小牧市公共ファシリティマネジメント基本方針(案)≪ダイジェスト版≫ 《相関図》 第6次小牧市総合計画新基本計画 策定目的 昭和 40 年代から整備してきた公共施設が老朽化しており、近い将来、これらの建替え(更新)を次々と迎えるため、 多額の経費がかかり財政を圧迫することが予測されます。また、人口減少や少子高齢化の進展により、施設需要の偏り や市民ニーズに変化をもたらし、更に税収の減少や社会保障関連経費の増加と財政の厳しさが増していくことが懸念さ れます。 そのため、公共施設のより効率的で効果的な維持管理・運営を実践するための全庁的な取組みである公共ファシリテ ィマネジメントをいち早く推進し、将来にわたり持続可能な財政運営と質の高い公共サービスを提供するため、本計画 を策定することといたしました。 なお、基本方針は、国が策定を求めている「公共施設等総合管理計画」として位置付けます。 対象施設 公共ファシリティマネジメント推進計画 公共ファシリティマネジメント 基本方針 (公共施設等総合管理計画) 公共施設 長寿命化計画 公共施設 適正配置計画 現状と課題 【図表:人口の推移・見通し】 2.4 12.7 2.2 2.1 1.9 15.1 11.8 11.5 11.4 11.3 11.0 10.7 20 10.5 10.0 2.3 1.7 1.6 1.5 1.4 0.0 1.3 1.2 1.1 0.0 昭和55 昭和60 1980 1985 平成2 1990 平成7 1995 平成12 平成17 平成22 平成27 平成32 平成37 平成42 平成47 平成52 平成57 平成62 平成67 平成72 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 2.2 倍 2 (年) 0 0 学校教育系施設 市民文化系施設 スポーツ・レクリエーション系施設 子育て支援施設 市営住宅 保健・福祉施設 行政系施設 産業系施設 人口 10 0 (年度) 人口減少・少子高齢化の進展 公共建築物(ハコモノ)の老朽化 30 年で約 17%(2.6 万人)減少すると予測 築 30 年以上の施設は全体の約 44.4% ① 市民ニーズの変化に対応、施設総量の適正化 (年度) H66 14.1 13.6 H65 2.4 20.0 14.4 1.3 倍 30 H64 11.1 2.4 40 4 5,000 H63 8.8 6 30.0 H62 7.5 2.5 5.8 60 50 10,000 6.2 18.1 15.5 8 H61 2.9 2.7 6.6 40.0 H60 6.6 33.7 3.9 35.8 味岡 中学校 H59 5.8 16.3 31.8 28.5 4.1 35.9 70 10 スポーツ 公園 H58 4.3 34.9 桃花台ニュータウン 事業開始 H57 17.4 4.0 26.5 7.0 名神高速・ 東名高速 開通 H56 22.4 19.6 25.4 7.6 15,000 平成29年度から平成58年度までの30年間 【10 年ごとに更新し、5 年ごとに中間見直し】 今後 40 年間の公共建築物にかかる 投資的経費の年度平均約 45.4 億円 80 12 H55 8.9 50.0 本庁舎 H54 24.2 24.3 20,000 H53 10.9 4.3 8.3 27.7 60.0 53.7 H52 53.5 H51 11.6 H50 12.2 54.2 4.0 8.0 2.0 55.0 4.3 9.2 6.9 6.0 12.8 H49 3.8 56.8 H48 9.4 ラピオビル 13.4 H47 13.9 H46 10.3 9.7 14.4 61.6 H45 3.8 H44 62.0 59.9 3.7 H43 62.1 H42 3.4 H41 63.2 H40 7.9 10.7 2.8 H39 0.6 10.6 66.8 H38 9.1 2.1 引いた場合の年度平均 90 H37 0.9 0.8 70.3 100 14 H36 10.3 11.4 10.4 1.6 16 25,000 70.0 H35 10.0 1.2 14.8 H34 12.0 12.5 15.1 H33 14.6 13.9 14.0 15.4 H32 15.4 66.6 80.0 基本方針の計画期間 15.1 H31 72.6 H30 16.0 73.9 直近5か年(平成 22~26 年度)の既存の公共建築物にかかる投資的経費から基金を充当した分を差し H29 見通し 72.9 69.2 直近5か年(平成 22~26 年度)の既存の公共建築物にかかる投資的経費の年度平均 18 H28 18.0 30,000 H27 老年人口比率 直近5か年(平成 22~26 年度)の既存と新規の公共建築物にかかる投資的経費の年度平均 (億円) 110 H26 生産年齢人口比率 人口 (万人) 築30年未満の建物 21.6万㎡(55.6%) 築30年以上の建物 17.2万㎡(44.4%) H25… 年少人口比率 延床面積 (㎡) 比率 (%) H24… 老年人口(65歳以上) H23… 生産年齢人口(15~64歳) H22… 年少人口(0~14歳) 【図表:将来の更新費用の推計(ハコモノ)】 ~S30 S31 S32 S33 S34 S35 S36 S37 S38 S39 S40 S41 S42 S43 S44 S45 S46 S47 S48 S49 S50 S51 S52 S53 S54 S55 S56 S57 S58 S59 S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 人口 (万人) 計画期間 【図表:築年別の整備状況(ハコモノ) 】 維持補修費(維持管理分) 大規模改修 維持補修費(維持管理分) 大規模改修 大規模改修(築 31 年~50 年) (平成 27 年~36 年度) 投資的経費(既存更新分(基金充当分除く) ) 大規模改修(築31年~50年) 投資的経費(新規整備分) (平成27年~36年度) 投資的経費(既存更新分(基金充当分除く)) 建替え (年度) 建替え 投資的経費(既存更新分(基金充当分) ) 投資的経費(既存更新分(基金充当分)) 今後 40 年間の公共建築物にかかる投資的経費の年度平均約 45.4 億円 ②公共施設の老朽化への対応 投資的経費(新規整備分) ③公共施設の維持更新にかかる費用の軽減 公共施設全体の基本方針と具体的な取組み 基本理念『ゆとりある暮らしをつくり、支え続ける公共施設の共創』 市民が安全・安心で、ゆとりのある暮らしができ、その暮らしを支え続ける公共施設を、市民と共に創っていくことを基本理念とします。 方針1:公共施設の配置や総量の適正化 ①地域バランスの取れた施設配置と公共施設の総量の適正化に向けた 『公共施設適正配置計画』の策定 ②利用が少ない施設の転用、施設の廃止、統廃合などを検討 ③機能を重視し、規模縮小(ダウンサイジング)や複合化・機能集約 などを検討 ④利用エリアを見直し、これまでの地域、エリアを越えた施設の利活 方針2:公共施設の質の維持・向上 ①定期的な点検、診断を実施し、施設の安全性を確保 ②市民ニーズに対応して、施設改修や運営方法の見直しなどにより施 設の魅力を高めることを検討 ③ユニバーサルデザイン※1に配慮し、バリアフリー化による利便性の 向上、省エネルギー化を推進し、社会的ニーズにも対応するなど、 使いやすく環境負荷の低い施設とするよう努める ①長寿命化による全体のライフサイクルコスト※2の縮減を図り、平準化による 単年度にかかる財政負担の軽減を図る ②公民連携(PPP)※3の導入を促進 ③修繕や改修の実施は、ライフサイクルコストの縮減を検討し、耐久性、メンテナン ス性、可変性など無駄のないコストパフォーマンスの優れた施設とする ④建替え費用等の財源を計画的に積み立てる基金の検討 ⑤遊休資産の積極的な売却処分による財源の確保 用などを検討 ※1:障がいの有無、年齢、性別、言語等にかかわらず多様な人々が利用しやすいデザイン(設計)のこと 方針3:公共施設にかかる経費の縮減 ※2:企画・設計・建設から、その施設の維持管理、最終的な解体・廃棄までの施設全生涯に要する費用の総額 ※3:民間事業者の資金やノウハウを活用して社会資本を整備し、公共サービスの充実を進めていく手法 小牧市公共ファシリティマネジメント基本方針(案)≪ダイジェスト版≫ 施設用途別の今後の方向性(ハコモノ)【以下に記載の今後の方向性は、主な施設のみを抜粋して示しています。】 ◆市民文化系施設 (会館・老人憩の家) ◆子育て支援施設 (保育園・幼稚園) 将来の保育需要を的確に見込むとともに、認定こども園や地域型保育事業所等の設置動向や 既存の施設は、できるだけ長寿命化を図り、新規整備については抑制などを検討します。 保育を取り巻く社会動向等を十分注視しながら、地域ごとの保育需要に対応した中長期を見 据えた施設配置計画を検討します。 多様な保育ニーズに対応するために、 「小牧市立保育園運営計画(改訂版)」に基づき民営化 今後の方向性 施設の有効活用策を検討し、さらなる施設利用の促進を図ります。 今後の方向性 を進め、管理運営に民間の柔軟かつ効率的なノウハウを活用し、保育サービスの充実を図り ます。 第一幼稚園を認定こども園に移行し、増加する小牧地区、小牧南地区の保育需要に対応しま 建替え及び維持管理等の費用負担や施設のあり方について検討します。 す。 ◆学校教育系施設 (学校) ◆子育て支援施設 (児童クラブ) 小中学校の建替えや大規模改修にかかる経費による財政負担を軽減するため、また長期にわ 条例に規定する児童1人当たり概ね 1.65 ㎡の専用区画を確保するよう、小学校の空き教室 たって快適で安全に施設が使用できるようにするため、適切な維持修繕を計画的に実施して いきます。 などの余剰スペースの積極的活用を含めた学校敷地内での施設整備を図ります。 今後の方向性 校舎や体育館の建替えは、莫大な経費を要するため、無理のない建替え計画を策定し、計画 学校施設の老朽化に伴い、小学校の建替え時期に併せて一体的な整備を検討します。 的に実施していきます。また、建替えにあたっては、児童・生徒数に見合った施設規模の適 正化を図ります。 今後の方向性 児童生徒数が減少し空き教室などが出た場合には、放課後の児童生徒の居場所、地域コミュ ◆保健・福祉施設 (高齢者福祉施設) ニティの活動拠点、高齢者の生きがい活動の場所、災害時の防災拠点など、地域住民が交流 できるスペースとして活用していきます。 今後の方向性 老年人口が増加し、利用者増が見込まれる施設や民間代替可能施設があることから、施設の 利用状況や民間施設の配置状況を注視しながら、施設配置の適正化を図ります。 今後の児童生徒数の減少が著しい地域の小中学校については、統合等も視野に入れて、施設 のあり方を検討していきます。 施設用途別の今後の方向性(インフラ・企業会計の施設)【以下に記載の今後の方向性は、主な施設のみを抜粋して示しています。】 ■インフラ施設 都市基盤系施設 (道路) ■企業会計の施設 上水道施設 浄水施設については、施設ごとの構成機器の詳細調査結果を基に、大胆な見直しを行いながら更 劣化状況や危険性等について、定期的に適切な点検・診断等を行い、対策を要する箇所や所要経 新計画策定に向けた検討や、水の流れや水圧等のシミュレーション結果の実証を行います。 費の把握に努めるとともに、優先度等の判断を行い、計画的に対応します。 管路については、主要幹線管路の耐震管によるループ化事業が完了し、新たな配管網が供用され 今後の方向性 長期的な視点に立って、緊急性の高い路線から計画的に整備を行います。 今後の方向性 た後には、既存幹線について、その必要性や規模縮小(ダウンサイジング)の視点から更新計画 を研究します。 将来にわたり安全で良質な水を安定供給するために不可欠である、施設更新、事業コストの縮減、 状況に応じて、段差解消・歩車道分離などのバリアフリー化や交通安全施設の設置を進め、道路 利用者の利便性の向上を図ります。 水道事業職員としての人材育成などを進め、効率的かつ合理的な事業運営を図り、経営基盤の強 化に努めます。
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