第106回 生涯教育研修セミナー 第106回 生涯教育研修セミナー 第106

第106回 生涯教育研修セミナー
日 時
平成27 年7 月11日(土) 午後3:00∼6:00
場 所
ハイアットリージェンシー東京 B1階『桃山』
参 加 費
無料
取得単位
日本医師会生涯教育制度参加証交付 3単位(カリキュラムコード:2、42、45、46)
開会の辞
生涯教育研修セミナー委員会委員長・慶應医師会長 鈴木 則宏
挨拶
医学部長・慶應医学会長 岡野 栄之
テーマ:
『肺がんにならない、肺がんを見つける、肺がんを治す:肺がん治療の最前線』
私が長年在籍しておりました
(独)国立がん研究センタ−では、今年度から予測がん罹患数を公表しております。肺がんについて2014年
のデータでみますと、男性では罹患数90,300、がん全体に対する割合18%で全体の第2位(第1位は 差で胃がん)、女性では同様にそれ
ぞれ39,200、10%で全体の第4位(第1-3位は乳がん、大腸がん、
胃がん)
となっています。
ところが死亡数では、肺がんは男性で第1位
(55,000, 25%)
、
女性で第2位(21,500, 14%)
となっています。実に、
男性ではがんによる死亡のうち、
4人に1人が肺がんによるものです。肺が
んにおいて、
罹患数に較べて死亡数が多い理由として、
このがんが正しく難治がんであることを示していると言えましょう。
一方近年、
アメリカのNCIが肺がんの高危険群(重喫煙歴あり)
を対象に行った大規模無作為化試験によって、低線量CT検診によって
肺がんの死亡率が有意に低下することが示されました。
これから数年以内に、
ヨーロッパで行われている同様の臨床試験の結果が公表さ
れるのですが、
胸部単純写真ではうまくいかなかった肺がん検診が、
低線量CTによって新しい局面に入ったと言えるのかもしれません。
このセミナーでは、
このような肺がんを、
どのように見つけて有効な治療に結びつけたら良いのかをご理解して頂けるよう企画を致しまし
た。肺がん全体の基礎的事項、特に画像において炎症性疾患との鑑別で注意を要するポイント、検診の動向、
などを簡単に触れた後(淺
村)
、
外科的(手術)治療(淺村)
、
内科的(抗がん剤)治療(副島)
、
放射線治療(関)
の最近の進歩、
新しい治療法の方向性などについて解
説をしたいと思います。
これまで手術適応のない進行肺がんの予後は極めて不良であると考えられてきました。
しかし様々な分子標的治療薬やその他の新規抗
癌剤の開発により、進行肺がんにおいてもその治療成績は大きく改善し、長期生存例も稀ではありません。
さらに最近免疫療法の有効性も
証明され、
肺がんにおける薬物療法は大きな転換期を迎えています。進化する肺がんの薬物療法について、
副島准教授が講演します。
また、肺がんに対する古典的な放射線治療は根治性が望めない治療法でした。
しかしながら、近年の治療技術の革新で、病巣のみに放
射線を集中させ、正常組織を避けることが可能となりました。
これにより照射線量増大が可能となり、高い治療効果が得られています。放射
線治療の新しい可能性を求めて研究研鑽を重ねている慶應若手のホープである関講師が、定位放射線治療や強度変調放射線治療など
の最新の放射線治療と肺がんについて講演します。
モデレーター:慶應義塾大学医学部外科学(呼吸器) 教授 淺村 尚生
講演
1:「肺がん画像診断の基礎と現代の肺がん根治手術の実際」
慶應義塾大学医学部外科学
(呼吸器)
教授 淺村 尚生
2:「進化する肺がん薬物療法の現状とこれから」
慶應義塾大学医学部内科学
(呼吸器)
准教授 副島 研造
3:「最新の放射線治療と肺がん」
慶應義塾大学医学部放射線科学
(治療)
専任講師 関 智史
挨拶
中外製薬株式会社 代表取締役会長 永山 治
情報交換会(午後6:10∼7:30)
挨拶
慶應義塾常任理事 戸山 芳昭
乾杯
三四会会長 武田 純三
次回予定 平成27年10月10日(土)開催
セミナー終了後、情報交換会を準備しておりますのでご臨席下さい。
【共 催】
慶應義塾大学医学部生涯教育研修セミナー委員会/慶應医師会
慶應義塾大学医学部三四会/慶應医学会
中外製薬株式会社
【連絡先】
〒160-8582 東京都新宿区信濃町35番地
慶應義塾大学医学部総務課内 生涯教育研修セミナー事務局
TEL.03-5363-3611(直通) E-mail: [email protected]