Economic Indicators 定例経済指標レポート

Market Flash
早くも3月FOMC
2017年1月5日(火)
第一生命経済研究所 経済調査部
主任エコノミスト 藤代 宏一
TEL 03-5221-4523
【欧米経済指標他】
・12月米自動車販売台数は1843万台と市場予想(1770万件)を上回り、約11年ぶりの高水準に到達。2015年
後半でピークアウトした感はあったが、前年比でみてもプラス圏に浮上しており、消費者の旺盛な自動車
購入意欲が窺える。足もとの消費者信頼感指数の著しい回復と整合的で個人消費が4Qも強さを維持して
いることを示唆。内訳はライトトラックが1117万台と好調。ここにガソリン安の恩恵が確認できる。
(百万台)
米
自動車販売台数
(前年比、%)
20
18
20
16
15
14
10
12
5
10
0
8
06
07
08
09
10
11
12
13
14
(備考)Thomson Reutersにより作成 3ヶ月平均
米 自動車販売台数
25
15
-5
16
10
12
14
(備考)Thomson Reutersにより作成 3MA
16
【海外株式市場・外国為替相場・債券市場】
・前日の米国株は続伸。好調な米指標、さほどタカ派でないFOMC議事録を受けて買い優勢。NYダウは最高
値に比肩。WTI原油は53.26㌦(+0.93㌦)で引け。USD安・米金利低下が追い風となった。
・前日のG10 通貨はUSDが最弱となり、それにJPY、SEK、CHFといったマイナス金利通貨が続いた。USD/JPY
は117半ばを一進一退となり、EUR/USDは1.04l後半へと水準を切り上げた。新興国通貨も総じて堅調でJPM
エマージング通貨インデックスは4日ぶりに反発。
・前日の米10年金利は2.439%(▲0.5bp)で引け。FOMC議事録がさほどタカ派的な内容ではなく、米債に買
い安心感。欧州債市場(10年)はまちまち。ドイツ(0.276%、+1.2bp)、イタリア(1.869%、+
0.4bp)、スペイン(1.423%、+1.4)が小幅に金利上昇となった一方、ポルトガル(3.895%、▲1.1bp)
が金利低下。周縁3ヶ国加重平均の対独スプレドットは僅かにタイトニング。
【国内株式市場・アジアオセアニア経済指標・注目点】
・日本株は4日に大幅続伸となった反動もあり小幅安で推移。日経平均は19600円前後で一進一退となってい
る(9:30)。
・4日に発表された12月の日経製造業PMIは51.4と速報値から0.5pt上方修正され、11月からは1.1ptの改
善し、2015年12月以来の高水準に到達。内訳は生産(52.4→53.8)、新規受注(51.1→53.2)、雇用
(50.8→52.9)が揃って大幅に改善した一方、最終財在庫(49.1→48.1)が低下。在庫調整の進捗を窺わ
せる結果となった。鉱工業生産で確認されている在庫循環の好転が当面の間続きそうだ。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
1
日本
製造業PMI
日本 PMI生産・製造業生産
60
70
55
65
60
PMI生産
60
50
(%)
20
55
45
50
40
45
0
-20
製造業生産
(3ヶ月前比年率、右)
40
35
-40
35
30
08
09
10
11
12
13
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(備考)Thomson Reuters、Markitにより作成
<#USD/JPY #3月FOMC
15
30
16
40
-60
08
09
10
11
12
13
14
(備考)Thomson Reuters、Markitにより作成
15
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#追加利上げ>
・3日に発表された12月ISM製造業景況指数は54.7と約2年ぶりの高水準。Markit版PMIでも製造業の
強さが示唆されており、USD高にも拘らず製造業の業況が回復している様子が映し出された。個人消費に目
を向けると4日発表の米自動車販売が1800万台超えと高水準に到達、最近の消費者マインドの改善と整合
的な結果となり、消費が強さを維持していることを示唆。目下、米経済は再び加速しつつあるようで、実
際、アトランタ連銀算出のGDPNOWは+2.9%へと伸びを高めている。
・そうしたなか、6日発表の12月雇用統計が堅調な結果となれば、早くも3月の追加利上げが意識されよう。
市場予想はNFPが+18.0万人、失業率が4.7%、平均時給が前月比+0.3%、前年比+2.8%となっている
が、よほど大崩れしない限り、利上げを支持することになるだろう。12月FOMC議事録では、新政権の経済
政策を織り込むのは時期尚早として、一部に控え目な見通しが示されたものの、3月FOMCを迎える頃には
実体経済の力強さが評価され、利上げに前向きなメンバーが増える可能性がある。
・3月FOMCにおける追加利上げ(観測)がUSD/JPYに与える影響が気になるところだが、「利上げ=円安」と
の考えには引き続き慎重な姿勢を維持したい。一般的に米金利上昇は日米金利差拡大を通じたUSD/JPYの上
昇ドライバーとして認識されているが、米金利上昇が米株安に繋がるようだとそうしたロジックは通用し
なくなる。NYダウが頭打ち感を強めていることからすれば、市場のリスク選好も徐々に一服しつつある
ように感じられ、そろそろリスクオフの円高を警戒したいところ。ここ数年、1-2月にかけてリスクオフ
の円高に見舞われているというアノマリー的な動きにも注意が必要だろう。
製造業サーベイ
(1/1=100)
USD/JPY
103
60
2014-15
2014-15
101
Markit
2015-16
55
99
50
97
ISM
45
10
11
12
13
14
(備考)Thomson Reutersにより作成
15
16
95
17
12
01
02
(備考)Thomson Reutersにより作成
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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