今村復興大臣福島県訪問ぶら下がり記者会見録（平成 29年１月 28日（土） 1135～ 1145 於）福島県福島市）１．発言要旨本日は、御案内のように原子力災害からの福島復興再生協議会を開催いたしました。いよいよ国会も始まり、今度は予算、そして福島特別措置法の改正等々課題があるわけでありますが、そういったことを交えながら、いろいろな意見も頂いて、大変有意義な会議であったというふうに思っております。まず、内堀知事から五つの要望を頂きまして、そしてまた、ほかの皆様方からもいろいろな御意見を伺ったわけであります。それぞれに皆さん方、各大臣、あるいは政務の人から中心に回答させていただいたところであります。知事からは、先ほど５点と言いましたが、それに沿ってまいりますが、一つには帰還困難区域の復興に向けた特定復興拠点の整備について、これについては地元の実情をよく踏まえながら対応するということで、各市町村とよく相談してまいりますということです。それから、福島復興再生基本方針につきましても、地元の意見もよく伺いながら、速やかな改定に向けて取り組んでまいりますということです。そして、具体的な話になってまいりましたが、医療とか公共交通の確保などの生活環境整備、これについて、またいろいろな新たな課題等も出てまいるかと思いますので、しっかりそういったものに柔軟に対応していきますということでお答えしております。それから、福島イノベーション・コースト構想、これは今動き出しているわけでありますが、関係省庁とか地元と緊密に連携して、是非この構想の更なる推進、加速化に向けて頑張ってまいりますということをお伝えいたしました。それから、非常に今日多く話題になったのですが、風評被害の払拭ということであります。これも生産者あるいは生産者団体関係、そしてまた流通業界、そして行政等々挙げて、一体となって、全力を挙げて、この払拭に頑張ってまいろうということを皆様方にしっかりと伝えたところであります。ほかにも個別、いろいろ具体的な話もありましたが、大変有意義な会議だったというふうに思っておりますし、また、これを一つの糧として、我々も気を引き締めて、まなじりを決して、この福島の復興再生のために頑張っていくという思いを新たにしたところであります。以上です。－１－２．質疑応答（問）今いろいろな意見が出たということですが、多かったものというのは、どういったものが多かったのか。そういった意見に対してどう受け止めたのか。あるいは皆さんの反応としてはどうだったのか。その辺りを教えてください。（答）今も言いましたけれども、やはり風評払拭に対する取組ですね。これが農林水産物等々の話も含めて、やはり産業、なりわいの再生等々の中で一番多かったような気がしております。（問）皆さんの反応としては、今日、国が初めて、福島特措法の改正案を示したと思うんですけれども、これについてはおおむね了承されたとお感じですか。（答）これは大体、内容も皆さんも御存じかと思いますし、これをつくり上げてくるのに、もう昨年からずっと、これは地元の皆さんの意見も聞きながら練り上げてきたものですので、おおむね皆さん方の御要望に沿ったものだというふうに思っております。また、そういう評価が多かったというふうに思います。（問）あと、今日の会議を踏まえて、今後、国としてこの特措法の改正はどうされていくか、方針を教えてください。（答）これは国会の日程もいろいろあるかと思いますが、是非これはもう福島の復興、特に被災地の復興も含めてありますが、最優先課題でありますから、法案審議においてもできるだけ優先して、審議に入れてくれということをお願いをしていこうと、また働きかけもしていこうというふうに思っています。（問）帰還困難区域の特定復興拠点なんですけれども、知事の方からも柔軟な対応、運用ということで御要望があったということですけれども、基本的には今まで復興庁は１カ所をつくって、それをだんだん広げていくという方針を示しておりますけれども、中にはやはり複数箇所つくってほしいという声もあるんです。ここら辺の対応に関しては、現時点で大臣の方は対応できるのかできないかというのを含めて、どのようにお考えでしょうか。（答）その辺、地元の方が言われること、そしてまた我々含めて全体を見る中で、そういう分散してやった方がいいのか、集中してまずはしっかりした拠点をつくった方がいいのか、いろいろ考え方はあるかと思いますので、そういったことをよく皆さん方と打合せしながら、相談しながら進めていきたいというふうに思います。（問）分散設置も可能だというお考えでしょうか。（答）これは、なしとは言えません。ただ、よくそこは本当にどうしたらいいのか、拠点整備も全力、まずやる方がいいという意見も実際あるわけでありますから、その辺は全くなしということではなく、柔軟に考えるということで結構です。（問）大臣、会議の冒頭の発言の中で、復興の今の状況をマラソンに－２－例えられまして、３０キロぐらいに来ているとおっしゃっていましたが、それは全体の中でどういう今、時間軸で動いていて、マラソンに例えると残りは十何キロだと思いますけれども、大臣の中では、復興というのはどのぐらいの期間で完全に終わるものだという認識に立って、こういった発言をされたんでしょうか。（答）時間的な云々というよりも、マラソンというのは皆さん、御存じかと思いますけれども、３０キロ台が一番苦しいし、また勝負どころなんですよ。だからここで頑張って、一気にゴールに向けてやっていくという、そういう意味で言っていますから。今年はさっき言ったように新しい法律も改正してやっていく。またさっき言ったように、風評の払拭ということでも更に力を入れてやっていかなきゃいけないときに来ているというふうに思っていますので、そういう意味でとにかく全力を挙げてここを乗り切っていくんだと、加速していくんだという思いで申した次第であります。（問）そうしますと、３０キロというのはかなり復興が進んでいるということなんでしょうか、それともまだまだ道は遠いという、どの辺の認識でこの３０キロという微妙な距離感を出したんでしょうか。（答）だから、それはさっき言ったように、ここが一番大事なところと。苦しいけれども、ここを頑張って乗り切っていけば必ずゴールが目の前に来るという意味で言いました。（問）今、大臣、一番苦しいところ、ここが勝負どころということなんですけれども、これは３月末の避難指示の解除等を踏まえておっしゃられているのか、どういった点を捉えて、ここが一番苦しいところ、勝負どころという認識を持たれているんでしょうか。（答）いろいろなインフラ整備等々は、道路などあるわけですけれども、やはりなりわいの再生、あるいは生活環境の整備等々含めて、そこをしっかりしたつくり方を今やらないと、なかなか福島に戻ってくる人が減ったり、あるいは地元の人たちが元気をなくしたりする、そういうことになると一番困るわけであって、そういう意味で、とにかくみんなが元気を出して、やるぞという気持ちになっていただく。そのためのいろいろな施策を打っていく、そういう意味で非常に私は大事な１年だと、あるいは大事な時期だという思いで、そういうことを言いました。（問）住民の帰還というものが進むか進まないかの分水嶺というか、分かれ目であるというような。（答）いや、帰還だけじゃなくて、福島全体がやっぱり勢いを取り戻していくかという、そういう意味で大事な時だということです。もちろん帰還云々ということも当然あるわけです。それ以上にですね。（以－３－上）