ポスター - 筑波大学

人間総合科学研究科生命システム専攻 医学セミナー
アストログリアが神経細胞に接触すると どんなactionが始まるのか?
二つの細胞を結ぶ分子を探索する
理化学研究所・脳科学総合研究センター
細胞機能技術探索チーム
専門職研究員
濱 裕 先生
日時:平成 29年 2月 2日 (木)
17:00 ~
場所:筑波大学医学学系棟 4A 411
近年、グリア細胞の一つアストロサイトについて多くの研究が行われ、その
役割についての捉え方が大きく変化した。すなわち、中枢神経系の高次機
能を説明する上で不可欠な存在になりつつある。
今から12年ほど前に演者は神経細胞にアストロサイトが接触することで
神経細胞に興奮性シナプスの形成が促進されることを示した。この現象に
は神経細胞内でprotein kinase C(PKC)が活性化することが必要である。
PKCの活性化はアストロサイトの細胞表面に存在する未知のリガンドと神
経細胞表面のintegrinを介した結合によって開始される。
この現象を報告して以来、未だにその未知のリガンドをについて他の研
究者による報告は行われていない。演者は神経細胞に変化をもたらすアス
トロサイト上の未知のリガンドを知るための研究を続けてきた。今回のセミ
ナーではその候補と思われる一つのタンパク質について述べる。
(参考資料)
Hama H, et al. PKC signaling mediates global enhancement of excitatory
synaptogenesis in neurons triggered by local contact with astrocytes. Neuron.
41 : 1-20, 2004.
連絡先
筑波大学医学医療系
生命科学動物資源センター
杉山 文博(3384)