栄養だより 2017 年 3 月号 日差しが暖かくなり、春の訪れを感じるようになってきました。桜のつぼみも 色づき初め、お花見の季節ももうすぐですね! 今回は“春野菜のカリウム”についてお伝えいたします。 カリウムはほとんどの食品に含まれていますが、主に野菜・果物・芋類に多く含まれて います。カリウムは心臓や体を動かすのに必要なものですが、体にたまり過ぎると 手足のしびれを引き起こしたり、脈が乱れ心臓が止まる事もあり大変危険です。 春野菜といえば…竹の子、アスパラ、ふき、菜の花等。美味しい時期を迎えます が、割とカリウムが豊富なものが多いので、食べ過ぎには気をつけましょう。 ☆春野菜のカリウム含有量(おおむね一人分) 1 日の摂取量目安・・・山菜料理は小鉢1品程度(カリウム 100mg以内)にしましょう。 ホウレン草は、茹で 600 552 てもカリウムが多く 生 500 茹 残っています。 茹でてもカリウムが殆 ど減らないものも 416 あります! 400 ※竹の子・グリーンピース・ 比較的カリウム グリーンアスパラ等 が低めです! 300 392 376 200 148 132 100 100 92 75 156 138 78 68 55 46 102102 81 78 4 g 80 80 ホ ウ レ ン 草 子 の 竹 ー ス 30 g g g ピ グ リ ン ス ア グ リ ー ン 菜 の パ 花 芽 40 ラ 30 g g 30 g ラ の タ ら び 40 g わ ふ き 40 50 葱 玉 新 キ ャ ベ ツ 50 g g 0 ≪カリウムが多い食品を食べる時の工夫≫ ① カリウムが水に溶ける性質を利用して、水さらしや茹でこぼしを行いましょう ※竹の子やグリーンピース、グリーンアスパラなどの春野菜や、ホウレンソウなど は茹でてもカリウムはほとんど減りません。 ② 少量でも満足のいく調理法にしてみましょう 例) かき揚 ・ 天ぷら ・ 肉巻き ・ 春巻き等・ フライなど ③ カリウムの多い春の食材を食べる時は、いも類やきのこ類、海藻類等カリウム の多い食材を控えめにして、一日の摂取量を調整しましょう ☆カリウムの多い春野菜を食べる時、特に控えたい食材 果物類 特にメロン、バナナ、 アボカド、キウイなど いも類 里芋、じゃが芋、さつま芋や ポテトチップスなど ④ カリウムの多い食材は、単品で使用せず、比較的カリウムの少ない食材と組合 わせて調理しましょう。 ☆比較的カリウムが少ないおすすめ食材 しらたき、春雨、こんにゃく キャベツ、ブロッコリー 玉葱、きゅうり、もやしなど 調理例)竹の子とこんにゃくの煮物、ホウレンソウともやしのごま和えなど カリウムは、多かれ少なかれあらゆる食材に含まれています。 どんな食材でも、食べ過ぎるとカリウム値が上がることが あるので、気をつけましょう。 熊本泌尿器科病院 栄養科
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