海外安全対策情報(2016年10月~12月)

2017年1月
海外安全対策情報(2016年10月~12月)
当地での2016年10月~12月における社会・治安情勢等は以下のとおりです。
1.社会・治安情勢
12月10日夜、イスタンブール市内タクシム広場に近いサッカースタジアム付近に
おいて、サッカーの試合終了後に警察機動隊車両に対する車両爆弾攻撃等による2度の
爆発により、死亡者46名、負傷者238名の犠牲者を出すテロ事件が発生しました。
また、12月19日夜、トルコの首都アンカラ市内クズライ地区の文化センターにお
いて、写真展開会式に参加していた駐トルコ・ロシア大使が、当日非番であったトルコ
警察官に射殺されるテロ事件が発生しました。
7月15日に発生したトルコ国軍の一部の反乱によるクーデター未遂事件発生後、7
月20日から3ヶ月間の期間で非常事態宣言が出されていましたが、同宣言は更に3ヶ
月間延長され(2017年1月19日まで)、ギュレン派に関わっているとされる関係
者の一斉摘発を引き続き進められています。
2.一般犯罪
主に、イスタンブール市の旧市街にあるスルタンアフメット広場付近や新市街のタクシ
ム広場からイスティクラル通りにかけて、邦人旅行者が次のような被害に遭うケースが引
き続き多発しており、注意が必要です。
(1)ぼったくりバー(友だち詐欺)
(主に夕方から夜間に発生)
事例として、中東系やヨーロッパ系を名乗る外国人旅行者から声を掛けられ、友だちに
なったふりをされます。最初に安いバーで相手におごって貰っているため、その後に別の
店に行こうと誘われても断り切れず、この外国人旅行者について行くことになります。そ
こは、いわゆる「ぼったくりバー」で、隣に女性が座り、簡単な飲食だけでも日本円にし
て10万円~50万円といった代金を請求されて、支払わざるを得なくなります。
店には政府認定の料金表があり、また、客に無理に飲食させた訳ではないことを示すた
め、店が監視カメラで飲食の様子を撮影している場合もあり、支払いを拒否できません。
手持ちの現金が無いと言っても、付近のATMまで連れて行かれて、カードで引き出し
を行うように脅され、逃げられません。
(2)高額のじゅうたんや皮製品の購入被害(主に昼間に発生)
事例として、スルタンアフメット広場付近において、日本語ができるトルコ人から声を
掛けられ、無料で観光ガイドをしてもらったり、食事をおごってもらったりしたために、
その後にじゅうたんや革製品の店に誘われれば、断り切れない状況になります。品物を見
るだけでもいいからと店へ連れて行かれますが、最終的には百戦錬磨の店主の口上に乗せ
られて、高額な商品を購入させられてしまいます。後で、クレジットカード会社に引き落
としをしないよう依頼しても、名義人本人がその場で金額に納得して購入しているために
受け付けてもらえません。
3.強盗・殺人・誘拐・脅迫等の凶悪犯罪
今期は、邦人の被害情報はありませんでした。
4.イスタンブール市内でのテロ・爆弾事件等発生状況(報道ベース)
上記1.のとおり、12月10日夜、イスタンブール市内のサッカースタジアム付近
において2度の爆発がありました。一つは、犯人が爆弾を搭載した車両に乗って警察機
動隊車両に近づき自爆したもの、もう一つはその近くのマチカ公園で警察官が不審人物
を取り囲もうとしたところで自爆したものです。翌11日、TAK(クルディスタン解
放の鷹)が犯行声明を発出し、本件テロ事件の実行を認めています。
5.日本企業の安全に係わる諸問題
今期は、特に問題となる情報はありませんでした。
在イスタンブール日本国総領事館
領事班・警備班
電 話
+90-212-3174600
FAX +90-212-3174604