南陽園事業報告

第 2 節
南 陽 園 事 業 報 告
南陽園の事業運営については、平成 25 年度介護保険事業計画に定めた基本方針及
び南陽園事業計画に基づき、利用者の方々が快適にお過ごしいただけるようサービ
スマナー向上に努め、ご利用者の尊厳を守り、満足度を高めるサービスの推進に努
めた。
1
利用者の状況
年間平均利用率は 98.3%と、目標値の 97.2%を大幅に上回ることが出来た。4
月当初から毎月 99%近い高利用率を確保し目標値達成に至ったものであり、特に
今年度は冬場における感染症予防の徹底強化を図ったことにより最小限度の発症
に留めることが出来、快適な生活環境を継続維持し安定的な受け入れを行う事が
出来た結果と言える。
なお、年間平均要介護度は予算目標の 4.05 を上回る 4.17 となっている。
(1)
利用者の概況
区
分
定
1
25年度
員
242名
242名
ショートステイ定員
12名(24名)
12名(24名)
年間延利用人員
91,319名
91,160名
1日平均利用人員
250.2名
249.8名
率
98.5%
98.3%
利
※
24年度
用
平
均
年
齢
86歳9ヶ月
86歳8ヶ月
最
高
齢
者
105歳
106歳
平 均 在 籍 年 数
4年10ヶ月
4年11ヶ月
最 長 在 籍 年 数
26年1ヶ月
27年1ヶ月
年 間 入 所 者 数
44名
44名
年 間 退 所 者 数
42名
44名
ショートステイ定員の(
)内は、空床利用の定員を示す。
2 「年間利用人員」「月平均利用人員」「利用率」は、ショートステイを含む。
(2)
日常生活動作等の状況
(年間平均)
24年度
区
分
人 数
(名)
119
215
213
148
200
228
161
70
食 事 介 助 者
排 泄 介 助 者
着脱衣介助者
寝返り介助者
移 動 介 助 者
整 容 介 助 者
入浴介助者(特殊浴)
入浴介助者(一般浴)
(3)
人 数
(名)
122
217
213
146
203
224
158
70
割 合
(%)
50.4
89.7
88.0
60.3
83.9
92.6
65.3
28.9
要介護度の状況
区
分
要介護 5
要介護 4
要介護 3
要介護 2
要介護 1
平均要介護度
2
割 合
(%)
49.1
88.6
87.8
61.3
82.5
96.7
69.6
29.3
25年度
対前年度
伸 び 率
1.03
1.01
1.00
0.98
1.02
0.96
0.94
0.98
(年間平均)
24年度
25年度
人
数 構 成 比
(名)
(%)
115
48.3
65
27.3
43
18.1
13
5.5
2
0.8
4.16
人
数 構 成 比
(名)
(%)
117
49.2
64
26.9
41
17.2
13
5.4
3
1.3
4.17
対前年度
伸 び 率
1.02
0.99
0.95
0.98
1.63
1.11
施設運営基本方針の実施状況(概要外特記事項)
(1)
利用者本位のサービスの実践
ご家族の医療ニーズを確認しつつ、浴風会病院及び他医療機関との連携を図
り、ご利用者の重度化に対応した。
感染症予防のためインフルエンザの予防接種を 213 名に実施し、あわせて標
準予防策の励行、各階の清掃・消毒の徹底を図った。ノロウイルスに感染され
た方は 12 月に 1 名のみであったが、1 月から 2 月までの間に
13 名がインフル
エンザに感染した。
なお、肺炎球菌ワクチン予防接種(5 年間有効)については、ご利用者ご家
族のご希望と同意のもと、13 名に実施した。
年度当初 1 名だった緊急やむを得ない身体拘束者について、年度末には 3 名
となっており、今後もゼロを目標とし廃止に向けて取り組んでいく。
(2)
地域社会との協働と貢献
ボランティアの活動状況は、長年続いている普連土学園・聖心女子学院等の
生徒訪問の他、新たに発足した囲碁クラブや折り紙の会を初め、各クラブ活動、
各種セラピー、理美容、喫茶、園芸、演奏会、傾聴等多岐に亘っており、延 3,181
名の方々にご協力いただいた。
(3)
専門性の活かせる職場づくり
「認知症ケアスペシャリスト養成研修」として、9 名の職員がタクティール
講座を受講した。
新規採用及び登用者の新人職員研修をはじめ、階層別・全体研修等法人研修
企画室による内部研修、吸引・緊急時の対応、外部研修参加者による報告会等
の施設内研修、及び外部研修に職員を参加させ、スキルアップに努めた。
年間の内部研修への参加者は 169 名、サービスマナー研修等外部研修への参
加者は、132 名であった。
浴風会実践・研究発表会では、機能訓練委員会が前年度に引き続き持ち上げ
ない移乗介助の実践を発表し、最優秀賞を得た。
また、前年度に引き続き東社協高齢者施設部会職員研修委員会幹事として 4
名、杉並区介護認定審査会委員に 2 名の職員を派遣した。
なお、上級資格の取得者数は 15 名であった。
(4)
安定的経営基盤の確保
昨年に引き続き、法人本部との連携並びに施設独自の広告媒体により職員 雇
用の努力を行い、看護師については年間通して安定した体制を確保することが
出来た。しかしケアワーカーについては派遣職員を当初予想よりも多く採用す
る結果となり、契約職員の雇用促進を念頭に置きながら、引き続き職員の安定
確保に努めた。
3
ご利用者へのサービスについて
サービスの提供に当たっては、ご利用者・ご家族の意向を伺い、施設サービス
計画書を策定し、同意を得た上で介護サービスを提供した。
食事は、管理栄養士を中心に栄養マネジメントを適切に実施する他、 食事懇談
会や食事委員会、管理栄養士のフロアラウンド等により、ご利用者の嗜好を献立
に反映させ、喜ばれる食事の提供に努めた。
嚥下機能が低下したご利用者には、訪問歯科医による頚部聴診・嚥下内視鏡に
よる評価に基づく食形態、介助方法による食事を提供する等、経口摂取維持への
取り組みを継続している。
入浴は、ご利用者の身体状況を観察しながら、安全で快適な入浴を 週 2 回実施
した。その他、排泄、着脱、移乗、体位変換等の介護も、施設サービス計画に基
づいて適正に行った。
健康管理は、ケアワーカーと看護師の連携の下に日常の健康状態を把握し、状
態変化時の早期発見・早期治療に努めた。本年度の入院者は延 141 名であった。
機能訓練は、ご利用者が生活意欲を持って日々の生活を過ごせるよう、機能訓
練指導員による歩行訓練、関節可動域訓練等の他、ケアワーカーと協働し、日常
生活を通じて機能維持を図る動作訓練を、個別機能訓練計画に基づいて実施した。
サービスマナー向上については、リーダー主催の研修会や身体拘束委員会の中
で話し合いの場を持ち、虐待の芽チェックリストを用いて職員一人一人が自己点
検を行い、サービスマナー等の向上に努めた。
その他、セラピストの協力を得てのアートセラピーや、音楽リハビリ、園芸、
アニマルセラピーや各種クラブ活動に取り組むとともに、積極的に外出支援に取
り組み、利用者の生活の活性化をはかった。
外出支援は、井之頭公園、ご自宅、神代植物公園等への外出、近隣保育園児と
の交流、高井戸周辺の散策等の他、10 月7日には品川アクアスタジアムへのバス
ハイクにご利用者 12 名、ご家族 10 名が参加され、品川プリンスホテルのビュッ
フェで昼食を満喫された。
4
施設の運営・管理について
(1)
苦情対応について
ショートステイを含む利用者及びご家族等からの苦情は 11 件あり、各ケース
について誠意を持って迅速に対処し、玄関ホールに常設している苦情報告ファ
イルにより情報公開を行った。
なお、苦情の内容は(別表 2)のとおりである。
(2)
家族会の開催及び家族との連携について
5 月 12 日に開催した全体家族会は、今年度初めてⅡ部式で行い、Ⅰ部では園
長からの事業 計画等 及び第三者評 価結果 についての説 明、Ⅱ 部はフロアリ ー
ダーを中心としたフロア別の懇談会を開催した。
また、秋のフロア家族懇談会を、昨年同様各階でゾーンごとに開催した。11
月 10 日、17 日、24 日の三日間、計 7 回開催し、例年よりも高い参加率であっ
た。どのゾーンもご家族と職員の話が弾み、交流を図ることができた。
また、状態変化時のこまめな電話連絡、面会時の伝達、毎月のフロア新聞発
行、送付文書により、ご家族との連携強化に努めた。
(3)
業務の見直しと改善について
ご利用者にも職員にも安心・安全なスライディングボード等を活用した移乗
介助に取り組み、移乗介助時のヒヤリハットは減少した。
また、リーダー会議でフロア業務を共有し良質なサービス提供に努めながら
の業務の効率化、改善に努めた。
(4)
職員の健康管理及び労働災害の防止について
職員定期健康診断を 5 月に実施し 131 名、夜勤業務に携わる職員は、2 回目
を 10 月に実施し 83 名が受診した。また、腰痛検診を年 2 回実施し、5 月に 79
名、10 月に 57 名が受診した。健診結果報告書は各自に渡し、所見のあった職
員は再診を行うように促した。また、119 名の職員に対しインフルエンザの予
防接種を実施した。
また、業務中の災害 4 件の申し出があり、労働基準監督署に療養の給付請求
書等を提出した。また、妊娠等による業務軽減は 2 件であった。
(5)
防災予防と訓練について
防災対策として毎月の訓練は勿論、法人による総合防災訓練(当施設が演習
施設となり夜間想定大規模地震火災避難誘導訓練を実施)、救命講習に参加し
防災意識の向上及び安全対策に努めた。更に、セコムの安否確認システムを活
用した配信訓練を実施した。
また今年度は事業継続計画を策定するとともに、消防計画を全体的に見直し、
特に帰宅困難者や災害対策等の重要性を踏まえ改訂を行った。
5
ショートステイの受け入れについて
ショートステイ年間延利用者数は 8,886 名で一日平均 24.3 名であった。
ご家族の疾病等による緊急ショートステイの受け入れや、虐待等により緊急に
保護を要する要介護高齢者のショートステイ利用による受け入れを、地域の社会
資源としての大きな役割と捉え、近隣居宅介護支援事業所ケアマネジャーや地域
包括支援センターと連携し、可能な限り受け入れるよう努めた。
今年度の緊急受入件数は 12 件、延利用者数は 215 名であった。
また、今年度の送迎サービス利用者数は、延 245 名であった。
6
南陽園事業計画の実施状況について
全体目標、各委員会・会議目標、各職域目標を定め、サービス向上に向けて目
標達成に努めた。
(1)
全体目標の取り組み実施状況
今年度発足した排泄委員会を中心に、各フロアの取り組みを参考に排泄環境
の見直しを行った。プライバシーに考慮した排泄環境の実施を進めており今後
も継続して取り組んでいく。
前年度よりご利用者の移乗介助を安心・安全に行い、かつ職員の腰痛を予防
するために、スライディングボードを使用した持ち上げない移乗介助に取り組
んでおり、各フロアで機能訓練指導員とケアワーカーが研修会を行い、個々の
ご利用者に合った移乗方法を模索した。
さらに、食事時等に機能訓練指導員がフロアをラウンドし、ケアワーカーと
協働してシーティング、ポジショニングの向上を図った。
サービスマナーについては、リーダー主催による研修会の実施、 身体拘束廃
止委員会によるポスター作成・掲示の他、虐待の芽チェックリストを用いて職
員一人ひとりの自己採点を実施し、それを基にフロア会議で検討行いサービス
マナーの向上に努めた。
(2)
各職域目標の取り組み実施状況
【事務室】
一人ひとりが「事務室窓口は施設の顔」との自覚を持ち、お客様に明るく笑
顔で挨拶・接客に努めた。
お互いの業務をフォローし合う体制作りを推進した。
「新会計基準」について
は、今後も日々の業務を通じて学んでいく。
【栄養室】
食事懇談会や昼食のラウンドにより、ご意見を伺うよう努め、委託業者と連
携し献立に反映してもらうよう努めた。
栄養ケアマネジメントに基づき、リスクの高い方についてはなるべく適正な
状態に近づけるよう栄養管理に努めた。
【医務室】
ご利用者の健康管理については、毎日ミーティングを行い各フロア担当看護
師からご利用者の状態報告をすることで、看護師・ケアワーカー・病院との連
携を強化し、ご利用者の状態変化にスムーズに対応できた。
今年度は、インフルエンザ・疥癬感染があったが拡大せず最小限にとどめる
ことができた。引き続き感染予防に努めていく。
【機能訓練室】
個別機能訓練計画書は、よりニーズに沿った内容にするため施設サービス計
画書作成についての意向書、モニタリング、アセスメントシートの参照、担当
職員をはじめとする多職種との情報交換に基づき、訓練内容や頻度、車椅子ほ
かポジショニングでの使用物品など、詳しい内容を記載して作成した。そのう
えでご本人、ご家族はじめ他職種にもわかりやすく明確に説明し、訓練の充実
や連携強化に努めた。ポジショニングシートの作成は今後も継続していく。
車椅子対応表の作成が完成し、リスト化が完了した。今後もまめに更新を継
続していくことが必要である。
シーティングシートの作成が不十分となっていることが反省点として挙げら
れ、職員全体の車椅子や椅子上での座位保持に関しての意識の向上を受け、今
後どのように進展充実させ活かしていくことが出来るのかが課題である。
スライディング、フレックスボードの活用に関しては、各フロアで多少のば
らつきが見られるものの、定着が確実に進んでおり、働きかけを継続していく。
【教務】
新規ボランティアを受け入れるとともに、継続していただけるよう、連絡や
声掛けを密に行った。今年度は新たに囲碁クラブや折り紙の会、また傾聴・縫
い物の方など新規のボランティアの方に継続して来園していただ いている。
実習生や巡回教員、フロア担当者とその都度対応し無事に実習を終え、内、2
名は就職に繋がった。
【相談員】
25 年 10 月と 26 年 3 月末の生活相談員の退職に伴い、一部相談員の異動やフ
ロア兼任という事態があったものの、相談員同士の相互協力により、乗り切る
ことができた。
今年度も、ご家族や成年後見人等との良好な意思疎通を心がけ、さらにケア
ワーカー・担当医師・看護師・栄養士・事務員などの他職種と十分に連携して、
ご利用者の生活支援および施設運営の向上に努めた。
また地域社会との協働と貢献を目指すべく、居宅ケアマネジャーや行政等と
の連携も積極的に行い、施設入所相談や居宅サービス担当者会議への参加に努
めた。さらに介護者の不測の事態や虐待などによる緊急ショートステイの受け
入れを、各階で連携して空きベッドを調整することで、25 年度は実人数 12 名、
述べ人数 215 名の受け入れを行なった。
上述のとおり努めた甲斐もあって、結果的に年間利用率は 98.3%に達し、年
間目標の 97.2%を大幅に上回ることができた。さらに、ショートステイの年間
新規契約件数は 100 件となり、目標通りの件数を達成することができた。これ
は、居宅ケアマネジャーとの日々の連携・広報活動の成果が出たものと思われ
る。しかしながら一方で、依然として「南陽園のショートステイは当選しにく
いと思っていた」との居宅ケアマネジャーからの声も聞かれており、さらなる
広報が課題である。
相談員の研修等としては、相談員勉強会等の内部研修への参加をはじめ、介
護認定審査会への参加や外部機関主催のソーシャルワーク研修会への参加等を
通じ、一層の資質向上と連携強化に努めた。
【2
階】
業務連絡簿等を活用し情報共有を密に行い、職員同士相談し合えるよう 、ま
た新人職員が指導職員に相談しやすい環境を整えた。しかし、報告が遅くなる
こともまれにあり、今後「報・連・相」を密に行いチームケアの向上に努めて
いく。
【3
階】
フロアレクリエーション係が毎月計画的に立案し、動ける方・動けない方な
ど個々のADLにあったレクリエーションを実施することができた。フロアレ
クに参加できない方については、足浴を実施した。来年度はタクティールケア
を実施していきたい。
個別ケアに関しては、個々に合ったレクリエーションを取り入れることや外
出支援などその方の施設サービス計画を基に実施したが、個人差が出てしまう
などの課題がある。次年度も居室担当を中心とした個別ケアの向上に努める。
整理、整頓はきちんと行え、清掃・消毒も適切に行えた。職員の標準予防策
を励行し、感染症を最小限にとどめることができた。
【4
階】
ご利用者から率直な意見を聞き、また職員を対象とした環境改善のアンケー
トを行い、時計の位置をご利用者の目線に合わせるなど、環境改善に努めた。
今後も引き続き環境改善を行いご利用者が生活しやすい環境を目指していく。
移乗介助時が原因と思われる皮下出血を減らすために、スライディングボー
ド・フレックスボードの活用を進めたが、皮下出血は減らず防止策を全職員で
共有しているとはいえない。引き続き、事故発生時は防止策を迅速に話し合い
全職員が共有するとともに、防止策を実行していく。
レクリエーションに対する職員の意識は高くなってきており、少しずつ増え
てきているが、来年度は外出の回数が増やせるよう努めていく。
【5
階】
気候が安定している季節は積極的に散歩に行く事ができ たが、夏・冬はなか
なか実施できず、第三南陽園の喫茶等に行き気分転換を図れるようにした。
ご利用者個々の施設サービス計画中、 個別ケアのみ抽出したものをグループ
ごとで分け、日課シートを作成し毎日実施の有無を確認している。実施できて
いないこともあったが、徐々に習慣づいてきており有する能力を活かしたケア
ができるようになっている。
【リーダー会議】
サブリーダーがフロア 2 名体制になったことで、フロア全体の把握がしやす
くなり、他フロアの状況確認やフロアからの意見をリーダー・サブリーダーで
共有し、サービスの向上と業務改善に努めた。
リーダー主催で、「サービスマナー」「ひもときシート」の研修 会を実施し
サービスの向上に努めた。
【サブリーダー会議】
3 特養で統一した Do リストを活用し新人職員の指導・育成に努めたが、全
職員が Do リストを共有できるまでに至らず、 フロア独自の指導になってし
まった。他フロアとの情報交換をしっかり行い、より一層スタッフ同士の連携
を強化していく。
研修報告会については、年間プログラムを作成し実施できた。委員会メンバー
が協働して行う研修会がほとんどなかったため、来年度は各委員会を中心とし
た研修プラグラムを作成し、スキルアップに努めていく。
【褥瘡予防対策委員会】
今年度より 3 か月に一度褥瘡予防アセスメントを行い、多職種で褥瘡リスク
者の状態把握をするとともに、ボジショニングの統一・栄養面の改善等を行い
褥瘡予防に努めた。
また、褥瘡のある方においても、褥瘡改善計画書を作成して多職種で情報を
共有するとともに意見交換を行い、改善に努めた。
なお、3 月末現在、褥瘡のある方は 8 名おられるが全員改善傾向にある。
【身体拘束廃止委員会】
身体拘束者が 0 ではないものの、他フロアでの取り組み等を参考に介護方法
の工夫により身体拘束を減らすことができた。
ご利用者の安全を配慮しつつ、2 週間ごとのカンファレンスを行い、身体拘
束の早期解除に努めた。なお、現在は、ご家族の強いご希望で身体拘束をされ
ている方 2 名と、骨折のため医師の指示にて身体拘束をされている方 1 名の計
3 名である。
スピーチロック集の作成については、検討を重ねた結果、より広義なサービ
マナーの向上へと目標を変更した。そのため、ポスターを制作し各フロアに
掲示するとともに、接遇マナーについては虐待の芽チェックリストを用いての
自己点検を全職員が行い、その結果を各フロアで話し合いサービスマナーの向
上を推進した。
【ケアプラン委員会】
3 特養でアセスメントシートの見直しを行い、2 月のサービス担当者会議から
順次新アセスメントシートの使用を開始した。まだ記入に戸惑う職員もみられ
るが、個別ケアに繋げられるよう、ご利用者の状態をより一層把握し活用して
いく。
各フロアでのケアマネジメント業務については、サービス担当者会議の進め
方を中心に話し合いが出来た。今後も必要な都度話し合いを実施し、共有して
いく。
【パソコン委員会】
時系列での入力については、ショートステイの記録を中心に浸透してきてい
る。しかし、重複している記録も多く、更なる徹底が必要である。
個人記録については、「ご利用者の様子がわかる記録」に向けて、週 1 回はご
利用者の生活を記録することから始めているが、充分ではない。今後は、日々
の様子が分かる記録を定着させるとともに、施設サービス計画に沿った記録を
目指していく。
【口腔ケア委員会】
訪問歯科医による頸部聴診や内視鏡検査を実施し、訪問歯科医を頂き食事形
態・食事時の姿勢・介助方法の変更を行った。
各フロアの訪問歯科医・歯科衛生士との連携はよくとれてはいるものの、訪
問歯科医や歯 科衛生 士からの指示 が統一 出来ていない 面があ る。 口腔アセ ス
メント表を活用し、情報を共有できるよう努めていく。
【食事委員会】
おやつ作りについては、介護度も高くなり参加者も限られる中でのメニュー
選びは大変だが、毎回喜ばれる様子が見られてよかった。他フロアのレシピを
参考に次回のおやつメニューを決めることもあるため、来年度はレシピを滞り
なく作成するよう努める。
機能訓練指導員の協力の下、足置き台や自助具の選定を行い 、その方に合っ
た姿勢や食器で食事を召し上がっていただいたが、一部足置き台の徹底が不十
分なところも見受けられた。しかし、自助具にとらわれず身近な物を活用する
などの工夫もされ、食事の環境づくりに努めることができた。
【機能訓練委員会】
担当機能訓練指導員と協働し、スライディングボードを活用した移乗介助研
修を実践のなかで行い、着実に浸透してきた。また、一年間の「 持ち上げない
移乗介助へのフロア別の取り組み」を法人職員実践・研究発表会で発表し、最
優秀賞を得た。まだフロアでの使用人数に差が見られるため、今後もさらなる
定着を推進していく。
ポジショニングについては、個別のシートを活用し実践に努めた。研修会 が
開催出来なかったため、来年度は褥瘡対策委員会と協働し、研修会を開催して
いく。
【排泄委員会】
各フロアでの取り組みを参考に、紙パンツから布パンツへの移行、使用物品
の見直し行い、布パンツの使用者が増えてきた。
しかし、おむつを使用されている方の排泄パターンの把握等不十分な面もあ
るため、来年度の課題となった。
【アクティビティ委員会】
今年度、囲碁クラブを始めボランティアによる活動、職員によるレクリエー
ションや外出支援等が増え、ご利用者の楽しみを増やすことが出来た。
委員会による起案書作成後、スムーズな回覧が出来ず事前準備が足りないこ
ともあった。次年度は起案書作成・回覧を迅速に行いフロアの行事担当と連携
を強化していく。
【教務担当委員会】
実習受け入れマニュアルがフロアで周知されており、トラブルやクレーム等もなく
実習生への対応ができた。
実習生一人ひとりの特性に合わせた指導方法を心掛けていたが、実習担当者の不在
時や別ゾーンに入っている際の職員間の引継が少なく情報共有が不十分なこともあり、
来年度の課題となった。
7
諸会議の実施状況について
サービス経営会議
47回
身体拘束廃止委員会
12回
ケアリーダー会議
13回
ケアプラン委員会
12回
8
ケアサブリーダー会議
13回
パ ソ コ ン 委 員 会
12回
生 活 相 談 員 会 議
12回
口 腔 ケ ア 委 員 会
12回
医
議
12回
アクティビティ委員会
13回
事故防止対策委員会
12回
教 務 担 当 委 員 会
8回
安 全 衛 生 委 員 会
12回
食
事
委
員
会
12回
感染防止対策委員会
15回
食
事
懇
談
会
12回
喀痰吸引等安全委員会
12回
機 能 訓 練 委 員 会
13回
防 災 管 理 委 員 会
12回
排
12回
褥 瘡 対 策 委 員 会
12回
務
室
会
泄
委
員
会
主要行事等の実施状況について
平成 25 年度に実施したクラブ活動及び主要行事等は次のとおりである。
(1)
クラブ活動実施及び参加状況
音 楽 リ ハ ビ リ(水曜日・2F~4F、5F)90回
(延 3,620 名)
コ ー ヒ ー 喫 茶(日・月・火・金)
(延 1,052 名)
263回
書
道(火・金曜日)
33回
(延
213 名)
絵
画(日・月曜日)
13回
(延
124 名)
ス(日曜日等)
12回
(延
531 名)
フラワーアレンジメント(土曜日)
11回
(延
154 名)
パ ソ コ ン 教 室(木曜日)
41回
(延
133 名)
ア ー ト セ ラ ピ ー(月 1~2回)
9回
(延
72 名)
ア ニ マ ル セ ラ ピ ー(月 1 回)
7回
(延
228 名)
新 ア ニ マ ル セ ラ ピ ー(隔月)
5回
(延
98 名)
12回
(延
188 名)
3回
(延
99 名)
手
園
話
ダ
芸
ン
療
法(月 1 回)
松風園大正琴クラブ
ピ
ア
時)
57回
(延 1,728 名)
ア コ ー デ ィ オ ン 演 奏(木曜日)
22回
(延
ギ
42回
(延 1,117 名)
ビ デ オ 上 映 会
11回
(延
265 名)
囲
13回
(延
43 名)
タ
碁
ノ
ー
ク
演
演
ラ
奏(随
奏(金曜日)
ブ(第 1、第 3 火曜日)
781 名)
折
り
紙
の
会(月 1 回月曜日)
4回
計
(2)
9
主要行事実施状況
(延
48 名)
延 10,494 名
(別表3)のとおり実施した。
寄付金等の状況について
平成 25 年度における寄付金は、利用者のご家族様及びご遺族様より、現金にて
12 件、980,000 円をいただくとともに、今年度も中村屋様よりババロア等をいた
だいた。
なお、南陽園祭の際に開店するフリーマーケットが定着し、毎年ご家族、地域
の多くの方々から物品をご寄付いただいている。今年度も沢山の物品ご寄付い
ただき、法人介護フェアにも出店して、売上金を南相馬市への義援金とした。