市原市立地適正化計画骨子案

市原市立地適正化計画
~骨子(案)~
平成 29 年 2 月
2
- 市原市立地適正化計画 骨子(案) 目次 -
1.はじめに
(1)計画の目的 .............................................................................................................1
(2)計画期間 ..................................................................................................................3
(3)計画の位置付け ...................................................................................................3
(4)計画区域 ..................................................................................................................4
(5)計画の構成 .............................................................................................................4
2.関連計画の整理
(1)市原市総合計画 ...................................................................................................5
(2)市原都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針 .........7
3.市原市の現状分析
(1)現状把握 ..................................................................................................................8
(2)将来見通しの分析 .......................................................................................... 29
4.都市構造上の課題の分析
(1)都市構造分析 .................................................................................................... 35
(2)居住利便性の評価分析 ................................................................................ 49
(3)比較分析 .............................................................................................................. 51
(4)課題の整理 ......................................................................................................... 54
5.まちづくりの方針
(1) コンパクト・プラス・ネットワークの考え方 ............................ 56
(2) 目指すべき将来都市構造 ......................................................................... 57
3
6.立地適正化の基本的な考え方
(1)都市機能誘導の方針 ..................................................................................... 59
(2)居住誘導の方針 ............................................................................................... 60
(3)公共交通ネットワークの方針 ................................................................. 62
7.都市機能誘導区域
(1)都市機能誘導区域・誘導施設について ............................................. 63
(2)拠点の位置づけと役割 ................................................................................ 65
(3)各拠点のまちづくりの方向性 ................................................................. 66
・五井駅周辺 ......................................................................................................... 67
・市役所周辺 ......................................................................................................... 70
・八幡宿駅周辺 .................................................................................................... 73
・姉ケ崎駅周辺 .................................................................................................... 76
・ちはら台駅周辺 ............................................................................................... 79
・上総牛久駅周辺 ............................................................................................... 82
・辰巳台・うるいど南............................................................................................... 85
(4)都市機能誘導区域設定の考え方 ............................................................ 88
(5)都市機能誘導区域の誘導施設 ................................................................. 89
(6)都市機能誘導区域外の建築物等の届出 ............................................. 90
(7)都市機能誘導区域に誘導施設の立地を誘導するために講ずる施策 ............... 91
8.居住誘導区域
(1)居住誘導区域について ................................................................................ 92
(2)居住誘導区域設定の考え方 ...................................................................... 93
(3)居住誘導区域外の建築物等の届出 ....................................................... 94
【資料編】
用語解説 ............................................................................................................................. 95
4
1.はじめに
(1) 計画の目的
○人口減少・少子高齢社会の進展や都市の低密度化に伴う都市機能の低下、公共施設の維
持更新費用の増大が懸念される中、厳しい財政状況下にあっても持続可能な都市経営を
可能にするため、集約型都市構造(コンパクトシティ)の形成を一層推進する必要があ
ります。
○そのような中、国においては平成 26 年8月に 「都市再生特別措置法等の一部を改正す
る法律」が施行され、行政と住民や民間事業者が一体となったコンパクト・プラス・ネ
ットワークを基軸においたまちづくりを促進するため、立地適正化計画制度が創設され
ました。
○社会情勢の変化や国の動向を踏まえ、本市の特性に合わせたコンパクト・プラス・ネッ
トワークの形成を一層推進するため、都市再生特別措置法第81条第1項に規定する立
地適正化計画を策定します。
■立地適正化計画の意義と役割
出典:立地適正化計画の概要パンフレット(国土交通省)
1
【参考】立地適正化計画とは
立地適正化計画とは、都市再生特別措置法の一部改正(平成 26 年 8 月施行)によ
り新たに制度化された、市町村が定めることができる計画です。
●
必須記載事項
➣
住宅及び都市機能増進施設(※)の立地の適正化に関する基本的な方針
➣ 居住誘導区域(居住を誘導すべき区域)
➣
居住誘導区域への居住を図るための施策
➣ 都市機能誘導区域(都市機能増進施設の立地を誘導すべき区域)と誘導施設
➣ 都市機能誘導区域に誘導施設の立地を図るための施策
※
都市機能増進施設:医療施設、福祉施設、商業施設等、居住者の利便性や
福祉の増進に著しく寄与する施設
※
●
居住誘導区域、都市機能誘導区域とも、市街化区域内に定めます。
任意記載事項
➣
駐車場配置適正化区域
➣ 跡地等管理区域
●
立地適正化計画に関係する都市計画(任意)
➣
居住調整地域
➣
特定用途誘導地区
■立地適正化計画等で定める区域のイメージ
2
(2) 計画の期間
○本計画の期間は、本市の最上位計画である「市原市総合計画」に合わせ、平成 38 年度
(2026 年度)までとしますが、将来の土地利用、道路、公園整備など都市計画に関す
る基本的な方針を定める都市計画マスタープランと同様、中長期的な視点に立った将来
の都市像を明確にするため、概ね 20 年後の平成 49 年(2037 年)を見据えた内容と
します。
○ただし、都市計画マスタープランの改定や社会経済情勢の変化に対応し、概ね 5 年ごと
を目安に、適切に見直しを行います。
平成 30 年度(2018 年度)~平成 38 年度(2026 年度)
(平成 49 年(2037 年)を見据えた内容とする。
)
(3) 計画の位置付け
○本計画は、都市再生特別措置法第 82 条に基づき、市原市都市計画マスタープランの高
度化版として扱います。
○本計画は、上位計画である「市原市総合計画」の理念や都市像を踏まえ、
「市原市都市計
画マスタープラン」の方針と整合を図りながら策定します。
○さらに、コンパクト・プラス・ネットワークの実現に向けた計画とするため、公共施設
の再配置、地域公共交通ネットワークの形成のほか、医療・福祉、子育て、商業等の機
能の誘導という新たな視点も加え、各部門の計画・施策との連携を図ります。
■立地適正化計画の位置付け
市原市
【千葉県】
市原市総合計画
市原都市計画都市
計画区域の整備、開
発及び保全の方針
(都市計画区域マスタ
市原市都市計画マスタープラン
ープラン)
【国】
市原市立地適正化計画
地域公共交通ネットワーク
の形成に係る計画・施策
公共施設の再配置に係る計
画・施策
改正都市再生
特別措置法
法定都市計画
分野別計画
○ 区域区分(
「線引き」
)
○ 緑の基本計画
○ 地域地区
○ 市街地開発事業
○ 市道整備計画 等
○ 都市施設
○ 地区計画
等
3
各部門の計画・施策
○ 福祉
○ 子育て
○ 商業
○ 農業
○ 防災
○ 環境 等
(4) 計画区域
○立地適正化計画の区域は、都市再生特別
措置法の規定に基づき、都市計画区域内
において定めます。本計画においては、
都市全体を見渡す観点から、市原都市計
画区域全域を計画区域とします。なお、
同様の観点から、現状分析及び都市構造
上の課題の分析に当たっては、都市計画
区域外の区域を含む市全域について行い
ます。
(5) 計画の構成
○本計画は、以下の内容で構成します。
■立地適正化計画の構成
1.はじめに
2.関連計画の整理
3.市原市の現状分析
4.都市構造上の課題の分析
5.まちづくりの方針
6.立地適正化の基本的な考え方
7.都市機能誘導区域
8.居住誘導区域
9.目標指標の設定
4
2.関連計画の整理
(1) 市原市総合計画
◆都市像
夢つなぎ ひときらめく 未来創造都市 いちはら
~ひとの活躍が新たな誇りを創るまちへ~
これからのまちづくりにおいて、最も大切な力は「ひとの力」です。
ひとの力こそが、困難な課題を乗り越え、未来を切り拓く大きな力となります。
そして、ひとの力を引き出すものが「夢」です。
子どもたちをはじめ、あらゆる世代が将来に夢を抱くことができるよう、未来への展望
をしっかりと描きます。
それぞれの夢や思いをつなぎながら、ひとの多彩な活躍が満天の星のようにきらめき、
その輝きを束ね誇り高く未来を創造する、魅力と活力にあふれるまちの実現を目指します。
その思いを込めて、この都市像を掲げました。
◆2026 年のいちはらの姿と実現への方向性
(1) 産業と交流の好循環が新たな価値を創るまちへ
①
②
③
④
⑤
⑥
臨海部企業の発展を支援し将来にわたってともに歩みます
地域経済を牽引する中小企業の連携・発展を支えビジネスチャンスを創出します
地域資源を磨き上げ、ひとを魅了する観光地を創ります
豊かな地域資源で農林業の活力を高めます
経験豊かな人材を活かして新たな人材を育みます
首都圏や国内外との交流・連携を進めます
(2) つながりと支え合いがひとと地域を健康にするまちへ
①
③
⑤
⑦
地域のひとや団体の活動を支援します
地域でひとを支え合います
生活へ支援の手を届けます
健康寿命の長いまちを創ります
② 地域の活動をつなぎます
④ あらゆる人が互いを尊重し理解し合います
⑥ 誰もが地域社会の主役となるまちを創ります
(3) ひとの活躍と豊かな生活を支える安心・安全なまちへ
①
③
④
⑤
⑦
地域の拠点を個性豊かな住みやすいまちにします ② ひとと拠点を公共交通がつなぎます
都市基盤を維持し生活や活動を支えます
バリアフリーとユニバーサルデザインの施設整備を進めます
空き家を資源として活かします
⑥ 一人でも多くの命を救います
万が一の災害に地域全体で備えます
⑧ 地域の力が犯罪や危険からひとを守ります
(4) 子どもたちの輝き・若者の夢・いちはらの文化を育むまちへ
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
全ての子どもたちの資質と能力を伸ばす教育を進めます
地域への愛着と誇りを育む子育てに優しい地域社会を形成します
若者が結婚や子どもを持つ夢を抱ける社会を創ります
生涯にわたって学ぶ楽しさを地域の豊かさにつなげます
悠久の歴史と伝統の上に新たな文化を育みます
魅力と親しみにあふれるいちはらのスポーツ文化を育みます
文化・スポーツで世界と交流します
⑧ ひとを尊重する心を育みます
5
(5) ひとが環境を守り活かすまちへ
①
②
③
④
ひとと地域の力で美しい環境を守ります
自然の力を利用しエネルギーを上手に使います
ごみを資源に変え新たな価値を生み出します
自然を保全・活用し自然と共生するまちを創ります
◆目指す都市構造 -都市創生戦略-
■都市構造図
個性輝く地域が集合体となって
大きな力を発揮する色彩豊かな都市
を創生します
①資源や特性を活かし、地域をつなぐ新たなま
ちづくり
②コンパクトなまちに居住を誘導
③公共施設の複合化と適正配置
④地域特性を踏まえた土地利用等の促進
⑤27 万市民に対応する都市基盤の維持・整備
⑥公共交通ネットワークの再構築
⑦自然環境と調和した土地利用
⑧里山の魅力向上と交流促進
中心都市拠点
都市拠点
地域拠点
インターチェンジ周辺
国道・県道
高規格幹線道路
八幡椎津線
(平成通り)
鉄道路線
市の玄関口としての強みを活かして、産業、交通、健康、教育などさ
まざまな都市機能の充実・活用を推進する、市の中心的拠点。
五井駅周辺~市原インターチェンジ~市原市役所
JR 線や平成通りを活かして、産業や居住、交通機能等の充実を推進
し、良好な都市生活を提供する拠点。
八幡宿駅周辺、姉ケ崎駅周辺
交通や買い物など、一定の都市機能を活かして、周辺地域の日常生活
を支え、さらなる発展を図る拠点。
ちはら台駅周辺、上総牛久駅周辺
広域交通の要衝という利点を活かし、物流等の産業誘導を推進し、地
域の活力向上へとつなげる拠点。
市原インターチェンジ周辺、姉崎袖ケ浦インターチェンジ周辺、市原
鶴舞インターチェンジ周辺
都市の骨格を形成し、市内外の社会経済活動を支える主要な路線。
JR3駅周辺と千葉市・袖ケ浦市を結ぶ市の最重要路線として、早期
開通を目指す路線。
通勤・通学など日常生活における活動や、観光など交流の軸として、
活用を推進する路線。
6
(2) 市原都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針
◆まちづくりの基本理念と基本方向
【基本理念】
「やすらぎと活力」
【基本方向】
・都市の活力を生み出す拠点の形成
都市機能の強化や人口の集積等を推進し、賑わいと交流のある拠点の形成と多様な地域等との連携による活力
のある都市の構築を目指す。
・いちはらの特性を踏まえた集約型都市構造への転換
本区域の市街地等の特性を踏まえた集約型都市構造への転換を目指し、駅勢圏への公共公益施設や人口の集約
等による歩いて暮らせる利便性の高い都市を構築するとともに、都市の環境負荷の軽減や自然環境の保全を図
る。
・パートナーシップによるまちづくりの推進
市民等とのパートナーシップにより、地域の特性を生かしたまちづくりを推進し、多様なニーズや価値観を踏
まえた個性ある都市の創出を目指す。
・市民の生活を支える交通システムの構築
超高齢社会の到来や環境への意識の高まりを念頭に、本区域の広域性や市街地の配置等を踏まえた、公共交通、
自動車交通、自転車、徒歩等による総合的な交通システムの構築を目指す。
・ふるさとの資源の継承と活用
多様な自然・歴史・文化などの保全とこれらの資源を生かしたまちづくりの推進等により、ふるさとを感じら
れる貴重な資源の次世代への継承と活用を目指す。
◆区域区分の方針
【おおむねの人口】
本区域の将来におけるおおむねの人口を次のとおり想定する。
年次
平成 22 年
区分
都市計画区域内人口
市街化区域内人口
約
約
272
204
平成 37 年
千人
千人
おおむね
おおむね
270 千人
202 千人
【市街化区域のおおむねの規模及び現在市街化している区域との関係】
本区域における人口、産業の見通しに基づき、かつ市街化の現況および動向を勘案し、平成3
7年時点の市街化している区域及び当該区域に隣接し、おおむね10年以内に優先的かつ計画的
に市街化を図るべき区域を市街化区域とすることとし、市街化区域のおおむねの規模を次のとお
り想定する。
年
次
平成 37 年
市街化区域面積
おおむね 6,125ha
※市街化区域面積は平成 27 年時点の面積と同様
7
3.市原市の現状分析
(1) 現状把握
①歴史
〇古く上総国の国府が置かれ、上総国分寺と上総国分尼寺が建立されるなど、上総国の政治
や文化の中心として栄えた歴史を持っています。昭和 38 年 5 月、五井、市原、姉崎、市
津、三和の 5 町が合併して市原市が誕生。さらに昭和 42 年 10 月、南総町、加茂村が合
併して 1 郡 1 市の今日の姿になりました。
②地形
〇ほぼ市の中央部を養老川が南東から北西へ向けて縦断し、臨海部及び養老川中下流域には
田園利用の平坦地が多いほか、内陸部は緩やかな丘陵部や山間地域であり、JR内房線沿
線地域を除くと、広域な市域が豊かな自然資源に覆われています。
■市原市航空写真
出典:都市計画マスタープランより抜粋
8
③都市機能の立地
ⅰ)公共施設
〇国分寺台地区が市役所や市民会館などの公共施設の中心になっているほか、八幡宿駅や姉
ケ崎駅周辺、小湊鉄道沿線の駅周辺に行政機能が立地しています。
〇また、行政系施設は各地区に立地しており、市街化区域内や小湊鉄道沿線を中心に、市民
文化系施設が立地しています。
9
ⅱ)商業施設
〇五井駅周辺や白金通り沿線などの JR 沿線以北に商業施設が集積しており、工業系の用途地
域を除く市街化区域内は徒歩圏域で概ねカバーしています。
〇ちはら台や辰巳台などの住宅地においても商業施設が立地しており、住民の日常生活の利
便性に寄与しています。
10
ⅲ)医療施設
〇医療施設は、五井駅、八幡宿駅、姉ケ崎駅周辺に集積しているとともに、市街化区域内に
は診療所が多く立地しており、医療施設の徒歩圏域でカバーしています。
〇市街化調整区域や都市計画区域外においても点在しています。
※診療科目に内科、外科、小児科が掲げられている医療機関の内、一般市民の利用が想定されるもののみを
プロット(平成 28 年 4 月現在)
11
ⅳ)福祉施設
〇保健福祉センターや障がい者福祉施設などの福祉施設は、市北部を中心に分散して立地し
ています。
〇高齢者福祉施設は市街化調整区域や都市計画区域外においても点在しており、高齢者向け
サービスの需要が高まる地区では、施設の維持が課題です。
12
ⅴ)教育施設
〇市内には 44 の小学校と 22 の中学校が立地しており※、市街化区域内を中心に分布してい
ます。
〇各地区の活動拠点となる施設であるとともに、子育て世代にとっては日常生活において重
要な施設であることから、居住誘導を図るにあたって適正な配置が求められます。
※平成 27 年現在。平三小学校は平成 27 年度末、市東第二小学校は平成 28 年度末にそれぞれ閉校
13
ⅵ)保育所・幼稚園
〇保育所、幼稚園、認定こども園は主に市街化区域内と小湊鉄道沿線の駅周辺に点在して立
地しています。
〇子育て世代にとっては日常生活において重要な施設であることから、居住誘導を図るにあ
たって適正な配置が求められます。
※公立幼稚園は平成 29 年度末に辰巳台、平成 30
年度末に残りの5園(八幡・惣社・有秋・千種・牛
久)が閉園する予定
14
④人口
ⅰ)人口・世帯数の動向
〇本市の人口は、2010 年までは微増傾向にあり、同年には 280,416 人となっています。
0~14 歳の年少人口と 15~64 歳の生産年齢人口は減少傾向にあり、65 歳以上の老年人
口は大幅に増加しています。
〇また、1985 年には 7.2%の高齢化率は、2010 年には 20.9%となっており高齢化が加
速的に進んでいます。
■人口・世帯数の推移
(人、世帯)
300,000
280,416
277,061
278,218
280,255
27,929
36,118
46,373
199,882
194,626
183,749
94,924
99,745
105,600
111,973
257,716
250,000
237,617
21,600
58,635
17,000
200,000
150,000
100,000
162,700
72,059
184,022
81,668
201,440
50,000
57,893
51,728
47,436
41,908
38,537
35,751
1985年
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
0
老年人口
生産年齢人口
世帯数
年少人口
総数
※合計は年齢不詳を含む
出典:国勢調査
■高齢化率の推移
25.0%
20.9%
20.0%
16.5%
13.0%
15.0%
10.0%
7.2%
8.4%
10.1%
5.0%
高齢化率
0.0%
1985年
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
出典:国勢調査
15
ⅱ)人口集中地区の推移
〇1970 年と 2010 年の人口集中地区(DID)区域を比較すると、面積は約 3.8 倍となって
おり、八幡宿駅、五井駅、姉ケ崎駅から市街地が形成され、内陸部における住宅地の形成と
ともに区域が拡大しています。
〇DID 人口密度は 1970 年から 1975 年で縮小していますが、1975 年から 2010 年まで
には、23.2 人/ha から 33.0 人/ha まで拡大しています。住居を建築できない工業専用地
域を除いた部分の人口密度は 50 人/ha を超えており、高密度な市街地が形成されています。
■人口集中地区の区域図(1970 年、2010 年)
出典:国土数値情報
■人口集中地区の人口密度の推移
200,000
180,000
45.0
38.5
40.0
160,000
31.4
31.9
32.5
33.0
28.6
140,000
120,000
23.2
23.7
35.0
30.0
26.0
25.0
100,000
20.0
80,000
15.0
60,000
40,000
10.0
20,000
5.0
0
0.0
1970年
1975年
1980年
1985年
1990年
DID人口(人)
1995年
2000年
DID人口密度(人/ha)
16
2005年
2010年
出典:国勢調査
ⅲ)地域別の人口増減
〇2005 年と 2010 年の人口増減をみると、市街化区域内でも八幡宿駅や五井駅周辺では増
加していますが、国分寺台やちはら台、辰巳台などの住宅地の一部では減少しています。
〇市街化調整区域や都市計画区域外においては、ほとんどの地域で減少しています。
〇市街化区域や市街化調整区域で大幅に高齢者が増加しており、特に市街化調整区域では、
三和地区や牛久地区など、人口が減少しているにも関わらず、高齢者が増加している地区
がみられます。
■人口増減の状況(2005 年、2010 年)
■高齢者人口増減の状況(2005 年、2010 年)
出典:国勢調査
17
⑤土地利用
ⅰ)土地利用規制
〇市街化区域は市北部を中心に指定されており、その内、海岸部は工業系用途地域、その内
陸部は住宅系用途地域、八幡宿駅、五井駅、姉ケ崎駅周辺は商業系用途地域となっていま
す。
〇市街化調整区域と都市計画区域外のほとんどが農業振興地域に指定されており、特に小湊
鉄道沿線の地域、五井駅、八幡宿駅の駅勢圏や市原インターチェンジ周辺を含む東関東自
動車道北側の地域が農用地区域に指定されています。
■都市計画
■農業振興地域・農用地区域
出典:国土数値情報
18
ⅱ)土地利用の動向
〇1976 年と 2009 年の土地利用を比較すると、
市北部の海岸部ではその他用地から建物用
地へ転換され、市街地が拡大しています。
〇国分寺台やちはら台においては、住宅地の形成により農地や森林が住宅用地になっており、
自然的土地利用から都市的土地利用の範囲が広がっています。
■土地利用の動向(1976 年、2009 年)※都市計画区域界、市街化区域界は平成 23 年度現在
1976 年
2009 年
19
出典:国土数値情報
ⅲ)空き地・空き家の状況
〇市街化区域内においては小規模な空き地や駐車場が点在しているとともに、ちはら台など
の住宅団地で大規模な空き地が存在します。
〇空き家は近年増加しており、空き家率は 15.2%となっています。
■空き地の分布
出典:H23 都市計画基礎調査
■空き家の推移
(戸)
18,000
15.2%
15.2%
14.5%
15.0%
16,000
14.0%
14,000
12,000
16.0%
16,710
14,920
14,890
13.0%
12.0%
11.0%
10,000
10.0%
2003年
2008年
空き家数
2013年
空き家率
20
出典:住宅土地統計調査
⑥交通
ⅰ)公共交通ネットワーク
〇公共交通ネットワークは、JR 駅を中心にバス路線網が発達しており、工業系用途地域を除
く市街化区域内は公共交通サービス圏でカバーしています。
〇市南部の市街化調整区域や都市計画区域外は、小湊鉄道を中心に市街地とのネットワーク
がありますが、便数は非常に少ないのが現状です。
■鉄道・バス路線のネットワークと公共交通サービス圏
※運行本数は
平日の往復本数
公共交通サービス圏、空白地域の定義
バス
バス停から
バス停から
500m圏内
500m圏内外
JR・京成電鉄
小湊鉄道 上総牛久駅以北
駅から
鉄 1km圏内
小湊鉄道 上総牛久駅以南
道
駅から
1km圏外
公共交通サービス圏①
公共交通サービス圏②
公共交通
サービス圏③
公共交通
空白地域
21
ⅱ)公共交通利用者の状況
〇五井駅の利用者が最も多く、2011 年を境に増加しており、姉ケ崎駅やちはら台駅では近
年微増していますが、小湊鉄道の利用者は年々減少しています。
○バス運行に関しては赤字路線への補助額が年々増加しており、地域住民の利用促進等、公
共交通ネットワークを維持するための取組が求められます。
■鉄道利用者の推移
(人/日)
18,910
20,000
18,459
■市内運行路線への補助額の推移
18,732
18,332
(円)
19,259
16,000,000
13,530,639
18,000
14,000,000
16,000
14,000
12,599
12,244
12,260
12,207
12,000,000
11,865
10,000
10,659
10,483
8,000
6,000
0
10,706
10,537
8,000,000
10,943
3,955,722
6,000,000
3,899
3,807
4,000
2,000
8,989,656
10,000,000
12,000
3,678
3,675
3,546
2,490
2,522
2,531
2,542
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
11,736,705
3,339,244
2,958,394
4,250,324
4,016,689
10,191,395
4,000,000
5,033,934
2,000,000
2,406
10,965,305
9,997,515
6,714,981
5,980,826
8,778,311
0
八幡宿駅
五井駅
小湊鉄道
ちはら台駅
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度
姉ヶ崎駅
小湊バス
千葉中央バス
出典:東日本旅客鉄道㈱千葉支社
出典:市原市交通政策課
ⅲ)交通手段分担率
〇公共交通分担率は、全目的、通勤目的ともに自動車の分担が多く占め、全目的では 66.3%
が自動車となっています。
〇1998 年から 2008 年の 10 年間で、自動車や鉄道の分担が増え、徒歩が減少しています。
■交通分担率の推移(全目的)
2008年
9.7%0.9%
1998年
8.1%1.2%
0%
全目的分担率
66.3%
65.2%
20%
鉄道・
地下鉄
路線バス
・都電
■交通分担率の推移(通勤目的)
2008年
15.8% 0.9%
1998年
14.3% 1.2%
0%
鉄道・
地下鉄
1.9%8.1%
20%
路線バス
・都電
40%
1.7%8.1%
15.6% 0.1%
80%
100%
60%
自動車
2輪車
12.9%0.2%
自転車
徒歩
その他
通勤目的分担率
48.6%
1.8%9.1%
47.6%
1.6%9.5%
40%
自動車
23.7%
60%
2輪車
自転車
25.8%
80%
徒歩
0.1%
0.0%
100%
その他
出典:平成 20 年 東京都市圏パーソントリップ調査・平成 10 年度 東京都市圏交通実態調査
22
⑦経済活動
ⅰ)工業の動向
〇本市の主産業である化学及び石油・石炭産業は、2008 年まで製造品出荷額等が順調に伸
びていますが、2008 年の世界的な経済不況の影響で 2009 年は大幅に下降し、以後停滞
しています。
■化学及び石油・石炭産業の従業者数および製造品出荷額等の推移
(百万円)
(人)
3,500,000
12,000
3,000,000
10,000
2,500,000
8,000
2,000,000
6,000
1,500,000
4,000
1,000,000
2,000
500,000
0
0
2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
製造品出荷額等(化学)
製造品出荷額等(石油・石炭)
従業者数(化学)
従業者数(石油・石炭)
出典:市原市統計書
ⅱ)商業の動向
〇事業所の従業員数、年間商品販売額ともに減少傾向にあり、特に小売業の事業所数は 1997
年から 2012 年にかけて大幅に減少しています。
■事業所の従業員数と年間商品販売額の推移
(㎡)
従業者
数
20,000
18,000
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
1997年
2002年
2007年
2012年
(万円)
年間商品
販売額
500,000
450,000
400,000
350,000
300,000
250,000
200,000
150,000
100,000
50,000
0
(事業所)
2,500
2,000
1,500
事業所数(小売業)
2,090
1,871
1,620
1,158
1,000
500
0
1997年 2002年 2007年 2012年
1997年2002年2007年2012年
出典:商業統計調査及び経済センサス
23
⑧医療・福祉
ⅰ)医療・福祉の動向
〇65 歳以上の要介護認定者数が、2000 年と 2012 年を比較して約 1,600 人増加してお
り、高齢者に占める認定者の割合も増えていることから、今後、高齢者や要介護認定者等
に対応したまちづくりが求められます。
〇医療施設の病床数は減少しており、2000 年から 2011 年にかけて約 9.2%減少していま
す。
■要介護認定者数の推移
(人)
10,000
12.9%
13.2%
13.0%
12.9%
12.8%
13.0%
13.2%
12.0%
9,000
11.0%
8,000
9.8%
8.8%
7,000
7.6%
6,000
319
346
372
364
358
356
387
14.0%
12.5%
12.0%
370
10.0%
8.0%
282
5,000
235
4,000
216
192
3,000
175
2,000
2,756
1,000
3,356
3,932
4,608
5,292
5,928
6,435
7,011
6,669
7,283
7,596
7,920
6.0%
8,334
4.0%
2.0%
0
0.0%
2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
65歳以上(第1号被保険者)
高齢者(65歳以上)に占める認定者割合(%)
40歳~64歳(第2号被保険者)
出典:市原市HP資料
■医療施設数、病床数の推移
(施設)
(床)
300
295
2,667
2,665
2,652
290
285
285
2,750
297
2,686
292
2,627
291
294
2,627
2,608
2,650
290
2,590
287
293
289
2,700
293
2,550
285
280
2,600
2,440
278
2,440
2,438
2,500
2,422
2,450
2,400
275
2,350
270
2,300
265
2,250
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
施設数
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
病床数
出典:市原市統計書
24
⑨地価
ⅰ)地価の動向
〇商業地、住宅地、市街化調整区域内の現況宅地ともに地価が低下しており、特に商業地(五
井駅周辺)の地価の下落が著しい状況にあります。
〇1999 年と 2015 年を比較して、住宅地で約 0.47 倍、商業地(五井駅周辺)で約 0.43
倍の下落となっています。
■区域別の地価の推移
(円/㎡)
600,000
500,000
500,000
400,000
300,000
230,000
217,000
200,000
108,000
100,000
70,300
40,000
51,200
10,500
0
1999年2000年2001年2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年
商業地(五井駅周辺)
商業地(姉ヶ崎)
住宅地
市街化調整区域内の現況宅地
出典:地価公示
■区域別の地価変動率の推移
(変動率)
1.20
1.00
1.00
0.80
0.60
0.47
0.43
0.40
0.31
0.26
0.20
0.00
1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
商業地(五井駅周辺))
商業地(姉ヶ崎)
住宅地
市街化調整区域内の現況宅地
出典:地価公示
25
⑩災害
ⅰ)浸水想定区域等の状況
〇養老川周辺は、浸水想定区域に指定されている一方、DID 区域の広がりがみられ、災害対
策を含めて居住者の安全性の確保が求められます。
〇市街化調整区域や都市計画区域外においては、土砂災害特別警戒区域や土砂災害警戒区域
の指定が散見されます。
■浸水想定区域等の分布
出典:国土数値情報(浸水想定区域は、養老川流域は 100 年、村田川、椎津川流域は 50 年で想定されたもの)
26
⑪財政
ⅰ)歳入・歳出構造
〇2013 年度の歳入額は、2009 年度と比較して市債や県支出金などの依存財源が増えてお
り、自主財源が減少しています。
〇2013 年度の歳出額は、2009 年度と比較してほぼ同様であるが、扶助費などの義務的経
費や民生費が大幅に増えています。
■歳入・歳出の推移
繰越金
30.3 億円
3%
2009
繰入金
9.1 億円
1%
寄附金
0.4 億円
0%
諸収入
40.3 億円
4%
投資及び出資金・
貸付金
17.8 億円
2%
積立金
0.5 億円
0%
市債
64.1 億円
7%
財産収入
2.7 億円
0%
県支出金
34.3 億円 依存財源
4%
327.3 億円
36%
年
度
902.9
億円
国庫支出金
146.2 億円
16%
自主財源
575.5 億円
64%
市税
494.2 億円
55%
自主財源比率
繰越金
18.0 億円
2%
諸収入
39.1 億円
4%
維持補修費
14.7 億円
2%
物件費
128.7 億円
15%
2013
県支出金
45.2 億円
5%
依存財源
334.4 億円
37%
市税
自主財源 479.0 億円
53%
562.8 億円
63%
その他
30.7 億円
3%
使用料及び手数料
23.0 億円
3%
義務的経費
維持補修費
10.6 億円
1%
投資的経費
133.3 億円
16%
普通建設事業費
132.5 億円
15%
物件費
131.5 億円
15%
地方消費税交付金
26.2 億円
3%
公債費
72.5 億円
8%
総務費
133.2 億円
16%
861.8
億円
扶助費
138.8 億円
16%
土木費
143.3 億円
17%
民生費
243.4 億円
28%
公債費
72.5 億円
8%
繰出金
92.4 億円
11%
338.3 億円
39%
教育費
103.2 億円
12%
消防費
40.9 億円
5%
義務的経費
389.6 億円
45%
商工費
27.3 億円
3%
人件費
170.4 億円
20%
補助費等
81.8 億円
9%
その他の経費
災害復旧事業費
3.1 億円
0%
地方交付税
3.9 億円
0%
861.8
億円
議会費
5.9 億円
1%
災害復旧費
0.8 億円
0%
人件費
178.3 億円
21%
45%(389.6 億円)
増
52%(445.5 億円)
積立金
4.3 億円
1%
897.2
億円
国庫支出金
132.3 億円
15%
災害復旧事業費
0.8 億円
0%
投資及び出資金・
貸付金
17.7 億円
2%
市債
71.3 億円
8%
寄附金
0.8 億円
0%
財産収入
1.2 億円
0%
地方消費税交付金
26.6 億円
3%
64%(575.5 億円)
減
63%(562.8 億円)
繰入金
26.5 億円
3%
年
度
地方交付税
1.1 億円
0%
繰出金
87.0 億円
10%
補助費等
90.3 億円
11%
その他の経費
338.9 億円
39%
その他
32.3 億円
4%
使用料及び手数料
21.3 億円
2%
目的別(歳出)
性質別(歳出)
財源別(歳入)
民生費
投資的経費
78.0 億円
9%
公債費
普通建設事業費
67.6 億円
75.0 億円
8%
9%
義務的経費
445.5 億円
52%
扶助費
207.6 億円
24%
商工費
27.7 億円
3%
労働費
1.7 億円
0%
衛生費
79.8 億円
9%
28%(243.4 億円)
増
38%(330.7 億円)
災害復旧費
3.1 億円
0%
消防費
35.4 億円
4%
861.8
億円
農林水産業費
9.8 億円
1%
教育費
99.7 億円
12%
土木費
87.5 億円
10%
農林水産業費
8.7 億円
労働費
1%
0.8 億円
0%
議会費
6.1 億円
1%
公債費
総務費
67.8 億円
124.2 億円
8%
15%
861.8
億円
民生費
330.7 億円
38%
衛生費
70.4 億円
8%
出典:市原市決算カード
27
ⅱ)固定資産税・都市計画税収の状況
〇固定資産税と都市計画税の税収が横ばいで推移する中、市街化区域内での税収が 86.8%を
占め、市街化区域内人口・面積に割合と比較して、多くなっています。
〇今後、人口減少が見込まれる中、市街化区域内の人口・建物を維持することで、効率的に
税収を確保する必要があります。
■人口、面積、固定資産税+都市計画税の比率 ■固定資産税+都市計画税の推移
0.0%
20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0%
固定資産税・都市計画税
(2015年)
86.8%
人口(2010年)
面積(2015年)
20,000
18,000
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
13.2%
72.7%
16.6%
(百万円)
27.3%
83.4%
市街化区域
市街化調整区域及び
都市計画区域外
2,277
2,307
2,244
14,977
15,142
14,821
2013年度
2014年度
2015年度
市街化区域
市街化調整区域及び
都市計画区域外
出典:固定資産税課
ⅲ)公共施設、インフラの状況
〇公共施設は大規模な改修や建替え(以下「更新等」という。
)の必要性が高い「築 31 年以
上」のものが、全体の 64%を占め、今後、なんらかの大規模改修が必要となる「築 16 年
以上 30 年未満」のものが、全体の 28%あります。
〇これらを合わせると、今後 10 年程度の間に全体の 92%もの施設が老朽化への対応が必要
となり更新等のための費用が発生することが懸念されます。
■公共施設の築年、分類別延床面積
出典:市原市公共資産マネジメント推進計画
28
(2) 将来見通しの分析
①将来人口の動向
・本市の将来人口は、今後は減少傾向で推移し、2035 年には 24.1 万人になることが想定されま
す。
・0~14 歳人口(年少人口)と 15~64 歳人口(生産年齢人口)は、今後減少傾向にあり、65 歳
以上人口(老年人口)は 2025 年まで大幅に増加し、その後は緩やかに増加することが予想さ
れます。
■将来人口
(人)
300,000
250,000
280,416
280,030
58,635
273,711
72,144
264,671
80,588
253,733
83,135
83,358
200,000
241,132
83,592
150,000
183,749
173,687
161,979
100,000
153,798
146,097
135,398
50,000
35,751
34,197
31,143
27,738
24,278
0
0~14歳
15~64歳
65歳以上
22,142
総数
平成 27 年
平成 32 年
平成 37 年
平成 42 年
平成 47 年
(2015 年)
(2020 年)
(2025 年)
(2030 年)
(2035 年)
総数(人)
280,030
273,711
264,671
253,733
241,132
【参考値】
276,863
270,769
261,985
251,121
238,557
総数(人)
出典:上段:市原市人口ビジョンによる人口問題研究所準拠推計 ※2010 年、2015 年の総数には年齢不詳を含む
下段:【参考値】国立社会保障・人口問題研究所(平成 25(2013)年3月推計)
■仮定値の考え方
仮定値
子ども女性比
社人研数値
生残率
※H25 基礎調査
結果
0-4 歳性比
社人研数値
純移動率
移動率を直近 10 年の実績によ
り設定
※次頁の将来人口は、メッシュ人口の将来予測を行うため、国勢調査の小地域別にコーホート
変化率法による推計を行っています。
※都市計画区域内は、H23 都市計画基礎調査における土地利用現況の住宅用地面積で按分し、
都市計画区域外は国土数値情報における建物用地面積で按分し、人口を触れ分けています。
※人口総数および地区別人口は上記の推計結果を踏襲し、補正をかけています。
29
②将来の人口分布
・2010 年では、八幡宿駅や五井駅、姉ケ崎駅周辺、内陸部の住宅団地を中心に 250mメッシュ内
に 500 人以上の地域が分布しています。
・2035 年までに、市街化区域内においても、250mメッシュ内人口 100 人以下の地域が見受けら
れます。
2010 年人口(国勢調査)
2015 年人口(推計値)
2025 年人口(推計値)
2035年人口(推計値)
30
2010 年~2035 年の人口増減
31
③将来の人口密度
・人口密度 30 人/ha 以上の地域は、市街化区域内に分布しており、五井駅周辺や、国分寺台、辰
巳台、ちはら台などの住宅団地では、人口密度 50 人/ha 以上の区域もみられます。
・将来推計では市街化区域周辺から低密度化が進むことが予想され、現在人口密度が高い住宅地
においても、人口密度 20 人/ha 以下の地域も見受けられます。
2010 年人口密度(国勢調査)
2015 年人口密度(推計値)
2025 年人口密度(推計値)
2035年人口密度(推計値)
32
④将来の高齢者数分布
・2010 年では、市街化区域内でメッシュ内高齢者数が 50 人以上の地域が多く分布し、市街化調
整区域においても小湊鉄道沿線で点在しています。
・2035 年には、内陸部の住宅団地でさらに高齢者が増加することが予想され、メッシュ内高齢者
数が 100 人以上の地域が多くなっています。
2010 年人口(国勢調査)
2015 年人口(推計値)
2025 年人口(推計値)
2035年人口(推計値)
33
2010 年~2035 年の高齢者増減
34
4.都市構造上の課題の分析
(1) 都市構造分析
①市民生活の利便性の分析

2010 年では、行政施設徒歩圏内の人口より、徒歩圏外の人口が多くなっていますが、
2035 年では、徒歩圏外の人口が減少し、徒歩圏内の人口は維持することが予想されま
す。

市街化調整区域や都市計画区域外においては、人口が減少し人口密度が 20 人/ha 以下
の地域が多くなりますが、そのような地域でも地域のコミュニティをどのように維持す
るかが課題となります。
■2035 年人口密度と公共施設の重ね合わせ図
35
■2035 年人口総数と公共施設の重ね合わせ図
公共施設徒歩圏内外人口
(万人)
30.00
25.00
20.00
18.20
15.00
14.59
10.00
5.00
9.84
9.52
公共施設徒歩圏外人口
公共施設徒歩圏人口
0.00
2010年
2035年
36

2010 年の商業施設徒歩圏内の人口密度は 31.1 人/ha となっていますが、2035 年に
は、人口密度 20 人/ha 以下の地域が見受けられます。人口を集積し、商業施設の立地
を維持することが求められます。

2035 年には、商業施設徒歩圏内であっても人口密度が 20 人/ha 以下の地域が見受け
られ、人口を集積しながら商業施設の利便性を維持することが必要です。
■2035 年人口密度と商業施設の重ね合わせ図
37
■2035 年人口総数と商業施設の重ね合わせ図
商業施設徒歩圏内外人口
(万人)
30.00
25.00
20.00
12.64
10.00
15.00
10.00
15.40
5.00
14.11
商業施設徒歩圏外人口
商業施設徒歩圏人口
0.00
2010年
2035年
38

2010 年の医療施設徒歩圏内の人口密度は 27.2 人/ha となっており、2035 年におい
ても、人口密度が 30 人/ha 以上の地域は、概ね医療施設徒歩圏でカバーされています。

医療施設は、市街化調整区域や都市計画区域外でも点在していますが、メッシュ内人口
が 50 人程度の地域では、医療施設徒歩圏でカバーされていない地域も多く、市街化区
域や周辺の施設とのネットワークの強化が求められます。
■2035 年人口密度と医療施設の重ね合わせ図
39
■2035 年人口総数と医療施設の重ね合わせ図
医療施設徒歩圏内外人口
(万人)
30.00
25.00
7.91
20.00
5.58
15.00
10.00
20.13
18.54
5.00
医療施設徒歩圏外人口
0.00
医療施設徒歩圏人口
2010年
2035年
40

2010 年の福祉施設徒歩圏内の人口密度は 19.4 人/ha となっており、市街化調整区域
においても点在して徒歩圏でカバーされています。2035 年においても、人口密度が 30
人/ha 以上地域は、福祉施設徒歩圏でカバーされています。

将来は市街化区域内で高齢者が増加することが予想され、市街化区域内への施設の誘導
又は周辺地区との連携が求められます。
■2035 年人口密度と福祉施設の重ね合わせ図
41
■2035 年人口総数と福祉施設の重ね合わせ図
福祉施設徒歩圏内外人口
(万人)
30.00
25.00
7.55
5.70
20.00
15.00
10.00
20.49
18.41
5.00
福祉施設徒歩圏外人口
0.00
福祉施設徒歩圏人口
2010年
2035年
42
②公共交通の持続性の分析
〇市街化区域内は、鉄道とバス路線により公共交通サービス圏でカバーしていますが、2035
年には、公共交通サービス圏の人口密度も低下することから、小湊鉄道沿線を中心に公共
交通利用者のニーズが減少することが予想され、公共交通の維持が困難になる可能性があ
ります。
■2035 年人口密度と公共交通サービス圏の重ね合わせ図
※運行本数は平日の往復本数
43
■2035 年人口総数と公共交通サービス圏の重ね合わせ図
※運行本数は平日の往復本数
交通サービス圏人口
(万人)
30.00
25.00
5.05
3.72
20.00
15.00
交通サービス圏③
16.78
14.64
10.00
5.00
公共交通空白地域
交通サービス圏②
交通サービス圏①
0.45
5.75
0.27
5.49
2010年
2035年
0.00
44
■2035 年高齢者数と公共交通サービス圏の重ね合わせ図
※運行本数は平日の往復本数
(万人)
9.00
8.00
7.00
6.00
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
交通サービス圏高齢者数
1.51
公共交通空白地域
1.29
交通サービス圏③
5.01
3.22
交通サービス圏②
交通サービス圏①
0.16
1.19
0.16
1.69
2010年
2035年
45
③災害等に対する安全性の分析
〇浸水想定区域に指定されている養老川流域には、将来においても多くの人口が分布すると
予想されており、居住者の安全確保が課題となります。
■2035 年人口総数と浸水想定区域等の重ね合わせ図
46
④財政の健全性の分析
〇この先 40 年間で公共施設等の更新等に必要な費用を、簡易シミュレーションしたところ、
事業費ベースで 40 年間に 9,641 億円、年平均 241 億円となります。
〇一方で、本市の建設事業への投資の実績はおよそ年平均 130 億円で、この投資の水準は今
後下がる可能性はありますが、将来にあたって投資額を維持できたと仮定した場合でも、
推計額に対して 1 年あたり 111 億円の不足が生じ、更新等費用を 46%縮減する必要があ
ります。
■40 年間の公共施設等の更新等費用シミュレーション
出典:公共資産マネジメント推進計画
■公共施設の更新等費用シミュレーションの見通し
出典:公共資産マネジメント推進計画
47
■インフラ施設の更新等費用シミュレーションの見通し
出典:公共資産マネジメント推進計画
48
(2) 居住利便性の評価分析
①分析の視点
〇前項による、交通サービス圏、行政施設、商業施設、医療施設、福祉施設の徒歩圏の分析を踏
まえ、250mメッシュを用いて、居住地としての利便性の評価を行います。
〇評価にあたっては、250mメッシュに徒歩圏の含有度合いを算出し、各徒歩圏で以下の係数を乗
算し、全てを足し合わせ点数化行います。
〇点数が高いほど、生活サービス施設へのアクセス性が高い=利便性が高い地域として整理しま
す。
■算出方法
メッシュの含有度合い×都市機能の係数
■含有度合いの係数
メッシュの含有度合い
係数
メッシュにバッファが含まれない
0.0
メッシュの一部にバッファが含まれているが、重心は含まれていない
0.5
メッシュの重心にバッファが含まれている
1.0
メッシュ全てにバッファが含まれている
2.0
■徒歩圏の係数
都市機能
係数
JR・京成電鉄の駅から 1km圏内
交通サービス圏
小湊鉄道 上総牛久駅以北の駅から 1km圏内
小湊鉄道 上総牛久駅以南の駅から 1km圏内
バス停から 500m圏内
生活利便施設
2.0
1.0
行政施設から 800m圏内
1.0
商業施設から 800m圏内
1.0
医療施設から 800m圏内
1.0
福祉施設から 800m圏内
1.0
②分析結果
〇五井駅から市役所周辺にかけて面的に利便性が高くなっており、八幡宿駅や姉ケ崎駅周辺
や小湊鉄道の上総牛久駅以北の駅周辺で、点的に利便性が高くなっています。
〇住宅地においても比較的利便性は高くなっていますが、泉台やうるいど南においては、市
街化区域内の他の地区と比較して利便性が低くなっています。
49
■居住利便性の評価結果
50
(3) 比較分析
○「生活利便性」
「健康・福祉」
「安全・安心」
「地域経済」
「行政運営」
「エネルギー・低炭素」の
観点から、関連する指標を用いて都市構造の評価を行います。
○評価にあたって、全国や地方都市圏(概ね人口 30 万人都市)と比較することにより、本市の特
性を明確にします。
■全国、30 万都市との比較分析結果
分析のまとめ
・生活サービス施設の徒歩圏人口カバー率は、全国や 30 万都市、3大都市
圏と比較して低いが、生活サービス施設の利用圏平均人口密度は、医療・
①生活利便性
商業で 30 万都市より高くなっています。
・基幹的公共交通路線の徒歩圏人口カバー率は、全国や 30 万都市と比較し
て高く、公共交通網は発達しています。
・公共交通の機関分担率は、全国、3大都市圏より低いが 30 万都市より高
くなっています。
・徒歩・自転車の機関分担率が低く、自家用車に依存していることがわかり
ます。
・保育所や高齢者福祉施設の徒歩圏人口カバー率は、全国や3大都市圏、30
②健康・福祉
万都市と比較して低く、高齢者や幼児に対する利便性が低いことがわかり
ます。
・高齢者徒歩圏に医療機関や公園がない住宅の割合は高く、高齢者に対する
利便性が低いことがわかります。
・交通事故死亡者数は全国や3大都市圏、30 万都市と比較して多く、最寄
り緊急避難場所までの平均距離も全国や3大都市圏、30 万都市と比較し
③安全・安心
て長いことから、安全対策が求められます。
・空き家率は、3大都市圏や 30 万都市と比較して低く、全国とほぼ同程度
の値となっています。
・従業員一人当たりの第三次産業売上高は、30 万都市と比較して低くなっ
④地域経済
ていますが、都市全域の売場効率は高くなっています。
・平均住宅宅地価格は、全国や3大都市圏、30 万都市と比較して低くなっ
ています。
・財政力指数が高く、市民一人当たりの歳出額は全国や3大都市圏、30 万
都市と比較して少ないことから、財政面における都市経営の効率化は図ら
れています。
⑤行政運営
・公共交通沿線地域の人口密度は低く、公共交通の効率化を図る必要があり
ます。
・市民一人当たりの税収額は、全国や3大都市圏、30 万都市と比較して、
税収は確保できています。
・市民一人当たりの自動車 CO2 排出量が全国や3大都市圏、30 万都市と
⑥エネルギー
低炭素
比較して高く、公共交通への転換による環境負荷の軽減が求められます。
・家庭部門における一人当たりの CO2 排出量は全国と比較して多くなって
います。
51
■全国、三大都市圏、30 万都市、市原市のレーダーチャート
※全国及び 3 大都市圏、地方都市圏の値は、「都市構造の評価に関するハンドブック」の値を活用
市原市の現況都市構造評価
⑥エネルギー/低炭素
全国
3大都市圏
地方都市圏 概ね30万
■日常生活サービスの徒歩圏充足率(%)
■業務部門における従業者一人当たりのCO2 排出量 (t-CO2/年)
市原市
①生活利便性
■居住を誘導する区域における人口密度(人/ha)
■生活サービス施設の徒歩圏人口カバー率 医療(%)
□<再掲>市民一人当たりの自動車総走行台キロ (台キロ)
■生活サービス施設の徒歩圏人口カバー率 福祉(%)
■<再掲>公共交通の機関分担率 (%)
60
■生活サービス施設の徒歩圏人口カバー率 商業(%)
■家庭部門における一人当たりのCO2 排出量 (t-CO2/年)
■基幹的公共交通路線の徒歩圏人口カバー率(%)
50
■市民一人当たりの自動車CO2 排出量 (t-CO2/年)
⑤行政運営
□公共交通利便性の高いエリアに存する住宅の割合(%)
40
■<再掲>平均住宅宅地価格(居住を誘導する区域)(千円/㎡)
■生活サービス施設の利用圏平均人口密度 医療(人/ha)
■生活サービス施設の利用圏平均人口密度 福祉(人/ha)
30
■生活サービス施設の利用圏平均人口密度 商業(人/ha)
■<再掲>従業者一人当たり第三次産業売上高(百万円))
20
■市民一人当たり税収額(個人市民税・固定資産税)(千円)
■公共交通の機関分担率(%)
□市民一人当たりの自動車総走行台キロ(台キロ)
10
■<再掲>徒歩・自転車の機関分担率(%)
■公共交通沿線地域の人口密度(人/ha)
■<再掲>公共交通沿線地域の人口密度(人/ha)
0
■<再掲>居住を誘導する区域における人口密度 (人/ha)
②健康・福祉
□財政力指数 (-)
■メタボリックシンドロームとその予備軍の割合(%)
□市民一人当たりの歳出額 (千円)
□人口10 万人あたり糖尿病入院患者数(人)
■徒歩・自転車の機関分担率(%)
□高齢者の外出率(%)
④地域経済
□<再掲>市民一人当たりの自動車総走行台キロ(台キロ/日)
■平均住宅宅地価格(居住を誘導する区域)(千円/㎡)
■高齢者徒歩圏に医療機関がない住宅の割合 (%)
■<再掲>空き家率(%)
■高齢者福祉施設の1km 圏域高齢人口カバー率(%)
■都市全域の小売商業床面積あたりの売上高(小売商業床効率)
■保育所の徒歩圏0~5 歳人口カバー率(%)
■買い物への移動手段における徒歩の割合(%)
■従業者一人当たり第三次産業売上高(百万円)
■<再掲>公共交通の機関分担率(%)
③安全・安心
■空き家率(%)
□<再掲>日常生活サービスの徒歩圏充足率(%)
■最寄り緊急避難場所までの平均距離(m)
□<再掲>歩道整備率(%)
□歩道整備率(%), 50
□公園緑地の徒歩圏人口カバー率(居住を誘導する区域)(%)
■高齢者徒歩圏に公園がない住宅の割合(%), 48
■市民一万人あたりの交通事故死亡者数(人)
※全国平均を偏差値 50 とした時の市原市の分析結果の比較
外側にいくほど評価が高いことを示す
52
■現状の市原市と BAU による将来の市原市のレーダーチャート
市原市の現況都市構造評価
全国
現況値
BAU
■日常生活サービスの徒歩圏充足率(%)
■家庭部門における一人当たりのCO2 排出量 (t-CO2/年)
■居住を誘導する区域における人口密度(人/ha)
■市民一人当たりの自動車CO2 排出量 (t-CO2/年)
60
■生活サービス施設の徒歩圏人口カバー率 医療(%)
50
40
■市民一人当たりの都市構造に関連する行政経費(千円)
■生活サービス施設の徒歩圏人口カバー率 福祉(%)
30
20
■生活サービス施設の徒歩圏人口カバー率 商業(%)
□公園緑地の徒歩圏人口カバー率(居住を誘導する区域)(%)
10
0
■保育所の徒歩圏0~5 歳人口カバー率(%)
■基幹的公共交通路線の徒歩圏人口カバー率(%)
■生活サービス施設の利用圏平均人口密度 医療(人
/ha)
■高齢者福祉施設の1km 圏域高齢人口カバー率(%)
□高齢者の外出率(%)
■生活サービス施設の利用圏平均人口密度 福祉(人/ha)
■徒歩・自転車の機関分担率(%)
■生活サービス施設の利用圏平均人口密度 商業(人/ha)
■公共交通沿線地域の人口密度(人/ha)
■公共交通の機関分担率(%)
※BAU とは現状のまま推移した場合の将来予測のこと
※全国平均を偏差値 50 とした時の市原市の現況値、BAU 値の比較。外側にいくほど評価が高いことを示す
※「市民一人当たりの都市構造に関連する行政経費」は全国値がないため、市原市の現況値を偏差値 50 とした
53
(4) 課題の整理
〇各種分析結果を踏まえ、立地適正化にあたっての課題を整理します。
〇人口動向、土地利用、生活利便性、交通利便性、災害等の安全性、財政の健全性の視点で項目
別に課題をとりまとめ、それらを踏まえ、立地適正化計画策定にあたっての都市機能誘導およ
び居住誘導の課題を整理します。
■項目別の課題の整理
項目
課題の整理
〇市街化区域内においても人口密度 20 人/ha 以下の低密度利用の地域が
見受けられることから、主に市街化区域内での利用密度を高めていくた
めの居住誘導が求められます。
○ちはら台地区、五井地区は今後の人口が増加することが見込まれ、都市
や地域の拠点としての発展が期待できます。
人口動向
〇特に、五井駅周辺は、面的に都市機能が集積しており、人口密度も高い
ため、市の中心として高次機能を誘導する必要があります。
○うるいど南地区は、現在の人口密度は低いが良好な都市基盤の整備が完
了し、今後、人口定着を図るため、食料品店舗等の生活利便施設を有す
る必要があります。
○上総牛久駅周辺は、生活利便性は高いが、人口密度が低く、積極的な居
住誘導を図りつつ現状の機能を維持する必要があります。
〇八幡宿駅と五井駅を中心に市街化が進む一方、JR 線以南の内陸部におい
ても住宅地開発により、自然的土地利用から建物用地への転換が進んで
土地利用
います。
〇そのため、飛び地で市街化区域が設定されていますが、今後の人口減少
や高齢化の状況、生活利便性の状況を勘案して、居住誘導を図る必要が
あります。
〇商業施設や医療施設については、市街化区域内に多く立地しており、40
人/ha の地域は概ね徒歩圏でカバーしていることから、今後も人口を誘
導することにより施設を維持する必要があります。
○全国や 30 万都市と比較して徒歩圏人口カバー率が低く、市街化区域外
の生活サービス機能がカバーされていない地域や、地区内で不足してい
生活利便性
る機能については、ネットワークを強化することで、市全体の生活利便
性の向上を図る必要があります。
○市役所周辺は、公共施設をはじめ多様な機能が集積しており、利便性の
高い住宅地として都市機能の維持と積極的な居住誘導が求められます。
○上総牛久駅周辺は、生活利便施設が集積しており、地域の拠点として、
人口減少下においても現状の都市機能の維持が求められます。
54
項目
課題の整理
〇五井駅や八幡宿駅、姉ケ崎駅、ちはら台駅は鉄道とバスの交通結節点で
あり、交通利便性が高い生活の拠点として、地域において必要な機能を
誘導する必要があります。
〇基幹的公共交通路線の徒歩圏人口カバー率は高いものの、移動手段とし
ては自家用車が中心であり、市街化調整区域や都市計画区域外の地区は、
小湊鉄道やバスの運行本数が減少し、市全体で交通利便性が高いとは言
交通利便性
い難い状況です。
○五井駅、八幡宿駅、姉ケ崎駅の JR 駅による鉄道ネットワークが構築され
ているものの、鉄道とバスの交通結節点として機能させるためには、3
駅を結ぶ道路ネットワークが必要です。
〇また、市街化区域内の住宅地においては、今後高齢者が増加することが
予想されるため、拠点を繋ぐバスネットワークの強化と利用促進により
交通利便性を維持する必要があります。
〇五井地区など人口が集積している養老川沿岸で浸水想定区域に指定され
ており、居住者が安全に住み続けることかできるように安全対策が必要
です。
〇姉崎地区の市街化区域周辺の一部では土砂災害特別警戒区域に指定され
災害等の安全性
ており、居住地としての広がりを抑制する必要があります。
○老朽化住宅の密集している旧来からの市街地においては、延焼遮断対策
による災害の拡大防止が求められます。
〇海岸部は石油コンビナートが集積しており、居住者の安全性、快適な居
住環境の維持を勘案すると、引き続き工場と住宅地との分離が求められ
ます。
〇公共施設やインフラ施設が老朽化する中で、今後も施設の更新事業が永
続的に続くことが予想されるため、長期的な視点で更新時における施設
の集約や現施設の効率的な維持により、歳出額を抑制する必要がありま
財政の健全性
す。
○扶助費や民生費などの歳出が増加している中、歩いて暮らせるまちづく
りにより市民の健康増進を図ることがもとめられます。
〇歳入が減少傾向にある中、市街化区域内の人口・建物を維持することで、
効率的に固定資産税等の財源を確保する必要があります。
55
5.まちづくりの方針
(1) コンパクト・プラス・ネットワークの考え方
①コンパクト・プラス・ネットワークの実現
○本市においては、これまでに市域を西部・東部・中部・南部の4つのゾーンに区分し、
ゾーンごとに拠点を設定し、各地域の特性を活かしたまちづくりに取り組んできました。
○20 年後の人口推計をみると、今後も人口減少が進むことが予想され、人口減少、少子
高齢化に対応したまちづくりを推進する必要があります。
○そのため、これまでの成果を活かし、地域特性の強化とネットワーク化により、より拠
点性を重視した集約型都市構造の推進が求められます。
○また、各拠点において、拠点性を高める高度利用や民間誘導等が進んでおらず、実現化
に向けた具体手法の展開が求められます。
②目指すべきコンパクト・プラス・ネットワーク
○目指すべきコンパクト・プラス・ネットワークとして、拠点機能の維持・向上と拠点間
ネットワークの効率化による、実効性の高い都市構造を構築します。
○具体的には、各拠点が果たすべき役割を明確にし、五井駅~市役所周辺を「中心都市拠
点」
、姉ケ崎駅周辺・八幡宿駅周辺を「都市拠点」、ちはら台駅周辺・上総牛久駅周辺を
「地域拠点」に位置づけ、選択と集中による各拠点機能とそれを繋ぐネットワークの形
成に取り組みます。
■コンパクト・プラス・ネットワークの考え方
至木更津
袖ヶ浦
至千葉
都市拠点
都市拠点
中心都市拠点
住宅地
住宅地
至千葉
地域拠点
鉄道による
交通ネットワーク
集落
集落
地域拠点
至大多喜
56
鉄道以外の
交通ネットワーク
(2) 目指すべき将来都市構造
○市原市総合計画基本構想(平成 28 年 12 月議決。以下「基本構想」。
)においては、6
町 1 村の合併により誕生した本市の特徴を踏まえ、目指す都市構造として「個性輝く地
域が集合体となって大きな力を発揮する色彩豊かな都市」を掲げています。
○基本構想に掲げる都市構造と、コンパクト・プラス・ネットワークの考え方に基づき、
本計画においては目指すべき将来都市構造を『都市の賑わい・交流、市民が安心できる
生活の実現に向けた持続可能なまちづくり』として設定し、都市機能誘導、居住誘導、
公共交通ネットワークの役割を明確にしたまちづくりを展開します。
目指すべき将来都市構造
都市の賑わい・交流、市民が安心できる生活の実現に向けた持続可能なまちづくり
鉄道駅を中心に、都市機能の役割に応じた特色ある拠点の形成
・市の顔として、多様な世代が交流し賑わいがある拠点として、五井駅周辺や市役所
都
市
機
能
誘
導
の
役
割
周辺において高次都市機能を誘導する。
・JR 駅を中心に東京や千葉方面への広域的アクセスの利便性が高い姉ケ崎駅周辺や
八幡宿駅周辺において都市機能を誘導する。
・都市機能が集積しており地域の拠点となっているちはら台駅周辺や上総牛久駅周辺
において、人口の維持・集積を図るため都市機能を維持・誘導する。
・一定の人口密度と居住利便性の評価が高い地域、住宅団地等の拠点となっている地
域において、日常生活に必要な機能を維持・誘導する。
拠点を中心に、歩いて、安心して住み続けることができる居住地の形成
・歩いて住み続けることができる居住地の形成に向けて、日常生活に必要な機能が整
居
住
誘
導
の
役
割
った地域に居住誘導を図り、都市機能や地域コミュニティを維持する。
・歩いて住み続けることができる居住地の形成に向けて、鉄道駅やバス停周辺など交
通利便性が高い地域に居住誘導を図り、高齢者等が安心して暮らせる地域を実現す
る。
・安心して住み続けることができる居住地の形成に向けて、土砂災害などの自然災害
の危険性が高い地域や石油コンビナート集積地の周辺においては居住者の安全性に
配慮しながら居住を誘導する。
公
共
交
通
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
役
割
拠点間や地域間で機能を補完し合う交通ネットワークの強化
・鉄道を中心とした拠点間のネットワークを向上させるとともに、拠点以外の地域に
おいても市民の利便性を維持するために必要な道路・交通体系の確保を目指し、都
市機能を補完し合うネットワークの強化を図る。
・地域公共交通網の確保維持のため、利便性向上を図るとともに、利用を促進する。
・都市拠点や地域拠点の中心となる鉄道駅においては、乗継機能の強化を図る。
57
■将来都市構造
《拠 点》
《 軸
》
《土地利用》
58
6.立地適正化の基本的な考え方
(1)都市機能誘導の方針
①都市機能誘導に関する課題
都市構造の分析、居住利便性の評価等より、都市機能誘導の課題を以下のとおり整理しま
す。
○ちはら台地区、五井地区は今後の人口が増加することが見込まれ、都市や
人口
動向
地域の拠点としての発展が期待できます。
〇特に、五井駅周辺は、面的に都市機能が集積しており、人口密度も高いた
め、市の中心として高次機能を誘導する必要があります。
〇五井駅や八幡宿駅、姉ケ崎駅、ちはら台駅は鉄道とバスの交通結節点であ
交通
利便性
り、交通利便性が高い生活の拠点として、地域において必要な機能を誘導
する必要があります。
○市役所周辺は、公共施設をはじめ多様な機能が集積しており、利便性の高
生活
利便性
い住宅地として都市機能の維持と積極的な居住誘導が求められます。
○上総牛久駅周辺は、生活利便施設が集積しており、地域の拠点として、人
口減少下においても現状の都市機能の維持が求められます。
〇公共施設やインフラ施設が老朽化する中で、今後も施設の更新事業が永続
財政
健全性
的に続くことが予想されるため、長期的な視点で更新時における施設の集
約や現施設の効率的な維持により、歳出額を抑制する必要があります。
②市原市における都市機能誘導の方針
都市機能誘導に関する課題を踏まえ、本市における都市機能誘導の方針を定めます。
都市機能誘導の役割
鉄道駅を中心に、都市機能の役割に応じた特色ある拠点の形成
方針①
中心都市拠点における市の顔としての高次都市機能の誘導
【具体的方策】
・五井駅周辺及び市役所周辺における高次都市機能の誘導
方針②
鉄道駅を中心に交通利便性が高い地域への都市機能の誘導
【具体的方策】
・姉ケ崎駅周辺、八幡宿駅周辺、ちはら台駅周辺及び上総牛久駅周辺におけ
る都市機能の誘導
方針③
都市機能が集積しており地域の拠点となっている地域への都市機
能の維持・誘導
【具体的方策】
・一定の人口密度と居住利便性の評価が高い地域、住宅団地等の拠点となっ
ている地域における都市機能の維持・誘導
59
(2)居住誘導の方針
①居住誘導に関する課題
都市構造の分析、居住利便性の評価等より、居住誘導の課題を以下のとおり整理します。
〇市街化区域内においても人口密度 20 人/ha 以下の低密度利用の地域が見受
けられることから、主に市街化区域内での利用密度を高めるための居住の誘
導が求められます。
人口
動向
○うるいど南地区は、現在の人口密度は低いが良好な都市基盤の整備が完了し、
今後、人口定着を図るため、食料品店舗等の生活利便施設を有する必要があ
ります。
○上総牛久駅周辺は、生活利便性は高いが、人口密度が低く、積極的な居住誘
導を図りつつ現状の機能を維持する必要があります。
〇八幡宿駅と五井駅を中心に市街化が進む一方、JR 線以南の内陸部においても
住宅地開発により、自然的土地利用から建物用地への転換が進んでいます。
土地
利用
〇そのため、飛び地で市街化区域が設定されていますが、今後の人口減少や高
齢化の状況、生活利便性の状況を考慮した区域に居住誘導を図る必要があり
ます。
生活
利便性
〇商業施設や医療施設については、市街化区域内に多く立地しており、
40 人/ha
の地域は概ね徒歩圏でカバーしていることから、今後も人口を誘導すること
により施設を維持する必要があります。
〇五井地区など人口が集積している養老川沿岸で浸水想定区域に指定されてお
り、居住者が安全に住み続けることかできるように安全対策が必要です。
〇姉崎地区の市街化区域周辺の一部では土砂災害特別警戒区域に指定されてお
り、居住地としての広がりを抑制する必要があります。
安全性
○老朽化住宅の密集している旧来からの市街地においては、延焼遮断対策によ
る災害の拡大防止が求められます。
〇海岸部は石油コンビナートが集積しており、居住者の安全性、快適な居住環
境の維持を考慮すると、引き続き工場と住宅地との分離が求められます。
○扶助費や民生費などの歳出が増加している中、歩いて暮らせるまちづくりに
財政
健全性
より市民の健康増進を図ることが求められます。
〇歳入が減少傾向にある中、市街化区域内の人口・建物を維持することで、効
率的に固定資産税等の財源を確保する必要があります。
60
②市原市における居住誘導の方針
居住誘導に関する課題を踏まえ、本市における居住誘導の方針を定めます。
居住誘導の役割
拠点を中心に、歩いて、安心して住み続けることができる居住地の形成
方針①
日常生活に必要な機能が整った地域への居住誘導による都市機能
や地域コミュニティの維持
【具体的方策】
・一定の人口密度を維持し、居住利便性の評価が高い地域への居住誘導
方針②
交通利便性が高い地域への居住誘導による子育て世代の定住や高
齢者等が安心して暮らせる地域の実現
【具体的方策】
・鉄道駅やバス停周辺への居住誘導
方針③
災害対策等に配慮して誘導区域を検討
【具体的方策】
・工業系用途地域や浸水想定区域等における安全性に配慮した居住誘導
■誘導のイメージ
中心拠点
様々な都市機能(医療・福祉・
子育て・商業)や住環境を整え、
歩いて暮らせるまちづくり
地域/生活拠点
日常生活に必要な機能を維
持するとともに、中古住宅等
の既存ストックを有効活用
し、質を高めることで、継続
的に居住を誘導
61
(3)公共交通ネットワークの方針
①公共交通ネットワークに関する課題
都市構造の分析、居住利便性の評価等より、公共交通ネットワークの課題を以下のとおり
整理します。
〇基幹的公共交通路線の徒歩圏人口カバー率は高く、公共交通網は発達して
いますが、市街化調整区域や都市計画区域外の地区は、小湊鉄道やバスの
運行本数が減少し、市全体で交通利便性が高いとは言い難い状況です。
○五井駅、八幡宿駅、姉ケ崎駅の JR 駅による鉄道ネットワークが構築され
交通
利便性
ているものの、鉄道とバスの交通結節点として機能させるためには、3 駅
を結ぶ道路ネットワークが必要です。
〇また、市街化区域内の住宅地においては、今後高齢者が増加することが予
想されるため、拠点を繋ぐバスネットワークの強化と利用促進により交通
利便性を維持する必要があります。
○全国や 30 万都市と比較して徒歩圏人口カバー率が低く、市街化区域外の
生活
利便性
生活サービス機能がカバーされていない地域や、地区内で不足している機
能については、ネットワークを強化することで、市全体の生活利便性の向
上を図る必要があります。
②市原市における公共交通ネットワークの方針
公共交通ネットワークに関する課題を踏まえ、本市における公共交通ネットワークの方針
を定めます。
公共交通ネットワークの役割
拠点間や地域間で機能を補完し合う交通ネットワークの強化
方針①
都市拠点・地域拠点とその他の地区間のネットワーク強化に向け
た総合的な交通体系の構築
【具体的方策】
・都市・地域拠点とその他の地区が、都市機能を補完し合うための多様な交
通手段の確保やネットワークの向上に資する道路整備
方針②
鉄道駅を中心とした乗継機能の強化
【具体的方策】
・鉄道による交通ネットワークの利用促進に向けた、都市・地域拠点におけ
る鉄道駅の乗継機能の強化
方針③
バス路線網の再構築による公共交通の利用促進
【具体的方策】
・市内の公共交通の利用促進に向けたバス路線・サービスの見直し
方針④
自家用車に頼らない多様な移動手段の検討
【具体的方策】
・都市・地域・生活拠点を核とした多様な移動手段(自転車等)の利用と公
共交通への乗り換え促進
方針⑤
公共交通事業者との連携の強化
【具体的方策】
・鉄道・バス等の事業者と連携した一体的な交通サービスの充実
62
7.都市機能誘導区域
(1)都市機能誘導区域・誘導施設について
①都市機能誘導区域とは
立地適正化計画は,「居住誘導区域」と「都市機能誘導区域」の双方を定めるとともに,居
住誘導区域の中に都市機能誘導区域を定めることとなっています。
都市機能誘導区域は、医療・福祉・商業等の都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導し
集約することにより、これらの各種サービスの効率的な提供を図る区域として設定するもので
す。国においては、「誘導区域に望ましい姿」として以下のように示しており、これらの考え
方に基づき、本市の実情に応じた区域を設定します。
誘導区域に望ましい姿
〇各拠点地区の中心となる駅、バス停や公共施設から徒歩、自転車で容易に回遊すること
が可能で、かつ、公共交通施設、都市機能施設、公共施設の配置、土地利用の実態等に
照らし、地域としての一体性を有している区域
出典:立地適正化計画の手引き
■都市機能誘導区域の設定イメージ
出典:改正都市再生特別措置法等について(国土交通省資料)
63
②誘導施設とは
誘導施設とは、都市機能誘導区域ごとに、立地を誘導すべき都市機能増進施設です。都市機
能誘導区域ごとに、拠点の特性と実情に応じて、居住者の共同の福祉や利便性の向上を図るた
めに必要な施設を、人口構成や施設の充足など、区域や都市全体の状況を勘案し定めます。想
定される誘導施設は以下のようなものがあげられます。
■想定される誘導施設
・病院・診療所等の医療施設、老人デイサービスセンター等の社会福祉施設、小規模多機能
型居宅介護事業所、地域包括支援センターその他の高齢化の中で必要性の高まる施設
・子育て世代にとって居住場所を決める際の重要な要素となる幼稚園や保育所等の子育て支
援施設、小学校等の教育施設
・集客力があり、まちの賑わいを生み出す図書館、博物館等の文化施設や、スーパーマーケ
ット等の商業施設
・行政サービスの窓口機能を有する市役所支所等の行政施設 など
出典:都市計画運用指針
64
(2)拠点の位置づけと役割
市原市基本構想等で位置づけられる中心都市拠点、都市拠点、地域拠点、その他に多様な都
市機能が集積しており、将来的にも人口集積が見込まれる地域を候補として、今後も都市や地
域の拠点としても役割を担う拠点を都市機能誘導区域とし、一定の人口密度があり日常生活に
必要な機能が集積している拠点についても都市機能誘導区域として設定します。
■各拠点の位置づけと役割
基本構想等の
位置づけ
中
心
都
市
拠
点
拠点
役割
広域
交流
拠点
五井駅
行政・
文化
拠点
市役所
周辺
周辺
○本市における都市活動の中心的な役割を果たす拠
―
点
○市原市の玄関口としての強みを生かし、人口密度
及び就業者密度が極めて高く、商業・医療・教育・ 五 井 駅 周 辺
娯楽・交流など多様でかつ生活に身近なサービス 都 市 機 能 誘
から広域的なサービスまで、広範な都市機能が集 導区域
積し、市民や来訪者が行き交う拠点
○人口密度が高く、行政・商業・業務・芸術文化・
交流など多様なサービスを享受できる拠点
八幡宿駅
周辺
都市拠点
姉ケ崎駅
○JR線や平成通りを生かし、人口密度や就業者密
度が高く、商業・業務・福祉等の都市機能が比較
的高く集積し、日用品の購入や医療等の日常的な
生活がほぼ満たされる拠点
周辺
ちはら台
駅周辺
地域拠点
上総牛久
○人口密度が高く、周辺地域の日常生活を支える商
業・業務・福祉等の都市機能が一定程度集積し、
かつ、他の拠点へ容易にアクセスでき、圏域内で
不足する医療等のサービスも享受できる拠点
駅周辺
生活拠点Ⅰ
辰巳台
うるいど南
有秋台
生活拠点Ⅱ
若宮
光風台
区域
○一定の人口密度及び日常生活を支えるスーパー等
の他、特色のある都市機能を有し、他の拠点へ容
易にアクセスでき、圏域内で不足するサービスも
享受できる拠点
○一定の人口密度及び日常生活を支えるスーパー等
の利便施設を有し、他の拠点へ容易にアクセスで
き、圏域内で不足する商業、医療等のサービスも
享受できる居住系の土地利用を主体とした拠点
等
65
市役所周辺
都市機能誘
導区域
八幡宿駅周
辺都市機能
誘導区域
姉ケ崎駅周
辺都市機能
誘導区域
ちはら台駅
周辺都市機
能誘導区域
上総牛久駅
周辺都市機
能誘導区域
辰巳台都市機能
誘導区域
うるいど南都市
機能誘導区域
居住誘導区域
(3)各拠点のまちづくりの方向性
各拠点の役割を踏まえ、都市機能誘導区域のそれぞれの位置とまちづくりの方向性を示しま
す。
五井駅周辺
・・五井駅を中心に市の玄関口であ
市役所周辺
・・市原市役所を中心に多様な行
八幡宿駅周辺
・・八幡宿駅を中心に交通利便性を
り、市の中心的な拠点として、
広域的な市民や来訪者の多様な
交流拠点の形成を目指す。
政・文化機能が集積しているこ
とから、市民の生活の拠点とし
ての維持・発展を目指す。
活かした多様な世代の生活の拠
点として、既存の都市機能の維
持と更なる機能誘導を目指す。
◆市の行政サービス・文化交
流が集積した生活利便性
が高い拠点づくり
◆広域的なアクセス性を活
かし定住・交流につながる
拠点づくり
◆
姉ケ崎駅周辺
・・姉ケ崎駅を中心に交通利便性を
活かした多様な世代の生活の拠
点として、既存の都市機能の維
持と更なる機能誘導を目指す。
ちはら台駅周辺
・・ちはら台駅を中心に人口増加を見
◆子育て世代の定住と高齢
者にやさしい拠点づくり
越した都市機能の誘導を図ると
ともに、積極的に居住誘導を図
る。
◆子どもから高齢者まで多様
な世代で賑わう拠点づくり
辰巳台・うるいど南
・辰巳台、うるいど南は、地域住民
の生活の拠点として、日常生活に
必要な機能の維持・誘導を図る。
◆地域住民が安心して住み続け
ることができる拠点づくり
上総牛久駅周辺
・
・上総牛久駅を中心に市南部の拠点
として、既存の都市機能を維持・
誘導を図り、人口減少下において
も地域コミュニティを維持する。
◆地域コミュニティを維持し
住み続けられる南部の拠点
づくり
66
五井駅周辺
1)現状と課題
五 井駅 周辺が 位置す る五 井地区 の人 口は、 総人口 の
30.5%を占めていますが将来は微減傾向に推移し、希薄化
する傾向にあります。年少人口・生産年齢人口は減少し、
老年人口は微増することが予想されます。
生活サービス施設利用圏の平均人口密度や徒歩圏充足率
は、市平均より高く日常生活の利便性は高い地域となって
います。特に、商業施設、医療施設については概ね徒歩圏
でカバーされています。
五井駅を中心に東西を結ぶ JR と南部にアクセスする小
湊鉄道の交通結節点となっており、公共交通沿線地域の人
口密度は、市平均より高く交通利便性も高くなっています。
五井駅周辺の商店街は、若者や女性が行きたくなる店が
少なく、イベント等による一過性の賑わいはありますが、
持続的な盛り上がり・賑わいにつながっていない状況です。
五井地区3階級人口推移
100,000
87,765
87,106
85,396
82,938
五井地区内の各施設の人口カバー率
25.0
79,767
80,000
20.0
60,000
15.0
40,000
10.0
20,000
5.0
0
0.0
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
0~14歳
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
機能
五井地区
30 万都市
商業施設
71.6%
65%
医療施設
84.2%
76%
福祉施設
89.2%
73%
公共施設
40.9%
-
※五井地区の値は、2010 年の値
※30 万都市は「都市構造の評価に関するハンドブック」
による
上記の現状を踏まえ、五井駅周辺においては、市の玄関口として多様な市民・来訪者が交流し、
市全体の活力につながるまちづくりが求められ、特に以下の3点を課題として整理します。
①市の玄関口として、市全域からの利用と市全体の活力につながる拠点づくりが必要
②五井駅周辺の魅力を高め、若者等が来訪し賑わいあふれる拠点づくりが必要
③少子高齢化に対応し、高齢者・子育て世代等が持続的に定住できるまちづくりが必要
67
2)まちづくりの方向性
現状と課題から、五井駅周辺におけるまちづくりの方向性を『市の玄関口となる五井駅周辺の
賑わいと市全体の魅力の向上に向けた拠点づくり』として、その実現に向けたターゲットと誘導
すべき機能を設定します。
■五井駅周辺におけるまちづくりのストーリー
課題①
課題②
課題③
○市の玄関口として、市
○五井駅周辺の魅力を
○少子高齢化に対応し、
全域からの利用と市
高め、若者等が来訪し
高齢者・子育て世代等
全体の活力につなが
賑わいあふれる拠点
が持続的に定住でき
る拠点づくりが必要
づくりが必要
るまちづくりが必要
【五井駅周辺のまちづくりの方向性】
タ
ー
ゲ
ッ
ト
全市民
若 者
高齢者・子育て世代
○多様な市民の交流に
○五井駅周辺を若者等
○高齢者・子育て世代の
より魅力を向上する
が行き交い、市の玄関
定住モデルとなる都
ための大規模な民間
口として賑わいを創
市機能の維持・誘導に
施設の誘導
出するための機能誘
よる生活利便性の確
導
保
68
3)区域の範囲
五井駅周辺都市機能誘導区域は、JR五井駅を中心として半径 800m圏域を基本に、区域とし
て設定します。区域設定にあたっては、用途地域の指定状況、区域内に存在する都市機能の立地
状況、地形地物等を考慮し区域界を設定します。
■五井駅周辺都市機能誘導区域の検討範囲
4)戦略的な誘導方策
既存の都市機能を活用しつつ、ターゲットを見据えた戦略的な都市機能の誘導に取り組みます。
■誘導施策の展開イメージ
69
市役所周辺
1)現状と課題
市 役所 周辺が 位置す る五 井地区 の人 口は、 総人口 の
30.5%を占めていますが将来は微減傾向に推移し、希薄化
する傾向にあります。年少人口・生産年齢人口は減少し、
老年人口は微増することが予想されます。
生活サービス施設利用圏の平均人口密度や徒歩圏充足率
は、市平均より高く日常生活の利便性は高い地域となって
います。特に、商業施設、医療施設、福祉施設については
概ね徒歩圏でカバーされています。
市役所・市民会館から五井駅東口を結ぶバス路線ととも
に、新宿への高速バスの乗降場所となっており、バスネッ
トワークの交通結節点となっています。
市役所周辺は、公共機能をはじめ生活に必要な多様な機
能が充実しており、徒歩圏内においても子育て、高齢者な
ど多様な世代の居住・誘導が期待できます。
五井地区3階級人口推移
五井地区内の各施設の人口カバー率
25.0
機能
五井地区
30 万都市
80,000
20.0
商業施設
71.6%
65%
60,000
15.0
医療施設
84.2%
76%
40,000
10.0
福祉施設
89.2%
73%
20,000
5.0
公共施設
40.9%
-
100,000
87,765
87,106
85,396
82,938
79,767
0
0.0
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
0~14歳
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
※五井地区の値は、2010 年の値
※30 万都市は「都市構造の評価に関するハンドブック」
による
上記の現状を踏まえ、市役所周辺においては、市役所・市民会館を中心に多様な機能集積を活
かしたまちづくりが求められ、特に以下の3点を課題として整理します。
①行政・文化の拠点として、多様な市民が交流できる拠点づくりが必要
②多様な施設が集積した住宅地として、誰もが暮らしやすい拠点づくりが必要
③地域の高齢化に対応したまちづくりが必要
70
2)まちづくりの方向性
現状と課題から、市役所周辺におけるまちづくりの方向性を『市の行政サービス・文化交流が
集積した生活利便性が高い拠点づくり』として、その実現に向けたターゲットと誘導すべき機能
を設定します。
■市役所周辺におけるまちづくりのストーリー
課題①
課題②
課題③
○行政・文化の拠点とし
○多様な施設が集積し
○地域の高齢化に対応
て、多様な市民が交流
た住宅地として、誰も
したまちづくりが必
できる拠点づくりが
が暮らしやすい拠点
要
必要
づくりが必要
【市役所周辺のまちづくりの方向性】
市の行政サービス・文化交流が集積した生活利便性が高い拠点づくり
タ
ー
ゲ
ッ
ト
全市民
子育て世代
高齢者
○多様な市民への行政
○市役所周辺の住宅地
○高齢者が歩いて商
サービスの享受と文
のファミリー層が生
業・医療施設を利用
化・交流のための公共
活しやすい子育て・教
し、安心して住み続け
施設の維持・誘導
育機能の維持・誘導
ることができる機能
の維持・誘導
71
3)区域の範囲
市役所周辺都市機能誘導区域は、市原市役所を中心として半径 800m圏域を基本に、区域とし
て設定します。区域設定にあたっては、用途地域の指定状況、区域内に存在する都市機能の立地
状況、地形地物等を考慮し区域界を設定します。
■市役所周辺都市機能誘導区域の検討範囲
4)戦略的な誘導方策
既存の都市機能を活用しつつ、ターゲットを見据えた戦略的な都市機能の誘導に取り組みます。
■誘導施策の展開イメージ
72
八幡宿駅周辺
1)現状と課題
八幡宿駅が位置する市原地区の人口は、総人口の 19.0%
を占めているが今後は人口減少とともに、衰退、希薄化す
る傾向にあります。老年人口はほぼ横ばいで推移し、年少
人口・生産年齢人口は減少することが予想されます。
生活サービス施設利用圏の人口カバー率・平均人口密度
は、市平均とほぼ同様であり日常生活の利便性は確保され
ています。しかし、商業施設、医療施設ともに僅かに徒歩
圏カバー率が満たされておらず、地域によっては公共交通
ネットワークによる連携が求められます。八幡宿駅を中心
とした徒歩圏域には多様な機能が充実しています。
八幡宿駅を中心に東西を結ぶ JR と、臨海部の工業地や
辰巳台、ちはら台などの住宅地へのバスネットワークの交
通結節点となっています。
八幡宿駅周辺の商店街は、個店の魅力・特徴に欠け、ビ
ジネスで利用できる店、休日に利用できる店が少ない状況
です。
市原地区内の各施設の人口カバー率
市原地区3階級人口推移
60,000
52,652
50,541
50,000
25.0
47,996
45,215
42,383
40,000
20.0
15.0
30,000
10.0
20,000
5.0
10,000
0
0.0
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
0~14歳
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
機能
市原地区
30 万都市
商業施設
61.5%
65%
医療施設
75.9%
76%
福祉施設
79.4%
73%
公共施設
36.8%
-
※市原地区の値は、2010 年の値
※30 万都市は「都市構造の評価に関するハンドブック」
による
上記の現状を踏まえ、八幡宿駅周辺においては、八幡宿駅周辺の土地区画整理事業等による住
環境の整備や東京や千葉などへの広域アクセスの利便性を活かしたまちづくりが求められ、特に
以下の3点を課題として整理します。
①八幡宿駅を拠点とした交通利便性を活かした拠点づくりが必要
②交通ネットワークの拠点と多様な機能集積を活かした地域づくりが必要
③地域の高齢化に対応したまちづくりが必要
73
2)まちづくりの方向性
現状と課題から、八幡宿駅周辺におけるまちづくりの方向性を『広域的なアクセス性を活かし
定住・交流につながる拠点づくり』として、その実現に向けたターゲットと誘導すべき機能を設
定します。
■八幡宿駅周辺におけるまちづくりのストーリー
課題①
課題②
課題③
○八幡宿駅を拠点とし
○交通ネットワークの
○地域の高齢化に対応
た交通利便性を活か
拠点と多様な機能集
したまちづくりが必
した拠点づくりが必
積を活かした地域づ
要
要
くりが必要
【八幡宿駅周辺のまちづくりの方向性】
広域的なアクセス性を活かし定住・交流につながる拠点づくり
タ
ー
ゲ
ッ
ト
子育て世代・若者
周辺の地域住民
高齢者
○千葉・東京方面に通勤
○市原地区の地域住民
○八幡宿駅を中心に高
する子育て世代、通学
を対象とした地域の
齢者が歩いて、安心し
する若者が生活し交
コミュニティ機能、交
て生活することがで
流できる生活利便施
通結節機能の維持・誘
きる医療・福祉機能の
設の維持・誘導
導
誘導
74
3)区域の範囲
八幡宿駅周辺都市機能誘導区域は、JR八幡宿駅を中心として半径 800m圏域を基本に、区域
として設定します。区域設定にあたっては、用途地域の指定状況、区域内に存在する都市機能の
立地状況、地形地物等を考慮し区域界を設定します。
■八幡宿駅周辺都市機能誘導区域の検討範囲
4)戦略的な誘導方策
既存の都市機能を活用しつつ、ターゲットを見据えた戦略的な都市機能の誘導に取り組みます。
■誘導施策の展開イメージ
75
姉ケ崎駅周辺
1)現状と課題
姉ケ崎駅周辺が位置する姉崎地区の人口は、総人口の
11.0%を占めているが今後は人口減少とともに、衰退、希
薄化する傾向にあります。老年人口はほぼ横ばいで推移し、
年少人口・生産年齢人口は減少することが予想されます。
生活サービス施設利用圏の人口カバー率・平均人口密度
は、市平均とほぼ同様であり日常生活の利便性は確保され
ています。特に、医療施設、福祉施設については概ね徒歩
圏でカバーされています。姉ケ崎駅周辺には、医療・福祉
機能が充実しており、子育て機能は住宅地や市街化調整区
域に点在しています。
姉ケ崎駅を中心に東西を結ぶ JR と、有秋台団地や泉台
などの住宅地へのバスネットワークの交通結節点となって
います。
姉ケ崎駅周辺の商店街は、個性ある店舗が少なく、休日
に営業している店が周知できておらず、若者や子育て世代
の利用が少ない状況です。
姉崎地区内の各施設の人口カバー率
姉崎地区3階級人口推移
35,000
29,896
30,000
29,005
20.0
27,721
26,201
24,570
25,000
20,000
15,000
10,000
15.0
2020年
2025年
2030年
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
商業施設
61.2%
65%
87.4%
76%
福祉施設
84.4%
73%
5.0
公共施設
46.9%
-
2035年
0~14歳
30 万都市
医療施設
0.0
2015年
姉崎地区
10.0
5,000
0
機能
※姉崎地区の値は、2010 年の値
※30 万都市は「都市構造の評価に関するハンドブック」
による
上記の現状を踏まえ、姉ケ崎駅周辺においては、JR3駅の中で最も人口減少が著しく、特に少
子高齢化に対応したまちづくりが求められ、特に以下の3点を課題として整理します。
①人口減少、特に年少人口の減少に対応したまちづくりが必要
②交通ネットワークの拠点と多様な機能集積を活かした地域づくりが必要
③周辺の住宅団地や地域の高齢化に対応したまちづくりが必要
76
2)まちづくりの方向性
現状と課題から、姉ケ崎駅周辺におけるまちづくりの方向性を『子育て世代の定住と高齢者に
やさしい拠点づくり』として、その実現に向けたターゲットと誘導すべき機能を設定します。
■姉ケ崎駅周辺におけるまちづくりのストーリー
課題①
課題②
課題③
○人口減少、特に年少人
○交通ネットワークの
○周辺の住宅団地や地
口の減少に対応した
拠点と多様な機能集
域の高齢化に対応し
まちづくりが必要
積を活かした地域づ
たまちづくりが必要
くりが必要
【姉ケ崎駅周辺のまちづくりの方向性】
子育て世代の定住と高齢者にやさしい拠点づくり
タ
ー
ゲ
ッ
ト
子育て世代
周辺の地域住民
高齢者
○地域で減少している
○姉崎地区の地域住民
○姉崎地区や周辺の住
子育て世代の定住に
を対象とした地域の
宅団地で増加する高
つながる生活利便施
コミュニティ機能、交
齢者が安心して暮ら
設の維持・誘導
通結節機能の維持・誘
すための生活機能の
導
維持・誘導
77
3)区域の範囲
姉ケ崎駅周辺都市機能誘導区域は、JR姉ケ崎駅を中心として半径 800m圏域を基本に、区域
として設定します。区域設定にあたっては、用途地域の指定状況、区域内に存在する都市機能の
立地状況、地形地物等を考慮し区域界を設定します。
■姉ケ崎駅周辺都市機能誘導区域の検討範囲
4)戦略的な誘導方策
既存の都市機能を活用しつつ、ターゲットを見据えた戦略的な都市機能の誘導に取り組みます。
■誘導施策の展開イメージ
78
ちはら台駅周辺
1)現状と課題
ちはら台駅周辺が位置するちはら台地区の人口は、総人
口の 7.6%となっており、今後も人口増加に伴い、集積、
成長する傾向にあります。年少人口は減少するが、生産年
齢人口、老年人口は増加傾向に推移することが予想されま
す。
生活サービス施設利用圏の平均人口密度は市平均より高
く、特に医療施設、福祉施設周辺の人口密度が高くなって
います。また、医療施設は人口の 76%以上が徒歩圏でカバ
ーされています。地区内には、多様な生活サービス施設が
集積しており、歩いて暮らすことができる住宅地が形成さ
れています。
京成ちはら台駅により、千葉方面へのネットワークは形
成されており、地区内は、バスネットワークにより、市原
地区との公共交通ネットワークは形成されていますが、利
用者の減少が課題となっています。
住宅団地内には商業施設や医療施設、福祉施設などの多
様な機能が集積していますが、ちはら台駅周辺は都市機能
の立地が少なく、今後の誘導・立地が期待できます。
ちはら台地区内の各施設の人口カバー率
ちはら台地区3階級人口推移
32,920
100.0
機能
ちはら台地区
30 万都市
80.0
商業施設
56.3%
65%
20,000
60.0
医療施設
96.0%
76%
15,000
40.0
福祉施設
87.7%
73%
20.0
公共施設
44.6%
-
35,000
30,000
27,755
30,219
31,942
24,452
25,000
10,000
5,000
0
0.0
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
0~14歳
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
※ちはら台地区の値は、2010 年の値
※30 万都市は「都市構造の評価に関するハンドブック」
による
上記の現状を踏まえ、ちはら台駅周辺においては、住宅団地内の多様な機能と千葉市方面への
アクセス利便性を活かし、人口増加に対応したまちづくりが求められ、特に以下の3点を課題と
して整理します。
①更なる人口増加に対応したまちづくりが必要
②住宅団地に点在する多様な機能を活かしたまちづくりが必要
③京成線による千葉市へのアクセス利便性を活かしたまちづくりが必要
79
2)まちづくりの方向性
現状と課題から、ちはら台駅周辺におけるまちづくりの方向性を『子どもから高齢者まで多様
な世代で賑わう拠点づくり』として、その実現に向けたターゲットと誘導すべき機能を設定しま
す。
■ちはら台駅周辺におけるまちづくりのストーリー
課題①
課題②
課題③
○更なる人口増加に対
○住宅団地に点在する
○京成線による千葉市
応したまちづくりが
多様な機能を活かし
へのアクセス利便性
必要
たまちづくりが必要
を活かしたまちづく
りが必要
【ちはら台駅周辺のまちづくりの方向性】
子どもから高齢者まで多様な世代が生活する拠点づくり
タ
ー
ゲ
ッ
ト
新たな転入者
高齢者
若者
○新たな住宅取得等(フ
○今後増加が予想され
○若者が住みたくなる
ァミリー層等)による
る高齢者が、歩いて生
ようなちはら台駅周
人口増加に対応した
活することができる
辺の賑わいと魅力の
ちはら台駅周辺への
ための多様な生活機
創出と子育て・教育機
生活利便施設の誘導
能の維持・誘導
能の維持・誘導
80
3)区域の範囲
ちはら台駅周辺都市機能誘導区域は、京成ちはら台駅を中心として半径 800m圏域を基本に、
区域として設定します。区域設定にあたっては、用途地域の指定状況、区域内に存在する都市機
能の立地状況、地形地物等を考慮し区域界を設定します。
■ちはら台駅周辺都市機能誘導区域の検討範囲
4)戦略的な誘導方策
既存の都市機能を活用しつつ、ターゲットを見据えた戦略的な都市機能の誘導に取り組みます。
■誘導施策の展開イメージ
81
上総牛久駅周辺
1)現状と課題
上総牛久駅周辺が位置する南総地区の人口は、総人口の
9.4%となっており、今後は人口減少とともに、衰退、希薄
化する傾向にあります。老年人口はほぼ横ばいで推移し、
年少人口、生産年齢人口は減少傾向に推移することが予想
され、将来は高齢化率が約 50%になることが予想されます。
生活サービス施設利用圏の平均人口密度・人口カバー率
は、市平均より低くなっていますが、上総牛久駅を中心に、
市街化区域内に商業・医療・福祉機能が集積し、行政機能
や子育て・教育機能も市街化区域周辺に立地しています。
小湊鉄道の上総牛久駅により、五井駅との公共交通ネッ
トワークは形成されていますが、利用者の減少が課題とな
っています。
交通ネットワークの拠点でもあり、市南部のコミュニテ
ィの拠点でもあることから、既存の都市・生活機能を維持
しながら、地域振興を図ることが必要です。
南総地区内の各施設の人口カバー率
南総地区3階級人口推移
30,000
24,249
25,000
22,174
20,159
20,000
18,182
16,208
5.0
機能
南総地区
30 万都市
4.0
商業施設
28.1%
65%
3.0
医療施設
25.5%
76%
2.0
福祉施設
37.8%
73%
公共施設
24.2%
-
15,000
10,000
5,000
1.0
0
0.0
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
0~14歳
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
※南総地区の値は、2010 年の値
※30 万都市は「都市構造の評価に関するハンドブック」
による
上記の現状を踏まえ、上総牛久駅周辺においては、集積する都市・生活機能を活かし、地域住
民の生活とコミュニティ拠点形成に向けたまちづくりが求められ、特に以下の3点を課題として
整理します。
①今後も増加が予想される高齢者に対応したまちづくりが必要
②人口減少を抑制し、移住・定住による持続的な生活が実現するまちづくりが必要
③市南部の拠点として、地域の活性化につながるまちづくりが必要
82
2)まちづくりの方向性
現状と課題から、上総牛久駅周辺におけるまちづくりの方向性を『地域コミュニティを維持し
住み続けられる南部の拠点づくり』として、その実現に向けたターゲットと誘導すべき機能を設
定します。
■上総牛久駅周辺におけるまちづくりのストーリー
課題①
課題②
課題③
○今後も増加が予想さ
○人口減少を抑制し、移
○市南部の拠点として、
れる高齢者に対応し
住・定住による持続的
地域の活性化につな
たまちづくりが必要
な生活が実現するま
がるまちづくりが必
ちづくりが必要
要
【上総牛久駅周辺のまちづくりの方向性】
地域コミュニティを維持し住み続けられる南部の拠点づくり
タ
ー
ゲ
ッ
ト
高齢者
子育て世代
観光客
○高齢者が元気で歩い
○若者・子育て世代の U
○小湊鉄道の交通結節
て暮らすことができ
ターンなどにより、子
点、市南部の拠点とし
るコミュニティ機能
育てしながら生活で
ての賑わい・交流機能
の維持と医療・福祉機
きる教育・子育て機能
の維持・誘導
能の維持・誘導
の維持・誘導
83
3)区域の範囲
上総牛久駅周辺都市機能誘導区域は、小湊鉄道上総牛久駅を中心として半径 800m圏域を基本
に、区域として設定します。区域設定にあたっては、用途地域の指定状況、区域内に存在する都
市機能の立地状況、地形地物等を考慮し区域界を設定します。
■上総牛久駅周辺都市機能誘導区域の検討範囲
4)戦略的な誘導方策
既存の都市機能を活用しつつ、ターゲットを見据えた戦略的な都市機能の誘導に取り組みます。
■誘導施策の展開イメージ
84
辰巳台・うるいど南
1)現状と課題
本市は、都市拠点や地域拠点の周辺に住宅団地が点在
しており、良好な住宅地の形成に向けた人口・生活機能
の維持と都市拠点や地域拠点との連携が求められます。
辰巳台は、市街地と近接している立地条件から、人口
辰巳台地区3階級人口推移
14,000
12,017
12,000
11,539
100.0
11,082
10,606
10,141
80.0
10,000
8,000
60.0
集積と生活サービス施設の立地がみられます。生活サー
6,000
40.0
ビス施設利用圏の平均人口密度は市平均より高く、特に
2,000
商業施設、福祉施設周辺の人口密度が高くなっています。
4,000
20.0
0
0.0
2015年
しかし、今後は人口減少とともに、希薄化する傾向にあ
り、年少人口、生産年齢人口が減少し、老年人口は増傾
2020年
2025年
2030年
2035年
0~14歳
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
向に推移することが予想されます。
市津地区3階級人口推移
うるいど南が位置する市津地区は、生活サービス施設
利用圏の平均人口密度・人口カバー率は、市平均より低
く、特に福祉施設周辺の人口密度が低くなっています。
一方で、帝京平成大学の立地や、住宅団地の開発・整備
が進んでおり、これまでは人口の集積はみられませんで
したが、今後は新たな居住者の増加が見込まれます。
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
13,827
2015年
13,373
2020年
12,706
2025年
11,912
2030年
2035年
0~14歳
15~64歳
65歳以上
人口密度(人/ha)
■辰巳台・うるいど南の 2010 年~2035 年人口増減
辰巳台
うるいど南
85
10,992
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
上記の現状を踏まえ、辰巳台・うるいど南においては、居住と日常生活が一体となった快適な
住宅地の形成が求められ、特に以下の3点を課題として整理します。
①住宅地のコミュティ形成と高齢者等が地域で安心して生活できるまちづくりが必要
②ゆとりある戸建て住宅地の特性を活かしたまちづくりが必要
③大学との連携や今後の発展を見越した活力あるまちづくりが必要
2)まちづくりの方向性(案)
現状と課題から、辰巳台・うるいど南におけるまちづくりの方向性を『居住と日常生活が一体
となった住み続けることができる拠点づくり』として、その実現に向けたターゲットと誘導すべ
き機能を設定します。
■辰巳台・うるいど南におけるまちづくりのストーリー
課題①
課題②
課題③
○住宅地のコミュティ形
○ゆとりある戸建て住
○大学との連携や今後
成と高齢者等が地域で
宅地の特性を活かし
の発展を見越した活
安心して生活できるま
たまちづくりが必要
力あるまちづくりが
ちづくりが必要
必要
【辰巳台・うるいど南のまちづくりの方向性】
居住と日常生活が一体となった住み続けることができる拠点づくり
タ
ー
ゲ
ッ
ト
高齢者
新たな転入者
若者
○高齢者が元気で歩い
○戸建て住宅地へのフ
○うるいど南において
て暮らすことができ
ァミリー層の U ター
は大学と連携しなが
る医療・福祉機能の維
ンや定住につながる
ら、若者が生活しやす
持・誘導
機能の維持・誘導
い環境づくりと生活
機能の維持・誘導
86
3)区域の設定
辰巳台都市機能誘導区域は辰巳団地バス停、うるいど南都市機能誘導区域は帝京平成大学バス
停を中心として半径500m圏域を基本に、区域として設定します。区域設定にあたっては、用途
地域の指定状況、区域内に存在する都市機能の立地状況、地形地物等を考慮し区域界を設定しま
す。
■辰巳台都市機能誘導区域の検討範囲
■うるいど南都市機能誘導区域の検討範囲
87
(4)都市機能誘導区域設定の考え方
①都市機能誘導区域設定の条件
都市機能誘導の方針に基づき、中心都市拠点(広域交流拠点、行政・文化拠点)、都市拠点、地
域拠点、生活拠点Ⅰにおいて都市機能誘導区域を指定します。各拠点のまちづくりの方向性を踏
まえ、各拠点の中心施設からの徒歩圏域、都市機能の立地状況等を考慮し、以下の考え方と指定
条件に基づき区域を設定します。
■都市機能誘導区域の中心と範囲の考え方
基本構想等での
位置づけ
広域交流
中
心
拠点
都
市
拠
点
行政・文化
拠点
都市機能誘導区域
中心施設
区域の範囲
五井駅周辺
JR 五井駅
中心施設から徒歩圏域 800m圏
域の範囲を基本として設定
市役所周辺
市原市役所
中心施設から徒歩圏域 800m圏
域の範囲を基本として設定
八幡宿駅周辺
JR 八幡宿駅
中心施設から徒歩圏域 800m圏
域の範囲を基本として設定
姉ケ崎駅周辺
JR 姉ケ崎駅
中心施設から徒歩圏域 800m圏
域の範囲を基本として設定
ちはら台駅周辺
京成線
ちはら台駅
中心施設から徒歩圏域 800m圏
域の範囲を基本として設定
上総牛久駅周辺
小湊鉄道
上総牛久駅
中心施設から徒歩圏域 800m圏
域の範囲を基本として設定
辰巳台
バス停
辰巳団地
うるいど南
バス停
帝京平成大学
都市拠点
地域拠点
生活拠点Ⅰ
中心施設から徒歩圏域 500mを
基本として、800mを超えない
範囲で設定
中心施設から徒歩圏域 500mを
基本として、800mを超えない
範囲で設定
■都市機能誘導区域界の指定条件
〇拠点となる施設から徒歩圏域 800m圏域の範囲を基本として設定(生活拠点に
おいては 500mを基本として、800mを超えない範囲で設定)
〇徒歩圏域に近接する場所に市有地や公共施設、ターゲットとする誘導施設の立地
がある場合は、都市機能誘導区域に含める
〇用途地域の土地利用制限の境界や大規模施設の敷地界、道路・河川等の地形・地
物を参考に区域界を設定
※
各都市機能誘導区域の区域界を、平成 29 年度に具体的に定めます。
88
(5)都市機能誘導区域の誘導施設
※
各拠点のまちづくりの方向性に応じ、平成 29 年度に具体的に定めます。
出典:立地適正化計画作成の手引き(国土交通省)
89
(6)都市機能誘導区域外の建築物等の届出
都市機能誘導区域外で誘導施設を有する建築物の開発行為・建築物等行為を行おうとする場合
には、都市再生特別措置法 第 108 条第 1 項の規定に基づき、市長への届出が必要となります。
届出をした者に対して、市町村は、開発規模の縮小や都市機能誘導区域への立地を促すなどの勧
告を行うことができます(都市再生特別措置法 第 108 条第 3 項)。
届出制度の内容は以下のとおりです。
■届出の対象となる行為(都市再生特別措置法 第 108 条第 1 項)
○都市機能誘導区域外の区域で誘導施設を対象に以下の行為を行おうとする場合には、市長へ
の届出が義務付けられる。
開発行為
誘導施設を有する建築物の建築目
的の開発行為を行おうとする場合。
開発行為以外
①誘導施設を有する建築物を新築
しようとする場合
②建築物を改築し誘導施設を有す
る建築物とする場合
③建築物の用途を変更し誘導施設
を有する建築物とする場合
出典:改正都市再生特別措置法等についての説明資料(国土交通省)
■届出の時期(都市再生特別措置法 第 108 条第 2 項)
・開発行為等に着手する 30 日前までに届出を行う
90
(7)都市機能誘導区域に誘導施設の立地を誘導するために講ずる施策
※
平成 29 年度に具体的に定めます。
91
8.居住誘導区域
(1)居住誘導区域について
居住誘導区域は、人口が減少しても一定エリアにおいて人口密度を維持することにより、日
常生活のサービスや公共交通、また地域コミュニティが持続的に確保されるよう居住を誘導す
べき区域として設定するものです。都市計画運用指針に示されている「居住誘導区域を定める
ことが考えられる区域」を踏まえ、本市の実情に応じた区域を設定します。
■)居住誘導区域を定めることが考えられる区域
・都市機能や居住が集積している都市の中心拠点及び生活拠点並びにその周辺の区域
・都市の中心拠点及び生活拠点に公共交通により比較的容易にアクセスすることができ、都
市の中心拠点及び生活拠点に立地する都市機能の利用圏として一体的である区域
・合併前の旧町村の中心部等、都市機能や居住が一定程度集積している区域
出典:都市計画運用指針
■居住誘導区域の設定イメージ
出典:改正都市再生特別措置法等について(国土交通省資料)
92
(2)居住誘導区域設定の考え方
居住誘導区域は市街化区域を対象とします。居住誘導の方針に基づき、方針を実現するための
具体的方策、設定条件に基づき居住誘導区域を検討します。設定条件①~⑥をもとに区域の概形
を抽出し、用途地域の土地利用制限の境界や大規模施設の敷地界、道路・河川等の地形・地物を
参考に区域界を設定します。
■居住誘導の方針の区域設定の条件整理
方針
【方針①】
○日常生活に必要な機能が整
った地域への居住誘導によ
る都市機能や地域コミュニ
ティの維持
【方針②】
○交通利便性が高い地域への
居住誘導による子育て世代
の定住や高齢者等が安心し
て暮らせる地域の実現
【方針③】
○災害対策等に配慮して誘導
区域を検討
具体的方策
一定の人口密度を
維持し、居住利便性
の評価が高い地域
への居住誘導
設定条件
ⅰ.将来も現状の DID 人口密度(33.0
人/ha)を維持すべき地域に居住誘
導を図る
ⅱ.居住利便性の高い地域(生活利便
性に近接している地域)に居住誘導
を図る
ⅲ.都市基盤が未整備で、今後も整備
が見込まれない地域については、誘
導区域に含めることについて慎重
に判断する
鉄道駅やバス停周
辺への居住誘導
ⅳ.鉄道駅から 1km圏内、バス停から
500m圏内を中心に居住誘導を図る
工業系用途地域や浸
水想定区域等におけ
る安全性に配慮した
居住誘導
ⅴ.工業専用地域、工業地域は居住誘
導を抑制し、準工業地域において
は、現状の土地利用を踏まえ居住誘
導を検討する
ⅵ.土砂災害特別警戒危険区域は居住
誘導を抑制し、浸水想定区域におい
ては、地域の安全性を考慮し居住誘
導を検討する
93
(3)居住誘導区域外の建築物等の届出
都市再生特別措置法 第 88 条第 1 項の規定に基づき、居住誘導区域外での開発行為・建築等
行為について、届出を行う必要がある。また、届出をした者に対して、市町村は、開発規模の縮
小や居住誘導区域への立地を促すことができます(都市再生特別措置法 第 88 条第 3 項)
。
届出制度の内容は以下のとおりです。
■届出の対象となる行為(都市再生特別措置法 第 88 条第 1 項)
○居住誘導区域外の区域で、以下の行為を行おうとする場合には、原則として市長への届出が
義務付けられる。
開発行為
建築等行為
出典:改正都市再生特別措置法等についての説明資料(国土交通省)
■届出の時期(都市再生特別措置法 第 88 条第 2 項)
・開発行為等に着手する 30 日前までに届出を行う
94
【資料編】
用語解説
用語
あ行
インフラ施設
解説
インフラストラクチャー「infrastructure」の略で、道路や上下水道、
公園、河川等の都市活動を支える基盤となる施設。
か行
開発行為
主として建築物の建築等の用に供する目的で行う土地の区画形質の
変更。民間事業者が行う団地造成などが該当する。
基幹的公共交通
運行頻度が片道 30 本/日以上のサービス水準を有する鉄道またはバ
路線
ス路線をさす。
義務的経費
地方公共団体の歳出のうち、任意に削減できない極めて硬直性が強い
経費。職員の給与等の人件費、生活保護費等の扶助費及び地方債の元
利償還金等の公債費からなっている。
行政系施設
市役所・支所などの施設の総称。
高次都市機能
都市機能のうち、都市圏を越え、広域的に影響力のある機能。
公共施設
住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設。
公的不動産
地方公共団体等が保有する不動産のことで、公有地や公共施設などの
総称。
さ行
災害危険箇所
石流危険渓流、急傾斜地崩壊危険箇所、地すべり危険箇所(地すべり
の発生するおそれがあると判断された区域のうち、河川・道路・公共
施設・人家等に被害を与えるおそれのある範囲)の 3 つの危険箇所の
総称。
市街化区域
都市計画法に基づく都市計画区域のうち、市街地として積極的に開
発・整備する区域。具体的には、既に市街地を形成している区域、及
び概ね 10 年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域。
市街化調整区域
都市計画法に基づく都市計画区域のうち市街化を抑制すべき区域。
自然的土地利用
農地、山林、水面、砂浜、岩礁、河川敷などのその他の自然地を指す。
市民文化系施設
公民館、集会施設、コミュニティセンターなどの施設の総称。
人口集中地区
国勢調査による 4,000 人/k ㎡以上の基本単位区が互いに隣接して、
(DID)
5,000 人以上となる地区のこと。Densely Inhabited District の頭
文字から「DID」と呼ばれる。
た行
投資的経費
道路、橋りょう、公園、学校、公営住宅の建設等社会資本の整備等に
要する経費であり、普通建設事業費、災害復旧事業費及び失業対策事
業費から構成されている。
都市機能
一般的には、人々が暮らす上で必要となる、政治・行政機能、商業機
能、交通・通信機能、教育・文化・娯楽機能、医療・福祉機能などを
さす。
都市基盤
都市活動を支える道路、公園、上下水道などの施設の総称。
95
用語
都市計画区域
解説
都市計画を策定する場ともいうべきもので、健康で文化的な都市生活
と機能的な都市活動を確保するという都市計画の基本理念を達成す
るために、都市計画法その他の法令の規制を受けるべき土地として指
定した区域のこと。
都市計画区域マ
市町村を超える広域的見地から、県が都市計画法に基づいて策定する
スタープラン
もので、都市計画の目標や土地利用、主要な都市計画の決定の方針等
を体系的、総合的に示す計画。
都市的土地利用
住宅用地、商業用地、工業用地、運輸施設用地、公共公益用地、オー
プンスペース(公園緑地、ゴルフ場など)、その他の空地(駐車場、
資材置場、造成用地など)、交通用地(道路用地、鉄道用地など)。
土砂災害警戒区
急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、住民等の生命又は身体に危害が
域
生じるおそれがあると認められる区域であり、危険の周知、警戒避難
体制の整備が行われる。
土砂災害特別警
急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、建築物に損壊が生じ住民等の生
戒区域
命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる区域で、
特定の開発行為に対する許可制、建築物の構造規制等が行われる。
徒歩圏人口カバ
市の総人口に対する各施設の徒歩圏内の人口の割合。市原市では、徒
ー率
歩圏域を各施設から 800m、鉄道駅から 1km、バス停から 500m
として算出している。
土地区画整理事
既成市街地などにおいて、公共施設の整備改善と宅地の利用増進を目
業
的として、換地手法を用いて、土地の区画形質を整え、道路・公園等
の公共施設の新設・改良を行い、健全な市街地の形成や良好な宅地の
供給を行う事業。
な行
農業振興地域
農業振興地域の整備に関する法律に基づいて都道府県知事が定める
もので、自然的、経済的、社会的諸条件を考慮して一体として農業の
振興を図ることが相当であると認められる地域。
は行
扶助費
性質別歳出の一分類で、社会保障制度の一環として地方公共団体が各
種法令に基づいて実施する給付や、地方公共団体が単独で行っている
各種扶助に係る経費。
や行
用途地域
都市計画法に基づく地域地区の一種で、建築物の無秩序な混在を防
ぎ、合理的な土地利用が行われるように定められた都市計画。住居、
商業、工業など目指すべき市街地像に応じて用途別に 12 種類に分類
されており、用途地域ごとに建築物の用途や容積率、建ぺい率等の制
限が定められている。
96