第一席 「茶道」と「人」 神田 弥沙

第一席
と思っている。
大学での茶道部の活動と並行して青年部の活動にも参加させてい
ただくようになった。そこで感じるのは、以前より視野が広くなっ
たことだ。様々な年代の方と茶会や行事を行う中で多様な価値観に
触れる機会が多くなった。献茶式のお手伝いに参加させていただい
青年部の活動の中でも「相手を想う」ということについて沢山学
んだ。初めて茶道に触れるお客様が多い茶会では、食べやすいお菓
「茶道」と「人」
藤女子大学四年(北海道)
たり、ボランティアの茶会を行ったりと、大学の茶道部だけでは決
して、学べないことも沢山あり自分の財産となっていると感じてい
茶会には亭主と客が存在する。どちらが欠けても、茶会は成り立
たない。
「人」は茶道にとって最も大切であると私は考えている。
会の準備をしていた。私も先輩方のようになれるよう、沢山の経験
神田 弥
沙
「茶道」との出会いは、私にとって大きなものだ。茶道と出会った
ことで、私は沢山の「人」と出会うことが出来た。私が楽しく茶道
を重ねていきたい。
る。
を学ぶことが出来るのは御指導下さる先生、一緒に学ぶ仲間との出
聴き、改めてお客様に対する心の持ち方が大切なのだと感じること
だければ、それは立派な茶道なのだ」とも仰っていた。このお話を
た。そして「日常生活でも、相手のために茶を点て、楽しんでいた
を想って茶を点てることが大切である」ということを話してくださっ
というお話だ。講師の先生は「形も大切であるが、それ以上に相手
心に一番残っているのは「茶道において最も大切なのは心である」
私は茶道部の仲間と共に「大学生のための裏千家茶道ビギナーズ
セミナー」に参加する機会を得た。このセミナーに参加して、私の
の人に茶道の魅力を、伝えたいと考えている。
たい。青年部の活動を通じ、自分自身が成長することで、より多く
私が今後行いたいことは「茶道」の魅力をより多くの人に伝える
ことである。そのために、これからも私は青年部の活動に力を入れ
きとお稽古に励みたいと考えている。
私も青年部の先輩方のように、いつまでも学ぶ姿勢を持ち、生き生
る社会人の先輩方が、沢山いらっしゃることも大きな理由である。
いと強く思ったからだ。そして、青年部には生き生きと活動してい
子を用意するなど、青年部の先輩方は細かな気配りを常に考えて茶
会いなど、
「人」に恵まれているからだと感じている。
大学を卒業した後も、私は茶道を続けたいと考えている。茶道の
奥深さに触れるうちに、もっと多くのことを学び、お稽古に励みた
が出来た。これから長い時間をかけて「相手を想う」ということを
考えたい。
「相手を想う」ということには、沢山の答えがあるだろ
う。私は日々の生活の中やお稽古、茶会を行う中で学んでいきたい