北海道地方海氷情報 第32号(長期) 平成29年3月29日(水) 11時00分 札幌管区気象台発表 2017年3月28日の海氷分布図 155E (見出し) 網走の流氷終日は平年並となるでしょう。海氷の太平洋への流出は規 模が次第に縮小する見込みです。 150E (本 文) [概 況] 3月上旬から中旬にかけて、オホーツク海北部を中心に気温が平年より 高い状態が続いたため、オホーツク海全域の海氷域面積は平年より小さ く経過し、3月25日現在、1971年の統計開始以来この時期としては2番目 の小ささとなりました。一方、オホーツク海南部の海氷域は平年と同程度 の広がりとなりました。オホーツク海南部の海氷は、知床半島と国後島を 除き海岸から離れましたが、海氷の根室海峡への流入と太平洋への大 規模から中規模な流出が続きました。宗谷海峡への流入は一時的でした。 釧路では3月22日に9年ぶりに流氷初日を観測しました。これは平年より 22日遅く、1946年の統計開始以来、最も遅い記録です。 [今後1か月の予想] オホーツク海北部を中心に上空の気温が平年より高く経過するため、オ ホーツク海全域の海氷域面積は引き続き平年より小さいでしょう。一方、 オホーツク海南部では西よりの風の吹く日が多く、海氷域は平年と同程 度の広がりとなる見込みです。このため、網走の流氷終日は平年並とな るでしょう。海氷の日本海への流出は小規模で、太平洋への流出は規模 が次第に縮小する見込みです。 ※網走の流氷終日の平年並の範囲:4月4日から4月18日 60N 160E 50N 140E 3月25日の平年海氷縁 135E 次の北海道地方海氷情報は3月31日(金)に発表する予定です。 今期の北海道地方海氷情報(長期)は、これで終了します。 参考 札幌管区気象台ホームページ 海氷・流氷に関する情報 http://www.jma-net.go.jp/sapporo/kaiyou/seaice/seaice.html 気象庁ホームページ オホーツク海の海氷の平年値(海氷分布図) http://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/db/seaice/okhotsk/okhotsk_normal.html <1/2> 145E 150E 155E 海氷分布図に用いた資料:海上自衛隊、気象衛星による観測結果 海氷現象初終⽇⼀覧表(2017年海氷期) 地 点 稚 内 網 ⾛ 釧 路 流氷初⽇ 流氷終⽇ 流氷接岸初⽇ 海明け 本年(2017年) 1⽉25⽇ 平 年 2⽉13⽇【-19⽇】 3⽉12⽇ X 昨年(2016年) 3⽉4⽇【-38⽇】 3⽉4⽇ ― 最 早 2001年1⽉8⽇ 1959年1⽉24⽇ 2001年1⽉9⽇ 最 晩 2006年4⽉5⽇ 1965年4⽉9⽇ 1965年3⽉21⽇ 本年(2017年) 1⽉31⽇ 平 年 1⽉21⽇【+10⽇】 4⽉11⽇ 2⽉2⽇【0⽇】 3⽉20⽇ 昨年(2016年) 1⽉28⽇【+3⽇】 3⽉18⽇ 2⽉22⽇【-20⽇】 2⽉28⽇ 最 早 2001年12⽉27⽇ 2015年3⽉8⽇ 2001年1⽉8⽇ 1990年2⽉10⽇ 最 晩 1993年2⽉10⽇ 1965年5⽉12⽇ 2016年2⽉22⽇ 1993年5⽉5⽇ 本年(2017年) 3⽉22⽇ 平 年 2⽉28⽇【+22⽇】 3⽉17⽇ X 昨年(2016年) ― ― ― 最 早 1960年2⽉1⽇ 1967年2⽉15⽇ 1974年2⽉20⽇ 最 晩 1985年3⽉21⽇ 1984年4⽉23⽇ 1961年3⽉31⽇ ※記号の説明 2⽉2⽇ X:観測項⽬はあるが、現象を観測した年数が8年未満のため、平年値を算出しない。 /:観測項⽬にない。 ―:現象なし。 ※⽇欄の【 】内は、本年と平年または本年と昨年との⽇数差を表す。(-:早い、+:遅い ) ※平年値の統計期間は、1981年〜2010年。 ※海氷期は前年から本年で表す。例えば、2017年海氷期は2016年12⽉〜2017年6⽉を指す。 <2/2>
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