資生堂、 『2002 年 環境報告書』を発行 ~コージェネレーションシステムの導入、廃棄物リサイクルに関する工場別データを新たに開示~ 資生堂は、1997 年度から環境目標を設定し、その達成状況及び最新の環境への取り組み実績を盛 り込んだ『環境報告書』を毎年発行し公開しています。この度資生堂では、2001 年度の環境への取 り組み実績をまとめた『2002 年 環境報告書』を発行しました。 本報告書では、2001 年度に掲げた環境目標の推進状況をはじめとして、2001 年 4 月から開始し た「使用済み化粧品ガラスびんリサイクル」の進捗状況、化学物質管理促進法(PRTR 法)への対応、 環境会計などを紹介しています。特に、主要工場におけるゼロエミッションの前倒し達成、コージ ェネレーションシステム(熱電併給)の導入など、廃棄物や CO2 排出量の削減に向けた取り組みを 推進しました。また具体的なデータとして、廃棄物リサイクルに関する各工場別データや PRTR 法 に対応した詳細なデータを新たに公表しています。 環境目標の推進状況 資生堂は、環境に関する経営方針「資生堂エコポリシー」を基に、地球環境に優しい企業活動を 推進しています。これまでに以下の 3 つの目標を達成しています。 (1) 2000 年度末までに容器包装におけるポリ塩化ビニル類の使用を全廃。 (2) 2000 年度までに、工場の産業廃棄物のリサイクル率を 60%に高め、最終処分量を 1990 年度 対比 50%削減。 (2000 年度実績:リサイクル率 90%、最終処分量 83%削減) (3) 国際環境規格である ISO14001 の認証を、国内工場(7 工場)は 1998 年度内、海外工場(7 工 場)は 2000 年度内に取得。 これを踏まえて昨年 2001 年 9 月には、2 つの具体的目標を“社会との約束”として公表しました。2 つの目標の内容と推進状況は、以下のとおりです。 ①2003 年度までに、国内化粧品工場(7 工場)全てにおいてゼロエミッションを達成する。 2001 年度は、予定より 2 年早く、主要工場である鎌倉、大阪、舞鶴の 3 工場においてゼロエミッ ションを達成しました。その他 4 工場の達成予定時期は、掛川工場、資生堂化工(東京)は 2002 年度、久喜工場、資生堂ビューテック(大阪)は 2003 年度を予定しています。各工場の廃棄物リサ イクルにおける詳細なデータも公開しています。 ②2010 年度までに、工場での二酸化炭素排出量を 1990 年度対比、原単位で 15%削減。 (1997 年度よ り継続実施) 2001 年度は久喜工場にエネルギー効率の高いコージェネレーションシステムを導入し、半年間で 年間総排出量の約 10%の二酸化炭素を削減することができました。全体の二酸化炭素排出量の実績 は、 絶対量では前年に比べて 4%削減できたものの、 原単位では 1990 年度を 100 とする相対値で 128 でした。今後は、コージェネレーションシステムの他工場への導入拡大を検討していきます。 その他の主な取り組み ○使用済み化粧品ガラスびんリサイクル 使用済みのガラスびんを資源として蘇らせることを目的に、当社化粧品のガラスびんリサイク ルを 2001 年 4 月から全国展開しています。 全国から当社取り扱い化粧品店を経由して集められた ガラスびんは、掛川工場内に設置したカレット(ガラス屑)施設に運んだ後処理し、ガラスびん メーカーに納入され、再び当社のガラス容器に生まれ変わります。この活動の主旨を理解し賛同 頂いた当社取り扱い化粧品店は 10,000 店を超え、 当社ホームページの 「リサイクル協力店リスト」 (http://www.shiseido.co.jp/eco/)で紹介しており、 お客さまが自由に協力店を検索することが できます。 ○「化学物質管理促進法(PRTR 法)」への対応 PRTR 法に対応した、化学物質の排出量・移動量調査の結果を資生堂グループの集計値として掲 載しています。ここでは法律で届出義務のある排出量・移動量だけでなく、取扱量、製品として の搬出量などの情報も開示しているほか、取扱量による開示基準も 1t以上(同法では 5t以上) とするなど、詳細なデータを本報告書に記載しています。 ○環境会計 2001 年度の環境保全コスト(単体及び国内外連結対象の生産会社、国内連結物流会社)は、投 資額 7.3 億円で、コージェネレーションシステム導入やカレット施設の建設により前年比 186% の増加、また費用は 24.5 億円で、リサイクルなどの増加により前年比 133%となりました。 経済効果は 5.3 億円で、省エネ・廃棄物削減・輸配送費用削減により前年比 122%でした。 (以下余白)
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