カービングターン講習における足感覚の変化 - 奈良教育大学

カービングターン講習における足感覚の変化
岡村泰斗(奈良教育大学教育実践開発講座)
荒木恵理(奈良教育大学大学院保健体育)
中野友博(びわこ成蹊スポーツ大学生涯スポーツ学科)
The Changing of Foot Sense in Caving Ski Class
Taito Okamura(Educational Research and Development, Nara University of Education)
Eri Araki(Graduate School of Education, Nara University of Education)
Tomohiro Nakano(Department of Lifelong Sport, Biwako Seikei Sport College)
Abstract:The purpose of this study was identify an appropriate setting to increase the clearness of a motor
sense of foot for caving turn using Experience Sampling Method (ESM). The subjects were nine intermediate
skiers who enrolled in five-day ski class. They were divided into four lesson groups in consideration of skill level.
Instructors were college students who holed a first technical grade of Ski Association of Japan. The class included group lesson, pole lesson and free skiing at various courses in Shigakogen ski area. The scale to measure the
clearness of foot sense was developed based on skiing terminology identified by Kaneko (2000) and administered
during skiing using ESM. Firstly, the result classified the 216 answers by the days indicated that subjects felt significant higher foot sense on the third day in comparison with the first day. Secondly, the answers were categorized them by type of lesson method such as group lesson, pole lesson, and free skiing. There was a significant
higher foot sense during free skiing on third day. Thirdly, The result divided them by degree of slope indicated
that subjects felt significant higher foot sense at middle slope (10∼20 degrees) in comparison with steep slope
(more than 20 degrees). This finding suggested the necessity for three days, the opportunities of free skiing at the
latter of the class, and the appropriateness of middle slope to increase foot sense for caving turn.
Keywords:カービングターン Caving Turn、足感覚 Foot Sense、ESM調査法 Experiential Sampling Method
1.緒言
いによるパラレルターンの技術体系を、スキッディン
グターン(ズレ)とカービングターン(キレ)といっ
カービングターンはスキーヤーのあこがれのスキー
た、「舵取り期」のスキー操作の違いによる技術体系
技術となった。カービングターンとは、スキーの角を
へと改正した。
雪面に彫り込ませ、スキーの縦方向への運動を活用す
この改訂により、プルークボーゲンからカービング
る回転技術(全日本スキー連盟,2000a)とされており、
ターンにいち早く展開するために、今村ら(2004)の
1996年からヨーロッパのスキーメーカーが開発に取り
初心者・初歩のパラレル新指導法や、竹田(1999)の
組んだカービングスキーの登場によって(小池,2001)
、
回旋パラレルターンなど、あらたな指導法の開発が開
一般スキーヤーにも手軽に楽しめるスキー技術となっ
始されている。また、岡村(2004)のスノーボーダー
た。
とスキーヤーのフロー体験の比較研究から、講習を受
全日本スキー連盟は、今日でもパラレルターンをス
けないスキー初心者の楽しさが特に低いことが明らか
キー技術体系の最上位に位置づけるものの、1997年に
となり、基底面の安定したプルークボーゲンから、外
は、それまでのストレッチングターン(伸ばし切り換
力とのバランスの調整を要するパラレルターンへ早期
え−曲げ舵とり)、ベンディングターン(曲げ切り換
に移行できる指導法の開発の必要性が指摘されてい
え−伸ばし舵とり)、ステッピングターン(踏み替え
る。
による切り換え)と「切り換え期」のスキー操作の違
パラレルターンの技術体系が切り換え期から舵取り
105
岡村 泰斗・荒木 恵理・中野 友博
期のスキー操作に移行したことによって、スキッディ
に着目し、初級者を対象にスキー講習中に用いられた
ングターンとカービングターンの比較研究も行われて
指導用語の分析を行った。その結果、「雪をずらしな
いる。松原(2001)はカービングターンの指導法の中
がら」、「雪面からの圧を感じる」
「重心をもっていく」
で、カービングターンは、スキー運動の要素から回旋
などの感覚的指導用語の出現率が17%であり、学習者
を少なくし、荷重、加圧によってスキーをたわませ、
の運動経験を考慮すれば、複雑な技術用語よりも理解
それに乗って回転する技術であると述べている。また、
され、有効な場合もあるとその可能性を示唆している。
三浦ら(2001)は、両ターンをキネマティクス的に比
高村(2002)も熟練者のスキー滑走中の主観的な感
較し、カービングターンはスキッディングターンに比
覚情報を抽出したところ、それらは運動経過を正確に
べ、体幹の傾きに差はなかったものの、脚の内傾角が
とらえ、それぞれのターン局面もしくは身体部位にお
大きいことを明らかにした。また、上述した初心者パ
いて、重要なポイントとなる動作や操作について感覚
ラレルターン指導法(竹田,1999;今村ら,2004)も、
を想起していたことを明らかにし、指導場面への応用
いかに早期から角付けを行うかに工夫が凝らされたも
性の高さを指摘している。
のであった。つまり、これらの研究から、カービング
以上の研究より、スキー指導において、足部の運動
ターンは、スキーの運動要素のうち、回旋の要素を少
感覚の指導が極めて重要であり、学習者がそれらをよ
なくし、荷重、角付けの要素を強めたターン技術であ
り鮮明に主観的な運動感覚情報としてとらえること
ることが理解できる。
は、スキー技術の向上につながると考えられる。さら
スキー指導において足部の運動感覚はカービングタ
に、今日カービングターンがスキーヤーの技術目標と
ーン登場以前より注目されていた研究テーマであっ
なっているため、その運動特性である荷重や角付けに
た。ところが、カービングスキーの登場により、スキ
伴う脚部、足部の運動感覚が、スキー講習中のいかな
ー運動における荷重や角付けが強まったことや、滑走
る場面で、より鮮明に想起されるか明らかにすること
スピードの向上に伴い外力が増加したことにより、足
は、今後のカービングターン指導において重要な示唆
部の運動感覚は今後さらに重要な指導内容となること
を得るものと考えられる。そこで本研究では、角付け、
が予測される。佐々木ら(1985)は、山回りターン中
荷重に伴う脚部、足部の運動感覚を、足感覚と称し、
に回転外足にかかる足圧変動を測定し、技術別に比較
カービングターンを学習目標としたスキー講習場面に
した結果、上級者ほど、前後の加圧変化が大きく表れ
おいて、学習者の足感覚の鮮明度の違いを、講習日程、
ることを明らかにした。また、小林ら(1983)も同様
講習方法、講習斜度によって比較することである。
に、右足の足圧変動を技術別に比較したところ、上級
2.研究方法
者は、中初級者よりも、ターンごとの荷重レベルが一
定していることや、右足が外足になった時は、いずれ
2.1.被検者
のレベルも同程度の荷重がされていたにもかかわら
ず、内足になった時は、上級者は、初級者に比べ有意
本研究の被検者は、平成14年3月18日∼22日(4泊
に低かったことを明らかにした。以上のように、足圧
5日)に長野県志賀高原スキー場において実施された、
変動は技術レベルによって異なり、上級者の足圧感覚
K大学スキーサークル主催のスキー実習に参加し、カ
は、スキー技術上達の手がかりとしても有効であると
ービング要素の高いパラレルターンの習得を目標とす
考えられている。
る講習グループに属するスキーヤー9名であった。よ
高村(1995)は、踵から拇指球を結んだラインの足
って、被検者の技術レベルは、中急斜面で安定してパ
裏感覚を、エッジの切り換え及び荷重で意識する指導
ラレルターンができる中級者であった。同実習は、そ
法を開発し、その効果を検証している。その結果、足
の5日間の日程の中に、指導者による班別講習、フリ
裏感覚を意識することにより、従来の指導法よりもタ
ー滑走、及びポール練習など様々な講習方法を含んで
ーン始動時の開き角が安定し、よりパラレルに近い状
おり、かつ、志賀高原スキー場の特性を活かし、様々
態でエッジを切り換えていたことや、ターン後半に後
なゲレンデで講習が行われるなど、本研究の目的に即
傾になることを抑えることができたとし、足裏感覚を
した調査条件を有していた。
活かした指導の有効性を示唆した。さらに、滑走中の
2.2.実習の概要
足裏の運動感覚の明瞭なスキーヤーほど安定してスム
ーズなターンを行っていることも明らかにしている。
K大学スキーサークルのスキー実習は、技術向上を
運動感覚の明瞭性の向上と運動習熟の形成の関連はか
目指す様々な技術レベルのスキーヤーが、自主的に参
ねてより知られており、スキー指導においても同様な
加することにより実施されている。実習の目的は、技
結果が得られたと言える。
術の向上だけでなく、スキー指導者を育成することを
金子(2000)は、スキー指導の特徴として、模範演
目的として行われている。
技の提示と言葉による技術の解説が行われていること
技術レベルに応じた指導体制をとるために、班編成
106
カービングターン講習における足感覚の変化
は技術程度別に、1班2∼3名から成る4班で編成さ
を観察しているとき、及び滑走中にアラームが鳴った
れた。指導は、指導者養成の一環として、全日本スキ
場合、その場では回答せずに、それらの終了直後に回
ー連盟基礎スキー技能検定1級程度の技術を有する同
答を求め、そこから過去にさかのぼり最も近い滑りを
サークルメンバーが行った。指導者は同連盟指導員有
想起し回答させた。
資格者から指導法及び内容の助言・アドバイスなどを
調査用紙は、金子(1994)が初級及び中級者を対象
受けた。
にスキー操作関連用語を理解度を検証するために用い
実習プログラムは、1日目はスキー場までの移動に
た質問項目のうち、1)角付けに関わる用語、2)荷
あてられ、夕食後全体ミーティングが行われた。2日
重・重心等に関わる用語、3)足・脚部の運動に関わ
目の午前は班分け及び班別講習、午後は班別講習及び
る用語、4)その他の用語(感覚的用語が含まれる)
フリー滑走、夜はフリー滑走であった。3日目は実際
の中から、舵取り期に関する内容で、かつ、実習前後
のポールレース大会を含むポール練習及びそれに伴う
で有意差が得られた項目を2項目ずつ抽出し足感覚と
フリー滑走が行われた。4日目は午前、午後とも班別
した。以上の手続きにより、表−1に示す4因子8項
講習が行われた。実習は5日目の午前まで行われ、講
目の質問項目が抽出された。
習とは別に自由滑走が行われた。各々班別講習は2時
表−1 足感覚調査質問項目
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間∼2時間半程度行われた。講習前後のフリー滑走は
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練習の一環として行ったが、滑走方法をカービングタ
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ーンに限定するものではなかった。
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2.3.調査及び手続き
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本研究では、被検者の足感覚の明瞭性を測定するた
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めに、Chiksentmihalyi & Larson(1987)が開発した
ESM調査法(Experience Sampling Method)を応用
した。ESM調査法とは、対象者にポケットベル等の
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各質問項目に対する回答は、「まったく感じない」、
連絡装置を携帯させ、ランダムに信号を送信し、音が
「ほとんど感じない」、「なんとか感じた」、「かなり感
鳴った時点での心的状態を記録する方法である。これ
じた」、「はっきり感じた」の5段階とし、順に1点か
までの足圧に関する研究は、スキーブーツの足底部に
ら5点の得点を配した。調査用紙には、これらの質問
プレートを装着し荷重量を測定する方法がとられてい
項目の他に、氏名、回答時間、ゲレンデ・コースを記
たが(佐々木ら,1985;小林ら,1983)、これにより得ら
入させた。調査用紙の作成方法は、ハガキサイズに縮
れる数値等の結果は、直接的に一般スキーヤーや指導
小し、ラミネート加工したものを必要十分な枚数携帯
場面にフィードバックされにくい。また、高村(1995)
し、油性ペンを用いて回答させた。
の研究では、滑走中の足裏感覚を言語化した質問紙を
ESM調査法に加え、各班に1名の調査者が講習に
用いて調査を行っているが、実験条件下における滑走
同行し、班別講習中の講習内容を記録した。また、班
直後の調査であることから、スキー講習全体を通した
別講習の講習斜度は調査者の記録、フリー滑走及びポ
検査方法としては不適切である。さらに、運動感覚の
ール練習中の斜度は、公式のゲレンデガイドに基づき
特性から、講習後では明瞭性が低下し、様々な運動感
算出した。
覚が混在することから、運動感覚の調査時期として問
2.4.統計処理
題がある。ESM調査法の特徴は、刻々と変化する日
常生活経験を母集団ととらえ、そこから異なった時刻
足感覚を、講習日程、講習内容及び講習斜度を要因
での経験の標本をランダムに取り出すことである(西
とした分散分析を用いて有意差検定を行った。要因の
野ら1996)。よって、スキー講習の様々な状況におけ
効果が有意であった場合、LSD法による多重比較を用
る滑走中の運動感覚を測定するために、より適した方
い て 比 較 を 行 っ た 。 デ ー タ の 分 析 に は SPSS for
法である。
Macintoshを用いた。
本研究では、検査方法のランダム性を損なうが、通
3.結果及び考察
信電波の不確定な山岳環境下で調査を行うため、被検
者にアラーム機能のついたタイマーを携帯させ、30分
3.1.講習日程による変化
に1回アラームが鳴るようにセットし、アラームが鳴
った時点で直前の滑走を思い出し、その場で調査用紙
ESM調査によって216件のデータが収集された。こ
に記入させた。調査期間は、2日目は午前の班別講習
れらのデータを、角付け感覚、荷重感覚、脚の運動感
開始から4日目の午後の班別講習終了までのスキー滑
覚、雪面感覚の4カテゴリーに分類した。この分類に
走中であった。指導者の説明を受けているとき、試技
基づき、講習日程を要因とした分散分析を行った。講
107
岡村 泰斗・荒木 恵理・中野 友博
習日程毎の足感覚の平均点と分散分析の結果を表−2
ー実習前に状態不安が著しく高まることを指摘してい
に示す。
る。このように、滞在型のスキー実習において、実習
初期の段階で不安が高いことや、その不安が技術習得
その結果、足感覚の合計得点と、角付け感覚及び、
雪面感覚において、講習日程の効果が有意性傾向及び
にマイナスの影響を及ぼすことが指摘されている。こ
有意であった。さらに、多重比較を行った結果、全体
れらの研究はいずれもスキー経験の少ない初心者、初
としては、1日目と比較し3日目が有意に高かった。
級者を被検者としているが、日常からスキー経験の乏
また、角付け感覚、雪面感覚の因子も同様に、1日目
しく、かつ、初対面の指導者や受講生と学習を共にす
と比較し3日目が有意に高かった。加えて雪面感覚は
ることは、中級者といえども、緊張や不安を伴うと推
2日目も1日目と比較し有意に高い結果となった。
察される。日本スキー教程(全日本スキー連盟,2000b)
金子(1997)は初級者と中級者でスキー滑走姿勢の
においても、指導者と学習者の人間関係や、学習者同
再現性を比較したところ、中級者の方が、雪上の停止
士の円滑な人間関係が、学習の成否を左右すると述べ
姿勢や、人形を用いた滑走姿勢の再現性が高いことを
ているが、特に実習の前半では、技術指導のみに終始
明らかにした。このことは、技術の上達に伴い、身体
せずに、学習者の不安や緊張を軽減させるような指導
イメージが明瞭になった結果と考えられる。また、高
も足感覚の獲得のために必要であろう。
村(1995)も技術の向上と運動感覚の明瞭性に正の関
雪面感覚のみ、2日目に有意に高まった。雪面感覚
連があることを実証している。加えて、K大学は関西
は、滑走中の雪面に対する能動的な働きかけである角
圏に位置し、受講生のほとんどが同大学スキーサーク
付け、荷重、脚の運動とは異なり、その働きかけの結
ル主催の12月の実習と、本研究で対象とした3月の実
果生じる雪面からの外力を感じる感覚である。2日目
習の2回以外に、スキーシーズンを通してまとまった
の講習内容は、班別講習を行わず、フリー滑走とポー
スキー経験を持たない。そのため、特に1日目は、実
ル練習であった。その結果、能動的な新たな運動を試
習までのスキー経験がない間に運動感覚を忘却したこ
行することなく、1日目までの習熟段階で運動経験を
とが原因で、2日目以降に比べ著しく低かったものと
増すことによって、雪面感覚のみ先行的に向上したと
考えられる。つまり、カービングターン講習において、
考えられる。
実質的な技術の獲得や忘却した運動感覚を取り戻すこ
3.2.講習による変化
とにより、講習1日目と比較して、足感覚の明瞭性が
向上するのは3日目以降であると言える。
本研究では、講習1日目と3日目に班別講習が行わ
遠藤(1988)は、スキー初心者の状態不安は3日目
れた。そこで、講習中の足感覚の特性を明らかにする
で低下することを明らかにしている。また学習者の不
ために、同日程の中で行われたフリー滑走中の足感覚
安性格傾向を表す特性不安と技術習得に負の関係があ
と比較した。講習とは、指導者がつき、指導者によっ
ることも明らかにしている。矢野ら(2001)は、スキ
てバーンや練習方法が決定された滑走であり、フリー
ー実習が進むにつれて、疲労感は蓄積するものの、不
滑走とは、指導者はなく、受講者個人がバーンや練習
安や緊張などのネガティブな気分は緩和されることを
方法を選択し行う滑走である。
指摘している。さらに、特性不安の高いものは、スキ
分散分析を行った結果、すべての因子及び合計点に
表−2 講習日程による変化
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表−3 講習による変化
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108
カービングターン講習における足感覚の変化
おいて交互作用が有意及び有意性傾向であったため、
を得られるとその効果を述べている。また、ポール練
それぞれの因子の単純主効果の分析を行った(表−
習はカービングターンの特性でもある減速要素の少な
3)。
いターン技術を要求するものであり、質の高い角付け、
その結果、フリー滑走中は、すべての因子において、
荷重が求められる。そこで、ポール練習による足感覚
1日目よりも3日目の足感覚が有意に高かった。また、
の変化を明らかにするために、同日中のフリー滑走時
講習場面においては、3日目の雪面感覚が有意に高く、
の足感覚と比較した。本研究におけるポール練習とは、
同様に3日目の足感覚の合計点の方が1日目に比べ高
ポールレースの滑走中と、そのためのポール練習時の
い有意性傾向が認められた。また、1日目では、講習
滑走を表す。また、フリー滑走とは、ポールのコース
とフリー滑走の間に有意な違いは見られなかったが、
に入らずに、受講者がバーンやターン技法を選択して
3日目になるとすべての因子において、フリー滑走中
行う滑走とした。
の足感覚の方が講習中に比べ有意に高いことが明らか
講習中に比べ、1日目では差はないが、3日目では有
表−4 ポール練習による変化
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意に向上し、講習場面よりも有意に高まることが明ら
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となった。以上の結果より、フリー滑走中の足感覚は、
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かとなった。
技術解説と試技を繰り返す従来型のスキー指導に対
し、長距離滑走を取り入れた指導の効果が主張されて
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n.■.
n.■.
n.■.
n.■.
いる。野沢ら(1985)は、大学生を対象とした5日間
のスキー実習で、講習時間に対する滑走時間の割合を
分散分析の結果、ポール練習とフリー滑走時の足感
調査したところ、中上級者で10%∼20%、初級者では
覚に有意な違いは認められなかった(表−4)。
10%以下であったことを報告している。また、野沢
池上ら(1997)は、競技スキー経験者に対し、実際
(1986)は、スキー指導において従来から行われてい
のポールを用いたスラロームコースと、ピステマーク
る留まり型指導と、指導者が特定の位置に留まり受講
を用いた仮想スラロームコースの運動を比較したとこ
生のみが滑走する指導法を取り入れた流し型指導のリ
ろ、仮想スラロームでは、次のターンのエッジング角、
フト搭乗回数を比較したところ、流し型指導では滑走
迎え角、及び、左右への重心移動や、腰部・膝部の屈
距離が2倍に向上したことを報告している。
曲が素早く行われていることが認められ、仮想スラロ
宍戸(1992)は、実際に小中学生のスキー初心者に
ームによる練習が身体の動きの矯正として有効である
対し、リフトを多用しできるだけ長い距離を滑りなが
ことを示唆している。また、伴ら(2004)は、ジュニ
ら技術の上達を図る滑走重視型の指導と従来型の指導
アのスキー競技者に対し、通常の鉛直方向に立てる
を比較したところ、滑走重視群は、舵取り期前半でス
Upright-Poleと、ポールの練習方法のひとつとしてタ
キーを開きだし安定性を得る滑りであったものの、最
ーン外側に傾けるInclined-Poleによる滑走形態を比較
大傾斜線を過ぎてから最大荷重点までの時間が長く、
したところ、Upright-Poleでは、旗門外側を滑走しよ
スピードに乗った滑りをしていることが明らかになっ
うとするために、旗門上方で滑走ラインをふくらまし、
た。
いわゆる「旗門をまいて滑る」傾向にあるために、
本研究では、1日目より3日目の方が、長距離滑走
Inclined-Poleに比べ、切り換えのタイミングが遅れ、
を伴うフリー滑走時に、講習場面と比較し、足感覚が
脚の内傾が弱まると述べている。この特徴は、競技経
顕著に高まることが明らかとなった。よって、カービ
験のない本研究の被検者では、より強まるものと考え
ングターン講習の後半では、それまでの学習技能の実
られる。さらに、坂本(1989)は、全日本スキー競技
践段階として、よりスピードにのった滑走を可能にす
者を対象にポール通過時の従来の動作(内腕動作)と
るフリー滑走や、講習場面においても、できる限り長
逆手動作(外腕動作)を比較したとろ、逆手動作によ
い距離を連続して滑走するような機会を与えることの
るターンは重心の軌跡が直線的で、フォールライン方
必要性が示唆される。
向への速度が大きく、ポール通過後の減速が少ないこ
とを明らかにしている。この点に関しても本研究の被
3.3.ポール練習による変化
検者は逆手動作を有しておらず、内腕動作がカービン
本研究では、2日目が、終日、ポールレースとそれ
グターンの阻害要因となったと考えられる。
に伴うポール練習に当てられた。全日本スキー連盟
つまり、本研究において、ポール練習がフリー滑走
(2000a)によれば、ポール練習は、あらゆる技法を状
に比べ、足感覚をより強く意識させるものではなかっ
況別に使い分け、素早く正確な反応力を身につける発
た原因として、競技経験がない被検者にとって、不慣
展段階において、予測能力や先取り能力を高め、運動
れなポール練習は、滑走ラインとターン動作の不調和
の自動化を達成し、遠心力に対し強いポジショニング
や軌道の修正のためのスキーのズレに起因したと考え
109
岡村 泰斗・荒木 恵理・中野 友博
られる。よって、ポール練習は、本研究の被検者の習
スキー連盟(2000a)によると、スキー技術の発展段
熟段階にとって、カービングターン習得のために優れ
階において、基礎的な要素や応用技術の強化という目
た講習方法ではなかったと推察される。また、本研究
的では、スキーヤー自身が攻めることも守ることも選
におけるバーン設定は上部に急斜面も含まれており、
択できる中斜面の活用が最も適していると述べてい
後述するとおり、回旋動作を要するため、カービング
る。2日目の講習内容は、ポール練習とフリー滑走で
ターンにおける足感覚の獲得に積極的に貢献するもの
あったが、フリー滑走時の回答が70件(79.5%)と顕
ではなかったと推察される。
著に多かった。外川(1995)は、上級スキーヤーがフ
リー滑走時に最もよく用いている滑りについて、パラ
3.4.講習斜度による変化
レルターンⅠ(浅回り・整地・中斜面・コントロール
講習斜度による足感覚の違いを検討するために、講
したスピード)、パラレルターンⅡ(深回り・少し凹
習斜度として、緩斜面、中斜面、急斜面の3項目に分
凸・急斜面・スピード出して)、ウェーデルンⅠ〈浅
類した。講習中は調査者がコース名を記録し、その他
回り・整地・中斜面・コントロールしたスピード〉、
の滑走場面では被検者にコース名を記入させた。それ
及びウェーデルンⅡ(凸凹大きい・急斜面・コントロ
ぞれコース名から平均斜度を判断し、平均斜度10°未
ールしたスピード)に分類して調査したところ、全体
満を緩斜面、平均斜度11°以上20°未満を中斜面、平
として66.9%は、伸膝系(ストレッチング)と屈膝系
均斜度20°以上を急斜面とした。これらの講習斜度と
(ベンディング)を使い分けていたにも関わらず、中
講習日程を要因とした分散分析を行った。それぞれの
斜面で行われるパラレルターンⅠでは、91.0%伸膝系
足感覚の平均点と分散分析の結果を表−5に示す。
で滑降していた。カービングターンが導入された今日
すべての因子及び合計得点において交互作用が認め
の日本スキー教程においても、カービングターンは、
られたため、それぞれの要因の単純主効果の分析を行
必然的に切り換え動作にベンディングの要素が必要に
ったところ、足感覚の合計点において、2日目のみに
なってくるが、ストレッチングはスキッディングから
講習斜度による効果が認められた。全体として、緩斜
カービングへの導入段階、及びカービングターンにお
面、急斜面と比較して、中斜面滑走時の足感覚が有意
ける正確なポジションを覚える上で、極めて有効であ
に高いことが明らかとなった。また、講習日程による
ると述べている。よって、フリー滑走時にストレッチ
効果は、緩斜面、中斜面のみに認められ、緩斜面では
ングが最も自然に出現しやすい中斜面は、カービング
1日目、2日目よりも3日目が、中斜面では1日目、
ターンの学習者にとって、足感覚を得やすい斜度であ
3日目よりも2日目が有意に高いことが明らかとなっ
ったと考えられる。
た。
一方、緩斜面での足感覚が有意に高まった3日目は、
以上の結果から、中斜面における足感覚が有意に高
53件(93.0%)の回答が、講習時におけるものであっ
かく、特に2日目に顕著であった。続いて緩斜面にお
た。同スキー連盟(2000a)によると、発展段階に移
いて高く足感覚を獲得しており、3日目に顕著に表れ
行する前の、カービングターンの習得が目標になる段
た。一方、急斜面における足感覚はもっとも低く、講
階で講習を行う場合、緩・中斜面が適していると述べ
習日程による有意な変化も認められなかった。全日本
ている。一般的にスキー講習では、特定のスキー運動
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表−5 講習斜度による変化
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110
カービングターン講習における足感覚の変化
引用文献
に焦点を当てた分習法がとられることが多く、一連の
ターンを連続して行う全習法においても、明確な運動
課題が与えられる。そのため、講習場面の多い3日目
伴好彦・小林徹・真田大介、回転競技練習における
においては、フリー滑走の多かった2日目に比べ、低
Inclined-Poleの効果について、日本スキー学会第
速により特定の運動課題に意識を向けられる緩斜面に
14回大会大会号、2004、pp.33-34
おける足感覚が高まり、中斜面と比べ差がなくなった
Chsikszentmihalyi, M. & Larson, R. , Validity and
と考えられる。
Reliability of the Experience Sampling Method.
ところが、急斜面では、増加するスピードをコント
Journal of Nervous and Mental Disease 175,
ロールするために、より強い角付けや荷重が必要とな
1987, pp.526-536.
るが、それに加え、積極的にスキーのズレを利用する
遠藤浩、初心者のスキー技術習得と不安との関連、日
回旋も用いられターン孤が調整される。その結果、強
本体育学会第39回大会大会号、1988、p.586
い角付けや荷重が行われるものの、回旋運動やズレの
池上久子・袖山紘・安藤好郎・岡本敦・桜井伸二・池
要素が伴い、カービングターンにおける足感覚を得に
上康男・矢部京之助、スキースラロームのバイオ
くかったと推察される。
メカニクス−ポールの有無による滑走タイミング
清水ら(1986)は、実際に競技会の成績別に、急斜
の変化について−、総合保健体育科学、20(1)、
面(平均29.5度)、中斜面(平均18.5度)及び緩斜面
1997、pp.21-30
(平均5.5度)区間の所要時間を比較した。その結果、
今村啓・塩野谷明、新指導法(初心者-初歩のパラレ
成績中、下位群が上位群に比べてタイムをロスした12
ル )、 日 本 ス キ ー 学 会 第 1 4 回 大 会 号 、 2 0 0 4 、
区間のうち10区間が急斜面での記録であった。つまり、
pp.31-32
急斜面の区域において競技力の差が著しく表れると考
金子和正、スキー操作関連用語に関する研究、東京家
えられる。このことからも、スピードを伴うカービン
政学院大学紀要、34、1994、pp.209-219
グターンの学習段階において、急斜面はターン運動の
金子和正、スキー運動姿勢の再現能力について?主に
全体的な練習バーンとしては不適切である。
プルーク姿勢の自己観察能力を中心として?、東
京家政学院大学紀要、37、1997、pp.211-216
4.結論
金子和正、スキー指導用語の成立条件についての考察、
日本スキー学会誌、10(1)、2000、pp.179-185
本研究は、カービングターンに適した学習環境につ
小林規・宮下充正、ブーツの足圧からみたパラレルタ
いて示唆を得るために、講習日程、講習内容、講習斜
ーンの技術差、日本体育学会第34回大会大会号、
度について、足感覚の変化をESM調査法によって調
1983、p.381
査した。その結果、まず、講習1日目と比較し、3日
児玉栄一、世界のスキー技術と指導、日本スキー学会
目に有意に足感覚が高まったことが明らかとなった。
誌、11(1)、2001、pp.28-32
児玉(2001)は、カービングスキーの登場により、初
小池憲治、我が国におけるスキー用具市場規模及びカ
心者でも3時間でパラレルターンできるようになるこ
ービングスキーの市場動向、日本スキー学会第1
とを紹介しているが、カービングターン講習における
1回大会大会号、2001、pp.12-13
学習者の主体的な運動感覚の獲得からみれば、少なく
松原裕、2001スキー指導法、日本スキー学会誌、11
とも3日間の時間を要すると言えよう。次に、講習と
(1)、2001、pp.101-106
フリー滑走時の足感覚を比較したところ、1日目では
三浦哲・三浦望慶・下永田修三、カービングターン動
差はなかったが、3日目にはフリー滑走時の足感覚が
作のキネマティクスからみた特徴−カービングと
有意に高いことが明らかとなった。よって、講習後半
スキッディングのターン動作の比較−、日本スキ
では、それまでの学習技能を実践する場として、長距
ー学会誌、11(1)、2001、pp.153-163
離連続滑走やフリー滑走の場を提供する必要性が示唆
森本信雄・国見保夫・山田信幸・川崎登志喜・益田誠
された。最後に、講習斜度による足感覚を比較したと
也、バリエーションを利用したスキー指導−マル
ころ、緩中斜面において足感覚が高まり、特にフリー
チメディアを利用したスキー指導−、インタース
滑走時には中斜面において、講習時においては緩中斜
キー‘95研究集会抄録集、1995、pp.44-45
面で最も足感覚を得やすいことが明らかとなった。以
西野仁・知念嘉史・吉川麻里子、日本人のレジャーの
上の結果から、カービングターン習得を目標とした講
捉え方に関する研究の試み−その1、研究の背景
習場面において、日程と講習内容、斜度と講習内容の
と目的、方法について−、レジャー・レクリエー
適正を十分に考慮し、講習計画を作成することの必要
ション研究、34、1996、pp.34-35
性が示唆された。
野沢厳、スキー指導における急停止練習の取り扱いに
ついて、埼玉大学教育学部紀要、35、1986、pp.105-
111
岡村 泰斗・荒木 恵理・中野 友博
111
野沢厳・金子和正・村上利栄、スキー講習のおける滑
降時間について、日本体育学会第36回大会大会号、
1985、p.599
岡村泰斗、スノーボードの楽しさとは−スノーボーダ
ーとスキーヤーのフロー体験の比較−、日本スキ
ー学会第14回大会大会号、2004、pp.27-28
坂本昭裕、スキー競技におけるターンの分析−ポール
通過時の内腕・外腕動作の比較−、筑波大学体育
研究科修士論文抄録集、11、1989、pp.37-40
佐々木敏・西薗修嗣・須田力・加藤満・三宅章介・新
開谷央、パラレルターンに関する運動学的研究−
足圧変動とEMGから見たパラレルターンの技術
特性−、北海道体育学研究、22、1987、pp.23-29
清水信行・三村寛一・西村民生、スキー競技のスピー
ドに関する運動学的研究(第4報)−Giant
slalomにおける急斜面・中斜面及び緩斜面での競
技力の比較−、日本体育学会第37回大会大会号、
1986、p.413
宍戸和行、スキー初心者児童の指導に関するバイオメ
カニクス的研究、筑波大学大学院修士論文、1992
外川重信、上級スキーヤーの技術に関する調査、イン
タースキー’95研究集会抄録集、1995、pp.40-41
高村直成、パラレルターン習得過程における足裏感覚
を重視したスキー指導に関する研究、筑波大学体
育研究科修士論文、1995
高村直成、スキー滑走中の主観的情報の抽出の試み、
日本スキー学会誌、12(1)、2002、pp.201-208
竹田唯史、初心者・初級者を対象としたパラレルター
ンの技術指導について、日本スキー学会誌、9
(2)、1999、pp.211-222
矢野宏光・植木章三、メンタルヘルスの増進に向けて
身体運動が果たす役割−スキー集中講義における
女子大学生の不安と気分の変化及び関連性−日本
スキー学会誌、11(1)、2001、pp.225-234
財)全日本スキー連盟、日本スキー教程指導実技編、
財)全日本スキー連盟、2000a、pp.16-17
財)全日本スキー連盟、日本スキー教程指導理論編、
財)全日本スキー連盟、2000b、p.149
財)全日本スキー連盟、前掲書、財)全日本スキー連
盟、2000a、pp.144-145
財)全日本スキー連盟、前掲書、財)全日本スキー連
盟、2000a、p.100
112