July 7月の季語

がつ
み
に じょうほう
July Bulletin
7月のミニ 情 報
Today’s Japan
The “Rakugo Boom”
日本のいま
にほん
らくご ぶ
Japan is presently witnessing an unprecedented
“rakugo boom.” Stand-up comedy has become
increasingly popular, and attention has also been
drawn to rakugo, a traditional form of popular
entertainment. Possibly because of rakugo’s
“old-time” image, it was previously not much liked
by the younger generation, but performers have
recently started using expressions that young
people can understand and talking about issues
they can relate to, and this has resulted in the
popularity of this form of entertainment spreading
from a small sector of hardcore fans to a broader
section of the population.
In rakugo, a kimono-clad performer sits on a
cushion and tells comic stories. The rakugo
performer’s only props are a folding fan and a face
cloth. Without relying on dramatic gestures or an
exaggerated performance, and despite the
simplicity of the storytelling, the rakugo performer
is able to make the audience laugh with his or her
skill with words.
In the Kanto region, there is a rakugo performance
in a special rakugo hall or elsewhere almost every
day. Residents of regional areas can enjoy rakugo
on television, radio, or podcast, and CDs and DVDs
of performances are selling in large numbers. Why
not try listening to a rakugo performance yourself
sometime?
いま
む
にほん
くうぜん
らくご ぶ ー む
わら
にんき
はくしゃ
今 の日本 は空前 の落語ブーム 。お笑 い人気 にさらに拍車
むかし
たいしゅうげいのう
らくご
ちゅうもく
あつ
がかかり、昔 ながらの 大 衆 芸 能 である落語にも 注 目 が集
こふう
い め ー じ
つよ
わかもの
し じ
まっています。古風なイメージが強 いためか、若者 の支持は
え
さいきん
わかもの
りかい
あまり得ていませんでしたが、最近 は若者 も理解できるよう
い
まわ
みぢか
わだい
かた
らくご
な言い回 しや身近な話題が語 られるようになったため、落語
ふ ぁ ん
いちぶ
ま に あ
はばひろ
そう
ひろ
ファンは一部のマニアから幅広 い層 へと広 がっています。
らくご
きもの
き
ら く ご か
ざ ぶ と ん
すわ
おもしろ
落語は、着物を着た落語家が座布団に座 って、面白 おかし
はなし
こ ど う ぐ
せんす
て
ふた
く 話 を す る も 、 小道具 は 扇子 と 手 ぬ ぐ い の 二 つ だ け 。
し ん ぷ る
わ げい
は で
うご
えんしゅつ
シンプルな話芸 ではあるものの、派手な動 きや 演 出 などに
たよ
ことばたく
ひと
わら
頼 らず、言葉巧みに人 を笑 わせます。
かんとうちほう
まいにち
らくごかい
よ せ
関東地方 ではほぼ毎日 どこかで落語会 や寄席 が行われて
ちほう
て れ び
ら じ お
ぽ っ ど き ゃ す と
てがる
おり、地方でもテレビやラジオ、ポッドキャストなどで手軽
たの
しーでぃー
でぃーびーでぃー
かずおお
はつばい
に楽 しめるほか、C D や D V D も数多 く発売 されていま
けんしゅうせい
ぎのうじっしゅうせい
みな
い ち ど き
す。研 修 生 ・技能実習生 の皆 さんも、一度聞いてみてはい
かがですか。
A Calendar of Words
Seasonal Words for July
When the rainy season ends in Japan, it heralds
the onset of high summer. The season in which the
sun pours down from the skies and scorches our
skins, fully justifying the various Japanese
seasonal words meaning “extreme heat,”
“scorching heat,” “blazing heat” and “burning
heat,” will soon be upon us.
On the calendar, summer commences in June, but
it is only around the middle of July, when the rainy
season ends and the Pacific anticyclone increases
in strength all at once, that the really searing heat
starts, and this will continue until August. In past
times, people would cool themselves down by
hanging sudare (bamboo blinds) over their
windows to provide shade, hanging wind chimes to
provide refreshing sounds, fanning themselves
with uchiwa (paper fans), and sitting in touisu
(cane chairs) slurping down cold noodles such as
soumen or hiyamugi in order to get through the
summer.
Nowadays in big cities, there are many days on
which temperatures exceed 35ºC, which is close to
body temperature, and “heat islands” are forming.
Against this background, an increasing number of
people are making use of the wisdom of older
generations and trying to lead environmentally
conscious lifestyles, playing their part in
controlling the increasing temperature in the
cities.
ー
~落語ブーム~
さ い じ き
ことばの歳時記
がつ
き
ご
~7月の季語~
にほん
つ ゆ
あ
なつ ほんばん
日本 で は 、 梅雨 が 明 け る と 、 い よ い よ 夏 本番 で す 。
じ り じ り
はだ
や
きょうれつ
たいよう
ふ
そそ
ごくしょ
こくしょ
ジリジリと肌 を焼く 強 烈 な太陽 が降り注 ぎ、極暑 、酷暑 、
えんしょ
たいしょ
き ご
きせつ
炎暑 、大暑 といった季語があてはまる季節がやってきます。
こよみ
うえ
がつ
なつ
つ ゆ
あ
がつちゅうじゅん
暦 の上 では、6月 から夏 ですが、梅雨が明ける 7月 中 旬
ごろ
たいへいようこうきあつ
いっき
せいりょく
つよ
や
頃 から、太平洋高気圧が一気に 勢 力 を強 め、焼けつくよう
あつ
がつ
つづ
あつ
の
き
な暑 さが 8月 まで続 きます。そんな暑 さを乗り切るために、
むかし
ひと
ひ よ
まど
すず
昔 の人 は、日除けの「簾(すだれ)」を窓 にかけ、涼 しげな
ねいろ
ふうりん
あお
音色の「風鈴 」をつるし、「団扇(うちわ)」で扇 ぎ、「茣蓙
すわ
(ござ)」や「籐椅子(とういす)」に座 って、「素麺(そう
りょう
めん)」や「冷や麦(ひやむぎ)」をすすって、 涼 をとって
いました。
さっこん
だいとかい
たいおん
ちか
ど
こ
ひ
ひ
昨今 、大都会では、体温 に近 い 35℃を超える日が多く、ヒ
ー と あ い ら ん ど げんしょう
お
なか
にほんじん
ートアイランド 現 象 が起こっています。そんな中 、日本人の
むかし
ち え
い
かんきょう
やさ
せいかつ
いしき
ひと
昔 ながらの知恵を生かし、環 境 に優 しい生活 を意識する人
ふ
とかい
きおんじょうしょうよくせい
ひとやく か
が増 えており、都会 の 気 温 上 昇 抑 制 にも一役 買 っていま
す。
2009 年 7 月号
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