社会と情報 テレビ学習メモ 第 20 回 望ましい情報社会に向かう [情報システムと人間] これからのネット社会 社会と情報監修・講師 望月俊男 みなさんは「社会と情報」で学んだことを生かして、あらゆる人たちにとって 豊かに恩恵を受けられるネット社会を作る役割をこれから担っていくことになり ます。そこで。望ましいネット社会を実現するうえで、新しい情報テクノロジー の活用のあり方と、情報テクノロジーの恩恵を受けられないディジタルデバイド の問題について考えていきましょう。 学習前に 調べておこう ロボット、AI(人工知能)、ユビキタス技術、 ディジタルデバイド 情報化による社会の変化 ⃝私たちの生活やライフスタイルは、情報テクノロジーの進化にともない、身近なところに至 るまで、これからますます変化していくだろう。 たとえば、カメラやセンサなどを使って日常生活をサポートする情報通信技術であるユビ ▼ キタス技術を活用した情報収集、物質の認識や個人認証、人工知能を活用した推薦(レコメ ンデーション)や対話の技術、ロボット(ドローンを含む)を活用した新しいサービスなど は、これからの私たちの生活を大きく変革するものと期待される。 未来社会の姿 ⃝障がいや病気をもつ人たちや、高齢者の方々がより健康に生き生きと生活することができ るように、ロボットやAI(人工知能)などの新しい情報テクノロジーが活用されるように なってきている。 ⃝情報テクノロジーを活用して未来の社会のあり方を考えていく上では、単に新しいものを作る というだけでなく、どのような未来が理想的なのかというビジョンをもつことが大切である。 また、人間がどのように情報テクノロジーや情報システムを使うのが望ましいのか、どの ような社会が望ましいネット社会なのか、倫理的にみてそのテクノロジーの活用はよいこと なのか、法律を順守しているのか、新しい法律は必要ではないかなどを踏まえながら考えて いくことが必要である。 − 34 − 高校講座・学習メモ 社会と情報 20 これからのネット社会 豊かな情報社会へ ⃝情報化が進む中で、コンピュータを持たなかったり、情報通信ネットワークに接続できな かったり、それらの使い方を知らなかったりする人々が、十分に必要な情報を得られない、 あるいは情報テクノロジーの恩恵を受けられない「ディジタルデバイド」という問題が発生 している。 ⃝ディジタルデバイドがある人に対して生活に必要な情報を公平に提供できるようにするには、 最新の情報テクノロジーに頼るのではなく、目的に応じた適切な情報メディアを活用するこ とも考える必要がある。 ⃝ディジタルデバイドは地域、年齢、所得、機会などの格差によって生じている。若者にはコ ンピュータの使用機会の格差によるディジタルデバイドが生じてきている。 ⃝学校はもとより、地域や企業が一体となって、老若男女がそろって情報社会の恩恵を受けら れるようにするための教育機会をつくることが、豊かな情報社会を形成していく上でも大切 である。 ▼ − 35 − 高校講座・学習メモ
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