石川県立保育専門学園自己評価結果 当学園は、①子どもや保護者の心を受け止める力の育成 ②現場に強い実践力の育成 ③自ら課題を見つけ、主体的に取り組む力の育成といった 3 つの教育目標を掲げ、学生 の育成に努めている。 平成19年の学校教育法改正により、専修学校にも自己評価が義務づけられ、当学園 では園長を除く 11 名の教職員(非常勤嘱託も含む)が、毎年以下の評価項目に関し、自 己評価を行ってきているが、平成 28 年度の各評価項目の評価値(11 名の平均値)は以下 のとおりであった。 表1 自己評価結果 評価項目 1 教育理念・目標 評価値 3.3 総括 ・教育理念、目標、特色、育成人材像については、パンフレッ ト により具体的な内容で掲載されている。また、入学式・学 園祭 の機会を利用し、保護者や地域住民への周知に努めている 。 2 学校運営 3.2 ・学園のパンフレット並びに学園のホームページにて公立の保 育 士養成校としての目的を明示している。 ・学園のホームページにて、日頃の学生の活動状況を随時掲載し 、 学園の状況や雰囲気が伝わるように努めている。 3 教育活動 3.1 ・保育に必要な関連分野における実践的な知識や技術が 習得 で きるカリキュラムになっている。成績評価・評価体制・シ ラバ スについては、学生便覧に明記し、入学時のオリエンテー ショ ンで周知徹底をはかっている。 ・先進的な研究を実践する講師や、保育現場で活躍する保育経験 者を講師に招き、県内保育士や学生を対象とした研究講座を開 催している。 ・保育に関連した社会性を獲得する機会として、ボランティア活 動や保育アルバイトを奨励している。 4 学修成果 3.1 ・保育学科では、2年間で保育士資格と幼稚園教諭免許2種(希望 者)を取得し、就職率100%を目指している。 ・専攻科では、保育現場での疑問に応える講座内容になってお り、現役保育士の学び直しや、潜在保育士の再学習の塲として 、 再就職の支援を行っている。 5 学生支援 3.1 ・就職については、保育現場へのアンケートをもとに、現場で 必 要な人材・即戦力となる人材の育成に努めている。また、就 職 情報を提供する機会を多くするとともに、芙蓉セミナー(同 窓 会)等の開催、卒業後の就職状況調査・情報収集を実施し、 新 規就職者の早期離職防止に努めるともに、調査結果を、現役 学 生の就職情報として利用している 6 教育環境 2.8 ・附属の認定子ども園を敷地内に持つことで、常に保育環境や現 場の雰囲気を肌で感じることが出来るため、保育に対するモチ ベーションの維持や、退学防止につながっている。 ・建物の老朽化は進んでおり、また設備の充実や整備については 十分とはいえない。 7 学生の受入れ募集 3.7 ・県内高等学校等に募集案内を持参し、受験情報の提供を行うと 共に、受験生に関する情報収集に努めている。 ・夏季にオープンキャンパスを実施することで、学園の雰囲気や 学習環境、講義状況を体験してもらう機会を持ち、受験状況等 について情報提供を行っている。 ・就職あっせん業者が開催する説明会に積極的に参加し、学園の PRを行うと共に、個人からの希望による学園見学を随時受付 け、学園説明や、学習環境を実際に感じる機会を提供している 。 8 財務 3.2 ・本学園の目的や役割を果たすため、適切な予算執行を行ってい る。 ・収入については、授業料をはじめ、収入の確保に努めている。 ・支出については、光熱費や庁舎管理委託料の節減などにより、 経費節減に努めている。 9 法令等の遵守 3.5 ・子ども子育て支援法により、保育所、幼稚園、認定こども園に て保育を行う者(保育教諭)は、保育士資格と幼稚園教諭免許 が必要になった。保育士資格のない幼稚園教諭に対し、特例法 にもとづき、 平成27年度より、当学園において、主に夏季集 中講座として実施している 10 社会貢献・地域貢献 3.5 ・学生のボランティア活動への参加については学業に支障が生じ ない範囲で、積極的に推奨している。保育園の行事を始めとし 、 施設や県内で開催されるイベント等に参加している。 また、学園祭の機会を利用し、県の虐待予防キャンペーンに協 力する形でコーナーや催し物を設け、周知徹底に協力している 。 11 国際交流 1.8 ・積極的に交流推進の活動は行っていないが、要望があれば対応 は可能である 平均(国際交流を除く) 3.2 図1 自己評価結果 自 己 評 価 教育理念・目標 3.3 国際交流 学校運営 3.2 1.8 社会貢献・地域貢献 3.1 3.5 法令等の遵守 3.1 3.5 財務 学修成果 3.1 3.2 学生の受入れ募集 教育活動 学生支援 3.7 2.8 教育環境 注:評価値4は「適切」、3 は「ほぼ適切」、2 は「やや不適切」、1 は「不適切」を表す 1.自己評価結果の概要 (1)表1より、全項目の教職員による自己評価による評価値の平均(国際交流を除く) が 3.2 で、最高点 4 の 80%となるが、平成 27 年度の 3.1 と比較すると 0.1 上昇し ており、「ほぼ適切」の評価範囲と考えられる (2)表1の各項目に関しては、評価「教育活動」が H27 年度は 3.2 だったのが H28 年 度は 3.1 に、「学修成果」は H27 年度は 3.2 だったが H28 年度は 3.1 と、この 2 項 目に関しては評価値に下降が認められるものの、それ以外の「教育理念・目標」「学 校運営」「学生支援」「教育環境」「学生の受け入れ募集」「財務」「法令等の遵守」 「社会貢献・地域貢献」の項目に関しては、自己評価値は、平成 27 年度より全体的に 上昇しており、教職員の努力の影響と考えられる。 2.その他 (1)教育理念を始めとし、学園関係の公開可能な情報はホームページ上で適宜公開し ている。 (2)校舎が老朽化しているため、危険箇所の点検や各種修理が必要な状況が生じた場 合、素早く対応することを心がけている。空調設備については、電気量のデマン ド監視による省エネ・節電の推進、学生への省エネに関する呼びかけと、快適な 教室環境づくりの両立に努めている。 (3)毎年、当学園のあり方を考えるための参考とするために、県内の保育所や保育園、 認定こども園に対し、外部アンケートを依頼し、参考意見をもとに、保育専門学 校の質向上に努めている。 (4) 学園生活への適応や学生実習を乗り越えられなかったり、成績不良な学生への早 期対応のために、担任による声掛けや相談対応体制の確立と、その他学園生活に 関する相談を受けやすいように利用案内の掲示を行う。 学生の実習状況の確認と実習受け入れ先との調整を行うため最低 1 回以上訪問を 実施すると共に、実習中の土曜日などに相談日を設ける。 また卒業初年度の学生を対象に、就職先訪問を実施し、本人との面談及び就職先 からの意見聴取等を通して、職場適応や早期離職の防止に努めている。
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