テーリング係数、分離度について

テーリング係数、分離度について
B4 川端 諒
クロマトグラムのパラメータ
ピークの分離を良好にするためには
・テーリング係数
・分離度
・分離係数
・キャパシティーファクター
・理論段数
など
良好な実験条件を選ぶことが必要である。
ピークのテーリング
• ピークが対称形にならず、尾を引いたようにベー
スラインまで戻らない現象のこと。
• 近接するピークの分離も悪化させる。
• テーリングとは逆に、ピークの立ち上がりの部分
が広がった現象をリーディングという。
a:通常ピーク
b:リーディング
c:テーリング
テーリング係数
ピークの対称性を示す指標。
Tf =
W0.05h
2×a0.05
a0.05:ピーク5%高さ位置での、ピーク
前半(開始点~頂点)の幅
W0.05h:ピーク5%高さ位置でのピー
ク幅
Tf >1の時:テーリング
Tf <1の時:リーディング
通常、 Tf=0.5~1.5程度が適切な値
分離度
2成分の分離の程度を示す。
• 日本薬局方
tR2-tR1
Rs = 1.18×
W0.5h2+W0.5h1
tR1:前のピークの保持時間
tR2:後ろのピークの保持時間
W0.5h1:前のピークの50%高さ
位置でのピーク幅
W0.5h2:後ろのピークの50%高さ
位置でのピーク幅
• USP(米国薬局方)
tR2-tR1
W1:前のピークのピーク幅
W2+W1
W2:後ろのピークのピーク幅
Rs = 2×
tR1:前のピークの保持時間
tR2:後ろのピークの保持時間
Rs≧1.5の時、ベースライン分離している。
理論段数
カラムの性能、効率を判断する指標。
• 日本薬局方
半値幅法を用いている。
tr
N=5.55
tr
:
2
W0.5
ピーク半分高さの幅(W0.5)を利用して計算する。
• USP(米国薬局方)
接線法を用いている
N= 16
tr
W
2
tr
:
変曲点
ピーク左右の変曲点に引いた接線とベースラインの交点
をピーク幅として計算する。
分離係数
k'1:前のピークのk'
α=
k'2
k'1
tR2-t0
=
tR1-t0
k'2:後ろのピークのk'
t0:非保持時間
tR1:前のピークの保持時間
tR2:後ろのピークの保持時間
tR1-t0
k'1 =
t0