問 題 03 構造力学 特別区 2013

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問 題 03
構造力学
特別区 2013
(1) 図 A~図 D のような単純梁に生ずる最大せん断力の絶対値 QA,QB,QC 及び QD
を求め,解答欄に記入せよ。
200kN
50kN/m
2m
8m
4m
図A
6m
図B
300kN・m
300kN・m
300kN・m
10m
10m
図C
図D
(2) 免震構造の仕組みと効果について説明せよ。
(3) 構造設計に関する次の①,②について説明せよ。
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①
剛性率
②
偏心率
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解 説 03
せん断力・免震構造・構造設計
小問(1)
図 A について,
左支点まわりのモーメントのつり合いより,右支点反力は 40kN,左支点反力は
160kN とわかる。したがって,
QA=160kN
図 B について,
支点反力は図 A と同じである。したがって,
QB=160 kN
図 C について,
左右の支点まわりのモーメントのつり合いを考えると,左支点反力は下向きに,右
支点反力は上向きに大きさ 30kN となる。したがって,
QC=30 kN
図 D について,
与えられたモーメントだけでつりあいが成立しているため,支点反力はなく,せん
断力も発生しない。したがって,
QD=0 kN
小問(2)
免震構造とは,構造と地盤との間に,アイソレータを挟むことで,地震動のエネルギーが
地盤から入力されるのを防ぎ,構造物の振動を小さくする構造のことをいう。通常,アイソ
レータを挟んだ免震層にダンパーも挟むことで,さらに振動のエネルギーを吸収するように
できている。免震構造によって,建物の揺れ,及び層間変位が小さくなる。
小問(3)
①
剛性率とは,各層の剛性を,全体の平均の剛性で除した数をいう。地震時には,小さな剛
性の層に地震動のエネルギーが集中する。そのため,各層の剛性にばらつきがあると,地震
動には不利である。そこで,剛性率が一定値以内に収まるように設計しなければならない。
②
偏心率とは,壁の剛心と重力の中心の重心とのずれの度合いを表す比率である。剛心と重
心が一致していないと,地震時にねじれ変形が発生する。そのため,偏心率が一定値以内に
収まるように設計しなければならない。
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