生産力が格段に向上し、顧客基盤の拡大

『 Acuity Select シ リ ー ズ 』 海 外 導 入 事 例 ― ― SAS Graphics 社 ( イ ギ リ ス )
生産力が格段に向上し、顧客基盤の拡大、新規受注獲得に成功
『 Acuity LED 1600』 と の 連 携 で 多 様 化 す る 需 要 に 対 応
2016 年 12 月 20 日
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社
イングランド南東部イースト・サセックス州に拠点を置く SAS(Special Art Services)Graphics 社は、
2016 年 10 月に富士フイルムのワイドフォーマット UV インクジェットプリンター『Acuity Select X28』
を導入し、品質・生産性の向上を図るとともに、新たなビジネスチャンスの創出に成功している。
Managing Director スティーブ・ホワイト氏
■厳しい顧客要求を満たす高品質・高生産性
同社の Managing Director であるスティーブ・ホワイト氏は、
『Acuity Select X28』導入
の背景について次のように述べている。
「当社では、美術・写真プリント事業部門の MBO(経営陣による自社買収)を経てハイエ
ンドグラフィック・看板事業へと移行した 2014 年に、富士フイルムのワイドフォーマット
LED UV インクジェットプリンター『Acuity LED 1600』を導入しました。このプリンタ
ーは非常に大きな戦力になっているので、今後も活用を続けていきますが、一方で、お客
さまからの需要の増加・多様化に応える必要も出てきました。そのために、生産能力を強
化することにしたのです」
また、ホワイト氏はこう続ける。
「当社は美術・写真プリントの分野から事業をスタートしたため、富士フイルムとは長年
の取引があります。しかし、インクジェットプリンターについては、最初から富士フイル
ムの製品を導入すると決めていたわけではありません。当社の事業の大半は、高級オフィ
スの設備および改装、企業ブランディングプロジェクト向けに、ウィンドウ、壁面、横断
幕などのさまざまなグラフィックを制作することなので、つねに最高レベルのプリント品
質が得られるシステムを選択したいと考えています」
メディアに直接プリントできる多くのフラットベッド機を検討したが、クライアントを
納得させるスピード、柔軟性、品質、そしてコストパフォーマンスを兼ね備えていたのは
『Acuity Select X28』だけだったとホワイト氏は語る。
「8 カラーチャンネルの『Acuity Select X28』は、ライトシアン、ライトマゼンタ、ホワイ
ト、クリアを必要に応じて追加することができます。これにより、極めて高い品質で、こ
れまでにない生産性・安定性を保ちながら出力できます。ColorGate RIP と富士フイルム
の UV インクもとても相性が良く、非常に高性能なプリンターに仕上がっていると感じて
います」
さらに、運用上の具体的なメリットについてホワイト氏は「Acuity LED 1600 との色の
整合性」を挙げる。
「今回導入した『Acuity Select X28』と、従来から使用している『Acuity LED 1600』と
の間で色の整合性が保たれているため、この 2 台をフレキシブルに運用することができま
す。生産スケジュールまたはジョブの内容に応じて、必要であれば、片方でプルーフを出
力し、もう一方で最終出力するといったことも可能です。富士フイルムの技術チームが、
時間をかけて当社のニーズを正確に理解したうえで、2 台の Acuity プリンターが高精度に
カラーマッチングされるよう、プロファイルの作成などをサポートしてくれたおかげで、
このような体制が実現したのです。この親身な対応には、強い感銘を受けました」
■多様なメディアに対応する柔軟性がビジネス拡大に貢献
Acuity Select 20 series の 1 モデルである『Acuity Select X28』は、2.5×3.05m 以上の
プリント領域を持つワイドフォーマット UV インクジェットプリンターでは最高水準の出
力品質を発揮します。高精細・高解像度の画質を必要とするジョブに最適な設計で、大サ
イズのプリントに対応しているため、特大サイズのメディアや、1.25×2.50m のボード 2
枚への同時プリント、さらには、フラットベッドの半分にメディアをセットしながら、も
う半分のエリアを使って最大速度でプリントすることも可能です。
Acuity Select 20 series は、ホワイト、ライトシアン、ライトマゼンタ、およびクリアイ
ンクのオプションを含め、最大 8 カラーチャンネルを搭載し、多様な製作物に活用できる
ソリューションです。1200dpi 以上の高品質のグラフィックを、リジッド、シート、ロール
メディアにプリントできる多機能性により、生産力向上およびビジネス領域拡大に大きく
貢献します。
Acuity Select 20 series のプリント性能は、富士フイルムが独自に開発した『Uvijet イン
ク』との組み合わせで最大限に発揮されます。このインクは、鮮やかな発色、優れた定着
性・耐久性をあらゆるメディア上で実現する富士フイルム独自の「Micro-V 分散技術」を
採用しています。
ホワイト氏は、『Acuity Select X28』の導入による経営メリットと今後の展望について、
次のように述べています。
「『Acuity Select X28』は、当社にとってまさに待望のプリンターでした。導入前は、ほぼ
生産能力一杯の状態に達していましたが、同機を導入してからは、高品質かつ高速でコス
ト効率の高いプリントが可能になり、納期も大幅に短縮することができたため、ビジネス
チャンスが大きく広がりました。また、中核となるハイエンドグラフィック・看板市場で
顧客基盤が拡大したことに加え、より多くの印刷会社から、ワイドフォーマットプリント
のジョブを受託できるようになりました。今後数カ月間のうちに、新規受注の大きなチャ
ンスが得られる見込みです。このような成果をもたらした富士フイルムとのパートナーシ
ップに、心から満足しています」
◇
富士フイルムは今後も、独自のインクジェット技術『FUJIFILM Inkjet Technology』を
活かしたデジタルプレスおよびワイドフォーマットソリューションで、国内外の印刷会社
の事業拡大・収益性向上に貢献していく。