最新号 - おいでん・さんそんセンター

2017.1.28発行
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聞いてトクする相続と空き家活用のはなし
はじめの1歩セミナー 聞いてトクする相続と空き家活用のはなし~
これからの家や土地のこと 今から考えてみませんか?~基本的な森
の仕組みについて現地での体験を中心に学びます。
●日時:2017年2月18日(土)10:00~11:30
豊田市は、中山間地で暮らしながら市職員として支所で働
●場所:豊田市役所足助支所2階 第2会議室
く制度を導入しています。旭、足助、稲武、小原、下山の支
●定 員:先着30人(定員になり次第受付を終了)
所で働く中山間地在住職員6人を毎回ご紹介します。
●対象:
■元気なうちに、今後の家や土地の相続について考えていきたい! でも、・・・何から始めればいいの?
第 4 回 稲武支所
■相続のイロハについて知りたい!
■空き家の活用を検討している家主に対して支援制度ってあるの?
内川美奈さん
とお考えの方
●内容:
(うちかわ みな)
【1】相続のイロハについて 相続の基本について専門講師よりお話します。将来の家や土地の相続
について、事前に準備しておくポイントなどお伝えします。
稲武地区(押山町)で暮らしはじめて、早10ヵ月。地
講師:株式会社 スター・コンサルティング取締役 大谷 峰久氏 域の皆さんに良くしてもらい、おかげさまで楽しく充実し
*セミナー終了後、大谷講師への個別相談を受付ます!(先着4組・
た毎日を過ごしています。移住してきた頃より参加してい
事前予約制)*個別相談を希望される方は、申込みの際にその旨をお
る、押山町の有志団体「押山歴史探検隊」では、地域のお
伝えください。
【2】家主さん必見!空き家活用の支援制度を紹介!
祭りが行われる神社のルーツを調べたり、石碑の拓本や周
空き家バンクや空き家片づけ応援制度など空き家活用を検討している
辺の整備を行うなど、地域の歴史を探り・守る活動をして
家主さんを応援する支援制度をご紹介します。また空き家を貸す側の
います。その土地の歴史を知ることで、その場所を身近に
心配ごとについてもお答えします。
●参加費:無料
感じるようになり、それまでは気にしなかった風景がまた
●申込:受付開始は2月3日(金)午前10時から電話受付のみ。
豊田市役所足助支所 地域振興担当 自治・定住グループ
違って見えてくるという体験は、移住者ならではの「おも
Tel:0565-62-0601(月曜日~金曜日 午前8:30~17:15)
しろさ」かもしれません。今後も、歴史をはじめ地域のこ
●問合:豊田市役所足助支所 地域振興担当 Tel:0565-62-0601
とをもっと知り、また、良い意味で「よそもの」の感覚を
中馬のおひなさん
忘れず、地域にとっていま自分が何ができるかをしっかり
江戸時代後期から明治、大正、昭和、平成と続く足助の町並み。
考えていけたらいいなと思います。
この通りに面して、約140軒の商家や民家に土びな衣装びなが飾ら
れます。特に素朴な土びなは、三河海岸部で作られ、この地方に広
ール
ロフィ
まったもので、中馬のおひなさんを特徴づけています。
プ
28年春に名古屋市より豊田市押山町へ
●日時:2017年2月11(土)~3月12日(日) ●場所:足助重伝建の町並み一帯と香嵐渓(豊田市足助町内)
移住。趣味は山登りとクラシックギター。主にギターアン
●駐車場:香嵐渓駐車場
サンブルを中心に練習中。Mt. 押山(押山町自慢の絶景スポッ
●問合:足助観光協会 TEL:0565-62-1272
ト)でギター演奏することがひそかな夢♪
センター長の
ミライの
フツーに向かって!
山里に暮らす
私の暮らす旭地区押井町に、かの鈴木正三建立の天台宗
普賢院という古刹がある。残念ながら無人寺となり檀家の
ない寺を集落で手入れし始めて数年が経つ。大晦日に何十
年かぶりでついた除夜の鐘が、
いにしえの暮らしを、境内で
近い辺 境のこの地に、な ぜ人 々は住み着
m
遊んだ子ども時代を想い起こさせた。
標高500
き、
いま限界化に向かう山里を必死で守ろうとしているの
か。
インフラや工業化が未熟な時代、平地の都市よりも、山
あいに住んだ方が、水、食べ物、燃料、建材などが、労働と共
同 体の営みによって手に入り、生 きやすかったからであろ
う。自分の事は自分で行い、お金に頼らず生きる知恵と技
が受け継がれてきた。食べ物を収穫し、保存し、薪や炭を作
り、木を育て製材をする。質素であっても確かな暮らしがあ
る土地、それが山里であったのだと思う。
今日その山里に、確かな暮らしを求めて移住してくる若
者が後を絶たない。先住の村人の持つ暮らしの知恵と技が
移住者たちの能力と結び合い、木の駅プロジェクトやご縁
市など面白いことが続々と生まれている。
グローバルに経済が発展しインフラが充実した今日、暮
らす土地の選択肢は広がり、お金さえあれば便利で華やか
な都市での暮らしを選ぶのがフツー、それで良いと思う。し
ことを、都市の暮らしは健全な山里の持つ公益的機能に支
そうです。
名で作業
えられていることを忘れてはならない。
空き家発掘に前向きな地域を、
足助
足助地区明川町で空き家片付け大作戦
月 日︵日︶
、空き家にあかりを!プロジェクト﹁空き家片付け大作戦﹂第1弾が足助
支所と連携して後方支援
予想外に大量の荷物が出てきた
片付け隊として集まったのは、地域住
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地区明川町で行われました。プロジェクトの経緯、当日の様子などをレポートします。
豊 田 市の山 村 部に古 民 家を借りたい
という 移 住 者は、年 々 増 えています。し
名。片
民 、移 住 希 望 者 、足 助 支 所 職 員 、おいで
ん・さんそんセンタースタッフ他
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かし、空 き家は多 数 あるのに、貸し出さ
れる古 民 家はほんの一握り。その理 由の
付 けが始 まった 時 点では、家の中はすっ
きりしているように見え、 名のボラン
ティアは多すぎるかもしれない印象を受
けました。しかし、実 際に片 付 け始 めて
みると、荷物が予想以上にたくさん出て
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一つとして﹁荷物が片付かないこと﹂が挙
げられています。
今 回の空 き 家 片 付 け 大 作 戦は、現 在
おいでん・さんそんセンターが取り組ん
でいる﹃ 空 き 家にあかりを!プロジェク
時まで、家の中の片 付け・
きて、人手が足りない程でした。
9 時 から
掃除、家屋周りの草刈作業を行い、見違
15
ト﹄
の一環として行われました。移住者の
受入れを進めたい山村部の地域が、空き
家 発 掘 に 取 り 組 み 始 めていま す 。その
にあった荷 物は搬 出され、家の外にはゴ
ミが山のように積み上がりました。
際、
ハードルになる空 き 家の片 付 けを、 えるようにきれいになりました。家の中
各 支 所と連 携して後 方 支 援させていた
だくという企画です。
また、﹁他人の所有物に、どこまで第3
者が立 ち入れるのか﹂、﹁片 付けが、移 住
者にとってのスモールビジネスになり得
家屋の外に運び出された荷物
るか﹂という 社 会 実 験 も兼ねており、片
付いた 家は空 き 家 バンクに登 録 されま
す。
今回の空き家の持ち主は、何十回と足
を運んで片付けたそうですが、なかなか
進まず、家族だけで行う難しさを感じた
分別をしながらの片付けの様子
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from
http://www.oiden-sanson.com
こんにちは!
私があなたの地区の
中山間地在住職員です!
かし、山里での暮らしに価値と安心感を見出す人々がいる
空き家から出てきた大量の荷物にビックリ
1月号
【2月合併号 2016.2.29発行】
【1月号 2017.1.28発行】
センター長
鈴木辰吉
A S U K E
豊田市 企画政策部 企画課
おいでん・さんそんセンター
MAIL:[email protected]
おいでん・さんそんセンター
検索
〒444-2424 豊田市足助町宮ノ後26-2
(足助支所2階)
TEL:0565-62-0610
(直通)
FAX:0565-62-0614
開所時間:午前8時30分∼午後5時
(土日祝日・年末年始除く)
写真で振り返る
空き家片付け
in 明川町
学 生は、東 南アジア、アフリカなどで経
ワークの研究報告会を行いました。
月に豊田市山村部で行った、
フィールド
大学大学院・国際開発研究科の皆さんが、
ターが調 査をコーディネートした 名 古 屋
理論的にまとめられており、報告を興味深
今まで言 語 化されていなかったことが、
した。
う要素は外せないのだなと、改めて思いま
来を描くにあたって、持 続 可 能であるとい
うです。今後、学生たちが自国の社会の未
するために、
この3つのテーマを選んだそ
社 会 を 実 現 していくかということを 研 究
な持続可能な社会を作っていくか。簡単な
﹁下る時代﹂を迎えた日本が、
いかに幸せ
た。
とに、いた た ま れない気 持 ちにな り ま し
る国が、今まさにこの日 本であるというこ
て、海外の森林を大量伐採して輸入してい
日本の森林問題の深さを感じました。そし
た。学 生も宿 題を沢 山もらったようです。
発表後には、たくさんの質問がありまし
うエリートたち 名です。
月 日︵水︶
、おいでん・さんそんセン
済成長著しい新興国の未来を背負うだろ
く聞きました。﹁スモールビジネス﹂
の特徴
スモールビジネスについてまとめられた表
彼らの研究テーマは﹁スモールビジネス﹂
ことではありませんが、確実にその芽吹き
伐 採されず問 題になっていることに、大き
しまい問 題になっている。しかし日 本では
木材が大量伐採され、山がハゲ山になって
んだ理由が興味深いものでした。母国では
﹁森林﹂
のグループは、研究課題に取り組
うなずけました。
村が理解し合うことが大切﹂だというのも
﹁山村部の教育﹂
のグループが﹁都市と山
社会の有り様を指しています。
在、山村部の各地で起きている持続可能な
が多い﹂と分 析されていました。まさに現
く、
ワークシェアが大切﹂﹁創業者は移住者
は、﹁雇う側と雇われる側がなく、オーナー
作業終了後の振り返りの様子
﹁山村部の教育﹂﹁森林﹂。
家屋の外に山のように積まれた荷物
はあります。︵文/小黒敦子︶
ゴミ減量推進課の職員によるレクチャーを受けながら作業
シップをシェアしている﹂﹁上下関係がない﹂
作業が進むにつれて、大量の不用品が出てきた
日本が経済成長と共に生み出した環境
A S A H I ・ A S U K E
﹁利 益を追 求せず、ふるさとのために何か
旭・足助
作業の後、全員で1日の振り返りを行いました。家主さんから
は﹁本 当に助かりました﹂と感 謝の言 葉がありました。他には、
﹁ボランティアと地 域 住 民とのつながりが生 まれ、新しい﹃結い
﹄
※を感じた﹂、﹁障がい者の働く施設を立ち上げる予定がある。
*タイヤ2本
問 題 、格 差 社 会 や 農 村の過 疎 な ど 負の課
仏壇屋さんに依頼し、片付け・搬出をしてもらった
当日の発表の様子
黙 々と細かい作 業をすることが得 意な方がいるので、空き家の
片付けがその方たちの仕事になる可能性を感じた﹂などの感想
がありました。
今回の経験から、片付けに必要な道具やゴミ袋が足りなかっ
たこと、荷物が少ないと思われた今回のケースでも人手が十分
では無かったことなど、やってみて初めてわかるポイントを学ぶ
*洗濯機1台
したいと参加している﹂﹁規模の拡大ではな
家屋周りの草木も伐採して搬出
掃き掃除を終え、見違えるほどきれいになった
ことができました。2弾、第3弾の空き家片付け大作戦に活かし
*埋めるゴミ:軽トラ 2 杯&1tトラック1杯分
作業開始にあたって、町内会長からの挨拶
当日片付けを行った明川町の家
家屋内の片付けだけでなく、外回りの草刈も行った
ていきたいと思います。︵文/小黒敦子︶
2 月 19 日(日)開催決定!
労働力を対等に交換しあって田植え、稲刈りなど農の営みや住居など
※
*燃えるゴミ:1tトラック2杯分
生活の営みを維持していくために共同作業をおこなうこと
*枝・草・材木など:2tトラック2杯分
題を、
いかに克服し真に豊かで持続可能な
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名古屋大学大学院の留学生が山村部の研究を報告
第2回空き家片付け大作戦
∼小原の家編∼は
な驚きがあったそうです。
このマークがついている記事はおいでん・さんそんセンターが関わっています。
この日に出たゴミの量
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荷物の中には、資料館にあっても良さそうな古い物も
(上)(中)(下)10 月に行ったフィールドワークの様子
*本や雑誌:2tトラック1杯分
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【1月号 2017.1.28発行】
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【1月号 2017.1.28発行】