国内経済動向データ① - アセットマネジメントOne

情報提供資料
2017年2月2日
マーケットマンスリー
(マクロ経済編)
マーケットの現況と今後の見通し
世界経済の注目点
・・・ 1∼2ページ
各国・地域の経済見通し
・・・ 3ページ
国内経済動向データ
・・・ 4∼7ページ
米国経済動向データ
・・・ 8∼10ページ
欧州経済動向データ
・・・ 11∼12ページ
豪州経済動向データ
・・・ 13∼14ページ
中国経済動向データ
・・・ 15∼16ページ
経済カレンダー
・・・ 17ページ
商 号 等 / アセットマネジメントOne株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号
加入協会/ 一般社団法人投資信託協会
一般社団法人日本投資顧問業協会
世界経済の注目点①
【はじめに】
2017年1月20日、先の米大統領選で勝利したトランプ氏が正式に大統領に就任しました。
就任演説では、「米国第一主義」を前面に打ち出し、経済・外交政策における抜本的な方向
転換を強調しました。
就任以降、トランプ大統領は選挙期間中に掲げた公約の実行に向け、下記図表のように、い
くつもの大統領令に署名しています。通商面では環太平洋経済連携協定(TPP)からの離
脱と北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を表明しました。外交・安全保障面では、メキシ
コとの国境に壁を作ることを正式に表明し、その費用をメキシコに負担させるとしています。これ
に強く反発したメキシコのペニャニエト大統領は予定されていた訪米の中止を発表するなど、両
国間で溝が深まりつつあります。また、国内経済に関しては、法人税や所得税の最高税率を
引き下げ、製造業に対する規制緩和を打ち出しました。こうした民間雇用や投資拡大の方針
を打ち出す一方で、連邦政府職員の新規雇用を中止する大統領令に署名しました。
トランプ政権は様々な政策を打ち出していますが、インフラ投資などの財政政策の実効性を判
断するうえでは2月下旬以降に発表される予算教書の内容が重要になると思われます。また、
個別企業への批判を始めとする保護主義的政策や移民排斥などの動きは、米国の競争力を
削ぐだけでなく、諸外国との不協和音を強めかねず、世界経済への多大な悪影響が想定され
ます。
今後も、世界的な政治や政策動向の変化に留意しつつ、その影響を的確に経済見通しに反
映していく所存です。
図表
就任式(1月20日)以降のトランプ大統領の主な動き
1月20日 オバマ前大統領が主導した医療保険制度改革(オバマケア)見直しの大統
領令署名
1月23日 米国のTPP離脱の大統領令署名
連邦政府職員の新規雇用を中止する大統領令署名
1月24日 石油用のパイプラインである「キーストーン・パイプライン」「ダコタ・アクセス」の建
設を推進する大統領令署名。同時に米国内で建設されるパイプラインには米
国内で生産された鉄鋼などを使用する必要があるとした大統領令にも署名
ゼネラル・モーターズ、フォード・モーター等自動車業界幹部との会合
1月25日 メキシコとの国境に壁を作ることなどを明記した大統領令署名
1月26日 メキシコのペニャニエト大統領が訪米中止を表明
1月27日 外国人テロリストのアメリカ入国阻止を目的として、難民や、イスラム教徒の多
い中東・アフリカ諸国の市民の入国を制限する大統領令に署名
1月28日 安倍首相とトランプ大統領が電話会談
※1月28日現在
出所:各種報道資料を基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記は作成日時点のものであり、予告なく変更されることがあります。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
1
世界経済の注目点②
【日本】
生産や貿易などの経済指標には持ち直しの動きがみられます。しかし、トランプ米大統領が貿
易不均衡で日本を名指しするなど米国での保護主義的な通商政策が懸念され、企業活動
が慎重になる可能性には注意が必要です。
【米国】
1月20日にトランプ氏が米大統領に就任し、掲げていた公約に基づいて初日から矢継ぎ早に
大統領令に署名しています。保護主義的政策やイスラム圏の市民の入国制限なども含まれ、
諸外国との関係悪化が懸念されます。
【欧州】
英国のメイ首相が欧州連合(EU)の単一市場から離脱する方針を示しました。 今後は英
国がEUとの交渉によってどの程度単一市場へのアクセスを確保できるかに注目が集まると予
想されます。
【中国】
トランプ米大統領が選挙公約で就任初日に実行すると明記していた為替操作国認定につい
ては今のところ動きはありませんが、米国の対中強硬姿勢によって、今後、中国が負の影響を
受ける可能性があります。
【メキシコ】
トランプ米大統領がメキシコとの国境に壁を作る大統領令に署名し、メキシコのペニャニエト大
統領が訪米を中止するなど、米国とメキシコの溝が深まりつつあります。
実質GDP成長率見通し(IMF)
2015年~2017年:年次
(%)
(%)
5.0
2015年
2015年
4.5
4.5
2016年(推計)
4.0
4.1 4.1
2017年(予測)
3.4
3.5
3.2
3.1
3.0
2.5
2.1
2.0
1.9
1.6
1.5
1.2
1.0
0.9 0.8
0.5
日本
先進国
新興国
世界
2017年
日本
1.2
0.9
0.8
アメリカ
2.6
1.6
2.3
イギリス
2.2
2.0
1.5
ドイツ
1.5
1.7
1.5
フランス
1.3
1.3
1.3
イタリア
0.7
0.9
0.7
スペイン
3.2
3.2
2.3
中国
6.9
6.7
6.5
インド
7.6
6.6
7.2
オーストラリア
2.4
2.9
2.7
ロシア
▲ 3.7
▲ 0.6
1.1
ブラジル
▲ 3.8
▲ 3.5
0.2
1.3
0.3
0.8
南アフリカ
0.0
2016年
(注) 2016年はIMFの推計値、2017年はIMFの予測値。
出所:国際通貨基金(IMF)“World Economic Outlook Database, October 2016”と “World Economic Outlook Update, January 2017” が提
供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
2
各国・地域の経済見通し
日本
 2017年の日本経済は、金融緩和と財政拡張のポリシーミックスのもと、1%程度の安定成長を見込んでいま
す。2017年中の衆院解散・総選挙が取り沙汰されており、政府は財政出動による景気下支えを継続すると
みられます。ただし、トランプ米大統領の政策の日本に与える影響が不透明な中、企業の投資活動や家計の
消費行動は慎重になる可能性があり、その動向には注意が必要です。
 日銀は、1月の金融政策決定会合で金融政策の据え置きを決定しました。また、同日に公表された「経済・
物価情勢の展望」で、海外経済の上振れや円安方向への動きなどを背景に成長率見通しを上方修正しまし
た。弊社では、急激な円高や景気の悪化がない限り、日銀は現状の金融政策を当面維持すると見込んでい
ます。
米国
 米国景気は、①良好な雇用所得環境、②製造業の在庫調整一巡、③財政支出増などを背景として、緩や
かな拡大が継続する見通しです。また、トランプ大統領はインフラ投資や減税、規制緩和などの政策に意欲的
な姿勢を示しており、米国景気の追い風になるとみています。議会などでの審議等を考慮すると、効果が出てく
るのは2017年秋口以降になる見込みです。
 米連邦準備理事会(FRB)は、1月31日と2月1日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で
政策金利(FF金利)を0.50~0.75%に据え置くことを決定しました。弊社では、物価の安定推移を前提
として、2017年の利上げペースは0.25%の小幅な利上げが年2回程度の緩慢なものになるとみています。
欧州
 2017年のユーロ圏経済は1.5%前後の緩やかな拡大が見込まれます。一方で、コアインフレ率や賃金の伸
び率に対する上昇圧力は依然として弱く、金融緩和は長期化する見通しです。2017年はオランダ総選挙や
フランス大統領選挙など、政治イベントが多数予定されており、その結果によっては欧州連合(EU)の結束
に大きな影響を与えるものと見込まれます。
 ECBは2016年12月の理事会で、2017年3月末までとしていた資産買い入れ期間を9カ月間(2017年
12月末まで)延長するとともに、月々の買い入れ額を4月以降、現状の800億ユーロから600億ユーロに減
額することを決定しました。この決定は緩和的な政策を長期にわたって継続することが目的とみられることから、
今後は積極的に追加緩和を行うような形にはならないと見込まれます。
中国
 企業景況感の改善や電力消費量の回復などから、足元の中国景気は良好と想定されます。2017年につい
ては、不動産規制強化の動きなどから、徐々に景気減速圧力が強まる可能性がありますが、秋の共産党大
会を控え景気減速は容認されないと考えられるため、財政政策の強化などによって、中国経済は底堅さを保
つものと想定されます。
 今年秋の共産党大会を控えた政治動向や米国の対中強硬姿勢などにも注意が必要です。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
3
国内経済動向データ①
実質GDP成長率
 2016年度は+1.3%、2017年度は+1.0%の
安定成長を予測しています。
 財政出動に支えられ、成長率は1%程度の伸びを
安定的に維持すると見込んでいます。企業や家計
の景況感が先行きをみるうえでのポイントです。
見通し
実質GDP成長率
(前年度比・%、寄与度・%)
2015年度
実績
2016年度
予測
2017年度
予測
実質GDP
+1.3
+1.3
+1.0
民間最終消費支出
+0.5
+0.6
+0.6
民間住宅
+2.7
+6.6
▲1.9
民間企業設備
+0.6
+1.5
+1.0
民間在庫品増加
政府最終消費支出
公的固定資本形成
公的在庫品増加
(+0.4) (▲0.2) (▲0.1)
+2.0
+0.9
+1.0
▲2.0
+1.9
+7.9
(▲0.0) (+0.0) (+0.0)
財貨・サービスの純輸出 (+0.2) (+0.4) (+0.1)
財貨・サービスの輸出
+0.8
+1.3
+3.5
財貨・サービスの輸入
▲0.2
▲1.1
+2.8
名目GDP
+2.8
+1.6
+1.5
GDPデフレータ
+1.4
+0.3
+0.5
2015年1-3月期∼2017年4-6月期:四半期
7
6
5
4
3
2
1
0
-1
-2
-3
(前期比年率、%)
予測
1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q
2015年
2016年
17年
(注1) 予測はアセットマネジメントOneによるもの。
(注2) 民間在庫品増加、公的在庫品増加、財貨・サービスの純
輸出は寄与度。
日銀短観
 日銀短観12月調査の業況判断DIは、「最近」が
大企業・製造業で改善し、非製造業は横ばいとなり
(%ポイント)
40
ました。一方、「先行き」は、製造業、非製造業とも
に悪化の見通しで、企業の慎重姿勢がうかがえます。 20
業況判断DI
1997年3月∼2017年3月
予測
 全規模・全産業の2016年度設備投資計画(ソフ 0
トウェアを含む設備投資額(除く土地投資額)) -20
は前年度比+3.4%と、前回9月調査から下方修 -40
正されました。
-60
-80
日銀短観
正式名称は「全国企業短期経済観測調査」。3・6・9月調査の
結果概要はそれぞれ翌月1日に、12月調査は同月中旬に発表
される。特に、業況判断DIの大企業・製造業の数値の注目度が
高い。 業況判断DIの場合は「1.良い」、「2.変わらない」、「3.悪
い」から回答を求める。回答者の割合がそれぞれ、30%、50%、
20%であった場合、DIは30−20=10と計算される。
97
99
01
03
05
07
09
11
13
15
大企業・製造業
17
(年)
大企業・非製造業
中小企業・製造業
中小企業・非製造業
(注1)業況判断DIは「良い」と回答した企業の割合から、「悪い」と回
答した企業の割合を引いたもの。
(注2)網掛けは内閣府の景気基準日付による景気後退期。直近は
2012年3月が景気の山、2012年11月が景気の谷とされてい
る。
出所:ブルームバーグおよび内閣府が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
4
国内経済動向データ②
景気ウォッチャー調査
 12月の現状判断DI(季節調整値)は51.4と、
11月から横ばいとなりました。家計動向関連DIが
低下したものの、雇用関連DIと企業動向関連DI
は上昇しました。
 先行き判断DI(季節調整値)は50.9と、11月
の51.3から低下しました。現状・先行きともに判断
DIは横ばいを示す50を上回っています。
2003年1月∼2016年12月:月次
(DI)
60
50
40
30
20
10
03
景気ウォッチャー調査
タクシー運転手やコンビニの店長など、仕事を通じて地域の景気
動向を観察できる立場にある人を対象に、内閣府が実施する調
査。調査結果は「景気の現状判断DI」、「景気の先行き判断
DI」としてまとめている。また、①家計動向関連、②企業動向関
連、③雇用関連の3つに大別した数字も算出している。
05
07
09
11
13
15
(年)
現状判断DI(季節調整値)
先行き判断DI(季節調整値)
(注1)現状判断は3カ月前と比較した方向感、先行き判断は今
後2∼3カ月先の方向感。
(注2) 内閣府は2016年10月調査公表値から調査結果の動向
説明を季節調整値に変更。
景気動向指数
 11月の一致CIは、商業販売額(卸売業、前年
同月比)や鉱工業用生産財出荷指数などがプラ
スに寄与し、10月から上昇しました。内閣府は、基
調判断を「改善※」で据え置きました。
※景気拡張の可能性が高いことを示す。
 先行CI、遅行CIともに上昇しました。
 一致DIは100.0と、好況・不況判断の節目となる
50を上回りました。
1995年1月∼2016年11月:月次
景気動向指数(CI)
(2010年=100)
140
130
120
110
100
90
80
70
60
先行指数
一致指数
遅行指数
95 97 99 01 03 05 07 09 11 13 15 (年)
景気動向指数CI(コンポジット・インデックス)
景気に敏感に反応する指標の動きを合成することで、景気変動
の大きさやテンポ(量感)を測定することを目的として作り出され
た指数。景気に対し先行して動く先行指数、ほぼ一致して動く一
致指数、遅れて動く遅行指数の3指数がDIとともに公表されてい
る。一般的に、一致指数が上昇[低下]している時は景気の拡
大[後退]局面であり、一致指数の変化の大きさが景気の拡
大または後退のテンポを表している。
景気動向指数DI(ディフュージョン・インデックス)
CIと同じ指標のうち改善している指標の割合。景気の各経済部
門への波及の度合いを表す指数であり、景気の拡大[後退]
局面では50%を上回る[下回る]傾向がある。
(%)
100
景気動向指数(一致DI)
80
60
40
20
0
95 97 99 01 03 05 07 09 11 13 15 (年)
(注)網掛けは内閣府の景気基準日付による景気後退期。
直近は2012年3月が景気の山、2012年11月が景気の
谷とされている。
出所:ブルームバーグおよび内閣府が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
5
国内経済動向データ③
鉱工業生産関連指数
 12月の鉱工業生産指数は前月比+0.5%と、11
月の同+1.5%から減速しました。業種別にみると、
輸送機械工業や化学工業(除.医薬品)などが
上昇した一方、情報通信機械工業とはん用・生産
用・業務用機械工業が低下しました。鉱工業在庫
は同+0.2%と、4カ月ぶりに減少から増加に転じ
ました。
 製造工業生産予測調査では、1月の生産は前月
比+3.0%、2月は同+0.8%が見込まれています。
2001年1月∼2017年2月:月次
(2010年=100)
140
生産
予測
在庫
130
120
110
100
90
80
70
鉱工業生産関連指数
鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在
庫にかかる諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の
生産能力の動向、生産の先行き2ヵ月の予測の把握を行うもの。
01
03
05
07
09
11
13
15
17
(年)
(注) 鉱工業在庫指数・・・2016年12月まで。
鉱工業生産指数・・・2017年1月および2017年2月は経
済産業省「製造工業生産予測調
査」を基に計算。
貿易統計
 12月の貿易収支は6,404億円と、4カ月連続の
黒字となりました。
 輸出は自動車の部分品や半導体等電子部品など
が増加し、前年比+5.4%となりました。輸入は液
化天然ガスや医薬品などが減少し、同▲2.6%で
した。
 地域別輸出は、アジア向けが前年比+12.0%、
米国向けが同+1.3%と増加したものの、EU向け
が同▲4.0%と減少しました。
2001年1月∼2016年12月:月次
4,000
(前年比、%)
60
3,000
40
2,000
20
1,000
0
0
-20
-1,000
-40
-2,000
貿易統計
(10億円)
-3,000
税関に提出された輸出入の申告を集計するもので、輸出入額、
数量、および輸出入の商品別、地域別の動向をつかめる。特に、
輸出動向の変化は国内景気のトレンド転換につながることも多く、
重要である。
貿易収支(左軸)
輸出(右軸)
輸入(右軸)
01 03 05 07 09 11 13
-60
-80
15 (年)
出所:ブルームバーグおよび経済産業省が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
6
国内経済動向データ④
消費者物価指数(全国、生鮮食品を除く総合)
 12月の消費者物価指数(全国、生鮮食品を除く
総合)は前年比▲0.2%と、10カ月連続のマイナ
スとなりました。ただし、11月の同▲0.4%から下落
率は縮小しました。
 エネルギー価格の前年比下落幅が縮小しました。
2001年1月∼2016年12月:月次
(前年比、%)
4
3
2
1
0
消費者物価指数
消費者が購入するモノやサービスなどの価格の水準を示す指数。
サービス価格は費用に占める人件費の比重が高いため、需給関
係だけでなく賃金の影響も受けやすい。一般に物価は、経済活
動が活発となり需給がひっ迫してくると上昇し、経済活動が停滞
し需給が緩むと下落する傾向がある。このため、消費者物価指数
は「経済の体温計」とも呼ばれている。
-1
-2
-3
01
03
05
07
09
11
13
15
(年)
金融政策
 日銀は、1月の金融政策決定会合で、金融政策
の据え置きを決定しました。また、同日公表の「経
済・物価情勢の展望」では、海外経済の上振れや
円安方向への動きなどを背景に、日本の成長率見
通しを上方修正しました。
2.5
10年国債金利
2.0
1.5
1.0
 11月の米大統領選後、米長期金利が上昇し、つ 0.5
れて国内長期金利も上昇する場面がみられました 0.0
が、日銀は金利上昇時には国債売買等のオペレー
-0.5
ション(公開市場操作)を通じて金利上昇を抑
01
制する姿勢を示しています。
0.8
日銀金融政策
日銀は2016年9月20~21日の金融政策決定会合にて、新た
な政策枠組みとして「イールドカーブ・コントロール」を導入し、操作
目標の中心をマネタリーベースから、長短金利へと変更した。短期
金利は日銀当座預金のうち、政策金利残高に▲0.1%のマイナ
ス金利を適用、長期金利は10年物国債金利がゼロ%程度で推
移するよう長期国債の買い入れを行うこととしている。
2001年1月4日∼2017年1月31日:日次
(%)
03
05
07
09
11
13
15
17
(年)
(%)
無担保コールO/N
0.6
金利
0.4
0.2
0
-0.2
01
03
05
07
09
11
13
15
17
(年)
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
7
米国経済動向データ①
実質GDP成長率
 10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率
+1.9%と、7-9月期の同+3.5%から減速しまし
た。純輸出が成長率を大きく押下げましたが、個人
消費など米国内需は堅調に推移しました。2017
年は同+2.5%成長を見込んでいます。
 米国景気は、良好な雇用環境や財政支出増な
どを背景に、緩やかな拡大が継続する見通しです。
実質GDP成長率
見通し
2015年1-3月期∼2017年4-6月期:四半期
(前年比・%、寄与度・%)
(前期比年率、%)
2015年
実績
2016年
実績
2017年
予測
4.0
+2.6
+1.6
+2.5
3.0
個人消費
+3.2
+2.7
+2.8
2.5
設備投資
+2.1
▲0.4
+2.4
2.0
住宅投資
+11.7
+4.9
+2.2
1.5
在庫投資
(+0.2)
(▲0.4)
(+0.2)
純輸出
(▲0.7)
(▲0.1)
(▲0.2)
輸出
+0.1
+0.4
+1.8
輸入
+4.6
+1.1
+2.4
政府支出
+1.8
+0.9
+0.7
実質GDP
予測
3.5
1.0
0.5
0.0
1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q
2015年
2016年
17年
(注1) 予測はアセットマネジメントOneによるもの。
(注2) 在庫投資、純輸出は寄与度。
雇用統計
 12月の非農業部門雇用者数は、前月比+15.6
万人と、11月の同+20.4万人から増加ペースが
鈍化しました。
11
 12月の失業率は4.7%(11月は4.6%)と、前
月からほぼ横ばいで推移しました。
9
200
8
0
7
-200
6
-400
5
-600
雇用統計
市場で注目度が高いのは、失業率と非農業部門雇用者数であ
る。米国の雇用統計は翌月初旬に発表される。米国金融政策
変更の際のきっかけとなることが多く、最も注目度の高い経済指
標の一つとなっている。
2001年1月∼2016年12月:月次
(%)
(前月比、千人)
失業率(左軸)
10
4
400
-800
非農業部門雇用者数変化(右軸)
3
01
03
05
07
09
600
11
13
-1,000
15 (年)
出所:ブルームバーグおよび米商務省が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
8
米国経済動向データ②
消費者物価指数とコアPCEデフレータ
 12月の消費者物価指数(総合)は、前月比
+0.3%、前年比+2.1%となりました。ガソリンな
どのエネルギー価格上昇が全体の押し上げに大きく
影響しました。
 エネルギーと食品を除くコア・ベースでは、前月比
+0.2%、前年比+2.2%となりました。
2001年1月∼2016年12月:月次
6
(前年比、%)
5
4
3
2
1
米国消費者物価指数
発表される内容には、米国消費者物価指数の全体を現す「総
合指数」と、価格変動の大きい食品とエネルギーを除いた「コア指
数」がある。食品・エネルギーは特殊要因の影響を受けやすいため、
「コア指数」の注目度が高い。
0
-1
-2
-3
01
コアPCEデフレータ
個人消費支出(PCE)関連のインフレを示す指数のうち、価格
変動の大きい食品とエネルギーを除いたもの。米連邦準備理事
会(FRB)が物価目標として重視している。
03
05
07
09
11
13
15 (年)
消費者物価指数(総合)
消費者物価指数(エネルギーと食品を除くコア・ベース)
コアPCEデフレータ
金融政策
 米連邦準備理事会(FRB)は、1月31日と2月
1日に開催された米連邦公開市場委員会
(FOMC)で、政策金利(FF金利)の誘導目
標を0.50∼0.75%に据え置きました。
 FOMCの声明文では、「消費者や企業のセンチメン
トの指標は最近改善してきた」と新たに述べている
ほかは、12月とほぼ同様の内容となりました。弊社
では、2017年の利上げペースは0.25%の小幅な
利上げが年2回程度の緩慢なものになるとみていま
す。
2001年1月2日∼2017年2月1日:日次
7
(%)
6
5
4
3
2
1
フェデラル・ファンド(FF)金利
米国の民間銀行が、準備金の過不足を調整するために市中銀
行間で行う取引に適用される利子率のこと。民間銀行は、連邦
準備銀行に一定額を準備金として無利子で預託することを義務
付けられており、資金が不足する場合は他の市中銀行から借りて
調達する。FF金利とは、市中銀行間の短期資金のやりとりの場
である短期金融市場の実勢金利のことをいう。連邦準備銀行は
公開市場操作によってFF金利をFRBの決定した政策金利に誘
導する。
0
01
03
05
07
09
11
13
15
17
(年)
(注)2008年12月16日以降、誘導目標レンジの中心値を表記
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
9
米国経済動向データ③
ISM景況感指数
 12月のISM製造業景況感指数は54.7と、11月
の53.2から1.5ポイント上昇しました。
2001年1月∼2016年12月:月次
65
 また、12月のISM非製造業景況感指数は57.2と、 60
55
11月から横ばいの推移となりました。
 製造業、非製造業ともに新規受注などが大きく増
加しました。
50
45
40
ISM(米供給管理協会)景況感指数
35
1931年以来の伝統的な経済指標である。月初に発表されるこ
ともあり、企業の景況感をいち早く捉えることができ、景気転換の
先行指標として注目が集まる。50が製造業、非製造業部門にお
ける業況の良し悪しを測る分岐点となる。
30
製造業
非製造業
01
03
05
07
09
11
13
15 (年)
小売売上高(コア・ベース)
 12月の小売売上高(季節調整済み)は、自動
車、建材、ガソリンを除くコア・ベースで前年比
+3.3%と、11月と同じ伸び率となりました。
2001年1月∼2016年12月:月次
65
60
55
50
小売売上高
45
百貨店を含む小売・サービス業、約5,000社の月間の売上高を
集計したもの(外食は除く)。米国GDP(国内総生産)の約
70%を占める個人消費の動向を確認するうえでも重要視されて
いる。耐久財と非耐久財に大別されており、中でも自動車販売・
同部品の比重が大きく、振れ幅も大きい。そのため、自動車、建
材、ガソリンを除いたコア・ベースの小売売上高も注目されている。
40
製造業
非製造業
35
30
01
03
05
07
09
11
13
15 (年)
(注)自動車、建材、ガソリンを除く。
住宅着工・建設許可件数
 12月の新規住宅着工件数(季節調整済み)は、
(千戸、年率)
前月比+11.3%の122.6万戸(年率換算)と 2,600
なりました。
2,200
2001年1月∼2016年12月:月次
建設許可件数
 住宅建設の先行指標とされる建設許可件数(季 1,800
節調整済み)は、前月比+1.3%の122.8万戸 1,400
(年率換算)となりました。
1,000
住宅着工件数
600
金利動向や住宅ローン減税などの政策措置に敏感に反応する。
住宅投資が活発になると家具や家電への需要が高まることから、
個人消費との関連も強い。建設許可件数は住宅需要の先行指
数としても注目されている。
200
新規住宅着工件数
01
03
05
07
09
11
13
15 (年)
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
10
欧州経済動向データ①
ユーロ圏PMIとGDP
 10-12月期のユーロ圏の実質GDP成長率は前期
2014年1月∼2017年1月
比+0.5%と、7-9月期の同+0.4%から小幅加
速しました。
(前期比、%)
60
1.0
 1月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速
報値は総合が54.3と12月とほぼ同水準を維持し、
景況感の改善・悪化の分岐点となる50を上回りま 55
0.5
した。
 1月の製造業PMI速報値は55.1で12月の54.9
か ら 上 昇 し た も の の 、 サ ー ビ ス 業 PMI 速 報 値 は 50
0.0
53.6と、12月の53.7から小幅下落しました。
PMI(総合、左軸)
GDP(右軸)
購買担当者景気指数(PMI)
企業の購買担当者を対象に生産意欲などのアンケート調査を行
い、指数化したもの。特に原材料などを調達する製造業の購買
担当者は、取引先の動向や自社の生産計画などを見極めたうえ
で仕入れを行うため、その景況感は数ヵ月先の景気動向を示すと
される。このことから、特に製造業のPMIは景気の先行指数として
注目を集める。一般に、PMIが50を上回ると景気拡大を示し、
50を下回ると景気後退を示すといわれる。
45
-0.5
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
16/7
17/1
(年/月)
(注1) PMI(総合)は月次。
(注2) GDPは四半期毎、2014年1-3月期∼2016年10-12月期。
ユーロ圏景況感指数
 1月のユーロ圏景況感指数はユーロ圏全体で
2005年1月∼2017年1月:月次
107.9(前月比+0.1)となりました。
 国別では、スペインが前月比+1.4、イタリアが同
ドイツ
イタリア
ユーロ圏全体
130
フランス
スペイン
+1.3と上昇した一方、フランスが同▲0.6、ドイツ 120
が同▲0.3と下落しました。
110
100
ユ ー ロ 圏 景 況 感 指 数 ( ESI : Economic Sentiment
Indicator)
欧州委員会が、EU域内経済全般の現況や今後の見通しから
総合的に算出する景況感指数。鉱工業(40%)、サービス業
( 30 % )、 消 費者 ( 20% )、 建 設 業 (5 % )、 小 売 業
(5%)の5分野の信頼感指数を合成し、過去の長期平均を
100として指数化したもの。EU全体やEU諸国の景気サイクルの
比較を可能にする指標として注目されている。
90
80
70
60
05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17(年)
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
11
欧州経済動向データ②
消費者物価指数
 1月のユーロ圏消費者物価指数は前年比
2001年1月∼2017年1月:月次
+1.8%となりました(12月は同+1.1%)。エネ 6 (前年比、%)
ユーロ圏
ルギー価格の持ち直しなどが上昇に寄与しました。
欧州中央銀行(ECB)の政策目標である「2%
未満で、その近辺」の水準にあります。
英国
5
4
 12 月 の 英 国 の 消 費 者 物 価 指 数 は 前 年 比 3
+1.6%と、11月の同+1.2%から加速しました。
航空運賃などが上昇に寄与し、イングランド銀行
2
(BOE)のインフレ目標範囲(2±1%)に収まっ 1
ています。
0
-1
01
消費者物価指数
ユーロ圏の公式な消費者物価は、HICP(基準消費者物価)
と呼ばれ、HICPの安定がECBの政策目標となっている。英国は、
消費者物価として、CPI(消費者物価指数)とRPI(小売物
価指数)があり、CPIの安定がBOEの政策目標となっている。
03
05
07
09
11
13
15
17
(年)
(注1) 総合指数。
(注2) 英国は2016年12月まで。
金融政策
 欧州中央銀行(ECB)は、1月の理事会で政策
金利を据え置くとともに、2016年12月に決定した
資産買い入れプログラムの内容を維持しました。
 イングランド銀行(BOE)は、12月の金融政策委
2001年1月∼2017年1月:月次
7
(%)
ユーロ圏(主要リファイナンス金利)
英国(オフィシャル・バンク・レート)
6
員会(MPC)で、政策金利を0.25%に据え置く 5
ことを全会一致で決定しました。声明文では、中銀 4
のインフレ目標である2%を今後6カ月以内に達成
することが見込まれると言及しています。
3
2
1
0
政策金利
01
03
05
07
09
11
13
15
17
(年)
中央銀行の金融政策によって決められる金利。金利の基準とな
る短期金利を中央銀行が調節することにより、預貯金やローンの
金利への波及を通して、経済や市場に影響を与える。
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
12
豪州経済動向データ①
実質GDP成長率
 7-9月期の豪州の実質GDP成長率は、前期比
▲0.5%、前年比+1.8%へ鈍化しました(4-6
月期は前期比+0.6%、前年比+3.1%)。総固
定資本形成などのマイナス寄与が押し下げ要因と
なりました。
2001年1-3月期∼2016年7-9月期:四半期
2.0
(前期比、%)
実質GDP成長率
(前期比)
1.5
1.0
0.5
GDP(国内総生産、Gross Domestic Product)
「ある国において、一定期間に生み出された財・サービスの付加価
値の合計」のことを指す、一国の経済成長率を見る上で最も重
要な経済指標の一つ。実質値と名目値の2つが公表されるが、
成長率分析には通常実質値を用いる。豪州では、GDPの約半
分を占める家計消費が安定的に推移しており、マイナス成長に陥
りにくくなっている。産業ごとや州ごとのGDPも発表される。
0.0
-0.5
-1.0
01
03
05
07
09
11
13
15 (年)
雇用者数・失業率
 12月の雇用者数(季節調整済み)は11月から
1.4万人の増加となりました。フルタイム雇用者数、
パートタイム雇用者数ともに増加しました。
 12月の失業率(季節調整済み)は5.8%と、11
月の5.7%から小幅上昇しました。
雇用統計
豪州統計局が公表する経済指標の中で、速報性が高い。主要
項目は季節調整後の失業率と雇用者増減数である。また、「完
全雇用の維持」は、豪州準備銀行(RBA)理事会の義務の
一つになっており、市場参加者の注目度は高い。
2001年1月∼2016年12月:月次
(%)
(前月比、千人)
8
100
失業率(左軸)
7
80
6
60
5
40
4
20
3
0
2
-20
1
-40
雇用者数変化(右軸)
0
01
03
05
07
09
11
13
-60
15 (年)
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
13
豪州経済動向データ②
住宅建設許可件数
 11月の住宅建設許可件数は前月比+7.0%の
1.8万件と、4カ月ぶりに増加しました。
 また、11月の住宅ローン承認件数は5.5万件(前
月比+0.9%)と、小幅上昇しました。
3.0
2001年1月∼2016年11月:月次
(万件)
(万件)
住宅ローン承認件数(右軸)
7
6
2.5
5
2.0
4
住宅建築許可件数
金利動向や住宅ローン減税などの政策措置に敏感に反応し、住
宅需要の先行指数として注目されている。住宅投資が活発にな
ると家具や家電への需要が高まることから、個人消費との関連も
強い。統計自体の速報性は高くないものの、豪州のGDPの約半
分を占める家計消費の動向を探るうえで重要な統計である。
1.5
3
1.0
2
0.5
1
住宅建設許可件数(左軸)
0.0
01
03
05
07
09
11
13
0
15 (年)
消費者物価指数と金融政策
 10-12 月 期 の 消 費 者 物 価 指 数 は 、 前 期 比
+0.5%、前年比+1.5%となりました。
2001年1-3月期∼2016年10-12月期:四半期
6
 豪州準備銀行(RBA)が政策運営で重視すると
5
いわれるトリム平均ベースは前年比+1.6%で、イ
4
ンフレ目標の2∼3%を下回っています。
3
 RBAは、12月の定例理事会において政策金利を
(前年比、%)
インフレ目標
2
CPIトリム平均値
1.50%で据え置くことを決定しました。声明文では、 1
インフレ率が低い水準にとどまっていることに言及する
01
一方で、2016年の早い時期に行った金融緩和の
効果を見極める姿勢を示しました。
消費者物価指数
豪州は、インフレ目標を採用しているが、CPIは四半期に1度の
発表と頻度が少なく、非常に注目されている。総合のほかに、トリ
ム平均値と加重中央値も発表され、物価の基調をみる上で、こ
の2つが重視されている。トリム平均とは、CPI構成品目の価格変
化率分布の両端から15%ずつ控除した指数。加重中央値は、
CPI構成品目の価格変化率分布のうち中央に位置する品目の
価格変動を示したもの。
CPI加重中央値
0
8
7
6
5
4
3
2
1
0
03
05
07
09
11
15 (年)
13
2001年1月∼2017年1月:月次
(%)
政策金利(キャッシュレート)
01
03
05
07
09
11
13
15
17(年)
出所:ブルームバーグおよび豪州準備銀行が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
14
中国経済動向データ①
実質GDP成長率
 10-12 月 期 の 実 質 GDP 成 長 率 は 前 年 比
+6.8%と、7-9月期からやや加速しました(前期
比は+1.7%)。
 産業別では、第三次産業が前年比+8.3%と第
2001年1-3月期∼2016年10-12月期:四半期
16
(前年比、%)
14
二次産業の同+6.1%を上回る伸びとなり、全体
12
をけん引しました。
10
8
6
4
GDP(国内総生産、Gross Domestic Product)
「ある国において、一定期間に生み出された財・サービスの付加価
値の合計」のことを指す、一国の経済成長率を見る上で最も重
要な経済指標の一つ。実質値と名目値の2つが公表されるが、
成長率分析には通常実質値を用いる。需要項目別では、約4
割強を占める固定資本形成の大きさが中国GDPの特徴である。
実質GDP成長率
(前年比)
2
0
01
03
05
07
09
11
13
15 (年)
PMI指数(国家統計局)
 12月の製造業PMIは51.4と、11月から下落しま
した。生産指数や新規受注指数などが50を上回っ
た一方、原材料在庫指数や雇用指数が50を下
回りました。
 12月の非製造業PMIは54.5と、11月の54.7から
0.2ポイント低下しました。
2007年1月∼2016年12月:月次
65
60
55
50
45
購買担当者景気指数(PMI)
企業の購買担当者を対象に生産や新規受注などのアンケート調
査を行い、指数化したもの。PMIが50を上回ると景気改善を示
し、50を下回ると景気悪化を示すといわれる。国家統計局が作
成するものとは別に財新伝媒が公表するPMIもあるが、国策決
定は国家統計局の作成するほうが重要と判断。
製造業PMI
40
非製造業PMI
35
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16 (年)
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
15
中国経済動向データ②
鉱工業生産
 12月単月の鉱工業生産は前年比+6.0%と、11
月単月から伸び率が0.2ポイント低下しました。
 年 初 来 ( 1-12 月 ) の 鉱 工 業 生 産 は 前 年 比
+6.0%と、2015年から伸び悩んでいます。
25
(前年比、%)
2006年2月∼2016年12月:月次
鉱工業生産(年初来)
20
15
10
5
鉱工業生産
製造業や鉱業、公益業における付加価値を示す統計。製造業
の経済に占めるウエイトが高い中国では景気との関連が深く、四
半期発表のGDPと異なり、月次で公表されるため、景気の動
向を探る指標として、市場参加者の注目度は高い。
0
06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年)
(注) 1月分のデータは2月分と合算して2月に発表されています。
固定資産投資
2006年2月∼2016年12月:月次
 年 初 来 ( 1-12 月 ) の 固 定 資 産 投 資 ( 都 市
部)は 、前年比+8.1%と、1-11月の伸び 率
(前年比、%)
40
固定資産投資:都市部(年初来)
(同+8.3%)から低下しました。
30
20
固定資産投資
固定資産投資は、建設投資と固定資産の購入に関する月次指
標である。対象は都市部のみだが、中国のGDPにおいて、約4割
強を占める固定資本形成の動向を推測する上で重要な統計で
ある。中間投入を含むため、付加価値ベースのGDPとは異なる
点は要注意。
10
0
06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年)
(注) 1月分のデータは2月分と合算して2月に発表されています。
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記図表などは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
16
経済カレンダー
月
1/30
[日] 日銀金融政策決定
会合(∼1/31)
[米] 個人所得(12月)
6
火
2/1
[日]
[日]
[日]
[中] 製造業PMI(1月)
[米] ISM製造業景況指数
(1月)
失業率(12月)
鉱工業生産(12月)
日銀『経済・物価情勢
の展望』公表
[欧] ユーロ圏GDP(10∼
12月期、暫定速報
値)
[米] ケース・シラー住宅価格
指数(11月)
[米] FOMC(∼2/1)
7
[日] 景気動向指数(12
月)
[豪] RBA理事会
[米] 貿易統計(12月)
13
水
31
8
[日] 景気ウォッチャー調査
(1月)
木
2
[米] 雇用統計(1月)
[米] ISM非製造業景況指
数(1月)
9
14
15
16
[米] 消費者物価指数(1
月)
[米] 小売売上高(1月)
[豪] 新規雇用者数・失業
率(1月)
[米] 住宅着工許可件数
(1月)
20
21
22
23
[日] 貿易統計(1月)
[米] 大統領の日
[欧] ユーロ圏PMI(2月) [米] 中古住宅販売件数
(1月)
27
[米] 耐久財受注(1月)
28
[日] 鉱工業生産(1月)
[米] GDP(10∼12月
期、改定値)
[米] ケース・シラー住宅価
格指数(12月)
3/1
[日] 法人企業統計(10
∼12月期)
[中] 製造業PMI(2月)
[米] ISM製造業景況指数
(2月)
[米] 個人所得
10
[日] 機械受注(12月)
[中] 消費者・生産者物価
指数(1月)
[欧] ユーロ圏GDP(10∼
12月期,速報値)
[日] GDP(10∼12月
期)
金
3
17
24
[日] プレミアム・フライデー
[米] 新築住宅販売件数
(1月)
2
3
[米] ISM非製造業景況指
数(2月)
出所:各種資料を基にアセットマネジメントOneが作成。
※上記は作成日時点のものであり、予告なく変更されることがあります。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
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投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項
【投資信託に係るリスクと費用】
 投資信託に係るリスクについて
投資信託は、株式、債券および不動産投資信託証券(REIT)などの値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リス
クもあります。)に投資をしますので、市場環境、組入有価証券の発行者に係る信用状況等の変化により基準価額は変
動します。このため、投資者の皆さまの投資元本は保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、
投資元本を割り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、投資信
託は預貯金とは異なります。
 投資信託に係る費用について
[ご投資いただくお客さまには以下の費用をご負担いただきます。]
 お客さまが直接的に負担する費用
購入時手数料:上限4.104% (税込)
換金時手数料:換金の価額の水準等により変動する場合があるため、あらかじめ上限の料率等を示すことができませ
ん。
信託財産留保額:上限0.5%
 お客さまが信託財産で間接的に負担する費用
運用管理費用(信託報酬):上限
年率2.6824% (税込)
※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の加算に
よってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の水準等により変動す
るため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。
 その他費用・手数料
上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認くださ
い。その他費用・手数料については定期的に見直されるものや売買条件等により異なるため、あらかじめ当該費用
(上限額等を含む)を表示することはできません。
※ 手数料等の合計額については、購入金額や保有期間等に応じて異なりますので、あらかじめ表示することはできません。
※ 上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。
費用の料率につきましては、アセットマネジメントOne株式会社が運用するすべての投資信託のうち、徴収するそれぞ
れの費用における最高の料率を記載しております。
※ 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国が異なることから、リスク
の内容や性質、費用が異なります。投資信託をお申し込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあ
らかじめ、または同時にお渡ししますので、必ずお受け取りになり、内容をよくお読みいただきご確認のうえ、お客さ
まご自身が投資に関してご判断ください。
※ 税法が改正された場合等には、税込手数料等が変更となることがあります。
【ご注意事項】
 当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が作成したものです。
 当資料は、情報提供を目的とするものであり、投資家に対する投資勧誘を目的とするものではありません。
 当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しておりますが、その内容の完
全性、正確性について、同社が保証するものではありません。また掲載データは過去の実績であり、将来の運用成果を保
証するものではありません。
 当資料における内容は作成時点のものであり、今後予告なく変更される場合があります。
 投資信託は、
1. 預金等や保険契約ではありません。また、預金保険機構および保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。加
えて、証券会社を通して購入していない場合には投資者保護基金の対象ではありません。
2. 購入金額について元本保証および利回り保証のいずれもありません。
3. 投資した資産の価値が減少して購入金額を下回る場合がありますが、これによる損失は購入者が負担することとなり
ます。
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