∑ ∑

教養基礎物理II 2016年12月12日(月) 中間テスト
以下の問題に解答せよ。答えだけではなく、理由、途中の式、図などを記せ。解答者が良く分かっていることを採点者に分か
らせることが重要。
注意1:私語は厳禁とします。私語をした場合、不正行為防止の観点からすぐに退場とします。
注意2:終了前に答案を提出する場合、荷物をまとめて答案を提出し、そのまま教室から退出して下さい。
注意3:なるべく、問題文にある記号を使って解答して下さい。
注意4:問1、問2を誤りなく解答することが非常に重要です。
問1 図1のように、半径 a 質量 M1 の一様な円板に、長さ a 質量 M2 の一様な細い棒を固定した。また、円板の中心に水平方
向の回転軸を取り付けた。この固定回転軸のまわりの剛体(円板+棒)の慣性モーメントと、剛体が微小振動する場合の振動
数を求めよ。重力加速度を g とする。
(
)
ヒント:固定回転軸のまわりの慣性モーメントは、剛体を細分化して、慣性モーメント= ∑ mi xi2 + yi2 と計算する。
図1
図2
問2 図2 のように、前問1 の円板のまわりに軽い糸の一端を固定して数回巻きつけ、糸のもう一方の端に質量 m のおもりを取
り付けた。前問1 で求めた慣性モーメントを I とし、なるべく I をそのまま使って以下の問に解答せよ。
(2-1) 質量 m のおもりの位置 (x) と、剛体の回転角 (θ) に関する運動方程式を記せ。
(2-2) 剛体とおもりが静止するような剛体の回転角 (θ0) を求めよ。剛体が θ0 付近で微小振動する運動の振動数を求めよ。
問3 図3 のように、半径 a 質量 M の一様な円板の形をしたヨーヨーに軽い糸の一端を固定して巻き付け、糸のもう一方の端
には質量 m のおもりを取り付けた。そして、壁に固定した滑らかな釘に、糸の中間部分をかけて、ヨーヨーとおもりが自由に
動くようにした。重力加速度を g として、以下の問に解答せよ。
(3-1) ヨーヨーの質量中心 (x) &回転角 (θ) とおもりの位置 (y) に関する運動方程式と、未知関数を求めるために必要な付随す
る条件を記せ。
(3-2) 糸の張力とおもりの加速度を求めよ。
ヒント:おもりが動かない場合の運動方程式を先ず考え、それからの変更点を考察する。x, θ, y は独立ではありません。
図3
図4
問4 図4 のように、半径 a 質量 M の一様な円板の中心に、細く軽い棒を円板と垂直に取り付けてコマの形をした剛体を作っ
た。この剛体が無重力中にあり、質量中心は静止しているとして、以下の問に解答せよ。
(4-1) 棒を z-軸、xy-面を円板に一致させる xyz 座標をとり、剛体の慣性テンソルを求めよ。
!
!
(4-2) 質量中心の周りで、剛体の角速度ベクトル ( ω ) と角運動量ベクトル ( L ) を考える。この2つのベクトルと z-軸方向の
!
!
!
!
!
単位ベクトル ( ez ) が同一平面内にあることを示せ。また、 ω の ez からの傾き角 ( θ ) と、 L の ez からの傾き角 ( ϕ ) の関係を
求めよ。
(4-3) 前問(4-1)の xyz 座標ではない別の直交座標を使うとしよう。座標変換による慣性テンソルの変換性を述べよ。
! !
ヒント:慣性テンソル Iαβ は、剛体を細分化して Iαβ = ∑ mi δ αβ ( ri ⋅ ri ) − ri,α ri,β ( α , β = x, y, z )と計算する。
i
{
}