「科学技術政策」から「科学技術イノベーション政策」へ 文部科学省における地域イノベーション創出に向けた取組 文部科学省では、平成14年度から「知的クラスター創成事業」等を実施し、新たな技術シーズの創出や産学官 連携体制の構築など、地域における科学技術のインフラ整備に取り組んできました。 科学技術イノベーション政策の推進 平成23年度からは、産学官連携施策等を通じて地域が主体的にイノベーションを創出するためのシステム整 近年、新興国の台頭が目覚ましく、グローバル競争がより一層激化するなど、我が国を取り巻く環境は大 きく変化しています。このような中で、天然資源に乏しく、急速に少子高齢化が進展している我が国が今後 とも経済的に成長、発展を続け、世界において中心的な地位を確保していくためには、これまで日本が蓄積 してきた科学技術に関するインフラを戦略的に活用するとともに、イノベーションを創出するための関連政 策と連動させ、「科学技術イノベーション政策」として一体的に推進し、我が国の競争力を維持・強化して いくことが求められています。 備を目的としたイノベーションシステム整備事業において、 「地域イノベーション戦略支援プログラム」を実施し ています。このプログラムの実施に当たっては、地域において培ってきた科学技術のインフラを活用して、これ までの事業成果を着実に発展させていくとともに、地域イノベーションの創出に向けた主体的かつ優れた構想 を持つ地域(地域イノベーション戦略推進地域(P3参照))に対して、関係省庁の施策を総動員して支援するこ ととしています。 イノベーションシステム整備事業について 目 的 今後の「地域科学技術の振興」の方向性 科学技術基本計画における地域科学技術の推移 産学官連携のための大学等の機能強化、地域における産学官共同研究、地域の大学間ネット ワークの形成、先端的な融合領域における研究開発拠点形成等を通じて、地域が主体的に 実施するイノベーション創出のためのシステム整備を図ることを目的として、地域イノベーション 戦略支援プログラムを含め、主に下記の事業を実施しています。 ◆ 地域イノベーション戦略支援プログラム 科学技術基本法 ︵ 平 成 7年 制 定 ︶ 第1期 基本計画 第2期 基本計画 第3期 基本計画 第4期 基本計画 (平成8∼12年度) (平成13∼17年度) (平成18∼22年度) (平成23∼27年度) ※関係府省が共同で選定した「地域イノベーション戦略推進地域」に対し、文部科学省では知的財産の 形成や人材育成等を重視した支援を実施 ◆ 大学等シーズ・ニーズ創出強化支援事業 ※戦略的研究開発と非顕在シーズ・ニーズのマッチングを一体的に運営する等、大学等発イノベーション 創出強化を図るための支援を実施 科学技術イノベーション推進に向けたシステム改革を推進(第4期) ①産学官の知のネットワーク強化、 産学官の知のネットワーク強化、場の構築 ◆ 先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム ②地域イノベーションシステムの構築 ②地域イノベーションシステムの構築 ※先端融合領域における研究開発拠点の形成に対する支援を実施 地域イノベーション・システムの構築と活力ある地域づくり(第3期) ①地域クラスターの形成 ②地域における科学技術施策の円滑な展開 地域における科学技術振興のための環境整備(第2期) ①地域における「知的クラスター」の形成 ②地域における科学技術施策の円滑な展開 分野別による重点化から課題 対応型の重点化に転換 地域における産学官の効果的なイノベーションシステムの構築 主要な柱 グリーンイノベーション ライフイノベーション 震災復興 地方公共団体 連携 連携 自立・連携促進 連携促進 地域イノベーション 戦略支援プログラム 地域における科学技術の振興(第1期) 自立・連携促進 連携促進 連携促進 自立・連携促進 相乗効果 先端融合領域 大学等 イノベーション シーズ・ニーズ 創出拠点形成 創出強化 支援事業 プログラム 地域における科学技術の振興は、各地域の歴史や文化などを背景とした独自性のある研究・取組の推進に より、地域の活性化を図ることを目的として取り組まれてきましたが、同時に我が国全体の科学技術の高度 化・多様化にも大いに貢献してきました。 我が国全体で科学技術イノベーション政策の推進が求められる中で、地域がその強みや特性を生かして、 企業、金融機関等 自立的な科学技術イノベーション活動を展開する仕組みを構築し、国と地域が一体となって、科学技術の力 で世界をリードすることが重要となっています。 1 大学等 連携 2 12.11
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