【概要版】新高島市民病院改革プラン(案) 計画の概要 計画の狙い What この計画で何をするのか ポイント1 総務省通知に基づく「新公立病院 改革プラン」を策定する ●新公立病院改革ガイドライン(総務省)に示された4つの視点を 踏まえた「新公立病院改革プラン」を策定する。 ●4つの視点のうち「地域医療構想を踏まえた役割の明確化」につ いては、滋賀県地域医療構想との整合を図り、将来の医療需要か ら具体的な取り組みを明記する。 地域医療構想を踏まえた 役割の明確化 4つの視点 再編・ネットワーク化 ポイント2 経営の効率化 経営形態の見直し 朽木診療所を経営統合する ●国民健康保険朽木診療所を市民病院附属施設として経営統合し、 医師確保や材料購入の一元化などにより経営改善を図る。 ポイント3 個々の取り組み項目ごとに点検・ 評価を実施する ●経営改善の取り組み状況や効果を精査するとともに、数値目標の 達成状況や経営改善の状況等について、外部委員による点検・評 価を実施し、結果を病院ホームページで公表する。 Why なぜ計画を策定するのか 【第1章】策定の趣旨 1 背景 ●人口減少や少子高齢化の進展による外部環境の変化に対応し、 多様な医療ニーズに応える必要がある。 ●公立病院は安全・安心の医療を継続的に提供する必要がある。 ●更なる経営基盤の安定化を図るため、総務省が求める新たな中 期経営計画を策定する必要が生じた。 2 目的 ●下記の4つの視点に立った病院改革を推進し、地域医療を継続 的に提供できる病院体制を確立する。 ①「地域医療構想を踏まえた役割の明確化 」(新規) ・将来不足する病床機能へ対応する。 ・在宅医療に対応し、救急入院の受入体制を強化する。 ・各機関との連携、機能分担を図り、地域包括ケアシステム の構築を進める。 ②「経営の効率化」 ・平成29年度に経常収支の黒字化を達成する。 ③「再編・ネットワーク化」 ・地域医療機関とのネットワーク化を図り、病診連携を進める。 ・朽木診療所を経営統合し、事業効率を高める。 ④「経営形態の見直し」 ・地域住民の意見が病院経営に反映されるよう、現在の地方公 営企業法全部適用の形態を維持する。 3 計画期間 ●平成29年度から平成32年度までの4年間 1 Why なぜ計画を策定するのか 3 高島市民病院の状況 【第2章】市民病院を取り巻く環境 1 湖西保健医療圏域の状況 ●すでに人口減少局面にある。 ●県内で最も高齢化率が高い。 ●平成37年(2025年)に団塊の世代すべてが75歳以上となる。 ●75歳以上人口は平成42年頃にピークを迎える。 ●湖西保健医療圏域の中核病院・二次救急医療機関 ●平成23年度から地方公営企業法を全部適用 ●平成28年度からDPC制度(包括医療費支払い制度)の導入 および地域包括ケア病床(42床)の運営を開始 ●入院患者の減少による診療単価の低迷 150,000 136,580 124,155 180% 75歳以上人口推移 168.8% 169.9% 170.8% 129,279 100,000 9,358 131.9% 114.0% 120% 100.0% 100% H22 (2010) 127.1% 132.6% 131.1% 滋賀県 H47 (2035) 45,000 40,679 40,050 37,494 40,000 35,218 35,000 H25 H26 H27 0 30,000 H23 外来単価(円) H24 H25 入院患者(人) H26 H27 入院単価(円) H52 (2040) 湖西 2 滋賀県地域医療構想(湖西区域) ●高度急性期・急性期機能の一部、精神疾患が区域内で完結する ことが難しい。 ●外来・入院とも一定の流出患者がみられる。 ●回復期・慢性期機能のニーズが増大、在宅医療と一体的な慢性 期機能の充実が求められている。 患者流出入数推計(2025年) H24 外来患者(人) H42 (2030) 59,684 20,000 9,000 8,000 H23 H37 (2025) 64,583 64,347 42,388 40,000 10,000 9,476 8,851 0 114.5% H32 (2020) 63,079 127.0% 106.9% H27 (2015) 50,000 64,797 10,270 9,748 50,000 140% 80,000 12,000 119,783 60,000 11,000 157.6% 160% 126,155 市民病院の課題 ●高齢者の増加による医療需要への対応 ●回復期・慢性期機能の不足 ●患者の区域外流出に伴う機会損失の発生 ●診療単価の低迷 ●財務内容の悪化による投資抑制 ●課題に対応するためのマンパワーが不足 課題解決の優先順位(選択と集中)を明確に した中期経営計画が必要 ※%は区域内完結率 2 How どのようにして計画を進めるのか 【第3章】市民病院の役割を明確化 ●総合病院の利点を活かし、専門的な急性期医療を提供する。 ●湖西区域内である程度完結できるよう、一部の回復期医療を担 い、地域の機能分化による効率的な医療体制を目指す。 【第4章】経営の効率化 ●持続可能な病院経営に向け、経営指標に数値目標を設定し、経 営改善に取り組む。 ●民間的経営手法(BSC,原価計算)の導入により、効率的な病院経 営を目指す。 ●戦略的人事計画により、中長期的な人材育成に投資する。 【第5章】再編・ネットワーク化 ●症状に応じた機能をかかりつけ医や関係機関と分担し、機能の 重複・競合のない医療ネットワークを構築する。 ●朽木診療所を経営統合し、医師確保や材料購入の一元化など、 一体的な経営改善を進め、事業赤字を圧縮する。 ●がん診療機能の充実 地域がん診療病院として、質の高いがん診療を提供する。 ●総合診療科の開設(平成29年4月) 初期診療の充実を図り、患者負担を軽減する。 ●地域医療支援病院の認定取得 二次医療圏の統合を回避し、地域完結型医療を堅持するため、 平成30年4月の認定取得に取り組む。 ●かかりつけ医登録制度の推進 地域包括ケアシステムの構築に向け、かかりつけ医との連携 を強化し、切れ目のない医療を提供する。 ●地域包括ケア病棟の運営 回復期・慢性期医療機関や在宅療養へ円滑に移行できるよう、 安定した病棟運営に取り組む。 ●在宅療養後方支援病院の充実 在宅療養の患者を24時間体制で受け入れるため、入院診療体 制を強化・充実する。 ●労務管理業務の外部委託を検討 ●バランス・スコアカード(BSC)による目標管理 ●診療部門別原価計算システムの導入を検討 【第6章】経営形態の見直し ●湖西保健医療圏域の唯一の公立病院として現状の地方公営企業 法の全部適用を維持する。 【第7章】プランの点検・評価・公表 ●外部委員によるプランの点検・評価を実施し、病院ホームペー ジで公表する。 ●かかりつけ医への訪問を強化 入院に繋がる外来・在宅ルートを開拓する。 ●DPC対策 予約入院と術前検査の徹底、クリニカルパスの見直し、適切 な在院日数の管理 ●戦略的人事計画 経営幹部の育成、プロパー専門職員の採用、ジョブ・ロー テーションを実施する。 3
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