水道施設耐震化事業実施計画【改訂版】 [PDFファイル/1.62MB]

水道施設耐震化事業
実
施
計
~ 改 訂 版 ~
2017年度 ~ 2021年度
(平成29年度 ~ 平成33年度)
2017年(平成29年)2月
福山市上下水道局
画
目
次
1 計画改訂の趣旨 .................................................. 1
2 福山市の施設概要 ................................................ 2
3 計画対象施設 .................................................... 4
4 想定地震 ........................................................ 6
5 水道施設の被害想定 .............................................. 8
6 耐震性能の設定 ................................................ 10
7 これまでの取り組み ............................................ 11
8 耐震化実施計画 ................................................ 14
(1) 耐震化の考え方 ............................................ 14
(2) 実施期間,目標指標 ........................................ 14
(3) 具体的整備計画 ............................................ 16
9 まとめ ........................................................ 17
1 計画改訂の趣旨
水道は,市民生活や社会経済活動に欠くことのできないライフラインであり,平
常時はもとより災害等の非常時であっても給水を確保することが水道事業者にと
って重要な責務です。
東日本大震災や熊本地震など近年多発する大規模地震では,広範囲にわたる断水
が発生するなど,水道施設もこれまでにない甚大な被害を受けました。
本市において,大規模な地震等が発生した場合,市民に対して給水を確保するた
めには,水道施設の耐震化をはじめとした予防対策と地震時における初動対応や応
急給水対策などの応急対策を総合的に推進していくことが重要です。
上下水道局では,2012年(平成24年)に施設の耐震化対策と応急対策の基
本方針を定めた『水道施設地震対策基本計画』を,2013年(平成25年)に施
設の耐震化方針などを定めた『水道施設耐震化事業実施計画』を策定して,計画的・
効率的な耐震化に取り組んでいるところです。
水道事業を取り巻く経営環境が大変厳しくなる中にあっても,アセットマネジ
メント(資産管理)手法の活用により,適正な維持管理による機能保持や安全性
を考慮した上で,将来の更新需要を抑制・平準化するなど,持続可能な経営基盤
の確立に取り組むとともに,地震等災害時の被害を軽減して,市民の安心・安全
を確保する必要があります。
本計画は,『水道施設地震対策基本計画』に基づき,水道施設のうち,浄水場や
配水池の耐震化に向け,耐震化の考え方や達成目標,各浄水場の整備方針などを定
めたものであり,今後10年間の中長期的な経営の基本計画である『福山市上下水
道事業中長期ビジョン(経営戦略)』及び『広島県地震被害想定調査報告書』との
整合を図ることを目的に改訂を行うものです。
計画の体系図
福山市上下水道局
『福山市上下水道事業中長期ビジョン(経営戦略)』
(2017年度~2026年度)
国
水道の耐震化計画等策定指針
地震対策
広島県
「水道施設地震対策基本計画」
広島県地域防災計画
「第八次配水管整備事業計画」
『水道施設耐震化事業実施計画』
改訂版 (2017年度~2021年度)
広島県地震被害想定調査報告
書
福山市
第五次福山市総合計画
福山市地域防災計画
「福山市下水道総合地震対策計画」
-1-
2 福山市の施設概要
浄水場の概要及び系統別給水区域図は次のとおりです。
上水道の浄水場の概要
系 統
配水能力
3
平均配水量
3
給水開始年
3
滞留時間
配水池数
(m )
(h)
(池)
1967(昭和42)
52,000
18.6
5
37,560
2004(平成16)
34,100
21.8
3
38,600
21,713
1959(昭和34)
13,190
14.6
3
福 田 浄 水 場
6,000
4,475
1979(昭和54)
2,826
15.2
1
熊 野 浄 水 場
2,000
958
1971(昭和46)
1,050
26.3
2
山 野 浄 水 場
500
187
1980(昭和55)
173
22.2
1
芋 原 浄 水 場
70
41
1975(昭和50)
42
24.6
1
193,770
131,947
103,381
18.8
16
(m )
(m )
中津原浄水場
100,000
67,013
千 田 浄 水 場
46,600
出 原 浄 水 場
計
(年)
配水池容量
[2015 年度(平成 27 年度)末現在]
工業用水道の浄水場の概要
系 統
配水能力
3
平均配水量
3
給水開始年
(年)
配水池容量
3
(m )
(m )
(m )
中津原浄水場
180,000
165,276
1965(昭和40)
16,900
箕 島 浄 水 場
113,000
57,002
1978(昭和53)
-
計
293,000
222,278
16,900
滞留時間
(h)
2.5
-
1.8
配水池数
(池)
2
-
2
[2015 年度(平成 27 年度)末現在]
-2-
系統別給水区域図
-3-
3 計画対象施設
水道施設は,貯水施設から始まり,取水,導水,浄水,送水,配水などの各施
設があり,それぞれの施設は土木構造物,建築物,管路,機械設備,電気設備,
及び計装設備などの多種多様な形態の構造物や機器を組み合わせて水道システ
ムを構成しています。
本計画の対象施設は,土木構造物,建築物及びそれに付帯する管路とし,主に
構造面での耐震性強化を図ることを目的とします。
貯水施設のうち,八田原ダム,三川ダム,芦田川河口堰についてはダム管理者
が対策を検討します。送水管及び配水管については,水道全体の事業費に占める
割合が大きいため,別途第八次配水管整備事業計画※1を策定しています。
水道施設の概要図
貯水施設
浄水施設
貯水池
送水施設
配水施設
水質管理棟
薬品注入設備
送
水
管
導水施設
管理棟
ダム
導
水
管
取水施設
配水池
着水井
取水口
導水
ポンプ
取水路
沈でん池
ろ過池
送水
ポンプ
沈砂池
配水管
※1
第八次配水管整備事業計画:
【事業期間】2017 年度(平成 29 年度)~2021 年度(平成 33 年度)
【総事業費】約 148 億円
【更新延長】約 160km
-4-
水道施設の一覧及び耐震化実施計画の対象施設
分 類
貯水施設
取水・導水施設
浄水施設
水
排水施設
施設名
具 体 例
多目的ダム
八田原ダム,三川ダム,芦田川河口堰
水道専用ダム
熊野貯水池
土木構造物
取水堰堤,取水井,沈砂池,導水ポンプ井など
建築物
取水ポンプ棟,取水電気棟など
導水管
浄水場まで導く管
対象施設
着水井,沈でん池,ろ過池,浄水池など
土木構造物
建築物
ポンプ棟,薬注棟など
浄水管
浄水場内の施設を連絡する管
土木構造物
排水池,濃縮槽など
建築物
排水処理棟など
排水管
浄水場内の排水を流す管
管理施設
建築物
管理棟,水質管理センター
送水施設
土木構造物
送水ポンプ井など
建築物
送水ポンプ棟など
送水管
浄水場から配水池へ送る管 ⇒第八次配水管整備事業計画
道
施
設
機械設備
ポンプ,沈でん設備,ろ過設備,排水設備など
受変電設備,発電設備,監視装置など
電気・計装設備
配水施設
土木構造物
配水池,調整池,ポンプ所受水槽など
建築物
ポンプ所,弁制御室など
配水管
配水池から配水する管 ⇒第八次配水管整備事業計画
-5-
4 想定地震
水道施設を診断,補強あるいは更新していくには,その評価,判断基準となる
地震動を設定する必要があります。設定方法は,水道施設耐震工法指針(日本水
道協会発刊)に準拠し,次の3つの方法から選定することとなっております。
本計画では,その3つの中で最も規模の大きいものを想定地震とします。
なお,2013年(平成25年)に発表された『広島県地震被害想定調査報告
書』では,震源断層を特定した地震と「どこでも起こりうる直下の地震」につい
て被害想定を行っており,とりわけ震源断層を推定した長者ヶ原断層-芳井断層
について,規模の上方修正を行っています。
方法1:震源断層を想定する
方法2:地域防災計画の想定地震動を用いる
方法3:同種地盤の過去の強震記録を用いる
浄水場と周辺断層との配置
-6-
方法1
福山市内に断層が確認されているものについて,浄水場との位置関係を整理し,
その中で最も規模の大きい断層を震源断層とします。
最も規模の大きい断層は,断層帯の長い「長者ヶ原断層-芳井断層」で地震規
模はマグニチュード 7.4 です。この「長者ヶ原断層-芳井断層」を方法1の地震
動とします。
方法2
『広島県地震被害想定調査報告書』では,震源断層を特定した地震と「どこで
も起こりうる直下の地震」について被害想定を行っています。その中で,最も福
山市に影響のある地震として,「長者ヶ原断層-芳井断層」を想定しており,市
街地広域で震度6強,一部で震度7を示しています。よって,方法1と同様に「長
者ヶ原断層-芳井断層」を方法2の地震動とします。
方法3
過去の強震記録として,震度6強以上の観測波のうち,工学的基盤面※2で観測
された兵庫県南部地震における神戸ポートアイランドの波形を基に加工した波
形を選定します。規模はマグニチュード 7.3 です。この兵庫県南部地震の観測基
盤波形を方法3の地震動とします。
上記の地震動について最大加速度を求めて比較を行いました。
工学的基盤面における地震動の最大加速度
地震規模
最大加速度
(マグニチュード)
(gal)
長 者 ヶ 原 断 層 - 芳 井 断 層
M7.4
649
広島県地震被害
想定調査報告書
長 者 ヶ 原 断 層 - 芳 井 断 層
M7.4
649
広島県地震被害
想定調査報告書
M7.3
700
コンクリート標準示方書
分 類
方法1
断層推定
方法2
地域防災計画
方法3
過去の記録
設 定 地 震 動
兵
庫
県
南
部
備 考
地
震
ポートアイランド基盤波形
福山市における最大規模の地震動
その結果,方法3の兵庫県南部地震の基盤波形が最も規模の大きい結果となっ
たため,この地震を福山市における最大規模の地震動とします。
※2 工学的基盤面:建物を支持するのに十分な強度(N値 50 以上,せん断波速度 400m/s 以上)を持った地層
-7-
5 水道施設の被害想定
主要浄水場(中津原,千田,出原,箕島)の系統別フローをみると,出原浄水
場系と千田浄水場系については,取水から配水まで水道システム全体の耐震化が
構築されています。しかし,中津原浄水場系をはじめその他の系統については,
耐震化されていないことから,大規模地震時には施設損壊による機能停止が想定
されます。また,上下水道局の管理する熊野貯水池については,健全度がやや低
く大規模地震の際には堤体決壊による広範囲の浸水被害が想定されます。各施設
の特徴は次のとおりです。
中津原浄水場系
上水道,工業用水道とも耐震性の低い施設が複数あり,規模も大きいことか
ら,個々の施設の更新時に合わせて順次耐震化を進めていく必要があります。
千田浄水場系
中津原浄水場系と兼用する取水施設を耐震化したことから,水道システム全
体の耐震化が構築され,高い安全性を確保しています。
出原浄水場系
浄水場の全面更新や導・送水管の更新,木之庄配水池の耐震補強を行ったこ
とから,水道システム全体の耐震化が構築されて,高い安全性を確保してい
ます。
箕島浄水場系
全体的に耐震性の低い施設が複数あります。また,地盤高が低く軟弱な埋立
地に立地していることから,地震のみならず津波や液状化による被害を受け
やすい状況にあります。そのため,被災時に中津原浄水場から応急的に代替
給水のできる方法を検討する必要があります。
熊野貯水池
堤高29m,貯水量73万m3と規模が大きく,土や粘土で突き固められた
堤体であり,健全度のやや低い診断結果となっています。仮に堤体が決壊し
た場合,下流域周辺住民への広範囲な浸水被害が想定されるため,2016
年度(平成28年度)から貯水位を1m下げた低水位管理を行っていますが,
引き続き関係機関と連携しながら具体的な耐震補強方法を検討する必要が
あります。
-8-
主要浄水場の系統別フロー
-9-
6 耐震性能の設定
(1) 地震動レベルの設定
水道施設耐震工法指針に準拠し,2段階で地震動レベルを設定します。
地震動レベル
内
容
レベル1地震動
施設の供用期間中に発生する可能性の高い地震動(中規模地震)
レベル2地震動
最大規模の強さを有する地震動(大規模地震)
(2) 耐震性能
水道施設耐震工法指針に準拠し,2段階で性能を設定します。
耐震性能
内
容
耐震性能1
無被害またはひび割れるが漏水しない状態。修復の必要なし。
耐震性能2
軽微なひび割れから少し漏水するが,早期に修復が可能な状態。
(3) 目標性能
水道施設耐震工法指針に準拠し,目標とする性能を設定します。
施
設
取水施設,導水施設,浄水施設,
送水施設,配水池
-10-
レベル1地震動
レベル2地震動
耐震性能1
耐震性能2
7 これまでの取り組み
これまで重要な施設を中心に耐震診断を行い,補強が必要と判定された施設
について,耐震補強または更新を行ってきました。整備した内容は次のとおり
です。
年度別整備実績
実施年度
2011(平成23)
施設名称
出原浄水場
整 備 内 容
着水井,急速混和池,急速ろ過池,浄水池更新
薬注室,送水ポンプ室,取水電気室,ろ過池機械室更新
木之庄配水池(1,2号池)耐震補強
2012(平成24)
2013(平成25)
2014(平成26)
箕島浄水場
管理棟耐震補強
中津原浄水場
上水道沈砂池及び工業用水道沈砂池耐震補強
出原浄水場
管理棟更新
箕島浄水場
着水井更新
出原浄水場
導水管(その1),場内配管(その1)更新
加圧施設
園芸センター調整池更新
中津原浄水場
取水路(開水路),取水路(暗渠)耐震補強
出原浄水場
導水管(その2),場内配管(その2),送水管更新
木之庄配水池(3号池)耐震補強
2015(平成27)
庁舎
本庁舎耐震補強
中津原浄水場
工業用水道導水管バイパス布設
水質管理センター更新
2016(平成28)
中津原浄水場
久松台配水池耐震補強(工事中)
工業用水道沈澱池耐震補強(工事中)
工業用水道導水管,浄水管更新(工事中)
工業用水道配水池耐震補強(工事中)
-11-
これまでの取組事例
【中津原浄水場取水路(暗渠)】
補強前
補強後
【出原浄水場】
更新前
更新後
【木之庄配水池】
補強前
補強後
【水質管理センター】
更新前
更新後
-12-
緊急遮断弁設置状況
9
2
4
7
5
1
8
6
3
所在地
走島
貯水容量
番号
施設名称
①
伊勢丘配水池
伊勢丘六丁目6
1,596
○
②
千田北配水池
千田町千田340
9,100
○
③
白茅配水池
鞆町後地字櫛坂366
1,196
×
④
千田配水池
千田町薮路
15,500
○
⑤
久松台配水池
久松台二丁目21
9,250
×
⑥
熊野配水池
熊野町甲1113-1
525
○
⑦
木之庄配水池
北本庄二丁目2
4,595
○
⑧
町上配水池
今津町甲1538-3
950
×
⑨
加茂配水池
加茂町中野85-6
550
○
-13-
(m3)
耐震性
8 耐震化実施計画
(1) 耐震化の考え方
主要浄水場については,出原浄水場及び千田浄水場の耐震化が終わったことか
ら,残る中津原浄水場について重点的に耐震化を進めます。
中小規模の福田浄水場,山野浄水場,芋原浄水場については,機械,電気設備
の更新期に合わせて耐震化を進めます。熊野浄水場については,全面的な更新時
期を迎えており,最適な施設整備について,費用対効果も考慮して検討した結果,
熊野浄水場の施設更新は行わず,中津原浄水場から送水する方法に切り替えます。
また,水源である熊野貯水池については,地震に対する健全度がやや低い診断結
果となっているため,関係機関と連携しながら具体的な耐震補強方法を検討して
いきます。
配水池については,重要な施設を中心に耐震診断を行い,補強が必要と判定さ
れた施設について,耐震補強を行ってきました。配水池は,震災直後の飲料水確
保のほか,緊急時の医療用水を確保する役割も担っています。そのため,緊急遮
断弁を設置してある市内9か所の配水池について,優先的に耐震化を行います。
工業用水道については,稼働率の高い中津原浄水場について,優先的に耐震化
を進めます。箕島浄水場については,更新期に合わせて適正な施設規模へ縮小(ダ
ウンサイジング)していくことを検討します。
(2) 実施期間,目標指標
水道施設地震対策基本計画の後期分として,実施期間を5年間とし,目標値
を次のとおり設定します。
○実施期間
2017年度(平成29年度)~2021年度(平成33年度)
○総事業費
・水道施設
・工業用水道施設
約8.2億円
約5.4億円
-14-
○目標指標
水道施設
浄水施設の耐震化率※3
⇒
44.0%[2015 年度(平成 27 年度)現在]
44.0%[2016 年度(平成 28 年度)見込み]
44.4%[2021 年度(平成 33 年度)]
⇒
42.2%[2015 年度(平成 27 年度)現在]
47.7%[2016 年度(平成 28 年度)見込み]
65.0%[2021 年度(平成 33 年度)]
⇒
0.0%[2015 年度(平成 27 年度)現在]
0.0%[2016 年度(平成 28 年度)見込み]
0.0%[2021 年度(平成 33 年度)]
配水池の耐震化率※4
工業用水道施設
浄水施設の耐震化率
配水池の耐震化率
1.3%[2015 年度(平成 27 年度)現在]
59.0%[2016 年度(平成 28 年度)見込み]
⇒ 67.9%[2021 年度(平成 33 年度)]
※3 浄水施設の耐震化率:
全浄水施設能力に対する耐震対策が施されている浄水施設能力の割合を示す。
浄水場内の施設全てが耐震化されれば該当するが,部分的にしか耐震化されて
いない場合は該当しない。
※4 配水池の耐震化率
全配水池容量に対する耐震対策の施された配水池の容量の割合を示すもの。
配水池には,調整池,浄水池,減圧池,受水槽も含まれる。
:
-15-
(3) 具体的整備計画
重要な施設を中心に耐震診断を行い,補強が必要と判定された施設について,
耐震化を図るため次のとおり耐震補強工事を行います。
【水道施設】
整 備 内 容
事 業 費
(千円)
2017
(平成29)
実 施 年 度
2018
2019
2020
(平成30)
(平成31)
(平成32)
2021
(平成33)
【中津原浄水場】
場内送水管更新
232,700
63,000
169,700
薬注室耐震補強
14,400
2,400
2,000
送水ポンプ室耐震補強
30,000
導水ポンプ井耐震補強
90,000
10,000
30,000
90,000
【配水池,貯水池ほか】
久松台配水池耐震補強
70,500
70,500
千田配水池耐震補強
150,000
150,000
中規模配水池耐震補強
110,000
10,000
熊野貯水池耐震補強
111,400
29,000
10,800
800
819,800
165,700
171,700
2017
2018
(平成29)
(平成30)
福田浄水場管理棟耐震補強
合 計
100,000
82,400
10,000
210,000
272,400
【工業用水道施設】
整 備 内 容
事 業 費
(千円)
実 施 年 度
2019
2020
(平成31)
【中津原浄水場】
沈でん池耐震補強
17,200
17,200
薬注室耐震補強
28,900
4,900
送水ポンプ室耐震補強
31,800
31,800
136,400
136,400
26,500
場内導水管・浄水管更新
4,000
20,000
2,500
4,000
20,000
301,500
166,500
135,000
542,300
359,300
143,000
【箕島浄水場】
薬注室耐震補強
送水ポンプ吸込管更新
合 計
-16-
40,000
(平成32)
2021
(平成33)
9 まとめ
本計画では,浄水場や配水池を中心に,今後5年間において耐震化する施設の
整備方針,整備内容を定めました。この計画を着実に実行することで,大規模地
震等の災害時であっても被害を最小限に抑えることが期待できます。
本市最大の施設能力を持つ中津原浄水場や200か所余りある加圧施設のポ
ンプ所,配水池などは,1960年代後半から1970年代前半にかけて集中し
て整備しており,更新期を迎えています。
しかし,全ての施設を短期間のうちに耐震化していくことは財政的にも厳しい
状況にあることから,各施設の更新時に合わせて耐震化することを基本に考えて
います。
今後は,人口減少等の要因も加わり,水需要の減少傾向が続くものと見込んで
いることから,施設に必要な機能の保持を前提として,可能なものについては適
正な施設規模へ縮小(ダウンサイジング)していきます。
上下水道局では,この耐震化事業実施計画に基づいたハード面の整備を着実
に進めるとともに,被災した場合に備えた応急復旧,応急給水といったソフト面
の体制強化にも一層努めるなど,市民に信頼される安心・安全でしなやかな水道
事業をめざして,これからも全力で取り組んでまいります。
-17-