2 F e b r u a r y, 2 0 1 7 不動産マーケットレポート 平成 29 年度税制改正の住宅・土地への 主な影響 ������������� 2 経済トレンド・ウォッチ������� 4 不動産市場トレンド・ウォッチ���� 6 2017 年度 ( 平成 29 年度 ) 住宅・土地に 関連する主な税制改正案の概要 ��� 8 ■本 レポ ートに 関 するお 問 い 合 わ せ 先■ みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 金子 伸幸 TEL.03-3274-9079(代表) 熊本地震で被災された皆様に御見舞いを申し上げます。 被災された地域が一刻も早く復興できますよう、 心よりお祈り申し上げます。 平成 29 年度税制改正の住宅・土地への主 2016年12月に公表された自由民主党・公明党の「平成29年度税制改正大綱」及び国土交通省の「国 土交通省税制改正概要」から、住宅・土地に関連する税制改正案を2 例紹介するとともに、その背景と影 響を考察します。 なお、 政府はこの大綱を踏まえた税制改正案を今通常国会に提出し、 3月末までの成立を目指しますが、 この大綱通りに法制化されるとは限りませんのでご注意下さい。 タワーマンション※1の固定資産税は上層階が増税、下層階は減税 ●建物の固定資産税額の上層階への あん分割合を加重、下層階は軽減 ンでは、各階ごとの専有床面積の合計が全階同じ場合、 従来は建物の固定資産税額の各階へのあん分割合は 現在の税制では、マンションの各住戸に課される建物 一律 2.00%でしたが、補正後は1 階が約 1.88%、50 階が の固定資産税額は、住戸の階数に関わりなく、各住戸の 約 2.12%となり、25 階と26 階がほぼ中間の値で約 2.00% 専有部分の床面積 (以下、 「専有床面積」 という。 ) に応じ となります [図表 1]※ 3。 て建物全体の固定資産税額を各住戸にあん分していま す。 大綱案では都市計画税と不動産取得税についても同 様に専有床面積の補正を行うとしています。 自由民主党・公明党の「平成 29 年度税制改正大綱」 この改正は、 既存のマンションには適用されず、 平成30 の改正案(以下、 「大綱案」という。)によると、タワーマン (2018)年度から新たに課税されるタワーマンションから ションについては、上記のあん分の基となる各住戸の専 適用されます(2017 年 4月1日前に売買契約が締結され 有床面積を、1 階を100とし、階が 1 階上がるごとに39 分 た住戸を含むものを除く) 。 ※2 の10を加えた数値で補正するとしています 。 大綱案の補正に従って計算すると、50 階建のマンショ [図表 1] 補正後の各階への専有床面積のあん分割合 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 (%) 2.2 ●相続税等への影響 前述のタワーマンションの上層階の住戸の建物の固 定資産税額の増税がそのまま相続税評価額に反映して 50 48 ※ 1:本稿でいうタワーマンションとは、大綱案で「高さが 60mを超える 建築物 ( 建築基準法令上の「超高層建築物」)のうち複数の階 に住戸が所在しているもの」と定義する「居住用超高層建築物」 を指します。 46 44 42 40 ※ 2:その他、天井の高さや付帯設備の程度等について著しい差異が ある場合には、その差異に応じた補正を行うとしています。また、 タワーマンションの区分所有者全員による建物の固定資産税額 のあん分割合の申し出があった場合は、その割合によりあん分す ることも可能となります。 38 36 34 32 30 ※ 3:現 在、50 階建タワーマンション最上階の住戸の建物評価額が 1 億円の場合、標準税率 1.4%であれば、住戸の固定資産税額は 140 万円ですが、大綱案に従うと専有床面積が 6%増えるため (2.00%→ 2.12%) 、 84,000 円の増税となります。 28 26 24 22 ※ 4: 「国税庁は、2011 年からの3 年間に売買された事例についてサン プル調査を実施。それによると、 市場価格 (時価) と評価額とのか い離率の平均値は3.04 倍に上った。 」 (一般社団法人不動産流 通経営協会 2015 年 11月13日付「住宅・不動産ニュース」) 20 18 16 14 12 ※ 5:特別委員からタワーマンションの時価と評価額のかい離が大きす ぎるものについては見直しを行うよう求める意見が出され、 事務局 である財務省主税局主税企画官が国税庁とその意見の趣旨を 共有する旨回答しました。 10 8 6 4 2 (階) データ出所:自由民主党・公明党「平成 29 年度税制改正大綱」 (2016 年 12月8日) 2 2017, February ※ 6: 「国税庁は2018 年度税制改正で相続税についてもマンションの 上層階の負担を重くする方針だ。固定資産税は毎年払う税金 のため階層による差を小さくしたが、政府内には『相続税は上層 階と下 層 階の差をもっと大きくしてもいい 』との声 がある。」 (2016 年 12月9日付 日本経済新聞電子版) みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート な影響 も、世上伝えられるタワーマンションの市場価格と相続税 ※4 と制度見直しの必要性について意見が述べられてお 評価額の大きなかい離 への影響は軽微なものにとどま り※ 5、 その後も国税庁が 2018 年度税制改正でタワーマン ります。 ションの相続税に関する改正案を提出する方針であると しかし、2015 年 10月27日に開かれた政府税制調査会 の報道※ 6 がありました。2018 年度税制改正の内容次第 (第 25 回総会) において、 市場価格と相続税評価額の大 では、タワーマンションによる節税策に大きな影響を与え きなかい離を利用するタワーマンション節税策の問題点 る可能性があります。 長期保有土地等に係る事業用資産の買い替えの場合の課税繰延の延長 ●課税繰延の概要 の効果が地方へと波及する段階での役割が大きいとし 長期(10 年超)保有の土地等を譲渡し、新たに事業 ています [ 図表 3、 4]。 用資産(土地・建物、貨物鉄道車両等)を取得した場合 に、譲渡資産の譲渡益の所得税または法人税の課税の (以上、 都市未来総合研究所 三輪 一雄) 繰延べ(原則 80%、一部 75%・70%) を認める特例措置を 3年 間 延 長し、2020 年 3月31日までとするもので す [図表 3] 資本規模別特例適用法人数構成比 [図表 2]。 ●課税繰延の延長の背景 1億円超, 27% 国土交通省は、特例措置の適用を受けた法人の約 3/4 が中小企業であることから、中小企業の設備投資等 の促進による生産性向上に寄与しているとし、 また、適用 実績の8 割以上が地方関連であることから、アベノミクス 1億円以下, 73% [図表 2] 特例措置の内容 ※資材置場等は除く 国内にある300㎡ 10年超保有の 以上の土地※ 土地、建物等 [図表 4] 地域別に見た適用実績 (件数ベース) ・建物等 譲渡資産 買換資産 12.0% 6.7% 課税繰延 80% 圧縮 譲渡益 課税 13.3% 68.0% 20% 取得費 簿価 三大都市圏外→三大都市圏外 三大都市圏内→三大都市圏外 三大都市圏外→三大都市圏内 三大都市圏内→三大都市圏内 注:三大都市圏とは東京圏、 名古屋圏及び大阪圏を指します。 データ出所:図表 2〜4 すべて国土交通省「平成 29 年度税制改正概要」 (2016 年 12月) みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2017, February 3 経済トレンド・ウォッチ ■ 景気の動向(全国) 図 1 景気動向指数 140 (景気動向:CI指数 2010年=100) (10月) 130 A. 先行指数 120 C110.6 110 B109.8 100 B. 一致指数 A102.8 90 C. 遅行指数 80 70 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 1月 2016年 データ出所:内閣府 「景気動向指数」 図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数 70 (景気の方向性:DI指数) (11月) 60 B49.1 50 40 A. 景気の現状判断DI A48.6 30 B. 景気の先行き判断DI 20 10 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 1月 2016年 データ出所:内閣府 「景気ウォッチャー調査」 図 3 企業の業況判断指数 30 (業況判断指数:業況DI) 20 0 14 (13) 12 (7) 7 (2) 2 (-3) ‒10 (12月) 10 ‒20 全規模合計 大企業 中堅企業 ‒30 ‒40 中小企業 ‒50 ‒60 3月 6月 9月12月 3月6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月3月 6月 9月12月 3月 6月 9月12月 3月 6月 9月12月 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 注:「大企業」は資本金 10 億円以上、 「中堅企業」 は資本金 1 億円以上 10 億円未満、 「中小企業」 は資本金 2 千万円以上 1 億円未満。 ( )内の数値は直近調査の 3 ヶ月後に関する予測値 (本稿は 2017 年 3 月を対象とする予測値) 。 データ出所:日本銀行 「全国企業短期経済観測調査 (短観) 」 【データ概要】 4 2017, February 図 1 景気動向指数の CI 指数 :CI 指数は、景気の拡大・後退の大きさやテンポを示す。 (CI:コンポジット・インデックス) 景気先行指数は、景気一致指数より数ヶ月先行して動き、景気を予知するための指数。 景気一致指数は、実際の景気動向とほぼ一致して動き、景気の現状を示す指数。 景気遅行指数は、景気一致指数より数ヶ月遅れて動き、景気の変化を確認する指数。 図 2 景気ウオッチャーの景気判断指数 :景気の動きに敏感な職業の人を景気ウオッチャーに選び、街中の景気の現状や先行き ( 2 , 3 ヶ月先)について、景気ウオッチャーの判断による景気の方向性を示す指数。 (DI 指数:50 = 変わらない・横ばい、50 より高い = 良くなる、50 より低い = 悪くなる) 図 3 企業の業況判断指数 :業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値を 業況判断指数とするもの。「良い」と「悪い」の回答割合が同じ場合は「0」となる。 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート ■ 物価・雇用・金利等の動向(全国) 図 4 物価指数 (2010年=100) 110 (11月) 105 B. 消費者物価指数 (民営家賃) C99.1 100 B97.3 95 90 1月 2005年 A. 消費者物価指数 (生鮮食品を除く総合) A102.9 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 C. 国内企業物価指数 (総平均) 1月 2016年 データ出所:総務省 「消費者物価指数」 、 日本銀行 「企業物価指数」 図 5 雇用情勢 8.0 (完全失業率 : %) (有効求人倍率 : 倍) 1.41 7.0 (11月) 6.0 1.6 1.4 1.2 5.0 1.0 4.0 0.8 3.0 3.1% 有効求人倍率 (右目盛) 0.4 2.0 1.0 1月 2005年 0.6 完全失業率 (左目盛) 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 注:図の値は季節調整値。完全失業率の 2011 年 3 月から 8 月は、 岩手県、 宮城県、 福島県を除く全国の結果。 1月 2014年 1月 2015年 1月 2016年 0.2 データ出所:総務省 「労働力調査」 、 厚生労働省 「職業安定業務統計」 図 6 主要金利 (%/年) 4.000 (11月) 3.500 3.000 2.500 2.475 長期固定金利型 住宅ローン (返済期間20年以下) 都市銀行 住宅ローン (変動) 1.580 長期プライムレート 2.000 1.500 1.000 0.950 0.500 0.020 0.000 -0.500 1月 2005年 1月 2006年 1月 2007年 1月 2008年 1月 2009年 【データ概要】 1月 2010年 1月 2011年 1月 2012年 1月 2013年 1月 2014年 1月 2015年 長期国債 (10年物) 新発債流通利回り 1月 2016年 データ出所:日本銀行 「金融経済統計」 、 日本相互証券及び住宅金融支援機構ホームページ公表資料 図 4 消費者物価指数 国内企業物価指数 :全国の家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価を時系列的に測定する指数。 :企業間で取引される国内向け国内生産品の価格水準を示す指数。 図 5 完全失業率 有効求人倍率 :労働力人口 (15 歳以上で働く意志をもつ人)に占める完全失業者の割合。完全失業者は一定 期間中に収入を伴う仕事に従事しなかった人で、実際に求職活動を行った人。 :公共職業安定所で扱う求職者1人に対する求人数。 図 6 長期固定金利型住宅ローン 都市銀行住宅ローン (変動) 長期プライムレート 長期国債新発債流通利回り :民間金融機関と住宅金融支援機構の提携商品「フラット35」の借入金利の最高。 (保証型は含まない) :個人向け都市銀行住宅ローンの変動金利型の基準金利。 :民間金融機関が信用力の高い企業に資金を1年以上貸付ける際の基準となる貸出金利。 :金融機関や機関投資家などの間で取引される長期国債新発債の利回り。 注記:図 1 から図 6 はいずれも 2016 年 12 月末日時点で入手できたデータに基づき作成 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2017, February 5 不動産市場トレンド・ウォッチ ■ 東京圏 図 1 用途別平均地価 (基準地価の前年比) (%) 6.0 4.9 5.0 4.0 3.0 2.0 住宅地2015年 4.0 2.7 2.1 1.5 1.0 1.8 1.4 0.7 0.6 0.0 東京23区 1.1 0.9 0.9 住宅地2016年 2.9 2.8 2.5 2.5 2.5 2.4 商業地2015年 1.2 0.9 0.9 商業地2016年 0.2 0.2 0.4 多摩地域 横浜市 川崎市 さいたま市 千葉市 注:各年 7 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。 データ出所:都道府県地価調査 図 2 総人口の推移 12,000 (千人) (%) 2.0 2014年4月(左目盛) 10,000 1.5 8,000 1.0 2016年4月(左目盛) 6,000 0.5 4,000 0.0 2015年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 2,000 -0.5 0 東京都区部 東京都下 横浜市 川崎市 さいたま市 -1.0 千葉市 注:各年 4 月 1 日現在の値。 2015年4月(左目盛) 2016年4月 前年同月比増減率 (右目盛) データ出所:各都市の 「推計人口」 及び総務省公表資料 図 3 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り [運用時 NOI 利回り] (%) 16.0 (前年同期比:%ポイント) 1.5 2014年6月期 (左目盛) 12.0 1.0 2015年6月期 (左目盛) 10.0 8.0 -0.2 -0.2 4.9 4.6 5.2 5.9 5.2 5.5 全国 東京23区 注:各投資法人の 2016 年 6 月末までの決算資料による。 図 1 用途別平均地価 (公示価格・基準地価) 2017, February -0.5 -1.0 -1.5 2.0 【データ概要】 0.0 -0.1 4.0 0.0 0.5 -0.1 -0.1 -0.2 6.0 6 2.0 14.0 都下 (多摩地域) -2.0 神奈川県 埼玉県 2016年6月期 (左目盛) 2015年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) 2016年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) 千葉県 データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー) 」 : 「地価公示」 は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の基準 となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が 毎年1回、標準的な土地についての正常な価値を示すもの。 「都道府県地価調査」は、国土利用計画法施行令に基づき、都道府県知事が毎年 7月1日における 調査地点の正常価格を不動産鑑定士の鑑定評価を求めた上で判定するもの。 図 2 総人口 :各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。 図 3 NOI 評価額利回り :NOI 評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益 (NOI ) の割合を示す。 図は地域別に物件毎 (賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート ■ 主要大都市(札幌・仙台・名古屋・京都・大阪・神戸・福岡) 図 4 用途別平均地価 (基準地価の前年比) (%) 9.0 8.0 7.0 6.5 6.0 5.0 3.6 4.0 3.0 2.0 1.0 1.4 0.0 2.1 8.0 7.6 7.3 4.5 4.9 2.6 4.7 1.9 札幌市 仙台市 5.3 1.4 7.3 住宅地2015年 6.1 住宅地2016年 4.8 3.8 3.6 0.4 0.6 名古屋市 0.6 0.5 0.5 0.5 京都市 大阪市 2.1 1.5 商業地2015年 2.9 商業地2016年 神戸市 福岡市 注:各年 7 月 1 日現在の地価の対前年変動率の平均。 データ出所:都道府県地価調査 図 5 総人口の推移 (千人) 3,000 (%) 2.0 2014年4月(左目盛) 2,500 1.5 2,000 1.0 2016年4月(左目盛) 1,500 0.5 1,000 0.0 2015年4月 前年同月比増減率 (右目盛) 500 -0.5 0 札幌市 仙台市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 -1.0 福岡市 注:各年 4 月 1 日現在の値。 2015年4月(左目盛) 2016年4月 前年同月比増減率 (右目盛) データ出所:各都市の 「推計人口」 及び総務省公表資料 図 6 J-REIT 保有賃貸マンションの NOI 評価額利回り [運用時 NOI 利回り] (%) 16.0 (前年同期比:%ポイント) 2.0 14.0 1.5 12.0 1.0 10.0 8.0 0.0 -0.3 6.0 -0.5 5.9 5.5 4.0 6.3 5.4 0.5 -0.1 -0.2 -0.3 5.3 -0.2 5.3 0.0 -0.3 5.2 5.4 2.0 0.0 -0.5 -1.0 -1.5 政令指定都市 札幌市 仙台市 注:各投資法人の 2016 年 6 月末までの決算資料による。 【データ概要】 図 4 用途別平均地価 (公示価格・基準地価) 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市 -2.0 2014年6月期 (左目盛) 2015年6月期 (左目盛) 2016年6月期 (左目盛) 2015年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) 2016年6月期 前年同月比増減率 (右目盛) データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー) 」 : 「地価公示」 は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の基準 となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が 毎年1回、標準的な土地についての正常な価値を示すもの。 「都道府県地価調査」は、国土利用計画法施行令に基づき、都道府県知事が毎年 7月1日における 調査地点の正常価格を不動産鑑定士の鑑定評価を求めた上で判定するもの。 図 5 総人口 :各 都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。 図 6 NOI 評価額利回り :NOI 評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近 1年間の純収益 (NOI ) の割合を示す。 図は地域別に物件毎 (賃料保証・固定賃料物件を除く)の NOI 評価額利回りを単純平均したもの。 注記:図 1 から図 6 はいずれも 2016 年 12 月末日時点で入手できたデータに基づき作成 みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート 2017, February 7 2017 年度(平成 29 年度)住宅・土地に関連する主な税制改正案の概要 [図表]2 〜 3 頁以外の 2017 年度 (平成 29 年度) 住宅・土地に関連する主な税制改正案の概要 項目 改正概要 Jリート及びSPCが取得 特例措置を2年間(2017年4月1日~ 2019年3月31日)延長し、不動産取得税の特例措置の適用対象にヘルスケア施設(老人ホーム等)及 (登録免許税については、既にヘルスケア施設も特例措置の適用対象となっている) 。 する不動産に係る流通 びその敷地を追加する 税目 特例措置の内容 特例措置の期限 税の特例措置の2年間 登録免許税 移転登記に係る税率本則2%を1.3%に軽減 2019年3月31日 延長等 不動産取得税 課税標準から3/5控除 2019年3月31日 (拡充・期限延長) 特例措置を2年間 (2017年4月1日~ 2019年3月31日) 延長し、 「特定建築物 (特定家屋) 」の定義を見直す (耐震基準の追加) とともに、新た 不動産特定共同事業に に創設する出資総額1億円以下等の小規模不動産特定事業(仮称)及び限定された投資家のみを事業参加者とする不動産特定事業に おいて取得される不動産 おいて取得される不動産に係る特例措置を創設する。 に係る流通税の特例措 税目 特例措置の内容 特例措置の期限 置の創設・拡充等 登録免許税 移転登記に係る税率本則2%を1.3%に軽減 2019年3月31日 (期限延長・創設・拡充 登録免許税 保存登記に係る税率本則0.4%を0.3%に軽減 2019年3月31日 等) 不動産取得税 課税標準から1/2控除 2019年3月31日 土地の所有権移転登記 等に係る登録免許税の 特例措置の2年間延長 (期限延長) 土地等の譲渡益に対す る追加徴税制度の停止 期限の3年間延長 (期限延長) 特例措置を2年間 (2017年4月1日~ 2019年3月31日) 延長する。 税目 登録免許税 登録免許税 特例措置の内容 移転登記に係る税率本則2%を1.5%に軽減 信託登記に係る税率本則0.4%を0.3%に軽減 特例措置を3年間 (2017年4月1日~ 2020年3月31日) 延長する。 税目 特例措置の内容 法人税・法人住民税 5年以下所有の土地の譲渡所得の法人税+10%の追加課税制度 (重課) の停止 法人税・法人住民税 5年超所有の土地の譲渡所得の法人税+5%の追加課税制度 (重課) の停止 個人不動産事業者等が5年以下所有の土地の譲渡所得の所得税40%の住民税12%の 所得税・個人住民税 重課制度の停止 特例措置の期限 2019年3月31日 2019年3月31日 特例措置の期限 2020年3月31日 2020年3月31日 2020年3月31日 耐震改修促進税制、省エネ改修促進税制に加え、耐久性向上改修をリフォーム減税の対象とすることにより、長期優良住宅化リフォーム 長期優良住宅化リフォー 減税を創設する。 ム等の促進に向けた既 税目 特例措置の内容 特例措置の期限 存住宅リフォームに係る 所得税 自己資金による場合最大50万円税額控除 2019年6月30日 特例措置の拡充 所得税 ローンを利用する場合最大62.5万円税額控除 2019年6月30日 (拡充) 固定資産税 工事翌年度2/3減額 2019年6月30日 新築のサービス付き高齢者向け住宅に係る特例措置を2年間 (2017年4月1日~ 2019年3月31日) 延長する。 税目 特例措置の内容 サービス付き高齢者向け 固定資産税 5年間、税額を1/2 ~ 5/6の範囲内で市町村が条例で定める割合を軽減 住宅供給促進税制の延 家屋の不動産取得税 課税標準から1,200万円控除/戸 長 (期限延長) 税額から一定額 (家屋の床面積の2倍に当たる土地面積相当分の価格等に税率を乗じて 土地の不動産取得税 得た額) を軽減 特例措置の期限 2019年3月31日 2019年3月31日 2019年3月31日 優良住宅地の造成等の 良好な環境を備えた住宅・宅地開発等の事業を促進するため、当該事業のために土地等を譲渡した場合の特例措置(長期譲渡所得の を3年間 (2017年1月1日〜 2019年12月31日) 延長する。 ために土地等を譲渡した 2,000万円以下の部分に軽減税率を適用) 税目 特例措置の内容 特例措置の期限 場合の譲渡所得の軽減 所得税 本則15%を10%に軽減 2019年12月31日 税率の3年間延長 個人住民税 本則5%を4%に軽減 2019年12月31日 (延長) 出所:国土交通省「平成 29 年度税制改正概要」 (2016 年 12月) 不動産の仲介物件のご紹介、売却のご依頼やご相談はこちらへ。 〈お 問 合 せ 先〉 宅地建物取引業:届出第2号 所属団体:一般社団法人不動産協会、一般社団法人不動産流通経営協会 公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会加盟 みずほ信託銀行株式会社 不動産マーケットレポート 2017.2 発 行 みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 編集協力 株式会社都市未来総合研究所 〒103-8670 東京都中央区八重洲 1-2-1 http://www.mizuho-tb.co.jp/ 〒103-0027 東京都中央区日本橋 2-3-4 日本橋プラザビル 11 階 http://www.tmri.co.jp/ ※本資料は参考情報の提供を目的とするものです。当行は読者に対し、本資料における法律・税務・会計上の取扱を助言、推奨もしくは保証するものではありません。 本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成していますが、その正確性と完全性、客観性については当行および都市未来総合研究所は責任を負いません。 ※本資料に掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。
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