8 報文概要 - 日本道路建設業協会

報文概要
「B会場」6月5日 13:40 ~ 14:19
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術
番号
B-1
「報文概要」
「実施事例」
B-2
「報文概要」
「実施事例」
B-3
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
3報文
勤務先
耐油性に優れた高安定性アスファルト混
東亜道路工業㈱
進藤 大輔
合物による SA・PA 大型車駐車帯の施工事例
関西支社
西日本高速道路株式会社では、大型車の駐車に伴う静荷重沈下や石油系油脂に対する耐油性を
考慮し、SA・PA における大型車駐車帯に半たわみ性舗装を採用している。しかし、駐車帯舗装が
損傷した場合、半たわみ性舗装で修繕を行うため、施工規模にもよるが 2~4 日程度の養生(車
両進入禁止)期間を必要とすることから、養生期間の短縮が課題となっていた。
雑誌「道路建設 23/7pp.76~pp.82」に耐流動性・耐油性・耐水性・耐摩耗性に優れた「高安定
性アスファルト混合物」の開発が掲載され、通常のアスファルト舗装と同様の養生期間(施工当
日のみの車両進入禁止)であり、かつ、耐油性に優れていることから、中国自動車道の SA・PA
の大型車駐車帯の補修工に、開発された「高安定性アスファルト混合物」を採用した。
本報文では、施工時の状況等と施工後 6 カ月の状況について報告する。
西日本高速道路㈱関西支社福崎管理事務所
平成 23 年度関西支社播磨地区保全工事(舗装補修工)他
熱可塑性ポリウレタンエストマーを改質
大林道路(株)
材としたポリマー改質アスファルトの基
木谷 貴宏
技術研究所
本的性状
ポリマー改質アスファルトはストレートアスファルトに熱可塑性エラストマー、ゴム、熱可塑
性樹脂などの各種改質材を添加して性状を向上させている。現在日本において、改質材の主流は
スチレン系熱可塑性エラストマー(SBC)である。SBC がポリマー改質アスファルトの改質材とし
て主流になった理由は、SBC がゴム弾性に優れ、アスファルトと相分離を起こしにくいという非
常に優れた性状に起因する。しかしながら SBC がアスファルトの改質材として非常に優れている
ために SBC を改質材としたポリマー改質アスファルトの研究は多く行われているが、SBC 以外の
改質材を用いたポリマー改質アスファルトの研究はそれほど多くは行われていない。
本研究では SBC 以外の改質材である熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)を主改質材とし
て用いたポリマー改質アスファルトを作製し、その基本的な性状と混合物性状を報告するもので
ある。
-
明色エポキシアスファルト混合物の暴露
㈱佐藤渡辺
坂本 寿信
試験による性状変化について
技術研究所
エポキシアスファルト混合物は、高価ではあるが耐久性が高いことから、通常のアスファルト
混合物やコンクリートでは、破損が生じやすい箇所や特殊な箇所(鋼床版上の基層部)、または
耐久性が要求される箇所などに使用されている。当社においても、福島県の栗子トンネルにおい
て明色性を付加した明色エポキシアスファルト混合物を施工しており、良好な結果が得られてい
る。エポキシアスファルト混合物は、添加したエポキシ樹脂が時間とともに硬化し強度が増加す
ることから、高い耐久性が発揮されると考えられている。本報では、供試体を作製し1年間暴露
試験を行い強度などが、どのように変化していくか調査したので報告する。
平成 18 年度二ツ小屋地区舗装補修工事など
8
報文概要
「B会場」6月5日 14:19 ~ 14:58
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術
番号
B-4
「報文概要」
「実施事例」
B-5
「報文概要」
「実施事例」
B-6
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
3報文
勤務先
劣化特性を改善した高耐久改質アスファ
㈱NIPPO
安藤 政浩
ルトの寒冷地高速道路への適用例
北海道支店
北海道の高速道路の破損形態は、冬期の骨材飛散や温度応力による舗装の横断方向に発生する
ひび割れがあり、これらはアスファルトの劣化に伴い低温脆性が損なう事で促進される。本報告
は低温脆性に優れ、劣化を抑制した改質アスファルトを開発し、北海道横断自動車道に適用した
事例を報告するもの。 アスファルトは、薄膜加熱後に森吉式脆化点やフラース脆化点により評
価し開発した。開発アスファルトは、通常の改質Ⅱ型アスファルトと比較して薄膜加熱後の脆化
点が 30℃以上改善された。
また、開発アスファルトを使用した混合物は、カンタブロ損失率や破断歪みなどの低温混合物
特性に優れた結果が得られた。施工は表層(高機能Ⅱ型混合物)に開発アスファルトを適用して、
通常の施工体制において実施し、アスファルト貯蔵時の劣化抑制のため、タンクに撹拌機を設置
する配慮も行った。供用状況は昨年開通して以来、良好な状態を維持し、今春からの追跡調査に
より当該舗装の耐久性を評価する。
北海道横断自動車道夕張舗装工事(夕張IC~穂別IC間)
石川県における耐久性に優れたアスファ
石川県土木部
西田 太士
ルト混合物の適用事例
道路建設課
石川県では、近年、全国的な傾向と同様に高度経済成長期に建設された多くの道路舗装の老朽
化が進み、今後は維持修繕および更新に多額の費用が必要となることが懸念されている。さらに、
県内にある能登有料道路が平成 25 年に無料化される予定であり、石川県が管理する道路延長の
増加が見込まれている。
このような状況の中、舗装のライフサイクルコストを低減するため、耐久性に優れた加熱アス
ファルト混合物の検討を行い、現道での試験舗装を実施し路面性状の経年変化を継続して確認し
ている。
試験舗装は、石川県七尾市内の能登有料道路において実施した。当該試験舗装は、アスファル
トの種類を変えた2工区における比較とした。それぞれの工区は、表層に用いた密粒度アスファ
ルト混合物(20F)に対して、一般的に耐流動対策として用いられるポリマー改質アスファルトⅡ
型と、さらに重交通箇所で適用されるポリマー改質アスファルトⅢ型により分けている。
能登有料道路
寒冷地における橋面舗装への中温化バイ
昭和瀝青工業㈱
中村 英昭
技術センター
ンダーの適用
近畿地方整備局、豊岡河川国道事務所では、但馬地域の経済、産業の発展を支援する骨格道路
網の整備と安全、安心を提供する道づくりの推進の一環として、但馬地域と京阪神都市圏を連絡
する一般国道 483 号、北近畿豊岡自動車道を整備している。
そのうち、和田山八鹿道路朝来地区東舗装工事区間においては、舗装の耐久性向上を目的とし
て、アスファルト混合物の厳格な温度管理、良好な平坦性の確保、締固め方法の工夫による耐久
性の向上、舗装材料における品質耐久性向上対策および継ぎ目部分の施工方法の工夫が行われ
た。加えて、当工事区間の市御堂大橋においては、冬期の安全で円滑な交通確保のために無散水
融雪システム設備が設置された。この橋面舗装では舗装の耐久性向上や融雪性能向上などを目指
して、上記の種々の工夫とともに、近年開発された中温化バインダー(改質アスファルトⅡ型相
当)を用いたアスファルト混合物が適用された。ここでは、寒冷地における橋面舗装への中温化
バインダーの有効性について報告する。
和田山八鹿道路朝来地区東舗装工事
9
報文概要
「B会場」6月5日 14:58 ~ 15:37
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術 3報文
番号
B-7
「報文概要」
「実施事例」
B-8
「報文概要」
「実施事例」
B-9
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
勤務先
国道8号風波地区ロードヒーティング補
北陸地方整備局
丸山 誠
修について(施工報告)
高田河川国道事務所
国道8号風波地区は、”天下の険”のこと新潟県糸魚川市親不知地内に位置し、狭い道路幅員
と急カーブ、急勾配が連続する交通の難所である。特に冬期間は積雪と凍結の影響により車両が
スリップして立ち往生するなど、しばしば交通渋滞を引き起こしている。
冬期交通確保のため、昭和60年、風波地区に消融雪設備として電熱ロードヒーティングを設
置した。しかし、前述の通り、当該地区は急カーブ、急勾配が連続する道路線形であること、且
つ大型車の通行量が多いことから、舗装が流動しそれに伴い電熱線が断線することが度々あり、
幾度となく、補修を行って来た。
今回、その抜本的な対策を図るため、これまでの損傷履歴や損傷原因の推定及び補修方法等を
整理し、新たに設置する消融雪設備工法と最適舗装構成について検討した結果を報告するととも
に、今回の工事箇所が道路幅員が狭く、急カーブの区間であり、且つ通行規制や施工時間に制約
があったため、その施工方法についての検討内容及びその施工内容について報告するものであ
る。
-
北陸自動車道(富山 HSC 管内)における舗
中日本高速道路㈱
中島 裕寿
装の損傷状態とその補修案
金沢支社
1973 年に開通した小杉 IC~砺波 IC 間から 10 年間をかけて、1983 年に滑川 IC~朝日 IC が
開通し、富山県内の「北陸自動車道」が開通した。それから、約 40 年経過した同路線は、積雪
寒冷地域特有の破損形態の中、いかにして供用水準を保持していくかが大きな命題となってい
る。主な破損形態とその進行状況は次のとおりである。
① 雨天後でわだち部から水がひかない状況
② ひび割れの発生
③ 走行部分の陥没
④舗装の破損
本検討は、富山管内における代表的な破損箇所において採取したコアを用いた破損原因の特定
結果を元に、考えうる補修工法の検討を行ったため、ここに報告するものである。
実施事例=本報告
軽交通道路における小型 FWD を用いた簡易
東京農業大学
竹内 康
な路面下空洞評価方法の検討
地域環境科学部
関東地方整備局と地盤工学会による東北太平洋沖地震による液状化被害報告書では,地盤の液
状化については調査しているものの,沿岸部だけでなく内陸部でも発生している上下水管の埋め
戻し砂の液状化のようなごく小規模な液状化は,埋め戻し施工法の問題であるとして情報収集の
対象から除外されている。しかし,このような小規模な液状化は広範囲にわたり分布しており,
舗装下に埋設された上下水管の埋め戻し砂の液状化によって路面陥没等が生じている。ところ
が,下水管が埋設されている地下水位が高い箇所であっても,空洞の位置が比較的深い場合には
路面陥没等の損傷が生じないことがある。このような箇所では,輪荷重が路面に作用したときに
崩壊し始める可能性を否定できないため,早急に空洞を検出する必要がある。
本研究では,福島県南相馬市の集落排水管が埋設されている広域農道で,路面陥没などの変
状が確認されていない箇所を対象に小型 FWD 試験および地中レーダ探査を実施し,詳細な画像解
析を行わない簡易な路面下空洞評価方法について検討した。その結果,地中レーダ探査と小型 FWD
試験を組み合わせることで,路面下の空洞を把握できることがわかった。
-
10
報文概要
「B会場」6月5日 15:37 ~ 16:16
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術 3報文
番号
B-10
「報文概要」
「実施事例」
B-11
「報文概要」
「実施事例」
B-12
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
勤務先
北川ヒューテック㈱
技術研究所
道路交通振動の評価は通常振動計によるL10 で行われているが、苦情に対してはむしろピーク
値の影響が大きいという指摘が以前よりなされている。また、騒音公害と異なり、振動を伝達す
る媒体と受容者側の状態が多様であることや、軟弱地盤など路面下の要因が多いことなどがその
対策を困難なものにしている。交通振動問題が古くて新しい問題とされるゆえんである。
このような中、FWDを用いて振動媒体である路面下構造の評価を行った。FWDで重錘を落
下させた際の振動値を同時に測定することにより、道路構造と振動の関係、振動減衰の状態を相
対的に評価したものである。
FWDによる振動調査事例について
桶谷
達也
県、市道で実施
Bailey 骨材パラメータによる Superpave
長岡技術科学大学
アスファルト混合物の粒度設計に関する
保倉 貴文
大学院 工学研究科
研究
わが国では,アスファルト混合物はマーシャル設計法によって配合設計されている.
マーシャル設計法は,マーシャル安定度試験が実舗装の力学条件に即していないことや,塑性
流動抵抗性が不足していることが指摘されている.そこで,その欠点を補うべく Superpave 配合
設計法について検討を行った.Superpave 配合設計法を運用する場合に問題となるのが,骨材粒
度を具体的に決定するための要領が示されていないことである.そこで本研究では, Superpave
配合設計法の骨材粒度決定のプロセスに Bailey 法を適用することについて検討した.Bailey 法
は米国で開発された骨材粒度を評価,選定するための方法で,分級骨材を組み合わせたときの骨
格構造に注目して,骨材の詰まり方を 4 つの骨材パラメータによって評価する方法である.
Superpave 配合設計法の設計基準を満足し,かつ十分な塑性流動抵抗性を有するアスファルト
混合物を配合設計するためには,Bailey 法の骨材パラメータを具体的にどのようにコントロール
して骨材粒度を選定すればよいのか,基礎的な知見を得ることを本研究の目的とした.
-
積雪寒冷地におけるアスファルト舗装の
(独)土木研究所
安倍 隆二
理論的設計方法に関する検討
寒地土木研究所
北海道は,温暖な地域と異なりアスファルト舗装に用いる材料に積雪寒冷地独自の規格が存在
し、環境条件においても厳冬期の凍結や春期の融解が、舗装体の強度に影響を与えることが分か
っている。このため、積雪寒冷地のアスファルト舗装に理論的設計方法を適用する際には、材料
条件とともに環境の影響も十分考慮する必要がある。本報告は,積雪寒冷地のアスファルト舗装
に理論的設計方法を用いる際の材料や環境条件について、試験道路の調査結果や室内試験を基に
検討したものである。この結果、積雪寒冷地において多層弾性理論を用いた理論的設計方法を適
用する場合、凍結や融解を考慮した弾性係数の設定が必要であることを明らかにし、舗装体各層
の弾性係数の設定方法を提案した。
-
11
報文概要
「B会場」6月5日 16:16 ~ 16:55
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術 3報文
番号
B-13
「報文概要」
「実施事例」
B-14
「報文概要」
「実施事例」
B-15
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
勤務先
(株)NIPPO
技術開発部
排水性舗装は、雨天時の車両走行安全性の向上や水はねの抑制および車両の走行騒音の低減等
の効果により近年急速に普及した。しかし、多孔質であるため、特にジョイント部では一般の密
粒舗装と比較して骨材飛散が生じやすく、舗装の機能や寿命を低下させる原因となっている。こ
れまで、排水性舗装の骨材飛散を防止する工法がいくつか開発されてきたが、高価な樹脂等を使
用するものが多く、全面積に対しこれらの防止工法を施工した場合には、多額の費用を要した。
また、全面積に対し施工するのではなく、最も弱点となるジョイント部のみ防止工法を行えば、
低コストで排水性舗装の寿命を一定期間延長することが可能であるが、ジョイント部を効率的に
施工する装置等がないため、小面積の施工にも関わらずコストが割高になる傾向にあった。
これらの問題を解決するために、安価な材料(タイヤ付着抑制型アスファルト乳剤と樹脂エマ
ルジョンの特殊混合液)を手押し式の小型装置を用いてジョイント部に塗布する簡易かつ経済的
な骨材飛散防止工法を開発した。
排水性舗装ジョイント強化工法の開発
佐々木
昌平
日高横断自動車道,名古屋市道
伸縮分散型埋設ジョイントの疲労破壊抵
長岡技術科学大学
稲垣皓介
抗性と層間付着強度に関する検討
大学院 工学研究科
道路橋のノージョイント化工法の一つに埋設ジョイントがある.この工法は,ジョイント部に
おける橋面舗装の基層部に格子パネルを用いて舗装体全体を補強し,桁端部の変位による応力・
ひずみを舗装体の広範囲に分散吸収させるものである.格子パネルを用いた埋設ジョイントは,
2 層構造になっており,表層に一般部の橋面舗装材料と同一の材料を用いることで連続した舗装
表面を形成することができる.これにより,ジョイント部の段差がなくなり走行性が向上し,騒
音・振動が抑制できる.しかし,運用上の課題として,表層用アスファルト混合物の違いと疲労
破壊抵抗性の関係を定量的に評価することが求められている.そこで,本研究では,埋設ジョイ
ントの表層に用いる混合物のアスファルトバインダや骨材配合の違いによる疲労破壊抵抗性の
差異について検討した.基層および表層に用いる混合物の組合せを変えることによる疲労破壊抵
抗性への影響についても定量的に評価した.
全国約 1500 ヶ所で実施
伸縮分散型埋設ジョイント基層用特殊混
長岡技術科学大学
高橋 修
合物の性能評価
環境・建設系
格子パネルを用いた伸縮分散型埋設ジョイントの基層には,標準仕様にグースアスファルト混
合物が運用されてきた。グースアスファルト混合物は、充填性と水密性に優れているが,塑性流
動抵抗性が低く,原材料の入手が困難で特定業者しか製造出来なく,特別な試験器機が必要であ
ることから,これに代わる基層用の混合物が必要とされてきている。本検討では,既存のグース
アスファルト混合物の欠点を改善し,性能をさらに高めた特殊混合物を得るために具体的な配合
仕様を選定し,その基本的性能について室内試験によって評価した。
配合仕様の検討では,主に骨材粒度とそれに添加する特殊改質材の配合割合について注目し,
基本的物性が埋設ジョイント混合物としての要求性能を満足するように具体的な配合を選定し
た。基本的物性としては,塑性流動抵抗性とひび割れ抵抗性の両方を重視し,格子パネルの存在
を考慮して充填性と施工性についても確認した。検討結果に基づいて配合仕様を決定し,実際に
試験施工も行ってその配合仕様の妥当性を確認した。
試験施工レベルで実道での事例あり
12
報文概要
「B会場」6月5日 16:55 ~ 17:34
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術 3報文
番号
B-16
「報文概要」
「実施事例」
B-17
「報文概要」
「実施事例」
B-18
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
勤務先
酒井重工業(株)
事業推進部
タイヤローラの特長はニーティング作用にあり、鉄輪ローラと同様、土系の材料やアスファル
ト混合物の締固めに広く用いられている。
このニーティング作用をさらに高めることを目的にタイヤに振動機構を装備させた振動タイ
ヤローラが開発されている。この振動タイヤローラは前後輪駆動であり、振動機構は振幅を 4 段
階に切替でき、材料や工程に合わせて最適な振動モードを選択できる。また自重は 9tであり、
輸送の際に重量級の運搬車を必要としないなどの特長を有している。
ここでは土系の材料とアスファルト混合物を用いて、振動タイヤローラの締固め効果について
25tタイヤローラを比較対象技術として試験を行った。
その結果、それぞれの材料において 25tタイヤローラと同等の締固め性能があることを確認し
た。
振動タイヤローラの締固め性能
木村
公俊
有り
プレキャストRC版舗装の機能性からみ
プレキャスト RC 版
池田 孝司
た適用事例および変遷
舗装協会
プレキャストRC版舗装(PRCP)は、工場製作された RC 舗装版を用いた舗装であり、施工後
の養生期間の短縮や、局部打換えによる補修が容易なコンクリート舗装として主に北陸地域のト
ンネル内舗装を中心に多く採用されている。さらに、近年では、トンネル内舗装として必要な耐
久性や明色性といった従来機能に加え、融雪機能や意匠性などの機能性が加わったこと、また、
現地の形状に合わせたオーダーメード加工が可能であるという利点を生かし、さらにその適用対
象を広げつつある。
このような状況の下、本報告は、PRCP の有する様々な機能性に着目し、これらの観点からみた
適用事例ならびに変遷について報告するものである。
-
能越道七尾トンネルにおけるコンクリー
北陸地方整備局
瀬野 紀子
金沢河川国道事務所
ト舗装の施工精度向上の取り組み
コンクリート舗装はコンクリート版の集合体であり、目地が膨張収縮に対し有効に機能して初
めて高い耐久性が発揮される。そのため、コンクリート版に拘束抵抗を与えないような基面精度
の確保と、有効に機能する目地配置に重点をおいた。基面精度を向上する取り組みとして、アル
ミ製のスクラッチテンプレートを製作し使用した。これにより、路盤の基面高を横断面で即座に
把握できるため、管理精度を向上することが出来た。 目地については、硬化収縮時に逸早く機
能する打込目地に着目した。打込目地の施工にあたっては、作業遅延と平坦性悪化が課題である。
そのため近年は、早期切断での目地施工が主流であるが、打込目地と比較し目地設置時期が遅
いという欠点がある。当工事では、打設時期が夏季と冬季で硬化時間も一定でない条件から、打
込目地が有効と判断した。そこで、施工速度の向上のため、振動目地切機の開発を行った。打込
目地を機械施工化したことにより、作業速度が著しく改善され、平坦仕上げ機の前方で施工可能
となった為、平坦性向上に繋がった。上記の施工時の工夫を行った結果、コンクリート舗装の良
好な仕上がりと長期的な耐久性向上が期待できる。
平成 22 年度
能越道 七尾トンネル舗装工事
13
報文概要
「B会場」6月6日 08:30 ~ 09:09
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術 3報文
番号
B-19
「報文概要」
「実施事例」
B-20
「報文概要」
「実施事例」
B-21
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
勤務先
衝撃加速度法キャスポルによる路床の地
㈱マルイ
川畑 儀晃
盤反力係数測定法
大阪営業所
現状で道路の地盤反力係数の測定を平板載荷試験器を用いた場合測定にかなりの時間と経費
を費やしております。
今回ご紹介するキャスポルには原位置にてランマーを自由落下させた時の最大衝撃加速度値
と地盤反力係数の相関を求め、その回帰式が入っており測定作業において特定の技術は不要であ
り、かつ従来の試験に比べ短時間にて結果を求めることができます。
発表ではキャスポルの原理、使用例(地盤反力係数だけでなくCBR、c、φ、qcを求める
回帰式を備えており土木の様々な分野で活躍)を交えてご説明させて頂きます
国土交通省・都道府県管轄道路の路盤強度管理
アスファルト乳剤による薄層表面処理工
ニチレキ㈱
髙橋 竜司
法
技術研究所
近年、公共事業費の削減等により道路予算が縮小する中、舗装は維持修繕の時代を迎え、限ら
れた予算の中で維持・補修することが望まれる。路面の補修工法の中でも、アスファルト乳剤を
用いた表面処理工法は常温で施工が可能であるため環境にやさしい工法の一つである。本工法
は、老化した舗装を新設路面のように黒々と若返らせることや劣化・風化した路面からの骨材剥
離、モルタル飛散防止といった舗装の供用性能を維持し延命することができる工法である。施工
事例として、橋面舗装の維持で切削オーバーレイに代わる安価な工法として施工した事例や着色
剤を添加して景観舗装として施工した事例などがある。また近年では、パイロットの視認性確保
や舗装の自然劣化による骨材飛散等の課題解決策として、空港滑走路標識消去工や表面被覆工と
して適用された事例もある。本工法の様々な適用により、舗装の延命化による修繕コストの低減
や老朽化した舗装の修繕等の路面再生効果が期待される工法として報告する。
栃木県烏山土木事務所
橋梁補修工事 293 号若鮎大橋その1(道路保全)他
ニチレキ㈱
技術研究所
近年、道路構造物の長寿命化の一環として、橋梁における床版防水工の重要性が高まっている。
本稿では、アスファルト・シート系高性能防水の施工にあたり、コンクリート床版面の状態とそ
の対応策について、新東名高速道路の施工事例をもとに報告する。
床版と防水層が十分に接着していないと、防水層や舗装の耐久性に悪影響を及ぼす。そのため、
材料の性能に加えて、床版の不陸やジャンカ、表面に残存する被膜養生剤やレイタンス、施工ジ
ョイント部などの段差やひび割れを適切に処理することが重要である。
上記の対策として、現場の調査により、品質へ影響する床版状態を確認し、研掃方法などの事
前処理方法を検討した。
材料面では、たわみ性に優れ、凝集力の高いアスファルトと浸透性の高い樹脂プライマを開発
した。施工面においても、プライマ散布の機械化や床版の不陸に追従するシート貼付け機を開発
し、適用した。
以上により、様々な床版状態においても、安定した品質、出来形が確保された。
アスファルト・シート系高性能防水層の施工事例
第二東名高速道路 静岡東舗装工事
14
山本
剛行
報文概要
「B会場」6月6日 09:09 ~ 09:22
発表課題:
【一般課題】舗装の調査・設計、施工、材料、耐久性向上に関する技術 1報文
番号
B-22
「報文概要」
「実施事例」
報
文
名
発表者
勤務先
農業用水用貯水施設における斜面舗装の
鹿島道路㈱
達増 康隆
施工に関する改善対策
技術研究所
我が国には 23 万個のため池が存在しており,主に農業用水を確保することに使用されている。
そのため池の施工方法としてアスファルト表面遮水壁工法が挙げられるが,アスファルト混合物
のもつ優れた特性(水密性・たわみ性・変形追従性・応力緩和性・耐久性・化学安定性)を生かし,
遮水壁を構築する工法であり,水利構造物に広く用いられる。
『H21 防池第 1 号 恵ため池建設工
事』は片貝川水系用水対策事業の一環として施工され,アスファルト表面遮水壁工法で施したた
め池である。そのアスファルト表面遮水壁工法において,施工性向上のための改善を行った。
本報は,その恵ため池において施工されたアスファルト表面遮水壁工事の詳細につい述べると
ともに,そこで実施した施工性改善について報告するものである。
恵ため池
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