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育てたい生徒像と個々の行事を
往還的に吟味し、
指導の全体像を描く
探究学習及びアクティブ・ラーニング(以下、AL)の開発とともに、教育活動全般の改善に取り組む龍谷大学付属平安中学校・高校。
ら し 合 わ せ る こ と で、 学 年 別 の 指 導
コンセプトも明らかになっていった。
ゴ ー ル( 育 て た い 生 徒 像 ) と プ ロ セ
育 む 」 な ど、 探 究 学 習・ AL の 意 義
「教師が手を離しても学び続ける力を
生徒自身に『学びの文脈』を描かせる」
論を通して「授業、
行事を連携させて、
属 平 安 中 学 校・ 高 校。 こ れ ま で の 議
習・AL の 検 討 を 続 け る 龍 谷 大 学 付
20 16 年 秋 か ら 校 内 の カ リ キ ュ
ラ ム・ マ ネ ジ メ ン ト 委 員 会 で 探 究 学
育みたい力が共通しているから連続
一つひとつの行事の内容やねらい
を確認する中で、
「この2つの行事は、
デザインを描いていった。
な が ら、 探 究 学 習・ AL の グ ラ ン ド
含めた各行事の改善の余地を確認し
具 体 化 し、 さ ら に 事 前・ 事 後 指 導 を
生 徒 像 を3 年 間 の 成 長 段 階 に 応 じ て
容 と 目 的 を 改 め て 整 理 し、 育 て た い
というフェーズへと進むことになる。
イ ン は、 今 後「 教 科 学 習 と の 連 携 」
が ら、 同 校 の 探 究 学 習・ AL の デ ザ
ス( 個 々 の 行 事 ) の 関 係 を 図 示 し な
や 目 的 を 校 内 で 語 り 合 っ て き た。 ま
性を持たせたい」
「似た行事が2年続
各行事を探究学習・ALの観点で検討する
年 度 か ら 探 究 学 習・ AL を 実
け て 行 わ れ る が、 育 て た い 生 徒 像 を
た、
際 に 導 入 す る た め に、 で き る だ け 既
踏まえると、ねらいは明らかに違う」
などと、行事に対する理解が教師の中
存の教育活動を生かしながらプログ
ラムを開発していくことが方針とし
でさらに深まっていった。そして、各
学 年の 行 事 と、育 て たい生 徒 像 を 照
検討の場に参加する教師の顔ぶれは、学年・教科・分掌を横
断するように配慮した。3年間の主な行事が、なぜ現状のよ
うな形で存在するのかを確認した上で、今後どう発展させて
いくべきか語り合った。
学習の意義・
目的の明確化
校内での検討を次のような流れで進める
同 校。 議 論 の 活 性 化 の た め に ど の よ う な
配 慮 が な さ れ て い る の か を、 サ ポ ー ト ス
タッフとして参加するベネッセ高校営業
わか え す み
部・若榮寿美が解説する。
探 究 学 習・A L 開 発 の フ ロ ー
今回は 月に行われた、育てたい生徒像の言語化と、それと並行した学習のコンセプトの具体化をリポートする。
12
月●学習のコ ン セ プ ト の 具 体 化
ポ ート
追 跡リ
月 に は、 各 行 事・ 取 り 組 み の 内
学習の
コンセプトの作成
Lの土台作りを行いました。
で話し合うことで、探究学習・A
「育てたい生徒像」を小グループ
10 月
げました。
し合い、コンセプトづくりにつな
教育活動に関するキーワードを出
育みたい力と、その実現のための
11 月
17
て確認された。
これまで取り組んだ内容
学習」 「探 究
発・推 進
開
12
12
18
Fe b r ua r y 2 0 1 7
龍谷大学付属平安中学校・高校 探究学習・AL 育てたい生徒像と各教育活動の関係
図
◎3年間を通じて育てたい生徒像
10 月から校内で検討してきたことや、学校としての教育理念、建
学の精神などを踏まえて、教師、生徒に親しみやすい言葉で育てた
い生徒像を表す。
◎2年生で育みたい力
◎1年生で育みたい力
3 年間で育てたい生徒像を実現するために、各学年で育みたい力を
定義する。
◎この時期の活動の重要コンセプト
◎この時期の活動の重要コンセプト
各学年の教育活動の内容を検討する際に、よりどころとなるような
コンセプトをつくることで、活動の内容にぶれが生じることを防ぐ。
教育活動名
教育活動名
教育活動名
教育活動名
実施時期
実施時期
実施時期
実施時期
目的
目的
目的
目的
従前の内容
従前の内容
従前の内容
従前の内容
改善の方向性
改善の方向性
改善の方向性
改善の方向性
3 年間の行事の内容を4、5 人のグループに分かれ
て確認した後、それぞれのグループの検討結果を整
理、統合していく作業を行った(左写真)
。そして、
最終的に上記のような表を使ってまとめ、校内に共
有。今後は、それぞれの行事を探究学習・ALの視
点で具体的にどのように改善するのか、さらに、教
科学習との連携をどのように図っていくのかについ
て検討することになる。
今後の予定
学習の
コンセプトの具体化
12 月
(どの行事で
どのような探究学習・
ALを行うのか)
各 行 事 の 内 容、 ね ら い の 確 認 は、
4、5 人 の 小 グ ル ー プ に 分 か れ て
行いました。同じ行事でも、その
ポイントについて語る言葉はグ
ループによって少しずつ異なりま
す。その差異に目を向けることで、
それぞれの行事が今後どのように
発展すべきかを、より多角的に考
えることができました。この工程
を入念に行い、教科学習との連携
については、1月に検討すること
Febr u ar y 2 0 1 7
教科学習との連携を含む
カリキュラム案の
作成・検討
探究学習・ALの
カリキュラム決定と
その実施のための
の整理
to do
19
1月
にしました。
2月
今回取り組んだ内容