海外安全情報(平成28年10月~12月)

海外安全対策情報 平成28年度第3四半期
1 治安情勢及び一般犯罪の傾向
(1)治安情勢
内政上特に大きな問題もなく政情は安定しており,治安に悪影響を与え
る勢力等の存在も確認されていない。
(2)一般犯罪の傾向
当地では,観光旅行者を標的とした窃盗(置き引き,車上ねらい等)がし
ばしば発生している。なお、窃盗犯は,麻薬中毒者が麻薬を購入する金ほ
しさに犯すことが多いとされている。
また,島外からの移民が強盗,傷害事件のほか,強姦等の凶悪犯罪に関
与している例があり,問題視されている。
2 邦人被害例
(1)強盗未遂
10月26日午後2時45分頃,日本人観光客2名が乗用車で恋人岬に向
かって走っていたところ,対向車がUターンをして追跡してきた。同車は観
光客が運転する車を追い越し目前で停車し,若い男が降りてきて観光客の車
のドアを開けようとした。ドアは施錠されており開かなかった。男は拳銃を
振りかざし現金を要求したが,観光客はそのまま走行し,その場を逃れた。
(2)強盗
10月27日午後8時30分頃,日本人の女性観光客数人が,タモン地区
の人気のない道路の歩道を歩いていたところ,ガンビーチ方向から近づいて
きた乗用車の助手席から男が降りてきて,拳銃を突きつけバッグを渡すよう
に強要した。男はバッグを無理やり奪い逃走した。観光客にけがはなかった。
(3)スリ
11月11日午後9時頃,男性観光客がkマート内のレジにて,同人所
有のバッグパックのジッパーが開けられているのに気づき,中から貴重品
を入れていた小物入れバッグがなくなっていた。
(4)置き引き
11月15日,ゴルフ場において,女性客がカートに旅券入りにバッグを
置き,ゴルフをプレーしている間,少し目を離したすきに同バッグが盗まれ
ていた。
(5)スリ
12月3日夜,男性観光客がタモンエリアのアトラクション,小売店,
レストランなどを巡っていた間に,同人のショルダーバッグのチャックを
開けられ,中に入っていた貴重品の入った袋が抜き取られていた。
3 凶悪犯罪等の発生状況
(1)死亡事故
10月20日朝,アニグア地区居住の女性が帰宅し,38歳の弟が全身傷
だらけで居間に横たわっているのを発見した。被害者は救急車で病院に搬送
された後,頭部挫傷,頭がい骨骨折等により死亡した。警察の調べによると前
夜,車に一度轢かれた被害者が後進した同じ車に再び轢かれている模様が近
隣ビルの防犯カメラに記録されていた。
(2)殺人未遂等
10月22日早朝,ハガッニャ地区所在のカフェ内で騒動の通報があり警
察が出動したところ,現場に駐車してあった車内で意識のない男性を発見さ
れた。この事件で3人の男が殺人未遂や暴動,逮捕妨害等の疑いで逮捕され
た。調べによると前夜,タモン地区で3人のうちの一人が被害者を殴り倒し
ている模様が防犯カメラに残っていた。3人は意識を失った被害者を後部座
席に乗せたままで同カフェに移動し,別のグループと諍いを起こした模様。
被害者の男性は4日後に意識が回復しないまま死亡した。
(3)強盗
11月11日,デデド村所在のレストランで強盗事件が発生し,後日,防
犯カメラの映像が公開され,36歳の男が警察に出頭した。男は,泥酔した
上で鉈を所持して金を要求し,従業員のポケットに入っていた14ドルを奪
ったと供述した。
(4)強盗
11月18日,武装強盗容疑で,男二人女一人が逮捕された。容疑者の
三人は同月14日,16日にそれぞれ別のゲームセンターに覆面で押し入り,
拳銃やナイフを振りかざして客や店員を脅迫し現金を奪った。容疑者の1人
は同様の罪で前科があった。
(5)強盗・監禁等
12月12日(報道日),38歳の男が,住居侵入,強盗,脅迫,監禁,
婦女暴行等の疑いで逮捕された。容疑者はアガニアハイツのアパート内に侵
入し,眠っていた女性の寝間着をナイフで切り裂き暴行し現金,貴金属を要
求した。その後ナイフで女性を脅し,同女性の車で様々な場所に運転させ,
午前6時頃,ハガッニャで降車し同女性は解放された。
(6)強盗
12月12日(報道日),8月に発生したアプラハイツの住居侵入・武装
強盗事件及び12月1日に発生した同様の強盗事件の容疑で4人の男女が
逮捕された。両事件とも拳銃を使用し,2件目は住人の手足を縛り,純金の
ネックレス,現金,ピックアップトラック等を強奪した。
(7)殺人未遂
12月14日午後10時35分頃,拳銃発砲音の通報で警察がアガット村
サンタクルーズ通りに駆け付けたところ,19歳の男性が負傷して倒れてい
るのを発見した。目撃者によると,容疑者の男はマウンテンバイクに乗って
おり,目撃者とその友人に向かって銃を6~7発,発砲し,一発が被害者の
胴体部分にあたった。容疑者は殺人未遂等の罪で逮捕された。
(8)麻薬
12月19日,指名手配中の者がホテル内で発見逮捕され,同室内から1
0万ドル相当の覚せい剤や大麻が押収された。
4
テロ・爆弾事件発生状況
当該情報には接していない。
5
誘拐事件発生状況
当該情報には接していない。
6
対日感情
当地は観光業が主たる産業であり,歳入全体の約6割が観光業によるもの
であることから,外国人を排斥しようとする風潮は見られない。昨年の日本
からの年間来訪者数は約75万人で,全体の約6割を占めていることもあっ
て,一般的に対日感情は良好である。
7
日本企業の安全に関わる諸問題
特になし。