資料 5 ◇ 再編・ネットワーク化 尾道市では、急性期病院と回復期・慢性期病床を有する病院、病院と診療所の連携が円滑 に行われています。 尾道市立市民病院は、厚生連尾道総合病院とともに地域医療支援病院として、地域の医療 機関との連携を担っています。また、ともに市立病院の公立みつぎ総合病院とは、相互に患 者を紹介する等の連携を図っています。 公立病院間の再編事例も散見されますが、尾道市立市民病院は急性期医療の提供、公立み つぎ総合病院は急性期医療だけでなく、回復期から維持期、更に慢性期の医療、加えて予防 を含めた健康づくり等の保健活動、在宅医療、医療後の介護、更に施設サービスまでを幅広 く提供しています。 また、尾道市立市民病院は向島以南の医療も担い、公立みつぎ総合病院は世羅町等の中山 間地域の医療も担うなど、双方が異なる広域診療圏の患者を受け入れていることや、前述の とおり病院機能も違うことから、距離の離れた両病院が再編することは現実的ではありませ ん。ただし、医師採用難や患者減少等の厳しい経営環境を鑑み、地域の医療機関との機能分 化と連携を強化する必要性が生じてくることも考えられます。 地域医療構想は、公立病院だけでなく、公的病院、民間病院を含め、地域の医療提供体制 の目指すべき姿を示すものであり、地域医療構想を踏まえた二次医療圏域の動向に留意しな がら、必要に応じて地域の病院等とのネットワークについて検討します。 ◇ 経営形態の見直し 公立病院の経営形態には①地方公営企業法の一部適用(財務規程の提供)、②同法の全部 適用(人事、予算等を含めた権限の付与)、③地方独立行政法人があり、その他に④指定管 理者制度、⑤民間譲渡の選択肢もあります。④と⑤は前3者の経営形態では継続が難しい場 合の選択肢であり、尾道市病院事業局には当てはまりません。 尾道市立市民病院、公立みつぎ総合病院とも地方公営企業法の全部適用ですが、両病院は 2病院を総合して管理する病院事業管理者が担当部署とともに経営管理に当たっています。 現経営形態で運営に当たっての支障がないことから、多大な費用等をかけてまで地方独立 行政法人化を検討する段階ではないと考えております。 したがって、当面は現経営形態を継続し、将来、必要性が生じた際に改めて経営形態を再 検討することとします。
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