6263プロデュース - IPO初値分析・株式投資 - FC2Web

IPO 初値分析・株式投資∼Hephaistos Investment Research
URL: http://hephaistos.fc2web.com/
2005 年 11 月 15 日
11 月 25 日修正
セクター:機械
株式会社プロデュース(6263 JASDAQ)
業績は製品の競争力次第、大きく伸びる可能性は秘めている
特殊な用途で使用する機器の開発・製造・販売事業であり、足元の業績は新商品の開発に成功し
たことから、急激に拡大している。しかし、今後の業績についても、新製品の開発状況次第であり、現
時点では、足元の伸び率ほどの水準で今後も伸び続けるという保証は無い。
業績が急拡大しているとはいえ、前期実績 EPS 約 4,200 円に対して、想定公募価格 44 万円は
PER 約 100 倍と非常に高く設定されている。今期以降の更なる業績の伸びも公募価格には十分に
織り込まれていると考えられ、公募価格に割安感は無い。
個別データ(左肩は対前年比(%))
決算期
02/6
03/6
04/6
05/6
82.8%
87.1%
66.1%
売上高(百万円)
547
1,001
1,872
3,110
78.1%
営業利益(百万円)
--118
211
46840.7% 363.7%
80.5%
経常利益(百万円)
0
25
118
212
71.2%
478.4%
54.3%
当期利益(百万円)
7
12
70
107
総資産(百万円)
541
650
1,564
1,923
純資産(百万円)
189
381
628
1,196
株主資本比率(%)
34.9%
58.6%
40.2%
62.2%
ROA(%、経常利益ベース)
0.0%
3.9%
7.5%
11.0%
ROE(%、当期利益ベース)
3.7%
3.2%
11.1%
9.0%
発行済株式数(修正後、千株)
25.325
25.325
25.325
25.325
EPS(円/株)
277
475
2,746
4,238
BPS(円/株)
7,462
15,044
24,799
47,238
配当(円/株)
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本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的とし、証券の売買勧誘を目的としたものではありません。投資に関
する最終決定は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。最終ページに当資料の利用に関する重要な注意事
項を掲載していますのでご覧ください。
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IPO 初値分析・株式投資∼Hephaistos Investment Research
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事業概要∼液体へ立体形状に固形物を塗布する技術を活用した製品の製造・販売
当社は工作機器メーカーの制御設計の業務委託から事業を開始し、製造装置の一括受注を行う
こと等によって事業を拡大してきた。現在の事業区分は、液体に任意の固形物を付着させる技術で
ある「3D アプリケーション」の技術に基づいて、主に 6 種類の要素技術を用いた装置の開発・製造・
販売を行う、「3D アプリケーション事業」、電子デバイス等の部品を一回で多機能の分析や絶対値の
評価等ができる検査装置等の開発・製造・販売を行う「ファンクションアナライズ事業」、ユーザーのこ
このニーズに合わせて開発・設計・製作までを一貫した装置の開発・製造・販売を行うことを中心とし
た「カスタマイズ事業」から構成されている。
当社が「3D アプリケーション」の技術によって開発・製造・販売を行っている主な装置は以下の通
り。
【表 1 3D アプリケーション事業の主な製品】
UTS
太陽電池セルの集線、半導体上の電極形成を主とした、ライン形成・バンプ形成等の形成
装置。微細厚盛の要素技術に基づく装置。
ATS
アレイ電極チップ部品への電極塗布・小型電極部品の外部電極形成等の装置として立体
形状への厚膜を塗布する装置。
MTS
立体形状への漬け込み塗布方式を用いた精密制御漬け込みシステム。小型電子部品の
端面電極塗布、小型部品の接着剤塗布、油脂塗布を主とした、ウエハ表面上への厚膜形
成などの装置。
ファンクションアナライズ事業において開発・製造・販売している主な装置は以下。
【表 2 ファンクションアナライズ事業の主な製品】
MFT-1500
積層セラミックコンデンサ等の電気特性検査等に対応する高性能多機能測定選別シ
ステム。当社が開発した絶縁抵抗計測の高速絶対値評価技術を導入した計測装置。
CFA-2000,
CCD カメラモジュールテスターとして従来、単体機で対応していたイメージセンサーの
CTS-2000
組み立て最終工程と各検査評価工程を一つの装置に集約。従来人の手で搬送・仕分
けをしていたプロセスを自動化することで、生産量・歩留まり・品質の向上につながる。
収支の状況∼足元の売上高は飛躍的に増大しているが、先行きは不透明
事業区分別の販売実績を表 3 に示している。02 年及び 04 年に新製品を開発・市場投入したこと
で、飛躍的に販売高は増加している。今後の販売動向も、新製品の開発状況次第であり、過去の高
い売上げ伸び率が、今後も約束されているビジネスモデルではない。先行きの売上高伸び率につい
ては、慎重に判断したほうが無難だと思われる。
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IPO 初値分析・株式投資∼Hephaistos Investment Research
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【表 3 事業の区分別販売実績(百万円、%)】
05.6 期
3D アプリケーション事業
前期比
1,546
+142.3%
ファンクションアナライズ事業
722
+155.1%
カスタマイズ事業
840
-11.6%
3,109
+66.1%
合計
株式の状況∼ベンチャーキャピタル保有分へのロックアップは無い模様
当社は 02 年 4 月に 1:3、03 年 6 月に 1:2、05 年 8 月に 1:2 の株式分割を実施し、05 年 11 月時
点の発行済み株式数は 20,410 株となっている。上場にあたっての公募が 4,000 株予定されている。
また、オーバーアロットメント 500 株については、主幹事である三菱 UFJ 証券を引き受け先とした第
三者割当増資となる可能性がある。更に、下表のようにストックオプションの未行使残高が 1,156 株
ある。
【表 4 ストックオプションの未行使残高の状況】
総会決議
対象株数
行使価格
行使期間
03 年 4 月
976 株
62,500 円
05 年 7 月∼10 年 6 月
05 年 8 月
180 株
200,000 円
08 年 1 月∼13 年 6 月
ストックオプションは、期間に応じて行使できるウエイトが変動する。05 年から 08 年 6 月までの期
間の場合には、上記のうち 1/3 しか行使できない条件となっている。このため、潜在株式としては、現
在でも行使可能な 976 株のうち、更に 1/3 が行使可能分と考え、325 株と想定する。以上を合計して、
上場時点での想定発行済み株式数は、25,235 株とした。
ベンチャーキャピタルの保有株は 5,390 株あり、全体に占めるウエイトは約 26%となっている。これ
に対してはロックアップがかかっていない。
目論見書での想定公募価格は 435 千円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は、
1,720 百万円とされている。資金使途は、見附工場取得のための設備資金に約 701 百万円、当該
工場取得のための短期借入金 150 百万円と長期借入金約 199 百万円の返済に充当する予定。
本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的とし、証券の売買勧誘を目的としたものではありません。投資に関
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IPO 初値分析・株式投資∼Hephaistos Investment Research
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情報開示の状況∼まだ開示は一切無い
当社ウエブサイトには、11 月 11 日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。上
場関連のニュースリリースも配信されていない。トップページの「採用情報」の横のタブが空いている
ので、おそらくここに設置されるのではないかと思われる。
本資料における個別銘柄に関する注意事項
・
EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用い
ている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過
年度を含めて修正している場合がある。
・
一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合があ
る。
その他の重要な注意事項
本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目
的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券
価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能
性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資
に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。
本資料は、当社が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・
完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当社の判断であり、
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