、更には「感謝する心」を見せかけではない「真心」を持って、
病院に関わるすべての人々に接すれば、医療にとってもっとも大切な、お
互いの「信頼」が生まれ、安心して満足できる療養生活を送っていただく
ことが出来る。佐倉厚生園の職員は、そのことを常に念頭に置いて、職務
に勤めなければならない。
診療を求めて来院した方には等しく
次の権利があると心得ています
次の権利があると心得ています
基本方針
1.真心をこめて、設立理念の結核の予防・早
期発見・治療にあたる。
2.真心をこめて、高齢者医療を推し進める。
3.真心をこめて、専門職の誇りを持って、チ
ーム医療を実践する。
4.真心をこめて、質の高い医療にもとづい
て、安全で快適な療養環境を提供する。
そして、本院に関わる全ての方々に信頼さ
れる病院を築く。
医療を受ける者と医療をなす者との良好な関係が良好な医
療をもたらします。この関係を基礎に、医療を受ける方、一人ひ
とりの権利を尊重して、業務に努めるべきと心得ます。特に、次
の6つの権利を尊重して、真心をこめ、誠意をつくし、不断の医
療・看護・介護に励みます。
1.尊重される権利:人格が尊重され、尊厳が保たれる権利
2.良質な医療を受ける権利:社会的身分・人種・民族・信条・
性別・障害によらず、良質な医療を提供してもらえる権利
3.インフォームド・コンセントの権利:自分の病気・その重症度
や自分の受ける検査や治療の効果や危険性、他の治療方
法の有無について、理解できるまで判り易く説明してもらえ
る権利
4.自己決定権:自分の治療計画を立てる過程に参加し、自分
の意見を表明し、自己決定させてもらえる権利
5.知る権利:自分が受けている医療について知らされる権利
6.プライバシー保護の権利:自分の情報が承諾なくして、第三
者に知らさないでもらえる権利
目
次
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☸ ・巻 頭 言 年頭挨拶
☸
園長 遠山 正博
1
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看護部 介護職 今岡 卓也
2
☸ ・レポート 敬老会
☸
☸ ・レポート 地域交流会
☸
ホワイエ 介護サービス課 鈴木 厚祐
☸
☸
栄養科 及川野絵子
3
☸ ・レポート 職員旅行(浅虫温泉)
☸
☸ ・レポート 職員旅行(ブルーマン)
☸
庶務課 羽生 朋子
☸
☸
看護部 看護職 上原亜希子
4
☸ ・レポート 職員旅行(台湾)
☸
☸ ・ニュース 受賞
☸
編集員
☸
☸
・掲
示
板
新入職員紹介
編集員
5
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☸ ・掲 示 板 人事異動
☸
編集員
6
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佐倉厚生園誌/Bulletin of Sakura Kouseien Hospital 10(1),2012
巻 頭 言
年
頭
挨
拶
園長 遠山 正博
あけましておめでとうございます。
昨年は3月11日の大震災・大津波・福島原発事故・計画停電・ガソリン不足にはじま
り、巨大台風・超円高など、国内だけでも想定外、記録破りの出来事が相次ぎました。ま
た、海外でも中東の民主化運動(エジプト、リビアなど)・タイの大洪水・ヨーロッパの
経済不安・トルコ大地震・最近では年末台風 21 号によるフィリピン大洪水・北朝鮮金成
日総書記の急死と大事件・大惨事が相次ぎ、微妙に日本に影響を及ぼしています。一方、
医療界においても、震災の影響もありメインイベントの日本医学会をはじめ、ほとんどの大会が中止されてし
まいました。昨年は忘れられない年であり、忘れてはならない年になったことは確かです。誰もが新しく迎え
る年が、明るく穏やかであることを切望したことでしょう。
さて、佐倉厚生園においては、どのような一年であったのでしょうか。結核病床の廃止を決断してから続い
た長い長い苦難のトンネルに、ようやく出口を見出し、新たな光が見えてきたと思われます。より良い環境づ
くりのために行った、回復期リハビリテーション病棟及びリハビリスペースの改修もほぼ完成しました。スペ
ース的にはもう少し効率のいい場所に、もう少し広いスペースがほしいところですが、現在の厚生園では現状
が限界と思われます。リハビリスタッフも増員し、人員はほぼ充足されたと思います。まだまだ経験不足の感
は否めないですがその分、いろいろな技術や知識を吸収できる若さとパワーに期待したいと思います。近い将
来、印旛地域に回リハ病棟が急増することが予測されます。現在脳卒中に特化した回リハ運営をしていますが、
今後は整形外科的疾患も扱わなければ経営は困難になると思われます。リハビリスタッフには、さらなる活躍
を期待したいと考えます。
厚生園のもう一つの柱である健診部門においても、環境整備のために行ったエリア改修はほぼ完成し、健診
事業も順調に成績を伸ばしております。将来的には、婦人科健診を院内で実施できるようになればと思います。
今後は、システムのデジタル化を研究し、効率をあげ、健診件数を伸ばしていく作業に移行していくことにな
ります。
佐倉厚生園全体では、在宅医療に注力していかなければなりません。国の方針は、在宅医療にかじを切って
おり、前回の診療報酬改定で 200 床以下の病院が在宅支援病院となることが認められました。佐倉地区には 4
~5 軒の在宅支援診療所がありますが、今後の高齢化を考えるととても十分とはいえません。厚生園グループ
としても、是非在宅支援病院の体制を整えて、在宅医療に参画していかなければならないと考えます。
さて、われわれ財団法人日産厚生会は医療福祉を研究する法人として新公益法人を目指しております。玉川
病院では急性期病院として、佐倉グループは慢性期疾患及び介護福祉を専門とする病院として、研究を進めて
いかなければなりません。職員の皆様にもその意識を持ち、日常の業務を行っていただきたいと思います。
政府の発表では、診療報酬はなんとか0.004%(本体部分1.379%)のアップになったようです。
介護は1.2%のアップになるようです。詳細はまだ不明ではありますがいくらか明るい話題と考え、今年も
健康に留意しながら、皆さんと力をあわせて頑張っていきたいと思います。よろしくお願い致します。
-1-
佐倉厚生園誌/Bulletin of Sakura Kouseien Hospital 10(1),2012
レポート
レポート
敬
老
会
地域交流会
看護部 介護職 今岡 卓也
ホワイエ 介護サービス課 鈴木 厚祐
9 月 26 日(月)に2階食堂談話室にて敬老会を開
催しました。はじめに、職員7名によるソーラン節
を披露しました。今回はいつもより激しい動きのロ
ックソーランです。その激しい動きやかけ声に患者
さまやご家族、他のスタッフも圧倒されていました。
次に職員が仮装しての劇「赤ずきん」を行いまし
た。男性職員が仮装した赤ずきんちゃんの登場に、
会場内は笑いに包まれました。オオカミも赤ずきん
ちゃんに負けないくらいのリアルな仮装で、患者さ
まも少し驚きの表情を浮かべていらっしゃいました。
最後にアンコールで再びロックソーランを披露。
今度は患者さまや他のスタッフからもかけ声がわき
おこり、会場内はさらに熱気に包まれました。さす
がにヘトヘトになっていましたが、会場からの大き
な拍手に疲れも吹き飛んだ様子でした。
病室へ戻られる際も、
「ロックソーランがすごかっ
た」「赤ずきんが可愛かった」などの声をいただき、
イベントは大成功だったと思います。
今後も患者さまやご家族に刺激になるような、ま
た思い出に残るようなイベントを企画していきたい
と思います。
佐倉ホワイエでは地域交流の一環として、佐倉市
民カレッジ文化祭に作品の出展を行っており、今年
で七年目となりました。
十一月十六日から十七日にかけてご利用者様と一
緒に佐倉中央公民館へ見学に行きました。
当日は天候にも恵まれ、参加者からはこれから何
があるのかと、落ち着かない様子が伝わってきまし
た。
会場へ到着するとカレッジ生の方々から歓迎のお
出迎え。展示場ではホワイエの作品が展示されてお
り、書道クラブ作品般若心経を前に参加者一同感嘆
の声を漏らしていました。
また、他にも絵画や工芸品などカレッジ生の方々
の作品が並び、素晴らしい作品ばかりで見学された
ご利用者様の中には「私もやってみたい」と創作意
欲を掻き立てられた方もいらっしゃいました。
展示場を回り終わると、うたごえサロンへ案内さ
れ、中ではギターやアコーディオンの生演奏で活気
に溢れ、懐かしの名曲を聴くことができました。リ
クエストもあり、みんなで好きな曲を聴き、中には
懐かしさのあまり号泣されてしまう方もいました。
みなさん普段とは違う一日で「まるで夢のようだ
った」
「青春時代を思い出した」と参加できてうれし
かったと話されていました。
最後に、文化祭は決して特別なイベント会場で行
われたわけではありませんでしたが、参加者全員に
喜んでいただけました。それは場所ではなく人と人
との繋がりがあったからなのかと思いました。
来年も利用者様の笑顔が見られるよう、ホワイエ
全体で頑張って行きたいと思います。
-2-
佐倉厚生園誌/Bulletin of Sakura Kouseien Hospital 8(1),2010
レポート
レポート
職員旅行(浅虫温泉)
職員旅行(ブルーマン)
栄養科 及川 野絵子
庶務課 羽生 朋子
10 月 12・13 日で青森県の浅虫温泉へ行ってきま
した。昨年の冬に全線開通し、震災後9月に復活し
た「はやて」に乗り、新青森駅へ。
1日目は弘前城・津軽藩ねぷた村を訪ね、ねぷた
館では体験で太鼓を叩いている方もいました。夕食
は、
「食べ」
「飲み」
「話し」そして「歌い」ありで盛
り上がり、他職種の方々と交流することができまし
た。宴会後、ホテルのロビーでは津軽三味線の演奏
がありました。演奏者はユニクロのCMに出ている
人で、体格の良い方でしたが、ねぶたの掛け声でと
び跳ねた時の身軽さには驚きました。それをイメー
ジして?2次会のカラオケでは仲居さんも巻き込み、
ねぶた祭の歌で大盛り上がり。
「ラッセラーラッセラ
ー」の掛け声でとびはね、笑って一日を締めくくる
ことができました。実はこれが一番の思い出かもし
れません。
2日目、車窓からりんごの木を見ながらガイドさ
んが津軽弁で『りんごの歌』を歌って下さいました。
津軽弁は名詞の語尾に「こ」を付けるのがポイント
だそうです。十和田湖で乙女の像の真似をして写真
を撮り、奥入瀬渓谷を散策しました。紅葉はまだま
だでしたが、水の流れる音を聴きながら自然の中を
歩きました。そして、帰りの新幹線では最後のお楽
しみ?プチ宴会で盛り上がりました。
2日間とも天気に恵まれ、他職種の方々とも職場
とは違った時を過ごすことができました。帰ってか
らも「よかったよね」と話が出る楽しい旅行でした。
10月28日、気持ちの良い秋晴れの中、日帰
りの職員旅行が実施されました。今回のメインイベ
ントは人気沸騰中の「ブルーマン」。全身青色に染め
た3人組みが、いろいろな道具を楽器にして音を出
し音楽を作りあげていくという、今までにはないよ
うな斬新な舞台。その人気は日本にとどまらず、世
界各国で公演依頼が殺到しており、様々なメディア
でも取り上げられるほどです。午後からの開演まで
の時間、自然と高まるテンションを抑えながら、午
前中は優雅に東京観光を楽しみました。
まず訪れたのは芝公園にある増上寺。大河ドラマ
で有名な、徳川二代将軍秀忠公と、その正室お江の
方が眠っておられるお寺です。徳川家の菩提寺とあ
って、東京のど真ん中に位置するにふさわしい荘厳
なたたずまい。せせこましい東京の街並みとは裏腹
に、ゆったりと構えたそのお寺の姿に、心が洗われ
る思いがしました。
次に東京のシンボル、東京タワーへ。戦後日本の
経済成長のシンボルでもある東京タワーを目の当た
りにすると、何年たってもやはりその存在感は偉大
で、間もなく完成するスカイツリーでも、東京タワ
ーにとって代わることはできないような気がしまし
た。眼下に広がる東京の景色は、日々の喧騒からは
想像できないくらい穏やかで、思わず心がほっとす
るのを感じました。
時計の針が正午に近づく頃、東京タワーの隣にあ
る、豆腐懐石料亭の「うかい」に到着。次々と出さ
れる豆腐料理にすっかり酔いしれ、お酒がすすみ、
会話がすすみ、日常とはまったく違うランチタイム
を上品な空間の中で満喫したひと時でした。
※青森では「ねぶた」
、弘前では「ねぷた」と言う
そうです。
お腹も気持ちも満たされ、いよいよ待ちに待った
「ブルーマン」開演の時間となりました。ブルーマ
ンの公演についてはいろいろと聞いていたのですが、
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佐倉厚生園誌/Bulletin of Sakura Kouseien Hospital 10(1),2012
実際に体験すると、常識を覆す彼らの演奏とパフォ
ーマンスに息つく間も与えられず、その迫力とメッ
セージ性の強さは想像をはるかに上回るものでした。
「音を体で感じる」とはこういうことなの?と思わ
ず身震いするくらい、衝撃と感動を味わった貴重な
体験でした。彼らのパフォーマンスに言葉は一切な
く、演奏と身ぶり手ぶりだけで完結しています。だ
からこそ、国籍・人種を問わず、世界中から愛され
ているのだと心底納得したのでした。
陽も傾きかけ一路厚生園へ。たった9時間の旅行
でしたが、優雅な東京観光と、パワフルな「ブルー
マン」に、すっかりリフレッシュされた一日となり
ました。
レポート
職員旅行(台湾)
看護部 看護職 上原亜希子
7,8 年振りの海外旅行。パスポートを申請し、準備
が少し面倒という気持ちと 3 人の子供を主人に任せ
ていく不安を感じながら、その日が来ました。飛行
機が滑走路を回り離陸。久々に味わうこの感覚に感
動し、不安は楽しみに変わりました。
台湾の夕食は日本のビールより少し薄めなビール
ニュース
でついつい飲み過ぎ、いい気分。生姜のスープは最
高でした。鼎泰豊の小龍包は美味しくて大満足。み
受賞
んながエステに行く中、私達はちょっと別行動。夜
市に電車でGo!メダルの切符に野球場のようなプ
編集員
ラスチックのイスの電車に揺られ、夜市に到着。子
供達へのお土産を買いました。台北 101 展望台から
の夜景にうっとりし、忠烈祠で見た衛兵の交代式は
見事で特A等級の体にまたうっとり。とても楽しい
旅行でした。来年もまた参加しようと思います。
10 月 23 日、森田健作知事から本澤診療技術課長
に感謝状が授与されました。長年にわたり薬事業界
の指導育成に尽力するとともに千葉県の保健衛生の
向上に貢献したとして、このたび受賞するはこびと
なりました。おめでとうございます。
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