http://www.hitachi.co.jp/bds/ 化施設がまちの顔となり - 日立製作所

化施設がまちの顔となり、
日常的に芸術に
がいつでも楽しみながら芸術文化に親しめる。
「水戸
接することで市民生活を彩る。そんな芸術
のものだが、水戸を超えたもの」―
―その理念を見事
を中心としたライフスタイルを提唱する水戸
に体現した芸術館です。
市が、
市制施行百周年記念事業として計画したのが
「水戸芸術館」です。平成2年に開館した芸術館は、
コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの3つの
施設で構成され、音楽・演劇・美術がジャンルを超え
て集う、世界に類を見ない芸術館となっています。
その運営は、
世界的な指揮者・小澤征爾氏を音楽顧
問に招いた「水戸室内管弦楽団」など、
専属の楽団・
劇団による自主企画を中心に行われ、
国内外の高い
評価を集めています。建物の設計は、
世界的な建築家・
磯崎新氏によるもの。エントランスホールの吹き抜けに
はパイプオルガンが設置され、
ヨーロッパの教会のよう
な空間が人々を迎え入れます。ジャンルに拘らずに
新しい芸術文化を創造し、国際的な視点に立って
芸術文化の交流を行い、幼児から高齢者まで市民
1
2
3
4
5
1 高さ100mの芸術館のシンボルタワー。正三角形のパネルを
三重のらせん状に組み合わせた構造。
2 現代美術作家の想像力が自由に発揮できるように、装飾を
最小限に抑えた簡素で美しい現代美術ギャラリー。
3 張り出し舞台を3層の客席が取り囲む12角形の劇場。演劇
から能・狂言まで、
さまざまな形の舞台がつくれる。
4 約3000人を収容できる広場。毎月バザーが模様され、市民
の憩いの場として年中活用されている。
5 アリーナ形式を原形とした六角形のコンサートホール。白を
基調とした華やかな空間。
水戸芸術館 http://www.arttowermito.or.jp/
・インテル、Itanium、Xeonは、
アメリカ合衆国およびその他の国におけるインテルコーポレーションまたはその子会社の登録商標です。・SAP、R/3は、SAP AGのドイツおよびその他の国における登録商標または商標です。・VMwareは、VMware, Inc.の米国
および各国での商標または登録商標です。
・その他記載の会社名、製品名は、
それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
●お問い合わせ先
株式会社 日立製作所
〒140-0013 東京都品川区南大井6丁目26番3号
エンタープライズサーバ事業部 大森ベルポートD館 TEL 03-5471-3270(ダイヤルイン)
BladeSymphonyホームページ
http://www.hitachi.co.jp/bds/
● 発行日 2008年4月1日
本カタログは環境に配慮し、植物性大豆油インキを使用しています。
古紙配合率70%再生紙を使用しています
東京大学大学院 工学系研究科
マテリアル工学専攻 准教授
松野 泰也
いま、なぜグリーンITなのか
増え続けるIT機器の消費電力
効率化を促し、
エネルギー消費を抑制する力も
昨今、ITの省エネ化を推進する「グリーンIT」
ITの消費エネルギーの増大が投げかける
持っています。そして、
その削減効果はエネルギー
という言葉を頻繁に世の中で見聞きするよう
問題はそれだけではありません。
消費量の増大分を超え、2010年には首都圏
になりました。
もしかしたら読者の方々には、
ひと
日本は2001年のe-Japan戦略以来、ITの
全世帯の消費エネルギーを賄えるという試算も
つのブームだろう、
と思っている方もいらっしゃる
利活用を産官あげて推進し、今や世界トップ
あります。さらに今、省電力型のIT機器が続々
かもしれません。
ところが、
そうではないのです。
クラスのIT国家になったといえるでしょう。現在
と登場しています。インフラとしてこれらを活用す
1997年、
日本は京都議定書において、2008
もユビキタスネット社会への進化のスピードは
れば、合わせて相当の削減効果を期待すること
年から2012年までに温室効果ガスの排出量を
きわ
衰えず、
ネットワーク機器、
サーバ、
データセンター、 ができるでしょう。このようにグリーンITは、
1990年レベルから6%削減することを約束しま
エネルギー問題を好転さ
PCなどIT機器の消費電力も右肩上がりを続け、 めて厳しい環境問題、
した。ところが日本の二酸化炭素の排出量は、
このペースで伸び続けると2025年には年間
せる重要なキーワードのひとつです。
今、減るどころか着実に増え続けています(図1)。 約2,400億kWhに達するという試算があります。
その内訳を見てみますと、工場などの「産業
そして、
この2,400億kWhという電力量は、
すぐにグリーンITへの取り組みを
部門」においては、すでに1990年から6%の
現在の東京電力の年間電力供給量に迫る
2008年2月、産官学のパートナーシップによる
削減に成功しています。その反面、+ 45%と
数字なのです。果たして日本の電力事業は、
「グリーンIT推進協議会」が設立されました。
いうものすごい勢いで排出量を増大させている
将来この電力を安定供給できるのでしょうか。
その取り組みは、新技術の社会への導入を通し
て、持続可能な成長を実現する環境調和型の
のが「業務その他部門」です。そしてこの部門
ユビキタスは地球にやさしい
には、ITを日々活用している皆さんのオフィス
が含まれているの
1200
+16%
です。
1000
つまり京都議定
800
書の目標達成のた
めには、すぐにでも
めの取り組みを始
める必要があります。
127
174
+37%
164
+45%
217
+18%
238
600
ITが消費するエネ
ルギーを抑えるた
68
78
257
実効性のある高度IT社会を目指します。
それでは私たちは、ユビキタ
今のままでは、今世紀中に1.4度から5.8度、
スネット社会を停滞させるべき
地球気温が上がるという長期予想があります。
なのか、
というと決してそうでは
平均気温が1度上がるだけで東京の気候は
ありません。
宮崎になります。この急速な温暖化が現実の
ユビキタスネット社会への進
ものになれば、多くの種が絶滅し、食物や水資源、
化は、IT機器の数とその電力な
健康の問題が発生するでしょう。企業の方々にも、
どエネルギー消費を増大させま
次の地球に暮らす子どもたちのためにグリーン
400
CO2
︵
単
位
100
万
ト
ン
︶
200
482
-6%
456
すが、
その半面、物流の効率化、 ITへの取り組みを速やかに始動していただき
人の移動の削減、産業・生活の
0
1990年度
たいと思います。
(談)
● 次号では、
企業はいかにグリーンITに取り組むかについて、
2005年度
松野先生にさらに詳しく語っていただきます。ご期待ください。
産業部門(工場など) 運輸部門(自動車、船舶など)
業務その他部門(商業、サービス、事務所など) 家庭部門
エネルギー転換部門(発電所など)
図1 二酸化炭素排出量
国立環境研究所温室効果ガスインベントリオフィス
「日本の温室効果ガス排出量データ」より作成
1
松野 泰也(まつの やすなり)
1996年,
東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻にて工学博士を取得。主に
エネルギーや環境の視点からマテリアル工学を研究され、IT機器や情報サービスのライフサイ
クルにおける環境評価の研究に明るい。2007年『IT社会を環境で測る―グリーンIT』
を上梓。
2
[ C I O の 課 題 ]
私たち運輸業が止まれば、お客さまのビジネスも止まってしまう。
荷主さまの信頼に100%応えられる、止まらないシステムを手に入れたい。
四国名鉄運輸株式会社 常務取締役 営業本部 業務部長 仲田
満氏
私どもの「業務管理システム」は、荷主さまと受発注情報をやりとりし、処理業務を行うという
ビジネスの基幹となるシステムであり、高度な信頼性が要求されます。しかし配送網の拡大と
ともにサーバ数が増大しシステムが複雑化したことで、安定性が低下し、
ビジネスの継続性に
不安を抱くようになりました。過去にサーバ障害が発生した際、切り分け等に手間取り、復旧
に3∼4時間ほどかかってしまったのです。輸送を担う私どもには、お客さまのサプライチェーン
をつなぐという重要な使命があり、なんとしてでもビジネスを止めてはなりません。幸い大事に
は至りませんでしたが、安定稼働を確信できる、高信頼のシステム構築が急務と感じました。
[システム企画者の課題]
サーバ数とともに管理工数が増大し、コア業務を圧迫。
運用の手間とコストを削減したい。
かんばら
四国名鉄運輸株式会社 情報システム部 部長 菅原
四国名鉄運輸株式会社は、配送網の拡大に
ともない成長する業務管理システムを
BladeSymphony上に統合。
四国最大の運輸会社として、松山市内に本社を構える四国名鉄運輸株式会社。創業
敏氏
サーバ数が増えるのに比例して、管理の負荷も増大していました。バッチ処理やバックアップも
サーバごとに別々のコンソールで行っており、煩雑なのはもちろん人的ミスが発生するリスクも
増えつつありました。また本来私たち情報システム部には、次代の輸送業を担う戦略的システム
を企画するという重要なタスクがありますが、
そうした本来業務も圧迫されていたのが現実です。しか
もサーバルームの空きスペースもわずかで、早急に打開策を考えなければならない状況でした。
以来、
“Best One for Customer ”ーー 私たちは、
四国No.1の輸送品質を実現
し、お客様に最良のサービスを提供します。ーー の理念の下、
四国の企業と東京、
大阪、名古屋など大都市圏とを結ぶ流通の大動脈を担ってきました。しかしビジ
データベースが分散し、分析業務が煩雑化。
サーバ統合により、情報のさらなる活性化を図りたい。
ネスの成長にともなう配送網の拡大により、業務データおよびサーバ数が増大。
四国名鉄運輸株式会社 情報システム部 課長 酒井
システム運用の複雑化により、さまざまな問題点が浮上してきました。そこで、
一浩 氏
2007年8月、それらのサーバをBladeSymphonyに統合。信頼性の向上を
私たち情報システム部には、データベースに格納されたお客さま情報などをさまざまな角度から
はじめ、数々の効果を上げています。
“ 攻め ”のシステムが流通を加速 ー
ー 今日
分析し、営業部へレポートとして提供するという、大切な仕事があります。しかし情報量の増大
も四国のビジネスを元気にしています。
によりデータベースが複数のサーバに分散。レポートのために情報を収集するのに時間が
かかり、サービスレベルの低下を招いていました。情報の活性化という意味でも、一日も早い
サーバ統合が必要でした。
3
4
[ C I O の メ リ ット ]
複雑化した業務管理システムをBladeSymphonyで統合。
統合運用によりシステムの安定稼働を実現し、止まらないビジネスを支援します。
四国名鉄運輸株式会社 情報システム部 次長 橋本
信じられるプラットフォームが実現し、
次の一手を考える“攻めのビジョン”を手にできました。
仲田 満 氏
障害サーバの業務が予備サーバに切り替わる「N+1コールドスタンバイ」を採用した新しいシステムは、
サプライチェーンのパートナー
として荷主さまの信頼に100%応えられるシステムとなったと思います。稼働以来、サーバ障害はなく、
「N+1コールドスタンバイ」が
博喜 氏
稼働することさえありません。
そして、
この高信頼システムを基盤として、
いま私どもはさまざまな攻めのビジョンを練っています。これからは、
信頼性の向上、運用業務の負荷軽減、省スペース化、
さらなる情報活用 ―― 数々の課題を同時
お客さまのニーズを先取りし、新しいビジネスモデルの創造に注力していけそうです。
に解決するために出した結論が、BladeSymphonyによるサーバ統合です。
「JCA・全銀サーバ」、
「認証管理サーバ」
「原票管理サーバ」、
さらに4台の「データベースサーバ」という7台のサーバ
[ シ ス テ ム 企 画 者 の メリット ]
をBladeSymphony4ブレードに統合し、
さらに予備ブレードを1台プラス。そしてディスクアレイサブ
システム「BR150」とともに一つのラックに格納しました。これによりプラットフォームの統合管理
が実現。業務管理システムは運用が容易で、障害に強い高信頼システムへと生まれ変わりました。
運用から解放され、今は戦略的な業務に注力。
サーバ設置スペースも1/5になりました。
菅原 敏 氏
■万一の障害時にも「N+1コールドスタンバイ」が高信頼性を確保
複数サーバで1枚の予備サーバを共有し、障害時には、障害サーバの業務を予備サーバが自動的に引き継ぐ「N+1コールドスタン
バイ」を採用。万一の際にも短時間で業務を再開でき、
ビジネスへの影響を最少限に抑えることができます。
BladeSymphonyに統合後、各システムのバッチ処理やバックアップなどを1台のコンソール
で統合的に行うことができ、運用管理の煩雑さから解放されました。今後は戦略的な業務
に集中できそうです。また、今までサーバルームに7台並んでいたサーバが1台のラックの中に収まり、設置スペースはこれまでの約1/5
に。
しかもラックにはまだまだ余裕があります。乱雑だったケーブルもスッキリしましたね。もちろん、消費電力も大きく低減できています。
■統合コンソールによるシンプルな運用を実現
従来、
システムごとに用意されたコンソールで、個別に管理していましたが、BladeSymphonyへの統合により1台のコンソールで各サブ
システムを管理できるようになりました。バッチ処理やバックアップなども一元的に行うことができ、運用業務の負荷を軽減します。
情報管理の一元化により、
データ活用の高度化、迅速化が実現しました。 酒井
一浩 氏
分散していたデータベースサーバをBladeSymphonyに統合したことで、分断されていた情報を一元的に管理できるようになりました。
■全システムを1つのシャーシにコンパクトに格納
高さ6U(約26.5cm)のシャーシに10ブレードを格納できる業界最小クラスの小型高集積モデルBS320を採用。これまでサーバルーム
これにより、営業支援のレポート提供におけるスピードも質も向上しました。またレスポンスも、
とても速くなった印象です。
に7台並んでいたサーバが、1つのシャーシに収まったことで1/5という大幅な省スペース化を実現できました。
■4台に分散していたデータベースサーバを1ブレードに統合
4台あったデータベースサーバをBladeSymphony1ブレードとし、情報はディスクアレイサブシステムBR150に格納。膨大な情報を
[将来の計画]
一元管理できる環境としました。
情報の共有化をさらに推し進めることにより、
変化に迅速に対応できる企業づくりをめざしていきます。
業務管理システム概要
仲田 満 氏
今回、
システムを統合して一元管理を実現したことによって、IT統制の基盤が整ったと捉えています。今後はこのシステムを内部統
JCA、全銀
制の強化に役立てると同時に、認証などのセキュリティを確保しながら、
さまざまな情報を社内でも現場でも共有できるシステム環境
BS320
業務データベース
をめざしていきます。そして、
ビジネス環境の変化に即応できる企業づくりを推進してまいります。
集約
認証管理
J
C
A
デ
ー
タ
認
証
原
票
予
備
L
A
N
N+1
原票管理
SANブート
ディスクアレイサブシステム
「BR150」
5
http://koguma.shikokumeitetsu.co.jp/
1942年創業。四国の運輸業界の最大企業として、名鉄運輸グループ各社と緊密な
連携のもとに全国区の運送網を配備。路線便、
ダイレクト便、宅配便、航空・引越・倉
庫などのシステム化を図り、新しいニーズに応える、新しい時代の物流体制をめざす。
BladeSymphony
住 所 愛媛県松山市空港通4-5-5
創 立 1942年3月3日
従業員数 1,050名
6
[ C I O の 課 題 ]
部門の垣根を越えた経営情報の
リアルタイムな把握が求められていました。
株式会社バンダイ 情報システム部 ゼネラルマネージャー 金井
正雄 氏
当社は玩具からアパレル、生活用品まで、商習慣のまったく異なる事業部が集まっています。
業務プロセスもシステム要件も異なるため、部門ごとに売り買いや在庫などのデータを管理
しており、全社レベルで会計情報を算出するまでに時間と手間がかかっていたのです。経営
統合や合併によって急速に成長し続けた結果でした。これでは現代の経営スピードに追随
できませんし、内部統制においても問題があります。各部門の生データを会計情報に反映し、
リアルタイムに経営に生かしていく仕組みづくりが急務でした。
[シ ステム 企画者 の 課題 ]
システムの将来的な拡張性に不安がありました。
株式会社バンダイ 情報システム部 デピュティゼネラル マネージャー 田島
雄一 氏
従来システムのように作り込んでしまうと、使い勝手は良くても、人の流動が激しい当社では
担当者が変わり、メンテナンスが非常に難しくなります。その上で、私たち情報システム部は、
スピード感を持って打ち出される新たな経営戦略に即座に対応できるよう、常に体制を整えなけ
ればなりません。こうした要件から、人に依存せずに、スピーディーかつかんたんに拡張できる、
バンダイは、基幹システムを
BladeSymphonyとSAP ® R/3 ® で標準化。
世代や地域、国境を越えて多くの人々に愛され続けるキャラクター。その魅力を
最大限に引き出すキャラクターマーチャンダイジングが 、株式会社バンダイの
コアビジネスだ。
「世界一の感動創造企業」をめざす同社は 、2005年に株式
会社ナムコと経営統合するなど、拡大路線を邁進。玩具から、模型、菓子、ア パ
レル 、生活用品へとそのフィー ルドを拡げている。こうしためまぐるしいビジ
7
そんな標準的なシステムを待望していました。
障害などのトラブル対応に
多大な工数がかかっていました。
株式会社バンダイ 情報システム部 グループ情報統合化推進チーム リーダー 小西
寿氏
従来の基幹システムでは、
たびたびサーバが壊れ、
その障害対応に多くの手間がかかっていま
した。完全停止する一歩手前となり、夜中に叩き起こされた経験も。私たちの本来の業務に
ネス形態の変化の中で、ITシステムのスピーディーな対応を求められる同社は、
影響が出るほどの状況で、可用性の向上は至上命題でした。そこで、高信頼なシステムを構築
2006年、基幹システムをBladeSymphonyとSAP ® R/3 ® で標準化。2008年
するとともに、社屋の移転を機に災害対応も考慮してデータセンターにハウジングし、信頼の
からグループ各社への適用を開始した。
おけるベンダーに運用管理を任せたいと考えていたのです。
8
[ C I O の メ リ ット ]
経営スピードが向上し、対外的な信頼も高まりました。
BladeSymphonyとSAP ® R/3 ® により基幹システムを標準化。
高信頼・高拡張なプラットフォームを構築しました。
全社の経営情報をリアルタイムに把握できるため、
スピーディーかつ戦略的な意思決定が可能になりました。また、内部統制に適
した環境が整ったことで、対外的な信頼も獲得できたと思います。今年中に3社のグループ会社に順次適用していく予定ですが、
株式会社バンダイでは、2005年から会計・販売管理・調達在庫管理・知的財産管理などの主要な基幹システムの再構築を検討し、
豊富な実績とメンテナンス性の良さからERPパッケージ「SAP®
金井 正雄 氏
これに留まらずグループの全体最適化を推進していきます。
R/3®」の採用を決定。その基盤としてBladeSymphonyが選ばれ、
ハイエンドモデル「BS1000」のItanium® 2ブレード9枚、Xeon® DPブレード24枚の計33枚が導入されました。
[シ ステム 企画者 のメリット]
■ サーバ集約による統合管理を実現
業界最高水準の集約率を誇るBladeSymphonyにサーバを集約したことで、
データセンター内のサーバ設置スペースを削減しました。
また、業務プロセスを統一化するとともに、
システムを統合管理することで、内部統制にも適した環境を整えました。
将来的なシステム拡張や
メンテナンスが容易になりました。
田島 雄一 氏
■システム構築から運用管理、保守までを日立が一貫サポート
拡張性・メンテナンス性に優れた標準的なプラットフォームを構築できたことで、将来的な
日立は、SAP® R/3®のアプリケーション構築に参画するとともに、
データセンター内に設置されたBladeSymphonyの監視サービス
ビジネス環境の変化にも迅速に対応できるようになりました。R/3®に限らず新しいサー
に加えて、
その運用管理を行うAMOサービスも提供。あわせて(株)日立電子サービスが保守を担当しており、構築から導入後の
ビスを始めたい時にも、
ディスクがあるので、
ブレードを追加して瞬時に開始できる。今後、
保守に至るまで、一貫したサポートを行っています。
グループ会社に適用する際にも非常に使い勝手のいいプラットフォームだと思います。
AMO:Application Management Outsourcing
■ N+1コールドスタンバイにより高信頼化とコスト削減に貢献
本システムでは日立ディスクアレイサブシステムと組み合わせて、SANブートや「N+1コールドスタンバイ」の機能を活用しています。
従来のようにサーバを1対1でクラスター化するのではなく、N対1またはN対Mでクラスター化できるため、冗長化のためのコストを大
まったくトラブルなく、安心して本来業務に集中できています。
小西 寿 氏
幅に削減しました。
これだけ大規模にサーバとディスクを導入したため、初期不良が必ず出ると思っていましたが、1台も故障しなかった。これには本当に
驚かされています。
「N+1コールドスタンバイ」で可用性を確保できていますし、万が一トラブルがあったとしても日立グループが一丸
■ スケールアウト&スケールアップで高拡張性を提供
となってサポートしてくれるので、安心して本来の業務に取り組めています。
今回導入したBladeSymphonyは、並列的にサーバを追加するスケールアウトだけでなく、密結合によりシステム性能を増強する
スケールアップが可能なため、将来的なリソース増強にも柔軟に対応できます。
[将来の計画]
株式会社バンダイの新基幹システム
BladeSymphonyのメリットを最大限に生かしていきたい。
BladeSymphony
近年SOAという考え方が広まってきています。既存資源の組み合わせによって瞬時に新しいシステムを構築するやり方です。こう
N+1
R/3本番・検証
BW本番
CRM本番・検証
バックアップ
新商品データベース
帳票印刷
予備
Itanium® 2ブレード
金井 正雄 氏
ED
I
ジョブ管理・監視
Enterprise
Portal
した時にBladeSymphonyの拡張性や信頼性などのメリットはさらに有効に機能するでしょう。今回構築したプラットフォームをます
ます活用し、
グループの競争力向上に貢献していきたいと思います。
SOA:Service-Oriented Architecture
HA8000
開発機
Xeon® DPブレード
www.bandai.co.jp
32ビットバックアップ
マンガ・アニメのキャラクター商品や、
「たまごっち」
「∞プチプチ」など
のヒット商品で親しまれている大手玩具メーカー。大人向けのエンター
テインメント商品や家族でくつろげる「親子カフェ」などの新事業も
意欲的に展開している。
BS管理 など
本 社 東京都台東区駒形1-4-8
設 立 1950年7月5日
従業員数 1,006名(2007年3月末日現在)
日立ディスクアレイ
サブシステム
いぇー!ふぁみりーイロイロ!
たまごっちプラス
c BANDAI
・Wi
Z 2004
機動戦士ガンダム00(ダブルオー)
1/60 ガンダムエクシア
c 創通・サンライズ・毎日放送
9
10
先進の仮想化技術による
リソースの効率運用で、
コストを削減すべし。
BladeSymphonyでは仮想化技術として独自開発の
日立サーバ仮想化機構「Virtage(バタージュ)」のほか、
仮想化ソフトウェアのVMware®にも対応しています。
たとえば、
ピーク負荷対応のサーバ複数台を仮想化で
データセンターで取り扱うデータ量は、
日々膨らみ続け
ています。それにともない、運用管理、
ランニングコスト
の負荷も増す一方。さらに、設置スペース不足問題も、
運営上、大きな問題といえるでしょう。データセンターの
運営にはとにかくコストがかかるもの。そうあきらめては
いませんか?そこで、
そんなデータセンターの諸問題を、
BladeSymphonyで一気に、
シンプルに解決する「虎の
巻」を今号、次号にわたってご紹介します。
共有し、サーバへの投資効率を向上させるなど、仮想化
技術を活用することで、物理サーバ台数を削減でき、
コスト
削減に貢献します。
など高信頼な統合運用管理環境が備わることで、徹底し
ピーク負荷対応の機器・設備投資を最小化
た効率化を推進。データセンターの管理コストを大幅に低
減できます。
【各業務負荷想定】
通常時負荷:1サーバ
ピーク負荷:3サーバ
サーバブレード
遠隔操作
遠隔地にあるブレード操作/BIOS設定や
CDブートでのOSインストール
マルチキャスト
業務A 業務B 業務C
毎日朝・昼1時間
ピーク負荷
徹底した軽量・高集積・小型化を図った
先進ブレードで省スペース化を図るべし。
デプロイメント
システム環境、パッチの一括配信
週末深夜
ピーク負荷
月末締め日夜
ピーク負荷
システムディスク
イメージ
監視センター
データセンター
OSパッチ
ピーク対応のサーバを共通化してサーバ投資効率を向上
Blade Server Manager
まず、
設置スペースの不足という課題に貢献するのが軽量・
N+1コールドスタンバイ
障害発生時に予備サーバに自動切替
小型化を徹底した最新のブレードサーバBS320。1シャーシ
98kgの軽量性、高さ6Uに最大10台の物理サーバを搭載
した高集積性、
これまでのPCサーバに比べ約54%の省
業務A 業務B 業務C
業務A、B、C
変動共有機能を利用した
業務共通のピーク対応サーバ
スペース、約87%の省ケーブル、約26%の省電力を実現*。
データセンターの頼もしい味方といえるでしょう。
BS320
ラックマウントサーバ
KVMスイッチ
LANスイッチ
13U
1Uサーバ
10台
約 54%省スペース*
約 87%省ケーブル
約 26%省電力
複雑化する運用環境には、
統合運用・リモート管理で管理工数を削減すべし。
サーバの増加・膨張は、
システムの運用管理を複雑、煩雑
にし、効率を低下させます。BladeSymphonyなら、複数の
6U
10ブレード
サーバをコンパクトな筐体に統合でき、運用管理ソフトにより、
システムの運用管理が一気にシンプルにラクになります。
設置スペース不足
大きな消費電力
煩雑なケーブル配線
スッキリ
(メンテナンス困難)
*弊社ラックマウント型PCサーバとの比較
またアプリケーションやパッチの一括配信などのデプロイ
メント、
遠隔操作・遠隔制御、
万一サーバに障害が起きても
予備サーバに自動的に切り替わる「N+1コールドスタンバイ」
障害
サ サ
ー ー サ サ サ 予
バ バ ー ー
1 2 バ バ ー 備
3 4 バ サ
5 ー
バ
遠隔電源制御機能・
電源スケジュール管理
切り替え
電源
ON
電源
OFF
電源 など
ON
日立サーバ仮想化機構「Virtage」とは?
日立独自開発の「Virtage(バタージュ)」は、ハードウェア
リソースを複数の論理パーティションに分割。それぞれを1
台のサーバのように効率運用できます。ハードウェア上で
分割できているため、高い信頼性を実現。基幹業務での
仮想化運用でも定評があります。
Virtage:Virtual Stageの造語。仮想化を新しいステージに導く
製 品であることをイメージした日立 独自の仮 想 化 機 構 名です。
BladeSymphony BS1000でサポート。
近年のCPU高性能化による発熱量増加やサーバ高集積化により、
データ
センターにおける消費電力増大、熱対策問題がクローズアップされています。
米国では2006年から2011年にかけて米国内データセンターの総電力消費量が2倍
になるとの試算もあり、早急な対策が求められています。また、国内でも昨今のIT機器の
爆発的な増加に伴い、経済産業省によるとIT機器の国内消費電力は2025年に2006年
BladeSymphonyとともにグリーンITの推進を支援する JP1 V8.5
の5倍、2050年に12倍に達するとの見通しです。こうした背景のもと、
日立は5年間でデータ
センターの消費電力を最大50%削減することを目標としたプロジェクト
「CoolCenter50」
を
従来比25%の省電力化を実現したエコロジーサーバ「BS320 esサーバブレード」
推進。また、従来取り組んできた省電力化技術開発を一層強化・拡大していくために、
を発表したBladeSymphonyに続き、統合システム運用管理「JP1」もV8.5において
Harmonious Greenプランを策定しました。本プランでは、
日立が提供するすべての
主要IT製品の消費電力を、CO2排出量換算で5年間に累計33万トン*削減する
「サーバ環境」と「クライアントPC環境」、
その両面において運用による消費電力量
*今後5年間の日立製IT機器の出荷量が2007年度相当で
一定とし、本プランを推進しなかった場合の予想CO 2 排出分からの削減量。
「BS320 esサーバブレード」には、低消費電力で動作するインテル® Xeon® プロセッサーL5320および低
消費電力タイプのメモリモジュールを採用しています。通常電圧版プロセッサーを採用した従来のブレード
的な省電力運用の自動化を実現します。
非常に煩雑な作業です。
また自律運用により業務量に応じて
JP1は、PDCAサイクルでPCの省電力
システムの構成を変更し、例えば夜間など
運用をサポート。従来に比べ消費電力量
サーバが数多く並ぶマシン室/データセ
はシステムを集約し稼働サーバ台数を削減。 を削減することが可能です。
ンターにおいて、JP1はサーバの稼働数
処理性能を維持したまま消費電力量を
まず、
「Plan」として省電力対応PCの
および稼働時間を最適化し、消費電力低
低減できます。
導入率やPCの使用率をレポート出力。
減に貢献しています。例えば、
オンライン
さらに「AirSenseTM*」との連携により
さらに「Do」として、各PCに対し電源の
業務、バッチ業務、バックアップ業務など、
温度監視もJP1で統合監視することが
ON/OFF制御など統制を行います。
さまざまな業務の開始と終了に合わせて
可能です。
そして「Check」として省電力ポリシー
サーバの電源のON/OFFを制御し、効率
*
(株)
日立製作所ワイヤレスインフォベンチャーカンパニー
が開発・販売している小型無線センサ。
への適合状況を部署別、時系列などで
レポート出力することができ、それに基
システム自動運用の1日の流れ
消費電力比
を実現。あわせてシステムファン回転数を制御し、通常
330W
通常サーバブレード
(QC 2.33GHz)
モデルよりファン動作音を約2∼4dB低減*2しました。
約25%減
エコロジーサーバブレード
245W
BS320es(QC 1.86GHz)
*1 通常モデルとブレード当たりの消費電力を比較した場合
*2 サーバシャーシにBS320esサーバブレードのみ搭載した場合
0
100
200
300
自
動
電
源
投
入
シ
ス
テ
ム
自
動
開
始
物理実行
仮想実行
プロセスを少数のサーバに移動、余剰サーバ
論理サーバ
の電源をオフにすることで、過剰な電力消費
Virtage
を抑えられます。将来的には、統合システム
サーバブレード
バ
ッ
ク
ア
ッ
プ
づき「Action」として、ポリシーに従った
自
動
電
源
切
断
省電力設定を各PCに対し行うことが
できます。
PCがそれぞれ省電力ポ
ジョブ1
余剰サーバの電源オフ
シ
ス
テ
ム
自
動
終
了
ジョブの 終 了を
待って電源OFF
あらかじめ設定し
電源ON た電源OFF時間
日立サーバ仮想化機構「Virtage」の活用
サーバ負荷状況を監視し、低負荷時に処理
バ
ッ
チ
運
用
業
務
400(W)
バタージュ
により、最大40%*の省電力化を実現します。
BS320esサーバブレード
の削減を強力に支援します。
エコロジーサーバ「BS320 esサーバブレード」
日立サーバ仮想化機構「Virtage」の活用
いま企業にとってグリーンITへの取り組みは社会的責任のひとつであり、企業価値
向上に欠かせない施策といえます。JP1 V8.5は、
そうした経営課題におこたえするために
ことを目標とした開発を進めていきます。
に比べ、
ブレード単体で最大約25%*1の消費電力低減
グリーンITへの対応を強化しました。
ジョブ2
電源OFF
ジョブN
リシーに適合しているか否
かを把握すること、
また、ポ
リシー未適合PCに省電力
設定を行うことー
ーこれらは
物理実行 仮想実行双方向の移動が可能
移動
電源 電源
OFF OFF
復帰
電源
OFF
部署ごとにポリシー適用状況を見える化
運用管理「JP1」により処理プロセスの移動
を自動化していきます。
* 4台の物理サーバ上に8台の仮想サーバを構築した場合
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