2012 年度 日 本 史 ■ 大学・学部(日程):名古屋大学 文学部/情報文化学部社会システム情報学科(前期) ■ 出題構成(時間/配点):90 分/文学部 200 点、情報文化学部社会システム情報学科 400 点 大問 No. 問題Ⅰ 問題Ⅱ 形式 論述/史料・資料 単答・論述/史料・資料 分野・内容、等 古代∼近代の災害とその影響 原始∼近・現代の人の移動と定住 難易度 標準 標準 変化 ↓ → ※難易度変化…↑難化/→昨年並み/↓易化 ■ 出題傾向: ・時代別:2012 年度は、問題Ⅰが古代∼近代、問題Ⅱが原始∼近・現代からの出題であった。例年 通り、古代から近・現代にかけて満遍なく出題されており、昭和戦後史も出題された。 また、2011 年度に数年ぶりに出題された原始が 2012 年度も出題された。 ・分野別:例年、各分野から満遍なく出題されることが多かったが、近年は年度によりばらつきが 見られ、2012 年度は政治史と社会・経済史の比重が高くなった。 ・難易度:2012 年度は論述の分量が 2011 年度に比べて増加したが、史料・図版の読解は標準的な ものであり、難易度の高かった 2011 年度と比べると、2012 年度はやや易化したといえ る。例年、小問ごとの難易度に差があるが、全体としては標準的なレベルの問題である。 教科書レベルの知識で十分対応可能だが、歴史の背景や流れ、歴史事項の相互比較など が論述形式で問われるので、 教科書の深い理解が必要であり、 論述の演習は必須である。 ・出題形式:大問数がこれまでの3題から2題に減少し、これまで各大問の中に4∼8問程度の小 問があったのが、2012 年度は1題あたりの小問数が7問・9問となった。単答問題・ 空欄補充問題が出題されることもあるが、基本的には 70∼140 字程度の論述問題が中 心である。なお、論述問題には字数指定がなく、罫が数行引いてあるのみである。総 字数は、例年 1000∼1200 字程度である。 ■ 近年の出題傾向の変化の有無・方向: 論述問題では歴史事項の広い範囲での経過・特徴・背景や、歴史事項に関する時代間比較などが 問われる傾向にある。また例年、史・資料の読み取り問題が出題されるので、過去問などで慣れて おく必要がある。指定語句のある論述問題は 2008 年度以来5年連続で出題されている。小問ごとの 最大字数は、2012 年度は 140 字程度であった。2011 年度は出題されなかった空欄補充問題の出題が 復活し、2012 年度は出題された。 ■ 2012 年度入試の特記事項: ・大問数が3題から2題に減少した。 ・大問2題とも、複数の時代をまたぐテーマ史の問題となった。 ・空欄補充問題の出題が復活した。 ■ 求められる力とその養成: ・教科書の内容を中心に、 歴史の流れを 100 字程度で簡潔にまとめるような論述力が必要とされる。 暗記した歴史の知識を体系的に構築できるように、Z会の通信教育「入試演習理科地歴コース国 公立日本史」や「難関国公立コース日本史」を利用して論述演習を行っておこう。 ・史・資料問題も頻出なので、史・資料を読み取る学習も合わせて行うことが必要である。 ・テーマ史が必出であるので、1つのテーマについて通史的に学習しておこう。
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