えるだあ最前線 カーが開発し製造すると ンスミッションを各メー ャトコ﹂であったが、 合併後は﹁ジ 前身の社名は拗音字が小さい﹁ジ で 注 意 し な け れ ば な ら な い の は、 株式会社となった。会社の表示名 ジヤトコ・トランステクノロジー も、現在、トランスミッションを ト︶ことが主因だ。世界的にみて ー部シニアエキスパー ク株式会社環境エネルギ ジヤトコ プラントテッ 小さくなる﹂︵鶴岡重光・ の自動車産業を支えるサプライヤ ジヤトコはその高い品質で、日本 社、そしてドイツに1社あるのみ。 け負っている企業である。199 月にジャトコの環境エネル ジヤトコ プラントテック株式会社 た会社で、かつて %出 資 し て い た フ ォ ー ド は、 してトランステクノロジー株式会 いう時間、投資を考える ヤトコ﹂と並字となったことだ。 専門につくる企業は、日本にジヤ ーのひとつである。 ジ ヤ ト コ プ ラ ン ト テ ッ ク は、 5年 技能塾で匠の技を次代に伝える 海外進出に不可欠なシニアの経験 ジヤトコ株式会社は、自動車の オートマチックトランスミッショ 1981年に資本を撤退 つ ま り、﹁ 各 社 が こ の ンの分野では世界最大級の製造会 て現在に至っている。日産自動車 ように合併していったの している。 富士工場のトランスミッション部 は、オートマチックトラ 社だ。同社はさまざまな変遷を経 ︶年に分社 社となり、同年、ジャトコ株式会 門が1999︵平成 社︵前身は日本自動変速機株式会 と統合した方がリスクは 2002年にはさらに社名をジ トコとトヨタ系のアイシンの2 動車が同年に自社のオートマチッ クトランスミッション部門などを 分社しダイヤモンドマチックを設 立し、2003年にジヤトコと合 併して現在のジヤトコに至ってい る。 なお、先ほど出てきた日本自動 ジヤトコの工場に設けられた動力 ギー部門が独立して富士プラント ︶年 設備の運転保全などのサービスや 変速機は、1970︵昭和 に日産自動車、東洋工業︵現在の テックとなり、2000年4月に 11 工作機械設計製作・改造などを請 45 環境エネルギーと工機製作が主力事業 ヤトコに改めた。一方で、三菱自 鶴岡重光シニアエキスパート(右)と佐野里司管理課課長 50 社で、 年に社名変更︶と合併し 11 マツダ︶ 、フォードの合弁ででき 29 エルダー 89 ジヤトコ・トランステクノロジー の環境エネルギー部門を統合し きている。 同社の平均年齢は ・5歳と高 歳に 人 を行い、自身の現状などを確かめ 気づきの場としている。モチベー 人、 を抱えているためだ。このため4、 ションの管理などもこの場で行わ も現在、 歳に 5年過ぎれば、同社の年齢構成は 60 これに合わせて同社も社名を現在 ヤ ト コ に 社 名 変 更 し た こ と か ら、 が入ってきていることからむしろ 時からのことで、現在は新入社員 これはジヤトコから分離独立した 8 人 だ が、 こ の う ち 歳以上が 遣労働者を除く社員の人数は22 シニア社員、短時間勤務者、派 と、短時間勤務制度が用意されて 歳を超えシニア社員を卒業する っては2012年、2013年問 ローズアップされたが、同社にと 上 の 中 高 年 の 括 り で み る と、 歳以上でみると ・3%、 歳以 なるかなどについて、社会保険労 歳である。 歳に3人、 64 現在、同社では 歳定年者の再 ている。 間から5・0時間の間で設定され 表のように、勤務時間は7・5時 歳 に 1 人 の 短 時 間 勤 務 者 が い る。 度である。現在、 たものでなく、年齢を問わない制 社員を卒業した人だけに用意され この短時間勤務制度は、シニア 齢者は いる。過去の短時間勤務者の最高 シニア社員の最高雇用年齢の れることになる。 のジヤトコ プラントテックに変 若返っている。過去に団塊の世代 合 し て、 ジ ヤ ト コ プ ラ ン ト テ ッ 3%と6割近くを占めている。 ・ クは現在の環境エネルギーと工機 題の方が大きいという。というの 制度と呼ばれる1年契約の再雇用 歳になったときに社会保険がどう ーを1日コースで開いている。 シニア社員制度の次は短時間勤務制度 歳。 歳以降はシニア社員 ジヤトコ プラントテックの定 2つの節目に社員数は大幅に増加 うに年3回、本人と上司の間で今 個人面談が行われている。このよ 支給の時期には、全員に上司との また、毎年の昇給、夏冬の賞与 も改めて説明することになる。 の中でシニア社員の制度について 務士やジヤトコの人事の専門家が 歳である。2013年4月からは 年齢者雇用安定法の定めどおり 制を導入している。現在のところ、 年は 45 した。 ジヤトコの工機部門の統合という ー部門の統合、2007年4月の ンステクノロジーの環境エネルギ プラントテックとジヤトコ・トラ 266人。2000年4月の富士 トタイマーと派遣労働者を含めて 現在、同社の従業員数は、パー た。 という2大部門を持つことになっ ・9%と3分の1を占める。 55 後の課題などについて濃密な面談 65 44 講師となって説明する。この講座 ・7%を占め、 人が定年 266人のうち、社員が228 人と 人 年金と雇用の接続を目指してシニ 後再雇用されたシニア社員、 が短時間勤務者、7人が派遣労働 き上げる計画だという。 ア社員の最高雇用年齢を 歳に引 人で7・5% 者である。全従業員のうち男性が 246人、女性は 同社では、定年を迎える1年前 64 人で、このうち 人は再 用を希望しなかった社員もいたの 雇用でシニア社員となった。再雇 達者は ら2011年度の4年間の定年到 課課長によれば、2008年度か 佐野里司環境エネルギー部管理 ている。 が普通以上であることを条件にし されるには、定年直近の能力評価 けている。シニア社員として採用 雇用に当たっては、基準制度を設 60 32 よりバランスがとれてくる。 更した。そして2007年4月に 代 の 社 員 が 多 い か ら だ が、 20 が 歳になる2007年問題がク い。 59 ジヤトコが分離した工機部門を統 た。2002年4月に親会社がジ 13 50 46 に成人講座という退職準備セミナ 65 66 50 シニア社員の最高雇用年齢は、高 60 58 60 60 60 と1割未満だが、これはフィール 20 17 ドサービスという業種の性格から 20 70 23 14 85 2012.6 30 えるだぁ最前線 きる人﹂︵鶴岡シニアエキスパート︶ 間制度は二通りある。日勤制と交 事が追いつかない部分は残業で追 1勤務8時間だけの形態とし、仕 就業開始に分かれる。製造に関連 ジヤトコは土日を含めて 時 間 フ ル 稼 働 体 制 を と っ て い る。 時間生 する部署は8時開始で、事務・技 一方、交替勤務については、 をするだけの仕事量ではないので、 で、実質的には大半の希望者は再 だが、こうした条件を兼ね備えた 替制だ。勤務時間は、すべての形 いか け れ ば 十 分 対 応 で き るので、 ベー ション が 高 く 主 体 性 が あ り、 勤務でも8時就業開始と8時 分 シニア社員に適用される労働時 雇用されている。 人物の評価は、普通以上であるの 態ともに8時間のフルタイム勤務 このような形態をとっている。 同社が望むシニア社員は、 ﹁モチ は当然のことだろう。 である。日勤の場合、同じ8時間 経験を有し若手への技能伝承がで 工場の生産に合わせて2つの勤務形態 術系に関しては8時 分開始とな っている。製造関係とは、工機部 産を行っているので、常に現場に 電気や蒸気などの動力を送り続け な け れ ば な ら な い。 ジ ヤ ト コ プ の良否がそのままジヤトコの操業 作機械の製作など、サポートの質 るといっても、ジヤトコの工場は もっとも、製造とリンクしてい 時間を3つに分け、4班3交替で ラントテックの重要な任務だ。 ジヤトコの工場が支障なく操業で 各班が8時間勤務を行っている。 門のことである。 24 時間フル稼働しているので、厳 ジ ヤ ト コ プ ラ ン ト テ ッ ク は、 30 にも影響する。したがって、一部 勤務時間帯 勤務時間 ∼ 16:00 (早番) 8.0 時間 13:00 ∼ 22:00 (中番) 8.0 時間 22:00 ∼ 7:00 (遅番) 8.0 時間 7:00 短時間勤務 勤務時間帯 勤務時間 8:00 ∼ 16:30 7.5 時間 8:00 ∼ 14:30 5.5 時間 8:30 ∼ 15:00 5.5 時間 9:00 ∼ 15:00 5.0 時間 24 機部門の場合、フルに2交替勤務 が組まれているわけではない。工 を整えていることになる ターンに合わせて最適の勤務態勢 と、もうひとつは生産用工作機械 シニアと若年者をペアにして技能伝承 ジヤトコ プラントテックの仕 同社にとってジヤトコにいかに 設備の製作や改造整備である。 動力設備や受配電設備、 ボイラー、 良質のサービスを提供するかが最 事は、ジヤトコから預かっている コンプレッサーなどの設備を運転 大の課題である。ここで高齢者の 24 30 きるようにテクニカルサポートを シニア社員の勤務形態(交替制勤務) このように同社の労働時間制度 (注)8時から勤務は製造系、8時 30 分から勤務は事 務・技術系 密にいえば、ジヤトコの就業時間 8.0 時間 は交替制をしいてサービスを提供 8:30 ∼ 17:30 行っている。電気や排水処理など 8.0 時間 は、あくまでもジヤトコの生産パ 8:00 ∼ 17:00 帯にマッチして日勤の勤務時間制 勤務時間 している。 24 し保全をして維持管理をするこ 31 エルダー 勤務時間帯 のインフラ整備、そして生産用工 シニア社員の勤務形態(日勤制) く影響するのである。 ところで、同社の場 代、 代が少ないの っている面は否めない。 代後半 層が多く、 とき、若い人は赤外線の温度分布 を測るサーモグラフィを持ってき い。シニア社員は、能 する仕事をしてほし で、会社の利益に貢献 ベーションを下げない ー ト は、﹁ や は り モ チ てOJ Tをしているのと同様の効 常業務をしながら、若年者に対し いる。こうすることで高齢者が通 高齢者と若年者が組むようにして 人 で 4 班3 交 替 を 組 ん で い る が、 環境エネルギー部門では1勤務2 うな態勢を組んでいる。たとえば、 若年者に技能を伝承していけるよ このため、同社では高齢社員が て整理していくことが必要です﹂ 経験に基づいて、理論的に裏付け 道 を 覚 え る こ と が で き な い の で、 走ってしまうと、若手が作業の筋 とになります。ただ、経験だけで 析して、やはりこうだ、というこ したところから後は、物理的に分 何度だ﹄とわかるわけです。想定 作業者なら触っただけで﹃これは かしいという。でも、ベテランの て、ここがおかしい、あそこがお 力が高いので仕事を任 果を得ることができ、技能の伝承 が同社の年齢分布の特徴だ。 せることができ、何でもできるの 営に不安が残るという。過去には ら、新人の採用を怠ると将来の経 採用より楽な面があるとしなが 験も技能も持っているので、新人 佐野課長も同様に、高齢者は経 の技能伝承に期待を寄せている。 てほしいですね﹂と、シニア社員 んどん若手に伝え、技能伝承をし です。持っている経験と知識はど たなくなります。バランスが必要 者だけをあてにすると、新人が育 材になっています。しかし、高齢 も、とてもよい意味の雇用の緩衝 年者に教えてあげることができる 階の人間が組んでいるわけで、若 を持った高齢者と若い発展途上段 の教科書〟しかありません。技能 こ と を 教 え て く れ る の は、〝 人 間 ん。ここはおかしいぞ、そういう 標準作業書には書かれていませ んです。音や匂い、温かさなどは がわかるのがプロのプロたるゆえ ばならないことがあります。それ に載っていなくても、やらなけれ れ て い る。 し か し、﹁ 標 準 作 業 書 同社でも、標準作業書が整備さ 力している姿がうかがえる。 ぶ機会をできる限りつくるよう努 ろ姿からも、若手が高齢者から学 理論だけでなくその仕事ぶりや後 ロ ー テ ー シ ョ ン を 組 む な ど し て、 い。高齢者と若手を組み合わせた シニア社員の培った能力は高 た と え ば、﹁ 温 度 が 高 い と い う わけです﹂。 り、人員構成がアンバランスにな 新人の採用を行わなかった年があ 鶴岡シニアエキスパ いるのだろうか。 技 能 が 最 大 限 に 活 き て く る。 ﹁私 ︵鶴岡シニアエキスパート︶。 合、シニア社員にどの 50 にもなっているわけである。 ようなことを期待して 30 で人手が足りないなどのときで てのノウハウにあるわけです。 歳になったからといって、ノウハ ウが失われるわけではない﹂ ︵鶴 岡シニアエキスパート︶ 。したが って、若年時代からいかに社員の 能力を伸ばしていくかが、同社の 将来を決定するといっても過言で はない。 ただ、シニア社員は培った能力 があるだけに、シニア社員の能力 と便利さに甘えてしまうと人材育 成がおろそかになり、会社の将来 が成り立たなくなる。高齢社員が 若年社員を育成して、技能を伝承 していくことが企業の盛衰に大き スキルアップセンターの講師を務める 渡辺敏広さん(右)と小鈴木信夫さん 20 どもの価値は、培われたプロとし 60 2012.6 32 えるだぁ最前線 匠たちの技能伝承と雇用の場をつくる 一方、ジヤトコ本体にも、鋳造 工 業 高 校 な ど か ら 依 頼 が あ れ ば、 貴重な情報﹂であるので、近隣の 産業界で行われている﹁最先端の 塾や鍛造塾など、専門の技能塾が 同社が講師を派遣して出前授業を スキルが上がる。 ある。それと同じものをやるのは 行うこともある。 スキルアップセンターの講師の もったいない。ジヤトコにない講 座を設けて技をさらに一段と磨き 人程だが、監督者や 続けられるように、電気や水、ガ ジヤトコの工場が滞りなく操業を ヤトコ プラントテックは動きだし 年からこの構想の実現に向けてジ 切り出したものである。2008 能塾はある。しかし、そこまで出 である。また、日産自動車にも技 はスキル〝アップ〟センターなの ヤトコ プラントテックの技能塾 渡辺敏広さん︵ 歳︶と小鈴木信 ち、 同 セ ン タ ー の 専 任 の 講 師 は、 人がシニア社員である。5人のう 場のベテランが務め、このうち5 技術スタッフの総括クラスなど現 登録者数は スなどのインフラ設備管理、そし た。そ の 発 想 は、 ﹁人 を つ く ろ う、 かけていき講義を受けるのは、時 夫さん︵ 上げるのが目的である。だからジ て生産用工作機械設備の製作と改 技を持つ人をつくろう、そのための 間と費用の問題がある。だから﹁自 は当時社長だった海老原靖弘氏が 造、整備など、高度なテクニカル 投資は惜しんではならない﹂という ジ ヤ ト コ プ ラ ン ト テ ッ ク は、 サポートを行っている。そのため 歳︶の2人で、小鈴木 64 欠であり、その役割を担っている には絶え間ない技術の研鑽が不可 ェッショナルなサービスを提供して 環 境エネルギーも工機 も、プロフ ことだ。そしてその発想の底には、 想になったわけである。 岡シニアエキスパート︶という発 分 の 家 の 中 に 塾 を つ く ろ う ﹂︵ 鶴 務社員である。 はシニア社員を卒業した短時間勤 さんはシニア社員だが、渡辺さん キルアップセンターの設立目的﹂ う。 こ れ が 技 能 塾 と よ ば れ る ス に生きがいを与える場をつくろ に転籍してもらった人だ。静岡県 ラントテックが頼み込んで、同 社 の講師をしていたが、ジヤトコ プ 小鈴木さんはジヤトコの技能塾 務局長を務めている。 った。スキルアップセンターの 事 の教育体系の構築に携わってもら ジヤトコ プラントテックの技能塾 若年者への教育で再び冴える頭脳 こ う し た 講 座 の 内 容 は、 現 在、 のが、同社のスキルアップセンタ ップしていこうという志向がある いるという自負であり、スキルア スキルアップセンター設立の話 歳定年後に何をす 匠といわれるほどの境地に達 ︵鶴岡シニアエキスパート︶。 し た 人 が、 と鶴岡シニアエキスパートは話 立沼津技術専門校︵沼津テクノカ 環 境エネルギー技 能 塾長を務めて 渡辺さんはスキルアップセンター す。 そ う す れ ば、 匠 の 雇 用 の 場 レッ ジ ︶の 非 常 勤 講 師 で も あ る。 を 指 導 し 技 能 を 伝 承 し、 シ ニ ア る の か。﹁ 匠 た ち を 活 用 し、 若 手 60 を 提 供 す る こ と が で き、 若 手 も 33 エルダー 30 62 ーだ。 技能塾で講義を行う渡辺敏広さん んもジヤトコの係長経験者である。 りがあった。渡辺さんも小 鈴 木さ だろうか、表 情が豊かで言葉に張 若い社 内の生徒 を教 えているせい る講 師である。自分の子どもより いる。ともに若 手 社員の頼りにな す。数学などの基礎を頭に入れて 教えるような気持ちの時もありま ばなりません。本当に自分の孫を 若い人には、基礎から教えなけれ えていると、やはり若返りますね。 ﹁高校卒業したての若い人を教 ことの喜びを笑顔で語ってくれた。 したものにしようと、いろいろと 教えて、技能の継承をしっかりと れではまずいので、改善の経過も 教えるということになります。そ 欲を込めた。 者に確実に伝えたいという強い意 自らが身に付けた技能を、若年 考えて工夫する毎日ですね﹂ 小鈴木さんは若い人に教える喜 す。だから機械のことも勉強しな 技能も電気の技能も求めていま 人はマルチということで、機械の で、技術革新が早い。それに若い ベテランの能力や技能を若い人に 人 前 に す る 時 代 に な っ て い ま す。 う時代に比べて、少しでも早く一 入社員などにOJ Tで教えるとい ﹁ 少 数 精 鋭 の 時 代 で す か ら、 新 ている。 り、自動車産業も海外進出が増え また、円高や新興国の成長によ アエキスパート︶である。 い く か が 大 き な 課 題 ﹂︵ 鶴 岡 シ ニ 者の雇用のバランスをどうとって かなければならず、若年者と高齢 て、﹁ 若 い 人 の 雇 用 は 確 保 し て い している企業である。地方にあっ 連企業を含めて地域で雇用を創出 ントテックも静岡県を中心に、関 ジヤトコそしてジヤトコ プラ 設中である。今年はこちらへの出 ョンブリ県の工業団地に工場を建 現在、ジヤトコはタイ南部のチ 況だ。 岡シニアエキスパート︶という状 メ キ シ コ に 出 張 し て い ま す ﹂︵ 鶴 が、入れ替わり立ち替わり中国と 年も、工機部隊は半分以上の人間 運転調整まで行います。だから昨 海外に持っていき、据付けから試 備し、また新規に設備を製作して おり、工機部隊も日本で機械を整 海外工場建設にも欠かせない シニアの経験と能力 ければなりません。私はジヤトコ 伝えることをこの技能塾で行って ている。自動車もグローバルでは 張が多くなるという。その場合で おかなければならないので、私の で係長を降りてジヤトコの技能塾 いますが、教育を効率的にしない 売上げが増えても、国内の成長は も、過去に工場建設などの経験が びと苦労を語ってくれた。 で教えていたのですが、現場を離 と若い人に継承できない面があり 望めない状況にある。現在の国内 あるシニア社員は貴重で欠かせな 両者とも、予習と日々の鍛錬の れていると、たとえば、パソコン ます。それだけスピードが要求さ の生産量が5年後も同水準である い存在だ。シニア社員はタイでも 脳も活性化していると思います﹂ でモニターするという技能や電気 れる時代になりました。私たちが のは難しい。 技能伝承をと意気込んでいる。 ﹁若い人を教えていると楽しい の技能も忘れてしまいます。機械 覚えてきた時のようには、時間を ﹁私どもの環境エネルギー部も ですね。ジヤトコでは長年にわた 系も忘れる。自分の腕をもう1度 かけることができなくなってきた 動力インフラ設備の設計から据付 す。私のスキルの分野は電気なの 渡辺さんは技能の伝承に腐心し 大切さを痛感する毎日であるとい 磨かなければならない。もう1回 のです。そうすると、大切なプロ けと、現地社員の教育を実施して り係長でしたが、管理だけやって 目標を持ってやれるということが セ ス に は 触 れ な い で、﹃ い ま は こ う。 いいですね﹂ うやっているから﹄と結果だけを いると腕がやはり錆びてしまいま スキルアップセンターの塾長 を ︵取材・穂積富士夫︶ 務める渡辺さんも、若い人に教える 2012.6 34
© Copyright 2024 ExpyDoc