1 大学と教育委員会の連携・協働による研修 - 教員研修センター

平成24年度開発プログラム 平成24年度審査により選定されたプログラムです。
1 大学と教育委員会の連携・協働による研修カリキュラム開発事業(大学委嘱事業)
大 学 名
埼玉大学
連携先
プ ロ グ ラ ム 名
若手教員のキャリアアップのための学校教育における現代的課題に対応した研修カ
さいたま市教育委員
リキュラムの開発
会
プログラムの概要・特徴
<概要>
本プログラムは、非正規採用教職員を中心に、さいたま市の若手教職員の資質能力の向上を図るとともに、非正規
採用教職員が自信を失うことなく正規採用へと向かっていくことができるよう支援するため、埼玉大学教育学部附属
教育実践総合センターが主体となり、休日の研修会「教員キャリアアップ・サポートセミナー」を実施するものであ
る。
<特徴>
① 非正規採用教職員を中心に、若手の教職員を対象とする。
② 教職員の自主的な研修の場の拡大・充実を図るため、休日に研修会を実施する。
③ 臨床心理士である附属教育実践総合センターの教員を中心に、児童生徒・保護者とのよりよい関係づくりや特
別支援教育等、学校教育における現代的課題に対応したカリキュラムを実施する。
大 学 名
千葉大学
連携先
千葉県教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
専門力を基盤とした「連携・コーディネーター力の向上」を目指す養護教諭研修プロ
グラム
プログラムの概要・特徴
養護教諭は、ほとんどの学校で単数配置であるため、身近に指導者が得られにくく、初任の時から養護教諭として
の高い専門性と機能が期待されてしまう。しかしながら、一方で初任研が制度化されていないなどの問題がある。ま
た、子どもたちの健康課題が多様化し、様々な問題に学校教職員全員で取り組まなければならない課題が増え、それ
ゆえ、中央教育審議会答申でも明らかなように養護教諭は「連携のコーディネーター」としてこれまで以上に期待さ
れている。つまり、養護教諭には連携の中核となるコーディネーター能力が重要となる。しかしながら、これらの能
力開発は、免許取得前の養成段階ではほとんどされておらず、研修に頼らざるを得ない。しかし、それらの研修はほ
とんど行われていない。
そこで、専門力を基盤とした連携・コーディネーター力の向上を目指す養護教諭研修プログラムが必須となる。本
プログラムでは、教育学部の様々な専門のメンバーが参画し、専門力を基盤とした連携・コーディネーター力の向上
を目指す養護教諭研修プログラムを開発する。
ケースメソッド教育やケースアセスメント教育の具体的演習形式を導入し、実践的な連携・コーディネーター力を
向上させる。
大 学 名
東京学芸大学
連携先
墨田区教育委員会
福岡市教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
教科学習に資する言語能力を高める指導力を養成する教員研修プログラムの開発
-JSLカリキュラムを活用した授業力の養成-
プログラムの概要・特徴
・外国人児童生徒指導担当教員だけでなく、管理職始め全教職員対象の研修プログラムである。
・日本語指導を必要とする児童生徒等の指導教員研修を企画する知見を持たない地方の教育委員会でも、各地の実情
に合わせ、独自に研修を企画できる研修モデルプログラムが作成される。
・地方での研修をリードする指導的な教員(多文化児童生徒、日本語指導担当)を養成できるカリキュラム(研修ア
ドバンスド教員養成プログラム)が立案、検証できる。
大 学 名
上越教育大学
連携先
新潟県教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
教育委員会と教職大学院の連携による学校課題解決のための「即応力」向上研修
プログラム
プログラムの概要・特徴
本プログラムは、これまでに新潟県教育委員会と上越教育大学教職大学院がそれぞれに行ってきた研修を連携して
実施するものである。これにより、新潟県教育委員会が把握する学校現場の実態を基に、指導主事等による実践のポ
イント研修と教職大学院教員による理論研修、教職大学院院生による実践成果報告を統合的に学ぶことのできる研修
会を実現する。
また、研修の内容を紹介する動画やテキスト等を各都道府県教育委員会や新潟県市町村教育委員会等に配布し、
ホームページ等からも閲覧できるようにすることにより、その研修成果を広く学校現場に普及する。
大 学 名
福井大学
連携先
福井県教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
高度専門職にふさわしい生涯職能成長を実現する教員研修プログラム体系の開発
~実践・省察型の研究・研修と学校拠点方式を用いて~
プログラムの概要・特徴
本プログラム開発は、教員の養成から採用、更に現職研修と教員のライフステージを通して生涯学び続ける教師モ
デル像を目標とした、高度専門職にふさわしい生涯職能成長を実現する研修体系の構築が目的である。福井大学教職
大学院で培ってきた実践・省察型及び学校拠点方式の研究・研修体系を教育委員会で実施する現職教員研修に広く応
用することで体系化を図り、生涯学び続け成長し続ける教員の養成を目指す。また、教員研修と大学院授業とが連結
していける制度設計をすることで、将来性、継続性、発展性を担保していることも大きな特徴である。
プログラムは、次の大きな四本を柱にしている。
①県が実施する悉皆研修プログラムの共同開発(初任者・5年・10年研修)
②ミドルステップアップ研修プログラムの共同開発(対象:ミドルリーダー)
③教頭のコーチング技術向上研修の共同開発(対象:新任教頭)
④教員研修の質の向上を目指した協働研究(最終対象:福井県内教員)
教員の養成・採用・研修について関わりのある大学・大学院・教育委員会・教員研修機関が課題や目指す教員像を共
有し、総合的な資質能力の向上を目指すプログラムの第一歩とする。
大 学 名
静岡大学
連携先
静岡県教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
教育センターと教職大学院との連携による学校改革力育成プログラム
プログラムの概要・特徴
1.これまでの連携の成果を踏まえ、教育センターの教員研修講座の受講生と教職大学院の授業における受講生の相
互乗り入れを前提として、プログラムが策定されている。
2.単なるマネジメントノウハウの研修ではなく、具体的な事例校の課題をたたき台として、これをどのように改善
していくかというアクションリサーチの視点を核として研修全体が体系化されている。
3.アクションリサーチによる学校改善の進捗状況を、リアルタイムでつかみ、関係者全員で協議・検討する場がグ
ループウェアを活用して構築されている。
4.これらを組織的に推進するために、静岡大学と教育センターとの間で連絡協議会を設置し緊密な連携のもと、プ
ログラムの評価・改善を図る。
5.将来的には養成・研修の一層の系統化を図り、教職大学院への派遣と教育センターにおける研修を全体で体系化
し、教職キャリアの各ステージを踏まえた全県的なリーダー養成のシステムを確立することを目指す。
大 学 名
名古屋大学
連携先
愛知県教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
同僚教師を育てるミドルリーダーを対象とした授業洞察力と研究組織力の育成
プログラムの概要・特徴
本プログラムが開発する研修カリキュラムでは、校内で同僚教師を育てるミドルリーダーを対象として、授業洞察
力と研究組織力を中核とする諸能力を育成する。年間を通した全体研修とともに個別研修を通して、受講者は各自の
課題に応じた教育研究、同僚教師へのメンタリング、校内現職教育の企画・実施を経験する。これらを通して、校内
において同僚教師を育てつつ、自らも育つ互恵関係が構築できるミドルリーダーを育成する。
大 学 名
兵庫教育大学
連携先
三重県教育委員会
新潟市教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
小・中学校事務職員研修モデルカリキュラム開発
プログラムの概要・特徴
学校の組織としてのマネジメント力の向上を図るため、事務職員を育成するための体系的な研修プログラムを開発
するものである。
学校に勤務する職員として必要となる公教育の役割や使命、学習指導要領の理解や学校事務の基本的(コア)な領
域、学校運営に必要なマネジメント能力を、事務職員のキャリアに応じた総合的、体系的な研修プログラムを作成
し、実施、検証を行うことで、学校マネジメントを担う事務職員の資質の向上を図る。今年度は、初任期(1年目~
5年目まで)の事務職員を対象とした研修プログラムを開発し、実施する。
大 学 名
日本女子大学
連携先
長野県教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
若手教員のためのリスクマネジメント研修プログラムの開発
プログラムの概要・特徴
本プログラム開発では、初任者をはじめとする採用後5年目までの若手教員を対象とし、教員に求められる必須の
危機管理能力、必須のリーガルマインドに内容を絞り、新たな研修システムを開発、構築することを目的としてい
る。大量の若手教員と少数の中堅教員,ベテラン教員という構図の中で,先輩教員から後輩教員への伝承が機能不全
に陥りつつある状況に鑑み、インターネット、ICT(information and communication technology)を活用したVOD講
義とワークショップ型の対面式研修を有機的に組み合わせ、これまでのOffJT研修では、配当時間等の関係で限界が
存在した「実践的な危機管理能力、リーガルマインドを総合した研修」を可能にしようとする点にその特徴が存在し
ている。
大 学 名
名古屋経済大学
連携先
小牧市教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
ICTを活用した「学び合う学び」推進を支援する研修プログラム
プログラムの概要・特徴
本プログラムは小牧市教育委員会の利点を生かし発展させ、「21世紀にふさわしい学びと学校の創造」に向けて
ICTを活用し、次の研修を実施する。第一に、既存の「Web小牧市教育センター」*)のコンテンツを充実させ、オン
デマンドでの教員研修を支援する。ICT(以下デジタル教科書等含む)を活用した授業や模擬授業等、各教員へのイ
ンタビューのビデオ・DVD等や、大学教員による最先端の研究や時事的テーマの解説等を「Web小牧教育センター」の
コンテンツとし、オンデマンドの研修で利用する。第二に既存の教職員研修に加え、大学教員による①夏季研修にお
ける講義(子どものIT環境の現状など)、②校長会・教頭会、教務および校務研修会における講義(21世紀にふさわ
しい学校教育の実現に向けての流れ等)を行う。
本プログラムの特徴は、2020年に向け全小中学校における課題を明確にし、全教職員の意識をその対策に向けるこ
と、およびこれまでの優れた授業等の蓄積を、ICTを活用して全教職員で共有し学び合うことを可能とすることにあ
る。
*)小牧市教育委員会のWeb上の教育センター。
URL:http://www.komaki-aic.ed.jp:8080/EduCenter/manager/display?
大 学 名
武庫川女子大学
連携先
西宮市教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
双方向型研修による教員の創造性豊かな同僚性とメンターシップの構築
プログラムの概要・特徴
【概要】
前半にはグループ討議と講義・演習、後半にはワークショップやドラマワーク等の多様な形態を採用し、言語・身
体表現に留意した異世代間教員対象の双方向型研修を8回実施する。
【特徴】
本プログラムの特徴は、①5年次以上教員・新採教員等・教員志望学生が共に集い、協働して取り組む研修カリ
キュラムを構築し、②新採教員等が陥りがちな学級経営(学習・生活指導)上の課題を取り上げ、5年次以上教員の
メンターとしての資質と同僚性の育成に焦点化し、③学校教育や企業研修で用いられている演劇の手法を用いた言
語・身体表現を重視する点にある。
2 教育委員会との連携・協働による初任者研修支援プログラムの開発事業(大学委嘱事業)
大 学 名
千葉大学
連携先
千葉県教育委員会
千葉市教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
初任者・ミドルリーダー支援による循環型・発展型プログラム(リンクプログラム)の
開発
プログラムの概要・特徴
近年、「ワイングラス型」などと言われるような教員の年齢構成の大きな偏りによる様々な問題が指摘されてい
る。今後の学校教育を考えると、特に、中間層教員及び若年層教員の一人一人の資質能力の向上及び、教員のチーム
力向上が重要である。
教員同士が主体的・積極的にかかわり合い、一人一人が力を高め、かつ相互の力を高め合っていくためには、教員
研修が大きな鍵を握っている。本来、各学校における校内研修(OJT)が日常的に展開されるのが望ましい。しか
し、その体制が整わず、十分に実施されていない学校も多くある。そこで、校外における研修(OFF-JT)をより充実
させることで、研修参加教員の資質能力向上と、その教員を核にした校内体制の改善・向上につなげることが重要と
なる。
とりわけ、教員生活のスタートに当たる初任者教員にとって、異年齢・異経験度の教員とのかかわり合いを積極的
に行うことは、資質能力を向上させる上で極めて有効であると考えられる。そこで初任者研修と中間層教員に対する
様々な研修を結び付けることで、初任者教員と中間層教員相互の資質能力の向上を図っていく。具体的には、中間層
教員を「若手層教員のモデル・よき理解者・学校のミドルリーダー」に初任者教員を「中間層教員(等の様々な立場
の教職員)のよき理解者・協力者・学校運営の主体的参画者」に、それぞれ育成するプログラムを展開することであ
る。
そのため、相互にかかわり合い理解し合う中から、相互の資質能力を向上させ、各学校の核となる人材を育成する
「支援循環型・発展型研修」といえる研修プログラム(リンクプログラム)を開発・構成し、その実施を通して、効
果を検証する。校外研修(OFF-JT)プログラムとして展開する他に、抽出校を設定して、その学校における校内研修
(OJT)においても、校外研修(OFF-JT)プログラムと関連付けた研修プログラムを展開する。また、研修教材とし
てテキストやDVDを作成し、校内外での研修活動に活用して、その効果を検証する。
本学と千葉県教育委員会・千葉市教育委員会の密接な連携協力のもと、本学の様々な専門領域の教員が参画するこ
とにより、本プログラムをより実践的かつ汎用性のあるものとして開発することが出来ると考える。
大 学 名
信州大学
連携先
長野市教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
教師としてのキャリアデザイン設計を意識した課題探究型初任者研修プログラム
プログラムの概要・特徴
①初任者自身が、自己の特性に応じたキャリアデザインを設計できるようになることを目的として、研修記録や授
業実践記録を蓄積する教育実践ポートフォリオシステムと教育力診断プログラムを開発し、初任者自身がそのポ
ートフォリオをもとに、自らの授業実践や研修成果にかかわる自己評価を行うことで、校外での研修(含集合研
修)や校内研修等自主的かつ計画的に研修を行う向上心や態度を身につけることを目的とする。
②教育実践情報の共有システムを開発することで、校内のみならず教育委員会単位でのOJT型研修を可能にし、初任
者研修にすべての教員がかかわるしくみの充実を図ることで、すべての教員の資質向上を図ることを目的とする。
③研修期間を3年間の継続研修へと延長し、研修内容を分散化させ初任者の自らの教育実践を反映させる時間を十
分に確保し、各自の経験に応じて研修内容を深化させるカリキュラムを開発することで、自主的研修習慣を身に
つけ、授業にかかわる力量の向上と学級経営等運営にかかわる資質の向上を図ることを目的とする。同時に、優
れた授業実践をデジタルコンテンツ化し、いつでもだれでもが授業分析や教材開発等にかかわる研修を可能にし、
授業力向上を図ることを目的とする。
大 学 名
和歌山大学
連携先
プ ロ グ ラ ム 名
和歌山県教育委員会
3つのコラボによる初任者研修支援プログラムの開発
和歌山市教育委員会
プログラムの概要・特徴
本プログラムは、和歌山大学と和歌山県教育委員会、及び中核市の教育委員会である和歌山市教育委員会の三者が、これまでの
連携・協働の成果を生かして、初任者のさらなる力量アップのための初任者研修支援プログラムを共同で開発しようとするもので
ある。3つの組織がそれぞれの違い・持ち味を踏まえつつ、これまでの連携・協働の成果をさらに発展させて、以下のような「3つ
のコラボ」によって、初任者のさらなる力量アップのためのシステム・カリキュラム・教材などの改善を追究していこうとするもの
である。
第1のコラボは、「初任者の力量アップのためのコラボ」である。
初任者研修を通じて明らかになった課題については、校長及び指導教員の指導助言を踏まえ、2年目、3年目の期間を通して解
決を図り、若手教員の力量アップを目指す。
具体的な方策としては、個々の若手教員の課題に対応した複数のコースを設定する。たとえば、1年目の課題解決のための取組
みを継続させ、2年目(4日間の研修のうち2日程度)、3年目(3日間の研修のうち1日程度)のコース別研修につなげてい
く。一部のコースは、大学主体による企画実施、さらには、三者の連携・協働による企画実施運営とする。(コース例:「生徒指導」
「保護者対応」「コミュニケーションスキル」等)
第2のコラボは、「養成と研修をつなぐコラボ」である。
初任者研修の校外研修は、初任者が教壇に立つ4月の教育活動を支援するには十分でない状況がある。そのため、採用後すぐに
必要となる知識及び技能について、採用直前の講座を大学が主体となり、教育委員会と連携・協働して実施することにより、採用
前後の時期の円滑な移行を促し、初任者の教職生活のスタートを支援する。
具体的な方策としては、大学が、教育委員会と連携・協働して、「採用直前講座」(仮称)を企画実施する。和歌山県教員採用検
査に合格している和歌山大学学生を主たる対象者とするが、他府県の教員採用検査に合格している和歌山大学学生、4月から講師
採用を希望している和歌山大学学生、さらには、他大学出身者及び講師をしている者(既卒者)のうち上記検査に合格した者の受
講も広く受け入れる。
なお、大学の教員養成カリキュラムに位置付く「教職実践演習」、さらには、教育センター学びの丘が教員を志望するものを対
象にして実施している「きのくに教師塾」との関連性を重視し、研修内容の整合性や適時性等、カリキュラム面での連携も深め
る。「きのくに教師塾」においては、大学生等の受講も受け入れる。
また、養成と研修に責任を持つそれぞれの機関の資源(リソース)を生かす往還的な取り組みとする。
第3は、「初任者研修(校外研修及び校内研修)を充実させるためのコラボ」である。
限られた時間内で実施される校外研修での学びを補完するとともに、一定レベルの校内研修を効果的・効率的に実施できるよ
う、大学と教育委員会(教育センター)が互いの専門性を発揮した成果物を作成する。
具体的な方策としては、冊子(手引き)またはCD、DVD等を製作し配布する。たとえば、初任者用としては、①初任者にとって見
通しのつく教職生活のスタートが可能となるよう、初任者としての1年を俯瞰し、様々な指導のポイントを紹介する(学級経営の
月別ポイント、保護者との信頼関係を築くための学級だよりの書き方等)、②校外研修の内容を事前及び事後に学習できるような
コンテンツ(たとえば、前年度のダイジェスト映像、シラバス集等)などが考えられる。
また、指導教員用としては、校内研修で活用可能な指導内容例を取り入れた標準的なテキストを作成する。その際、大学教員
は、理論的な内容を執筆し、教育委員会(教育センター)職員は、学校現場の実践に即した内容を執筆することにより、それぞれ
の強み・持ち味を生かした取り組みとなり得る。また、成果物を作成することにより、委嘱期間を経過した後の活用も容易とな
る。
大 学 名
岡山大学
連携先
岡山県教育委員会
プ ロ グ ラ ム 名
初任者研修改善に取り組む教育委員会との連携・協働による初任者研修支援プロ
グラムの開発
-体系化への理論構築と校内研修指導教員の資質向上を目指して-
プログラムの概要・特徴
本プログラムは、岡山県教育委員会の初任者研修改善への取組について、岡山大学が連携・協働し、新たな3年間
の初任者研修プログラムの体系化への理論構築と校内研修指導教員の資質向上に対する支援を柱とした初任者研修支
援プログラムの開発を行うものである。
具体的には、平成23年度初任者研修の受講者、校長、指導教員及び教科指導員等に対する質問紙調査・インタ
ビュー調査とともに、3年間の初任者研修を先駆的に行っている複数の教育委員会への訪問調査を実施する。これら
の調査により、これまでの初任者研修の有効性・課題を分析し、より体系的な初任者研修プログラムを開発するため
の理論的な根拠を岡山県教育委員会に提示することができる。その上で、学部における「教職実践演習(試行)」で
の卒業前の学生の到達状況・実態や教職大学院における教育実践研究の事例報告などの分析に基づき、初任者研修の
ための基本事例を含めた、校内研修を担当する指導教員のための指導書を岡山県教育委員会とともに作成する。
3 教育委員会と関係機関の連携・協働による研修カリキュラム開発事業(教育委員会委嘱事業)
教育委員会名
埼玉県教育委員会
連携先
プ ロ グ ラ ム 名
(独)国際協力機構広
尾センター、鉄道博 博物館等との連携によるプレゼンテーションスキル育成プログラム
物館
プログラムの概要・特徴
○概要
埼玉県教育委員会がこれまで連携してきた博物館等を会場に研修を実施する。博物館の展示物の中で関心のある
ものを見つけ、ICT機器を活用しその場で発表資料をまとめる。整理した発表資料をもとにプレゼンテーション
を行い、相互にプレゼンテーションへの評価活動を行う。
○特徴
主体的に学んだことを整理し、学習成果をグループごとに発表することはプレゼンテーション能力のみでなくコ
ミュニケーション能力とコラボレーション能力を育成する。博物館等で学習したことを資料としてまとめ、その内
容を発表する活動は、言語活動を通じた表現力の育成につながるものとなる。
教育委員会名
連携先
プ ロ グ ラ ム 名
愛知県総合教育セン 環境省中部研究パー ESDの導入による小・中・高等学校のカリキュラム改善を目指した研修プログラムの
ター
トナーシップオフィス 開発
プログラムの概要・特徴
既存の小・中・高等学校のカリキュラムをESDの視点を取り入れて、総合的な学習の時間を中心とした体系的な
カリキュラムに改善するための教員研修プログラム
・教務主任,研修主任などのミドルリーダーを対象とする。なお、受講者所属校の校内研修の支援も行う。
・ESDの視点に関して,EPO中部のチーフプロデューサーなどのアドバイスを受ける。
・既存のカリキュラムにどのようにESDの視点を導入するかを研修で考案し、学校で組織的に検討して、実践す
る。
・カリキュラム開発の進んでいる学校(4校)とこれから開発する学校(数校)のミドルリーダーの研修を一緒に
行い、協議を重ねてよりよいカリキュラムを構築する。
・研修プログラム内容のエッセンスをeラーニング化し、研修者の所属校の他教員も研修内容が理解できるように
する。
教育委員会名
千葉市教育委員会
連携先
プ ロ グ ラ ム 名
(独)放射線医学総合研
究所、(財)千葉YMCA(少
理科指導のための研修カリキュラム開発
年自然の家)、千葉市教
育研究会、ニルス理科実 -自信をもって観察・実験指導ができる若手教員の育成を目指して-
験クラブ
プログラムの概要・特徴
急増する若手教員を対象とし、正しい科学概念やスキルを身に付け、自信をもって観察・実験等の指導ができる教
員を育成する研修カリキュラムである。
本センターでは、若手教員研修の必要性から平成23年度に教員の苦手な分野、単元に基づき焦点化した授業ガイド
ブック(理論編)を作成した。本事業で活用と改良を進め、実技編を加えた研修テキストとして提案する。同時に、
新学習指導要領で扱う内容については、すでに本市と連携・協力協定を結び研修事業企画を始めている(独)放射線医
学総合研究所及びニルス理科実験クラブの協力を得て開発し、教育現場に還元できる有効なプログラムとなる。
研修の実施においては、(財)千葉YMCA(少年自然の家)からは、天体観測・野外観察のできる施設の提供と専門
員の協力を得る。また、平成17年度からの連携実績のある千葉市教育研究会(本市教職員約4400名で構成)からは、指
導実践力のある中堅層教員がプロジェクト研究協力員・講座講師として参画し、長年培った知識や経験を生かす。さ
らに、これらの研究員や現場講師によって共同開発したカリキュラムは、各学校現場における校内研修でも活用でき
るものであり、研修成果の幅広い普及が可能となる。併せて、本研修カリキュラムで提案する地域の人的物的財産の
活用と連携・協働の方法は、既存の研修体系の枠組をアレンジして応用可能であり、同じ課題を抱える全国の教育研
修機関でも実施でき、汎用性が高いものである。
教育委員会名
尼崎市教育委員会
連携先
NTTドコモ関西
プ ロ グ ラ ム 名
情報教育推進教員向け情報セキュリティ研修モデルカリキュラムの開発
プログラムの概要・特徴
・平成23年度に開発した「セルフチェック情報セキュリティフラッシュコンテンツ」の活用を推進し、効果を検証
し、改訂に取り組む。
・平成23年度に開発した教員自らが自発的に校内研修で用いることのできる、情報セキュリティ研修冊子及びプロ
グラムを改訂する。
・本市で実施した、情報セキュリティに関する調査及び実践協力校における情報セキュリティの現状分析を踏まえ、
教員が知っておくべき知識・スキルを習得する研修を拡充する。
・開発したプログラムで校内研修を実施し、効果の検証を行う(新たな実践協力校等)。
・小・中学校における情報セキュリティ研修充実には、校内の情報セキュリティの仕組み作りに加え、教員の意識強
化の必要性が大きく、研修モデルプログラムの拡充・改訂に取り組む。